賃貸物件でお部屋のコンセントが欲しいところにない!どうすれば増設できる?

目次

賃貸の部屋で多くの人が直面する、”欲しいところにコンセントがない”問題。「賃貸のコンセントは自分で増やしてもよい?」「コンセントの増設方法や注意点はあるのだろうか」とお考えではありませんか?

今回は、賃貸におけるコンセントの増設の可否や、方法について解説します。電源タップの種類や注意点もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

賃貸物件でコンセントが欲しいところにない…でも勝手に増やすのはNG!

賃貸物件のコンセントが欲しいところにないため、自分で増設したり配線を変えたりしたいと感じていたとしても、勝手に増やしてはなりません。まずは大家さん(管理会社)にコンセントを増やしたい旨を理由とともに相談し、可能かどうかを伺いましょう。断られてしまった場合、後述する「電源タップ」を活用してください。

仮に増設許可が降りたとしても、回路の増設工事は、第二種電気工事士の資格が必要となります。もしコンセントを増設したいのであれば、工事を業者に任せるのがおすすめです。

業者に依頼する場合、コンセントの増設数などで費用が異なります。また業者自体の費用や評判、工事時間などを確認しておくとよいでしょう。

【注意】無資格での工事は罰金制度が適用される可能性がある

先ほど、回線の増設工事には第二種電気工事士の資格が必要とお話ししました。無資格での工事は、罰則制度が適用される恐れがあります。電気的な事故が生じるリスクもあるため、無資格での電気工事は絶対に避けましょう。

もし電気工事士法に違反すると、3万円以下の罰金、3ヶ月以下の懲役が科せられる可能性があります。DIYを趣味としたい場合は、第二種電気工事士の取得、そうでない場合は業者への依頼や電源タップの使用をご検討ください。

工事やDIYなしでできる!コンセントを簡単に増やすなら「電源タップ」がおすすめ

コンセントを簡単に増やしたい方は、電源タップの使用がおすすめです。電源タップ(OAタップ)とは、コンセント用の差し込み口が複数用意された延長コードのことで、多くの電気機器の利用に役立ちます。

「室内の壁や床にあるコンセントの数が足りない」「自分が使いたい場所にコンセントの差し込み口がない」という場合であれば、電源タップの利用で快適にできるでしょう。ただし、電源タップによって、差し込み口の数や長さ、形状などが異なります。

自分が利用したいと考えている方法に合わせて、適した電源タップを選ぶことが大切です。電源タップの種類や注意点は後述しますので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、たこ足配線は発火や発熱の恐れがあるため、おすすめできません。

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コンセントが増やせる電源タップの主な種類

コンセントが増やせる電源タップの種類には、以下のようなものが挙げられます。

・落雷ガード付き電源タップ

・発火防止の電源タップ

それぞれの電源タップの特徴を把握しておくことで、より自分に合ったものを選べたり、安全に電気を使用したりできます。それぞれの電源タップの特徴について、見ていきましょう。

落雷ガード付き電源タップ

落雷ガード付き電源タップは、雷サージから電気機器を守るための機能が搭載された電源タップです。雷サージとは、落雷時に瞬間的な高電圧が生じる現象のことです。瞬間的に大きな電流が流れることにより、電気機器の不具合につながる可能性があります。

雷ガード付きの電源タップの場合、内蔵された吸収素子が雷サージを吸収したり、アース端子(漏電時に電気を外部に逃がすための端子)に逃がしたりすることで、電気機器を守る仕組みです。

故障させたくない大切な電気機器を接続する方に、おすすめの電源タップといえます。

発火防止の電源タップ

トラッキング現象防止のため、発火防止の機能が付いた電源タップもおすすめです。ホコリの侵入を阻止するシャッターや、絶縁キャップが付いているタイプの電源タップであれば、電気火災のトラブルを防ぎつつ、コンセントの差し込み口数を増やせるでしょう。

また、すでに電源タップがご自宅にある方の中で、新しく購入するのが面倒と感じている方もいるのではないでしょうか。その場合は、別売りで販売しているキャップカバー単体の利用がおすすめです。

トラッキング現象は、定期的な清掃や電源タップ選びを意識するだけで、防ぎやすくなります。安全を意識しつつ、電源タップで毎日の生活をより便利にしてみましょう。

コンセントを増やす目的で電源タップを使うときの注意点

コンセントを増やす目的で電源タップを使う場合、以下の点に注意しましょう。

・電源タップの使用制限を必ず確認する

・ブレーカーが落ちるリスクが高まる

・定期的に手入れを行う必要がある

・設置場所によってケガにつながる恐れがある

それぞれの注意点について、詳しく解説します。

電源タップの使用制限を必ず確認する

電源タップを使い始める前に、定格容量を確認しておきましょう。定格容量を守って使用することで、過電流による電気火災のリスクなどを減らせるためです。

また、電源タップの定格容量よりも、少し余裕を持たせて使用することをおすすめします。例えば、電源タップの定格容量が1,500Wの場合、1,500Wギリギリで使用するよりも1,000W前後で使用するほうがより安全です。

電源タップの定格容量に合わせて、家電や充電器などを使用してみてください。

参照:東京消防庁「電気火災

ブレーカーが落ちるリスクが高まる

家庭には、必ず配線用ブレーカー(アンペアブレーカー)が設置されています。配線用ブレーカーとは、電気の使い過ぎによって定格以上の電流が流れた場合、遮断して家庭を守るためのものです。

電源タップを利用することによって、使用する電気機器の数が多くなった場合、それだけ部屋の消費電力も大きくなります。同時に使用する電気機器の数が増えると、ブレーカーの定格以上の電流が流れるリスクも高まる仕組みです。

電源タップを利用する場合は、電源タップの定格容量と合わせて、使用する部屋の定格がどのくらいなのかを確認しておくことも大切といえるでしょう。

定期的に手入れを行う必要がある

電源タップは、定期的な手入れがトラブルを防止するうえで重要です。コンセント接続部にホコリや水分が付着していると、トラッキング現象(プラグ接続部に溜まったホコリが水分を吸収して漏電を引き起こす現象)によって、電気火災につながる可能性があります。

トラッキング現象は、定期的にコンセントを抜き、接続部のホコリを除去することで防げます。トラッキング防止カバーなども市販で販売されているため、必要に応じて利用をご検討ください。

参考:東京消防庁「電気火災を防ごう(2022年8月号広報テーマ)

参考:東京消防庁公式チャンネル(YouTube)「トラッキング現象の進行過程再現実験

設置場所によって、ケガにつながる恐れがある

電源タップは、設置場所にも気をつけましょう。設置場所が悪いと、ケガや電気火災につながる可能性があるためです。

例えば、電源タップを床に這わせていると、つまずいて転倒事故につながる恐れがあります。つまずいた際、電源タップ側にもダメージが生じたり、電源抜けによって電気機器が停止したりすることもあるでしょう。

また、電源タップを家具や敷物で隠していると、手入れが行き届かなくなる可能性もあります。手入れが行き届かなくなることで、先ほどご紹介したトラッキング現象が引き起こされることも考えられるので、設置場所には十分ご注意ください。

キッチンへ設置する際は、差し込み口に水が入らないよう細心の注意を払う

電源タップをキッチンに設置する場合、差し込み口に水が入らないよう注意が必要です。差し込みに水が入ることでショート(短絡)が生じ、電気火災などのトラブルにつながる恐れがあります。

水濡れの恐れがない安全な位置かつ、冷蔵庫や食器棚の陰に隠れて、ホコリが溜まらない場所を選んでみましょう。また、電源タップのカバーや電源タップ全体を覆えるボックスカバーなどを利用することでも、水の侵入を防止できます。

電気トラブルは、日常の中で意識することにより、防止可能です。逆に、電源タップを雑に使ったり、手入れを怠って放置したりすると、電気火災や感電などの事故につながります。

自分の生活スタイルに合わせて、電源タップの種類や差し込み口数を選び、利用開始後は定期的な手入れを怠らないよう意識しながら使用してみましょう。

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賃貸のコンセントは、電源タップで増設しよう!

今回は、賃貸のコンセントの増設方法についてご紹介しました。賃貸にお住まいの方で、コンセントの差し込み口数を増やしたい方は、電源タップの利用をご検討ください。設置場所や定期的な手入れを意識して、トラッキング現象などの電気的なトラブルを防ぐことが大切です。

今回ご紹介した内容を参考に、自分に合った電源タップを見つけて利用してみましょう。