部屋が窮屈に感じることはありませんか?実は、部屋の広さは実際の面積だけで決まるわけではありません。色や家具の配置といったちょっとの工夫で、部屋を広く見せることができますよ。
どうすれば効果的に空間を広く見せることができるのでしょうか?そこで今回は、インテリアコーディネーターの私がインテリアを活用して空間を広く見せるためのポイントをいくつか紹介していきます。
今回の内容を参考に、お部屋を広々と見せるインテリアを実現しましょう。
部屋を広く見せるのに大切な5つの基本事項
まずは、部屋を広く見せるのに大切な基本事項を確認していきましょう。
①圧迫感のない家具を設置する
部屋に大きな家具があることで圧迫感が生じ、部屋が狭く感じてしまいます。
特に背の高い家具は、視線を遮るので、どこに設置するかで部屋の印象が大きく変わります。出来るだけ背の低い家具を選び、視線が奥まで抜け、部屋全体が広く見えるように意識して設置しましょう。
ただし、家具の高さだけでなく配置やデザインによっても印象が変わりますので、圧迫感を感じさせないバランスを考慮する必要があります。
②空間に余白を持たせ抜け感のあるレイアウトを作る
部屋を広く見せるために、空間に余白を持たせることが大切です。「空間に余白を持たせる」とは、家具や小物をギュウギュウ詰めにせず、適度な隙間を作ることです。そうすることで開放感が生まれ、部屋が広く見える効果があります。
具体的な方法例として、家具を壁にぴったり付けず、少し離して配置し抜け感を作ることが挙げられます。壁と家具の間に空間ができると、視覚的なゆとりが生まれます。また、家具同士も少し離して配置することで、動線や視線もスムーズになりますよ。
③床の見える面積を意識する
部屋を広く見せるためには、床の見える面積を意識することが大切です。床の見える面積が多いと、部屋が広く感じられ、開放感が生まれます。床の見せる面積を多くするためには、置く家具を必要最低限にし、できるだけコンパクトなものを選ぶとよいでしょう。
また、家具の高さも低めにすることでも、視線が遮られずに床が見える面積が増えます。例えば、ロータイプのソファやテーブルを選んだり、高さをおさえたフレームのベッドを選んだりするとよいでしょう。
家具や物を減らすことも検討しましょう。物が多いと置く場所や家具が増え、部屋が狭く見える原因になります。不要なものは処分したり、必要なものは上手く収納したりといった工夫が必要です。特に床に直接置いているものは、できるだけなくすように心がけましょう。
一方で床の見える面積を意識しすぎて家具を減らしすぎると、部屋全体が寂しい印象になることも。そのため、これらの工夫はバランスを考えながら取り入れることが重要です。
例えば床に敷くラグに色や柄で部屋に彩りを加えたり、壁や窓に飾るカーテンや絵画で部屋に華やかさや個性を加えたりすることで、寂しさも解消されて心地よくなりますよ。
④部屋が広く見える配色の効果を使う
色には、空間の印象を変える力があります。部屋が狭くて窮屈に感じるときは、色の効果を使ってみましょう。
色を工夫することで、空間に奥行きを出したり、天井を高く見せたりといった効果も期待できます。また、部屋が広く見えるだけでなく、気分も明るくなる効果もありますので、ぜひ配色の印象を上手に活用してみてください。
なお、部屋を広く見せるためには色自体の使い方が重要になります。色には暖色系と寒色系という分類があります。暖色系は赤やオレンジ、黄色などの温かみのある色で、寒色系は青や紫などのクールな印象の色です。
暖色系は実際よりも手前にあるように感じられるので、空間を狭く錯覚します。対して寒色系は遠く感じられる色なので、空間を広く見せることができます。そのため、部屋を広く見せたい場合は、寒色系の色を取り入れることがポイントになります。
⑤窓からできるだけ多くの自然光と風を取り入れる
自然光と風は、部屋の広さや奥行きを演出する重要な要素です。窓から自然光が入ることで、部屋が明るくなり、また広く感じられます。また窓を開放すると風通しも良くなり、空気の流れが良くなります。これによりお部屋が、より快適になります。
自然光の入り方は、窓の向きによって変わります。南向きの窓であれば、日当たりが良く、一日中自然光が入りやすいです。特に冬場は太陽の高さが低いため、南向きの窓から多くの光が入ります。夏場は日差しが強い時には、カーテンやブラインドなどを活用して日射しを調節しましょう。季節に応じて部屋の明るさや温度をコントロールするのがポイントです。
窓は1つではなく、2つ以上あると、部屋に自然光が均等に入ります。また窓を開けることで風が通り抜けるので、効率的に部屋の空気を入れ替えられます。
また、窓の大きさや位置によっても光の入り方が変わります。天井近くまで高さのある窓は自然光も入りやすく、明るさが感じられます。さらにロフト付きの住まいのように天井が高いお部屋は開放感があり、広く感じられるでしょう。
視線を意識して部屋を広く見せるアイデア5選
部屋が狭くても、視線をうまく使えば広く見せることができます。視線とは、人が部屋に入ったときに自然に目に入るものや方向のことです。視線を意識して部屋をレイアウトしたり、インテリアを選んだりして、部屋の印象を変えましょう。
ここでは、視線を意識して部屋を広く見せるアイデアをいくつかご紹介します。
入り口から窓までの間に視線を遮るものを置かない
部屋に入った時に、部屋の奥側の窓まで空間が抜けていると、部屋自体を広く感じられます。そのため、部屋の入り口から窓までの間に視線を遮るようなものを置かないことを心がけましょう。例えば、空間を途中で仕切るような大きな家具や、窓を塞ぐような高さのあるものを置かないようにしましょう。
さらに、バルコニーまで連続した空間を作るとより効果的です。室内の床とバルコニーの床を同じ色にしたり、外の景色が透過して見えるカーテンやブラインドにすることで、明るさや開放感を高められます。
窓辺やバルコニーに観葉植物や花を置いたり、窓から見える景色に合わせてインテリアの色や柄を選んだりと、外と室内のつながりを意識してみましょう。
低い家具を選んで、部屋上部に抜け感を作る
低い家具を選ぶことで、天井が高く感じられ、部屋上部に抜け感を作ることができます。例えば、ローソファやローテーブルなどの低い家具は、視界を遮ることなく部屋全体を見渡すことができるため、部屋を広く感じることができます。
一方で、低い家具は床に近くなることから、掃除の点や使い勝手に注意する必要があります。床にホコリやゴミがたまりやすくなるので、定期的に清掃することが大切です。また低い家具は、立ち上がったり座ったりする動作の時に腰や膝に負担がかかりやすくなります。辛い場合は、クッションやマットなどで快適さを高める工夫をしましょう。
また、低い家具のみですと殺風景な空間になってしまうこともあるため、高さのある家具も上手に取り入れ、部屋の空間にメリハリをつけるとよいでしょう。例えばローソファの背後に高さのある本棚やラックを置くことで、視線の高さに変化を与えることができます。
また、カーテンレールを高めの位置に設置したり、間接照明で天井を照らすことで、部屋上部にもアクセントをつけることができます。圧迫感が出ない程度に空間にメリハリをつけ、洗練された雰囲気をつくりましょう。
高さのある家具は壁際によせて、視線を遮らないようにする
部屋を広く見せるためには、収納力の高い家具があると便利です。高さのある家具は収納力がありますので、他の収納家具も減らすことができます。例えば本棚やクローゼットなどは、天井まで使って空間を有効活用しましょう。
一方で高さのある家具は、部屋の中で目立ちすぎて圧迫感を覚えることもあります。そんなときは、高さのある家具を壁際によせて、視線を遮らないようにするというテクニックがおすすめです。壁際に設置することで、部屋の中央に抜けができ、部屋を広く感じることができます。
また、家具の色や素材も重要です。明るい色や抜け感のある素材を選ぶと、空間に馴染みやすくなります。逆に暗い色や派手な重たい印象の素材は、圧迫感を強調してしまいますので気を付けましょう。
家具の素材やデザインに抜け感があるものを選ぶ
家具の素材やデザインに抜け感があるものを選ぶことで、空間に奥行きや軽やかさを出すことができます。抜け感とは、空間に軽ろやかさや開放感を与えることです。視線が通り抜けるような家具を選んだり、家具を壁際に寄せ中央を空けることで、空間に余白を作ることができます。
また、マットな質感の扉付きの大きな家具は圧迫感が出てしまうため、光が反射する光沢のある素材やガラス扉、扉のないオープンな部分があるものを選びましょう。
例えばテレビボードや本棚は、ガラス扉や扉のないオープン棚にすると視線が抜けて広く見えるでしょう。金属や光沢のある素材も、光を反射して空間に明るさを与えます。
家具のデザインも抜け感に影響します。シンプルな形のものを選ぶと空間もすっきりした印象になりますよ。抜け感を意識することで空間に奥行きや軽やかさを出し、心理的にも開放感を感じさせてくれます。
フォーカルポイントをつくって視線が遠くにいくようにする
部屋を広く見せるためには、視線の動きを工夫することが重要です。視線が手前に留まってしまうと、部屋が狭く感じられてしまいますが、視線が奥に向かって流れるようにすると、空間に奥行きが出て広く見えます。視線を奥に誘導するためには、フォーカルポイントという視線の目印をつくるのがおすすめです。
フォーカルポイントとは、部屋の中で人の視線が集まる場所のこと。例えばインテリアを使ってお部屋づくりをする際、お気に入りの絵画や照明、家具などをフォーカルポイントにすることがあります。フォーカルポイントを駆使すると、お部屋を広く見せるだけでなく、おしゃれなお部屋がつくれます。このようにフォーカルポイントは、部屋の雰囲気やテーマを決める重要な要素でもあります。
部屋を広く見せるためにフォーカルポイントをつくる場合は、2つのポイントに注意しましょう。
1つ目は、「フォーカルポイントを部屋の一番奥に置く」こと。そうすることで、視線が遠くへと移動しやすくなります。アクセントになるような大きな花や観葉植物、オブジェを置いたり、壁に絵画を飾ったり、窓に華やかなカーテン装飾をしたりすることで、視線を遠くへもっていくことができます。
2つ目は、「フォーカルポイントは、色や形や質感などでコントラストをつけると目立ちやすくなる」こと。例えば、白い壁に赤い絵画を飾ったり、木製のテーブルに金属製のオブジェを置いたりすると、視線が引き寄せられます。
なお、フォーカルポイント自体は一つか二つに絞るとシンプルでスッキリした印象になります。あまり多くすると、視線が散らばってしまい、部屋がごちゃごちゃして見えてしまいます。飾りすぎると圧迫感が出てしまうので、バランスを考えましょう。
家具配置を意識して部屋を広く見せるアイデア3選
家具の配置を工夫することでも、部屋を広く見せることができます。家具配置のコツを3つお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
家具の高さを統一する
お部屋を広く見せるためには、色や柄だけでなく、家具のサイズや形も重要です。隣に並ぶ家具の高さに統一感がないと、部屋がごちゃついて見えてしまいます。例えば隣り合っているチェストやリビングボードの高さがバラバラだと視線も乱れます。
そのため、出来るだけ家具の高さを整えて配置しましょう。家具を並べる時は、同じ高さの家具を選ぶか、並んだ時のラインが整うように意識します。
手持ちの家具の高さが合わない場合には、階段状に高さを揃える方法がおすすめです。高さのある家具は部屋の手前に置き、低い家具は奥に置くと、目の錯覚で奥行き感を演出することができます。
家具の奥行を統一する
家具の奥行きを揃えることですっきりした印象になり、部屋が広く感じられるようになります。
壁に沿って家具を並べて置いた時に、手前のラインを揃うことを意識すると空間にまとまりが出ます。出来るだけ家具の奥行きが同じ物を選ぶと良いですが、奥行きが違う家具が複数ある場合には、奥行きが合うものを隣に並べ、凸凹にならないようにすると良いでしょう。
部屋中央に置く家具は、背が低いものや圧迫感のない素材を選ぶ
部屋を広く見せるために、部屋の中央に置く家具は、視線を遮らないようにすることがポイントです。背が低いものや圧迫感のない素材を選ぶことで、部屋を広く見せることができます。
また、部屋の中央に置く家具は、細い脚やステンレスで映り込みがある素材の脚がおすすめです。細い脚やステンレスの脚の家具は、空間に軽さや透明感を与えてくれますし、部屋を広く見せてくれます。
その他に、天板がガラス素材の透明な家具もおすすめです。天板がガラス素材の透明な家具は、光を反射して空間に明るさや華やかさを与えてくれます。また視線が透けるので、部屋が広く見えます。例えばガラス天板のコーヒーテーブルやサイドテーブルなどは、部屋中央に置くのにぴったりでしょう。
床の見える範囲を意識して部屋を広く見せるアイデア3選
部屋の広さは、実際の面積だけでなく、床の見える範囲が多いほど視覚的に部屋を広く感じられます。では具体的にどのようにすれば床の見える範囲を増やせるのでしょうか?
ここでは、床の見える範囲を意識して部屋を広く見せるアイデアをいくつかご紹介します。
脚付きの家具で床を見せる
脚付きの家具は、床を見せられるため、部屋全体が広く見える効果があります。脚付きの家具は、家具と床の間に空間ができるため、視覚的に部屋がすっきりとします。また、空間に軽やかさを与えてくれます。
脚付きの家具にすることで、掃除がしやすくなるなどのメリットもあります。家具と床の間に空間ができるため、お掃除ロボットが入りやすくなったり、ペーパーモップなどで簡単に掃除できたりと良いことだらけ。また、通気が良くなりますので、湿気もこもりにくくなります。
壁面収納を取り入れる
置かれている家具や物が最小限で、床の見える範囲が増えると、空間が広がって清潔感も出ます。壁面収納を取り入れることで、床に置く家具を減らし、部屋が広く見えるだけでなく、収納力もアップします。
壁面収納は、壁一面に収納できる便利な家具です。本や雑誌、CDなどのメディア類や、既設の飾り物など様々なアイテムを収納できます。オープンタイプや扉付きタイプなど様々なデザインがありますので、お好みや用途に合わせて選びましょう。空いてる壁のスペースを活用して、棚やフックを取り付けて収納スペースを作るのもおすすめです。収納と合わせて雑貨を飾るとおしゃれな雰囲気にもなるでしょう。
また、備え付けのクローゼットも上手に収納グッズを使って活用しましょう。クローゼットの中に収納ボックスやバスケットを置いて、収納しているものを分かりやすく、整理整頓しましょう。また、クローゼットの扉には、ハンガーやフックを取り付けて、帽子やバッグなどのアイテムを掛けることができます。
収納家具や収納アイテムを活用して床に置くものを減らす
収納家具や収納アイテムを上手く活用することでも、お部屋がすっきりとして快適に過ごせるようになります。収納家具とは収納を兼ね備えた家具です。自分に合った収納家具を上手く取り入れることで、元に戻しやすくなり、つい床に置いてしまうものをなくすことができるでしょう。収納家具や収納アイテムには様々なサイズや形状があるので、自分の部屋に合わせて選ぶのがポイントです。
収納を兼ねた家具を使うことで、スペースを取らずに収納を確保できます。引き出し付きのコーヒーテーブルやサイドテーブルであれば、小物や書類などをしまえるでしょう。また、ベンチやオットマンなどは、座れるだけでなく、中に収納できるタイプもあります。
おすすめの収納アイテムとして、収納ボックスがあります。収納ボックスを使って、季節ごとの衣服や小物を分類することで、スペースを節約でき、限られたスペースを有効に使うことができます。クローゼットやベッド下などに入れると無駄がありません。また、ラベルやカラー分けなどで中身がわかりやすくするとより便利。収納ボックスやバスケットを使う場合は、できるだけ同じ種類のものを揃えることで、統一感を出すことができ、またすっきりします。
よく使う物であれば、一時的に置ける場所を作ったり、仮に置いておける場所を設けるのがおすすめです。例えば玄関には靴や傘などを置けるラックやボックスを用意したり、リビングにはリモコンや雑誌などを置けるトレイやバスケットを置いたりすると便利です。一時的に置いておく場所は、定期的に整理し、不要なものが溜まらないようにしましょう。
さらに、あらかじめ収納スペースが物件に備えつけられていれば、床に置くものを減らすことができます。お部屋にウォークインクローゼットのような大型のクローゼットがあれば、衣服やバッグなどをたっぷり収納できます。長めのコートなどは、ハンガーに服をかけることもできますし、畳んで収納ボックスにしまうことができます。
また、床下に収納スペースがあれば、ストックしている日用雑貨やたまにしか使わない調理器具、季節物や防災グッズなどを入れることができます。
配色を意識して部屋を広く見せるアイデア3選
小さなお部屋でも、配色の工夫で広く明るく見せることができます。部屋を広く見せるためのカラーコーディネートをご紹介しますので、ぜひ参考にして、自分だけの快適な空間を作ってみてください。
壁や天井などは「白」や「ベージュ」などの明るい色にする
部屋全体の印象に大きく影響するのは、床や壁、天井の内装です。これらは、部屋の中で面積が大きいので、明るい色にすることで部屋全体が明るく広く感じられます。特に天井は「白」や「ベージュ」などの明るい色にすると、天井が高く見えて空間が開放的になります。「白」は、膨張色なので、空間に広がりが感じられ奥行きが出ます。
また、内装を明るい色にすることで、光も反射して広がりやすく、部屋を広く明るく見せることができます。また、白やベージュなどの色はどんな色とも相性が良いので、家具や小物の色を自由に選べます。暗い色にしてしまうと、逆に圧迫感を与えることがありますので、注意しましょう。
床材やドア、壁面収納の扉材も「白」や「ベージュ」などの明るい色を選ぶ
床材やドア、壁面収納の扉材も白やベージュなどの明るい色を選ぶことで、部屋を広く見せることができます。白い床に白いドア、壁面収納の扉も白で統一すると、部屋全体が一体感が出て明るくなりますし、白い床に明るい木色のドアや壁面収納の扉を合わせると、白と木のコントラストが美しく、ナチュラルな雰囲気になります。インテリアのテイストや好みに合わせて組み合わせを選びましょう。
ただしお部屋全体が白っぽいとメリハリも無くなる為、家具などのインテリアのバランスも考えて選ぶことが大切です。例えば、白い内装に鮮やかな色をアクセントで取り入れると、色が綺麗に映えます。また、白い内装に黒やグレーなどのシックな色のテーブルやラグを置くと、部屋に落ち着きと高級感が漂います。
白やベージュにも様々な質感がありますので、質感にもこだわりましょう。光沢のある鏡面仕上げをしている色は光を反射し、より明るく印象になります。反対に木材に塗装された木目調に仕上げられている色は、自然な質感があり、温かみや柔らかさを感じさせます。
カーテンの色は、壁に近い淡い色や青など寒色系を選ぶ
テキスタイルは部屋の雰囲気を変えることができる便利なアイテムです。内装は変えられない場合が多いですが、テキスタイルは比較的手軽に替えられます。テキスタイルの色や素材によって、部屋の印象は大きく変わりますので、カーテンやラグで、季節や気分に合わせて部屋が広く見える配色を取り入れてみましょう。以下は、カーテンの色を選ぶときのポイントです。
濃い色は圧迫感や閉塞感があるため、部屋が狭く見えがちです。明るい色・淡い色を選ぶことで、部屋に開放感やひろがりを感じることができるでしょう。特に天井から床までカーテンで覆う場合は、明るい色・淡い色のカーテンがおすすめです。また、壁と近い色のカーテンを選ぶことで壁とカーテンが一体となり、よりお部屋を広く、スッキリと見せることができます。
寒色系のカーテンもおすすめです。青などの寒色系は後退色で、遠くにあるように見える効果があります。カーテンを寒色系にすることで、部屋に奥行きがあるように見せることができます。寒色系は冷たい印象になりがちですが、素材や柄に工夫することで、温かみや柔らかさも出せます。
その他に、色を取り入れたい場合には、淡い色を取り入れましょう。淡いピンクは柔らかく優しい印象を与えますし、淡いグリーンやイエローは爽やかで清潔感のある印象を与えます。ただし、全体的に明るすぎると落ち着かないこともありますので、バランスを考えてください。
限られた部屋を広く見せるインテリアアイテム
インテリアアイテムを工夫して使うことで、限られた空間を広く見せることができます。限られたお部屋でも広く見せられるインテリアアイテムを数点ご紹介しますので、ぜひ活用してください。
鏡
鏡を上手に使えば、広々とした空間を演出できます。鏡は光を反射して部屋を明るく広く見せる効果があります。鏡にはさまざまな種類がありますが、部屋を広く見せるには、大きさや形だけでなく、枠やデザインも重要です。
一般的には、枠がないシンプルな鏡や、枠が細いシックな鏡がおすすめです。鏡の部分が大きいほど反射しやすくなりますし、デザインがシンプルであれば、お部屋にもなじみやすいです。
また、鏡は部屋の中のものを映し出しますので、その周りに散らかっているものや邪魔なものがあると、せっかくの効果が台無しになります。鏡の周りは常にきれいに整理整頓しておきましょう。
さらに、鏡の前に家具や小物を置かないように注意してください。鏡の反射する範囲を狭めたり、視界を遮ったりすると、効果が得られません。鏡の前はできるだけ空けておいて、光や視線の流れを妨げないようにしましょう。
ストライプまたはボーダーのカーテン
ストライプやボーダーなどのライン柄は、視覚的に部屋を広く見せる効果があります。お部屋にストライプ柄などの縦長の柄を使うと、縦方向が強調されて天井が高く見えます。その効果を利用して、カーテンにストライプ柄を選ぶと、部屋が高く感じられます。
ストライプは様々なテイストのインテリアにも合いやすいので、取り入れやすいでしょう。ただしインパクトがある太いストライプ柄は、逆に圧迫感が出てしまう場合がありますので避けましょう。カーテンレールを天井近くまで上げると、さらに天井が高く見える効果があります。
ボーダーなどの横ラインは、横方向への広がりが強調され、お部屋を広く感じさせます。カーテンにボーダー柄を選ぶことでも、同じような効果があります。また、カーテンレールの長さを窓枠よりも広めに取ると、窓が大きく見え、開放的な印象になります。
ホワイト系のラグ
ホワイト系のラグは、お部屋を明るく清潔感のある印象にし、視覚的な広がりを感じさせてくれます。どんな色や柄の家具とも相性が良いので、コーディネートしやすいというメリットもあります。
ホワイト系のラグは、お部屋の床色が暗い時に活用できます。例えば、ダークブラウンのフローリングにホワイト系のラグを敷くと、コントラストが生まれてお部屋が明るくなります。床が暗めで重い印象の部屋を変えたい時に便利なアイテムです。
同じホワイト系のラグでも、素材が変わると印象も変わります。例えばファー素材のラグであれば、ふわふわとした触り心地でお部屋に上品さと落ち着きをもたらします。
ウールやコットンなどの天然素材で作られたラグは、ナチュラルな風合いと色合いが特徴で、お部屋に温かみと優しさをプラスします。また、柄が入っているホワイト系のラグは、お部屋のアクセントとなり、お部屋に華やかさや個性を出すことができます。
様々なタイプのホワイト系のラグがありますので、お好みやお部屋のスタイルに合わせて選んでみてください。
工夫次第で部屋を広く見せることは出来る!
今回は、部屋を広く見せるアイデアと各種インテリアアイテムをご紹介しました。工夫次第で部屋を広く見せることは出来ますので、紹介したポイントを参考にしてお部屋の形状や用途に合わせて、出来ることから取り組んでみてください。
部屋の広さは、住む人の心にも影響します。広く感じる部屋は、快適でリラックスできる空間になりますので、ぜひ自分だけの素敵な空間を作ってくださいね。