【睡眠のプロ監修】明日があるのに寝付けない…すぐに試してみてほしい眠くなる方法

目次

「明日は早起きしなきゃいけないのに、なぜか眠れない…」そんな夜を過ごしたことはないでしょうか。睡眠不足は健康に悪影響を与えるだけでなく、翌日のパフォーマンスにも影響を及ぼします。

今回は、上級睡眠健康指導士が眠くなるための方法や、快眠をサポートする習慣について詳しく解説します。さらに快眠を叶える住環境の条件についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

【睡眠健康指導士監修】まずは試してほしい!今すぐできる眠くなる方法8つ

眠くなるために、今すぐ実践できる簡単な方法がいくつかあります。あなたに合う方法を見つけてみてください。

「4-7-8」呼吸法

「4-7-8」呼吸法は、リラックス効果を高める呼吸法として知られています。

①鼻から4秒かけて息を吸い込む

②7秒間息を止める

③8秒かけて口からゆっくりと吐き出す

まず、鼻から4秒かけて息を吸い込みます。そして、7秒間息を止めた後、8秒かけて口からゆっくりと吐き出します。この呼吸サイクルを数回繰り返すことで、副交感神経が刺激され、体がリラックスします。

緊張をほぐし、心を落ち着けることで、自然な眠りへと誘ってくれるため、寝つきが悪い夜に、この方法を試してみてください。

呼吸瞑想法

呼吸瞑想法は、呼吸に意識を向けることで心を落ち着かせる瞑想法です。ゆっくりとした呼吸を繰り返すことで、体全体の感覚をより敏感に感じ取れるようになります。この瞑想は、心の動揺やざわめきを静める効果が期待できます。

①椅子に座るか、立った状態で姿勢を正し、肩の力を抜く

②お腹の動きに意識を集中させる

③呼吸を自然なペースで繰り返し、その動作に全身全霊で取り組む

④集中が途切れた場合は、その原因を観察しながら、再び呼吸に意識を戻す

⑤目は閉じても開けたままでもいい。無理のない範囲で約15分間続ける

この方法を続けることで、不安や緊張が和らぎ、自然と眠気が訪れるようになります。静かな環境でおこなうことでさらに効果が高まります。

米軍式睡眠法

米軍式睡眠法は、体の各部分を順番にリラックスさせ、最終的に思考を静めることでスムーズに眠りにつく方法です。

①仰向けになり顔の筋肉を緩める

②肩と腕を一つずつ順番にリラックスさせていく

③息をゆっくり吐きながら、胸の緊張を取り除く

④脚全体の力を足先まで解放していく

⑤最後に何も考えず、10秒間呼吸だけに意識を集中させる

この方法では、顔 → 肩・腕 → 胸 → 脚の順に力を抜いていきます。その後、頭の中を空っぽにして「10秒以内に眠りにつく」と自分に言い聞かせます。

初めは考えながらおこなうため効果が乏しく感じるかもしれませんが、練習を重ねるうちにその効果を期待できるようになります。

漸進的筋弛緩法

人はストレスを感じているとき、無意識に体に力が入り、筋肉が緊張しがちです。漸進性筋弛緩法は、「筋肉を緊張させる→力を抜く」という動作を意識的に繰り返すことで、心身をリラックスさせる方法です。部位別の手順を解説していきます。

【手】

①両手をぎゅっと握りしめる(10秒)

②ゆっくりと力を抜き、手の緊張を解放する(20秒)

【腕】

①両腕を曲げて力を込める(10秒)

②力を抜いて腕をストンと下ろす(20秒)

【足】

①足全体に力を入れ、つま先を体の方へ引き寄せる(10秒)

②足の力を解放し、リラックスさせる(20秒)

【腰】

①お尻を引き締めるイメージで力を入れる(10秒)

②スーッと力を抜いて緊張を解く(20秒)

【お腹】

①お腹をへこませ、腹筋を固くする(10秒)

②力を抜いてリラックスさせる(20秒)

【背中】

①肩甲骨を寄せるように腕を広げ、背中に力を入れる(10秒)

②力を抜いて腕を下ろし、背中をリラックスさせる(20秒)

【肩】

①両肩を耳の近くまで持ち上げる(10秒)

②肩をストンと下ろし、力を抜く(20秒)

【顔】

①目をぎゅっと閉じて口をすぼめる(10秒)

②口を開いて顔の緊張を解放する(20秒)

この方法は、ベッドに横になった状態でも椅子に座った状態でもおこなえます。順番に体の各部位に力を込め、その後一気に力を抜くことでリラックスする感覚を得られます。深い呼吸を意識しながら、筋肉がゆっくりほぐれていく感覚を味わいましょう。

自律訓練法

自律訓練法は、自己暗示を使ったリラックス法です。心療内科や精神科でも使われることがあります。この方法は心身の緊張を和らげ、入眠しやすい状態を作ります。

①静かな場所で、椅子に座るか横になり、リラックスした姿勢を取る

②「手足が重く感じる」と心の中で繰り返し、手足が重くなる感覚に集中する

③「手足が暖かい」と繰り返し、手足の温かさを意識する

④「呼吸が楽である」と繰り返し、自然で穏やかな呼吸に意識を向ける

⑤「心臓が静かに脈打っている」と感じ、心臓のリズムに集中する

⑥「額が涼しい」と繰り返し、額の爽やかさに意識を向ける

⑦手足をゆっくり動かして体をほぐし、意識を現実に戻す

上記手順どおりに寝つきが悪い夜に試すことで、自然な眠りに導くことができます。

快眠のツボを押す

体には眠りを助けるツボを指で優しく押すことでリラックス効果が得られます。以下は代表的なツボと場所や押し方です。

【百会(ひゃくえ)】

・場所:頭のてっぺん、両耳を結ぶ線と眉間の中心を結ぶ線が交わる点。

・効果:自律神経を整え、心を落ち着ける。

・押し方:指先でやさしく押すか、円を描くようにマッサージ。

【安眠(あんみん)】

・場所:耳の後ろの骨のくぼみから指一本分下。

・効果:不眠やストレスの軽減。

・押し方:両手の親指でゆっくり押し込む。

【神門(しんもん)】

・場所:手首の内側、手首のシワの小指寄りにあるくぼみ。

・効果:精神安定やストレス軽減。

・押し方:親指で軽く押して刺激する。

ツボ押しは簡単に実践できるので、特に手軽な方法を探している人におすすめ。心地よい圧を感じる程度に押すのがコツです。

ホットドリンクを飲む

温かい飲み物を飲むことは、体をリラックスさせる効果があります。カフェインレスのハーブティーやホットミルクがおすすめです。温かい飲み物は体を内側から温め、リラックスした状態を作ります。

ただし、砂糖やカフェインを含む飲み物は避けましょう。カフェインは覚醒効果があり、かえって眠りを妨げる可能性があります。

自然音を流す

波の音や雨音、風の音などの自然音を聞くことは、リラックス効果が高いと言われています。自然音を流すことで、心が落ち着き、眠りやすい環境を作ることができます。

眠りの質を上げたい場合は、自然音が含まれた音楽を流す専用のアプリやデバイスを活用してみるとよいでしょう。

どうしても眠れない場合の対処法

どうしても眠れない場合には、根本的な原因を見直す必要があります。以下の方法は、眠れない夜を乗り越える助けになりますので、ぜひ試してみてください。

刺激制御療法

刺激制御療法は、睡眠のために環境を整える方法です。例えば、寝室は「眠るためだけの場所」にするというルールを作ります。ベッドの上でスマホを見たり、読書をする習慣を避けることで、「ベッド=眠る場所」という認識を強めます。これをおこなうことで、眠りにつきやすい環境を意識的に作り出すことができ、特に不眠症に悩む人に効果的です。

思考のリフレーミング

眠れないときは「眠らなければいけない」というプレッシャーが原因になっている場合があります。この思考をリフレーミング(視点や捉え方を変える)し、「眠れなくても横になって休むだけで体は回復する」と考えることで、気持ちが楽になります。

リフレーミングをおこなうことで、過度なストレスや不安感を和らげる効果が期待できます。

【どうしてもダメなら】睡眠専門医に相談する

上記の方法を試しても眠れない場合は、睡眠専門医に相談することをおすすめします。不眠症は治療可能な症状ですので、一人で悩まずに医師の助けを借りましょう。

睡眠専門医は生活習慣や環境に基づいた最適なアドバイスをしてくれます。相談時には、できるだけ今の状況を具体的に伝えられる準備をしておくとスムーズです。

夜しっかり眠くなるために!日中にしておきたい習慣8つ

夜しっかり眠るためには、日中の生活習慣を整えることが重要です。以下の8つの習慣を実践することで、質の高い睡眠を手に入れましょう。

朝日をたっぷり浴びる

朝日を浴びると、体内では「セロトニン」というホルモンが分泌されます。このセロトニンは日中の覚醒を助け、夜には睡眠ホルモンである「メラトニン」へと変化します。その結果、自然な眠りが促されます。

毎朝決まった時間に日光を浴びる習慣をつけることで、体内時計のリズムも調整され、夜もスムーズに眠れるようになります。

日中は外に出て活動をする

適度な運動や活動は、体を適度に疲れさせることで睡眠の質を向上させます。日中は外出して日光を浴びながら散歩をするだけでも効果的です。

昼寝はしない(もしくは20~30分以内)

長時間の昼寝は、夜の睡眠に影響を与える可能性があります。昼寝をする場合は20~30分程度に抑えましょう。この短い昼寝はパワーナップといい、体をリフレッシュさせ、午後の集中力や作業効率を高める効果があります。

昼寝をする際は、リラックスできる環境でおこない、アラームを設定して寝すぎないよう工夫することが大切です。

夜はスマホなどのブルーライトを避ける

ブルーライトは睡眠ホルモンの分泌を妨げるため、夜遅くまでスマホやPCを使用することは避けるべきです。特に寝る1~2時間前には、これらのデバイスを使用しないようにしましょう。

もしどうしても使用しなければいけない場合は、ブルーライトカット眼鏡などを活用するといくらか光の影響を抑えられます。

※参考:住宅照明中のブルーライトが体内時計と睡眠覚醒に与える影響

カフェイン摂取は夕方までに留める

カフェインは覚醒効果が高いため、夕方以降はコーヒーや紅茶を控えることをおすすめします。

体内で長時間の覚醒効果を持続することがあり、摂取後6〜8時間は覚醒作用が残る場合もあります。そのため、夕方以降はカフェインを控えることが重要です。

※参考:カフェインが及ぼす睡眠への影響

就寝前の2~3時間前に40度以下で20~30分入浴する

適度な温度での入浴は体をリラックスさせ、スムーズな入眠を助けます。40度以下の温めのお湯に20~30分浸かることで、心身がほぐれ、副交感神経が優位になるため、リラックス状態に移行しやすくなります。

リラックスできるルーティンを決める

リラックスできるルーティンを毎晩取り入れることで、心と体に「これから眠る時間」という合図を送り、入眠がスムーズになります。例えばストレッチや読書など、心を落ち着けるルーティンを決めて毎晩同じことが大切です。

睡眠前のアルコール摂取をやめる

アルコールは一時的にリラックスさせる効果がありますが、睡眠の質を下げる可能性があるため控えましょう。アルコールを摂取する場合は、体が代謝する時間を確保するためにも、就寝の4時間以上前までにしましょう。

快眠を意識する上で便利な物件条件

住環境も快眠を支える重要な要素です。以下の条件を満たす物件を選ぶことで、より良い睡眠環境を手に入れることができます。

部屋に朝日が差し込みやすい部屋

朝日がたっぷり入る部屋は、体内時計を整えるために最適。朝日が差し込みやすい部屋の条件は、2面採光や南向きです。特に寝起きに不安がある方は、朝日を浴びてスッキリ起きるためにもおすすめできます。

南向きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

寝室にエアコンが備え付けられている部屋

快適な室温は質の高い睡眠を支えます。はじめから寝室にエアコンが設置されている物件を選ぶことで、追加のコストがかからずに済みます。

全室エアコン付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

物音や足音が気にならない部屋

静かな環境は快眠の必須条件です。角部屋や一戸建であれば、一般的に騒音の影響を受けにくくなってます。

角部屋の住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

一戸建の住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

足の冷えが気にならない部屋

足の冷えは眠りを妨げる要因になります。床下暖房付きの住まいなら、冬場でも温かく、快適な睡眠環境をつくれるでしょう。特に女性や冷え性の方におすすめです。

床下暖房付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

眠くなる方法を知って快眠の日々を送ろう!

眠くなるための方法や快眠習慣、さらには睡眠に適した住環境についてご紹介しました。これらを無理なく実践することで、眠れない日々から逃れられることが期待できます。

睡眠障害は決定的な原因が特定されにくいです。快眠のためにも日々の生活習慣や、寝室環境をひとつずつ改善していきましょう。