狭いクローゼットでも大丈夫!収納のプロが教える、3つの簡単収納アイデアとは

目次

クローゼットは私たちの洋服を収納できる便利なスペースですが、「クローゼットが狭くて洋服が片づかない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?効率的に収納しないとすぐに洋服が溢れ、雑多な印象になってしまうおそれがあります。 

そこで今回は、狭いクローゼットを使いやすくする便利なアイテムをご紹介します。また、それぞれの収納アイテムを使うときのポイントや、クローゼット収納のコツについても解説していきますので、クローゼットの収納にお困りの方はぜひチェックしてみてください。

狭いクローゼットの収納アイデア術3選

クローゼットの収納においては、中段・下段・上段の順番に出し入れがしやすいとされています。効率良く収納するには、どの高さでどの収納グッズを使い、何を収納するのかを考慮したアイテム選びをすることがポイントです。

収納アイデア①:広さや容量に合わせて服の量を収納する

まずは収納先のクローゼットやボックスの適正量を知ることが重要です。服の量に合わせて収納場所を増やすのではなく、収納先の広さや容量に合わせて収納するという意識を持つと、収納できる量が分かりやすいでしょう。

そこで、まず取り掛かりたいのは不必要なものを手放す作業です。現在は「捨てる」以外の選択肢がたくさん用意されています。売る・寄付する・リサイクルするなど、それぞれどのようなメリットや注意点があるかを知っておきましょう。

メリット注意点
捨てる・すぐに手元からなくなる・自治体のルールによっては、回収できない物があるかも
売る・本当に欲しい人の手に物が渡る
・収入が入る
・売れるまで手元に残しておく必要がある
寄付する・本当に欲しい人の手に物が渡る・不法投棄や転売などをおこなっている違法業者に注意する
リサイクルする・不要な物が新しい物に生まれ変わる・分別をおこなう必要がある

収納アイデア②:高さと使用頻度を組み合わせて収納場所を決める

よく使用する物を中→下→上の順番に収納すると、出し入れがしやすく便利になります。本項目では、収納場所と使用頻度の組み合わせによる収納方法を確認していきましょう。

上段には使用頻度が低いものを置く

クローゼットの上段はシーズンオフのものや冠婚葬祭アイテムなど、使用頻度が低いものを保管するのに向いています。

しかし引き出しの中が見えづらいので、綺麗に収納をするのが難しく感じる場合があります。なんとなく置いてしまうと、どこに何を置いているのか分からなくなる場合があります。

引き出しの中が見えづらい上段では、特に以下3点を意識して収納していきましょう。

<上段収納のポイント>

  • 空間を四角に区切って使う
  • 出し入れしやすい収納アイテムを使う
  • 中に何が入っているか把握できる状態にする

空間を四角に区切るイメージで収納をすると、綺麗に収納することができます。形が不揃いのものでも、フタつきのボックスを活用すれば、並べたり重ねたりすることで収納力がアップします。また持ち手付きの収納ボックスを選べば、脚立を使わなくても出し入れしやすくなるでしょう。

上記に加え、ボックスにラベリングをすることもおすすめです。中に何が入っているかひと目で把握できる状態になるので、より使いやすくなります。ラベルライターや可愛いタグを使えば、お子さんと一緒に楽しみながら管理することができますよ。

中段はゴールデンゾーン。使用頻度が高いものを置く

クローゼットの中段は、ハンガーポールに吊る収納が多くみられます。ワンアクションで取り出せるうえ、ひと目で見渡すことができるので、クローゼットのなかでも一番のゴールデンゾーンと言えます。

このゾーンには、頻繁に使用するものを収納するように心がけましょう。

<中段収納のポイント>

  • ハンガーを統一する
  • 収納アイテムを使って小物も収納する
  • 服は長さ別に分ける

実は、ハンガーには大きく以下の3種類があります。

  • シャツやカットソー用の細いハンガー
  • スカートやスラックス用のボトムハンガー
  • 厚みのあるコート・ジャケット用ハンガー

手持ちの服に合ったハンガーを選ぶことで、ムダなスペースを減らせます。そうすることで、ポールに掛けられるハンガー数が増えるので、かなり収納力がアップします。

もしハンガーポールが余った場合は、吊り下げ収納ボックスも活用してみましょう。畳んだワイシャツのほか、ベルト・ストール・バッグなどの収納スペースを作ることができます。ゴールデンゾーンに服と小物が集まるので動線もよくなり、コーディネートを考えるときに便利です。

最後のポイントは、服を長さ別で分けることです。服はロングコートなどの長いものから、トップスなどの短いものまで様々なものがあります。ただ何となく並べると、裾部分の長さに差が生まれます。

短いものから長いものに向かって順番に並べることで、見た目や探しやすさが格段に良くなることでしょう。

また短い服の下にできる大きな空間は、次項で紹介する下段収納で活用することができます。

下段はなにを優先して置くか、しっかり吟味する

クローゼットの下段は、何を優先して置くか吟味する必要があります。

<下段に収納におすすめなもの>

  • 畳み収納をするもの
  • サイズと重量があるもの
  • 身長が低い人が良く使うもの

下段は引き出しを使った「畳み収納」がおすすめです。なぜなら、引き出しの中を上からすべて見渡せるからです。ここには使用頻度は高いけれど、ハンガーに掛けられないものを収納しましょう。

下段収納の引き出しは、小さいものから大きいものまでサイズが様々あります。もし厚手のニットを小さな引き出しに入れると余裕がなくなり、出し入れがしづらくなる場合があります。下段収納では、収納したいものに合わせたサイズのケースを選ぶことが重要です。

またサイズと重量があるものも、下段に収納するようにしましょう。例えば、スーツケースや扇風機などを収納するのがおすすめです。使用頻度が低いからといって、上段に置くと落下してしまう恐れがあるので注意しましょう。

収納アイデア③:目的別で左右に収納する

クローゼットは左右に目的別で収納すると、さらに見やすく綺麗になります。以下3つの目的を例に挙げて紹介していきます。

  • 使用者別
  • シーン別
  • シーズン別

左右を使用者別に分ける

ひとつのクローゼットを、夫婦でシェアした場合を例に挙げて確認しましょう。

右側を夫、左側を妻のスペースのように決めておくと、自分の服を探すのが簡単になります。また、自分のスペースに入る量しか置くことができないので、ものが溢れにくくなります。

さらにハンガーと引き出しの色を、使用者別に決めておくこともおすすめです。色で区切ることで、仕切りがない場合でも視覚的に空間が区切られます。その結果、自分が探しているものが見つけやすいクローゼットになるでしょう。

左右をシーン別に分ける

次は、クローゼットをシーン別に分ける方法です。シーンとは「普段着」「仕事着」「スポーツ着」「冠婚葬祭用の服」などのように、場面別で着る服のことを指します。

人によっては、場面別で着る服がいくつかあるかもしれません。その場合は、必要な数に分けてポールに吊るしてみましょう。そうすることで、探す手間がかからないのでスムーズに支度ができるでしょう。

左右をシーズン別に分ける

最後に、左右をシーズン別に分ける方法です。この方法は、今着たい服を探しやすくするだけではなく、衣替えもスムーズにできます。季節が変わっても、探すエリアを変えるだけなので、衣替えをする手間が省けるでしょう。

さらにシーズンオフの服をカバーすることで、季節にあった服だけが目に入りやすい状況を作ることができます。季節にあった服が見つけやすくなることはもちろん、シーズンオフの服にホコリがかぶるのを防ぐこともできます。

クローゼットは、縦と横で空間を区切ることで、より使いやすくなります。「使いにくいな」と感じたら、ぜひ上記を参考に見直してみてください。

整理収納アドバイザーがクローゼット収納で心がけていること

我が家は転勤族・賃貸暮らしです。もちろん、いつも希望の間取りや広さの賃貸を選べるわけではなく、現在も狭いクローゼットに工夫を重ねています。そこで、次の項目では私がこれまでの経験を踏まえて作ったマイルールをご紹介します。

見た目の素敵さより機能性を大切に

おしゃれなサイトやInstagramなどを見ていると、まるでインテリアのような、きれいなビジュアルのクローゼットを目にすることも増えました。とても素敵で憧れますが、これをキープするには物の数を減らし、さらに色数を絞って揃える必要があります。

また、アパレルに20年携わっていた私は洋服が大好きで、さまざまな服をコーディネートして楽しみたいと考えています。そのためには、何がどこにあるのかを把握できる状態をキープすることが重要と考え、「狭くても機能的なクローゼット」を目指すようになりました。

見た目が少々雑然としていても、手に取ってからすぐに戻せるクローゼットなので、服が出しっぱなしになるといったことも少なくなりました。このような状態なら見つけたい服が行方不明にならないほか、使いたいものをすぐに見つけることができます。

特に扉がついているクローゼットの場合、閉めてしまえば中身が見えなくなるので、「見た目の完璧」を求めすぎないことも大切だと思っています。

「管理できなくなったら減らす」がルール

ここまで狭いクローゼットでも収納上手になれる方法について解説しました。しかし、どんなに工夫しても管理しきれないほどの服を持てば、当然ながら溢れてしまいます。

管理できなくなっているときのサインは主に以下のとおりです。

  • 持っていることを忘れていたものが出てきたとき
  • 使いたいものの収納場所がわからないとき
  • クローゼットから物が溢れたとき

上記のような状態になった場合、洋服の数を減らすと決めています。普段着ない服や一度だけしか着なかった服を処分するだけなので、作業の手間もそれほどかかりません。

どうしても洋服が減らせないときはクローゼットにこだわらない

私のように洋服が大好きで、どうしても服が減らせないときは、収納場所をクローゼット以外で探してみるのもひとつの方法です。家全体で管理できる数に収まっていれば、別の場所で洋服を管理しても問題ないと考えています。

たとえば、キッチンの天井についている扉収納はいかがでしょうか。以前住んでいた家では、かなり高さがあり脚立が必要だったので、思い切ってシーズンオフの洋服をそこに収納していました。ただし、どこに何を収納したのか把握できる仕組みを作ることが大切なので、収納前に一度考えておくようにしましょう。

狭いクローゼットでの収納が難しい場合は、その他の収納スペースを活用しよう

クローゼットの広さは、物件によってさまざまです。なかには、どう工夫しても必要な衣類をすべて収納できない狭さの場合もあります。今、住んでいる物件で困っている方や、これから物件を探そうと考えている方は、具体的にどう対策すれば良いのか考えてみましょう。

クローゼット以外に収納場所を確保したり、外部に収納を増やしたりするなど、自分の暮らしに合った方法を採用すると無理なく日々の暮らしを快適にできます。

クローゼット以外の収納スペース①:床下収納

まずは、クローゼット以外の収納を活用する方法です。たとえばキッチンの床下収納が挙げられます。デッドスペースを活用して、見た目はスッキリのまま収納できるのが魅力です。

ただ、床下収納は湿度が高くなりやすいという特徴があります。そのため服を直接収納するのではなく、ほかの収納スペースを空けるために使うのがベターです。

たとえば、キッチンの引き出しや棚、パントリーなどに置いている未開封のペットボトル・缶詰・調味料などの湿気に強いものを床下収納に収納します。そして、空いた場所に衣類や小物を収納するのです。キッチンは主に食品を扱う場所なので、衛生面と衣類を汚さないように注意しましょう。

なお、床下収納付きの物件もたくさんあるので、床下収納に興味がある方は「床下収納」を条件に加えて部屋探しを進めてみてはいかがでしょうか。

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クローゼット以外の収納スペース②:シューズボックス

最近、シュークロークを設置する方が増えています。ポールもあり、洋服までかけられるため大変便利ですが、仮にシュークロークほど大きくなくても問題ありません。普通のシューズボックスでも収納のサポートに役立ちます。

まずはシューズボックスの中を靴とそれ以外でしっかりと分け、よく使うバッグをいくつか厳選してシューズボックスに入れておきます。そして、カゴなどにいつも持ち歩くバッグの中身を入れてバッグの近くに置きましょう。今日使うバッグにカゴから中身を入れ、帰宅したらカゴに戻すといった行動を習慣にすれば、外出の時短に繋がるほか、ついついどこかに置いてしまうということも防げます。

シューズボックスは自分で作ることもできますが、慣れていないとなかなか大変な作業なので、ゆとりのある収納スペースがある部屋を探している方はシューズボックスがついてる物件を探してみてください。

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クローゼット以外の収納スペース③:トランクルーム

どうしても家の中で収納を増やせない場合、トランクルームという選択肢もあります。トランクルームにはさまざまなタイプがあり、湿度管理がされていたり、洋服のクリーニングサービスを利用できたりするものも少なくありません。また、写真付きで管理してくれるところも多いので、「何を預けたか忘れた」ということも防げます。

こういった条件のトランクルームであれば、家の外にもうひとつクローゼットを持っている感覚で使うことができるので、トランクルームが利用できる物件に住むことも選択肢のひとつに入れてみてください。

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それでも収納が難しいなら、収納スペースが多めの物件を選ぼう

収納スペースが十分に確保された物件に住む場合、自分にはどんなスペースがどのくらい必要なのか一度考えてみることが重要です。単に広い部屋に住んでも十分に活用できないケースも多いので、具体的な設備を挙げながら理想の暮らしをイメージしてみてください。

たとえば、クローゼット収納がたくさん必要になったときは、「大きなウォークインクローゼットがある家」を条件に物件探しをしてみると良いでしょう。通常のクローゼットよりも奥行きもあるので、布団やスーツケースなど、大きなものもまとめて収納できます。

また、全体的に物の数が多いという場合、すべての部屋に収納スペースが備わっている「全居室収納付き」物件もおすすめなので、興味をお持ちの方は自分に合っている住まいかどうか一度内見でたしかめてみてはいかがでしょうか。

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狭いクローゼットでも、工夫次第でたくさん収納できる!

狭いクローゼットに悩んでいる方も多いのですが、少しの手間をかけるだけで収納力を高められるので、自分に合ったアイテムを使って工夫することが大切です。また、空間が広くなると目的に合わせて仕切る作業が必要になり、収納の難易度が上がってしまうため、「収納スペースは大きいほど良い」というわけでもありません。収納が苦手な方は今回ご紹介した方法を実践しつつ、自分に合った収納方法を見つけてみてください。