色んな汚れに対応できる!便利な「重曹ペースト」の作り方・使い方・注意点

目次

重曹に水を混ぜるだけで作れる重曹ペーストは、キッチンの油汚れから浴室の皮脂汚れ、衣類のシミまで、家中のさまざまな汚れに対応できる優れものです。ぜひ日頃の掃除ルーティンに取り入れてほしい便利アイテムですよ。

この記事では、基本の作り方からアレンジレシピ、場所別の活用法、そして使用時の注意点まで詳しく解説します。重曹ペーストを使ったお掃除のワザをマスターしましょう。

重曹ペーストとは

重曹は、化学的には「炭酸水素ナトリウム」と呼ばれる白い粉末で、私たちの生活のさまざまな場面で活用されています。

たとえば料理用として使用される、膨らし粉やベーキングパウダーの主要成分が重曹です。安全性が高いため、子育て中やペットと暮らす家庭でも安心して使える洗剤として、掃除にも広く利用されています。

重曹は粉末状の重曹をそのまま使用することもできますが、水分と混ぜてペースト状にすることで、汚れに密着し、効果が高まります。

重曹ペーストが効果的な汚れの種類

重曹は、弱アルカリ性の特性を持ち、対極にある油脂や皮脂汚れなど酸性の汚れを化学的に中和して除去しやすくする働きがあります。また、細かく柔らかな結晶構造を持ち、穏やかな研磨作用も備えています。

重曹で作ったペーストがとくに力を発揮するのは以下の汚れです。

・キッチン周りの油汚れ

・お風呂場のザラザラした汚れ

・トイレの黒ずみ

・調理器具の焦げ付き

・コップや食器の茶渋

・洋服の汗染みや皮脂による黄ばみ

・ドアノブやスイッチの皮脂汚れ

このように、重曹ペーストは住まいのさまざまな汚れを落とすのに役立ちます。この後の章では、場所別・汚れの種類別に具体的な活用法を紹介していきます。

重曹ペーストの作り方

重曹は粉末の状態でも十分に掃除に役立ちますが、前述の通り水と混ぜてペースト状にすることで汚れに密着しやすくなり、汚れを落とす効果がさらに高まります。ここでは、基本の重曹ペーストの作り方と、特定の汚れに特化した応用レシピを紹介します。

基本の作り方

重曹ペーストの基本的な作り方は以下のとおりです。

■用意するもの

・重曹…大さじ2

・水…大さじ1

・混ぜるための容器(深さのあるもの)

・かき混ぜる道具(スプーンや割り箸など)

■作り方

①容器に重曹大さじ2を入れる

②そこに水を大さじ1程度加える(重曹:水=2:1の割合)

③よくかき混ぜてペースト状にする

④硬さを見ながら水を加えて調節する

水は少しずつ加えながら、お好みの硬さに調整していきましょう。硬すぎると塗りにくく、柔らかすぎると液だれしやすくなります。用途に応じて硬さを工夫するとよいでしょう。

特定の汚れに特化!応用編レシピ

基本の重曹ペーストでも十分効果的ですが、他の成分と組み合わせることで、より強力なペーストを作ることができます。

重曹+中性洗剤

油汚れに対して強い効果を発揮するのが、重曹と中性洗剤を組み合わせたペーストです。

■作り方

①重曹大さじ2に中性洗剤を小さじ1ほど加える

②水を少しずつ加えながら、適度な硬さに調整する

このペーストはキッチン周りの油汚れや、レンジフードの頑固な汚れにとくに効果的です。洗剤の量や水分量を調整しながら、自分の好みの使い心地や洗浄力のペーストを見つけてみるのも楽しいものです。

重曹+酸素系漂白剤

衣類の汗じみや黄ばみなど、布製品の汚れに効果的なのが、重曹と酸素系漂白剤の組み合わせです。

■作り方

①重曹大さじ1に液体酸素系漂白剤小さじ3を混ぜる

②そこに洗濯洗剤または食器用中性洗剤を3滴ほど加え、よく混ぜる

衣服のシミのある部分にこのペーストを塗ると、汚れが落ちやすくなります。白いシャツの黄ばみや汗じみが気になるときは、ぜひ試してみてください。

重曹+中性洗剤+ 酢

アルカリ性の重曹と、酸性の酢を組み合わせると、化学反応でシュワシュワと泡立ちます。泡の力で汚れを浮かせる強力なクレンザーとなります。

■作り方

①重曹大さじ2を容器に入れる

②そこへ台所用中性洗剤を数滴入れる

③お酢大さじ1を少しずつ加える

油汚れだけでなく、フライパンや鍋のコゲ付きにも効果的です。

重曹+片栗粉

垂直な壁面など、液だれが気になる場所での掃除には、重曹と片栗粉を組み合わせたペーストが便利です。

■作り方

①重曹大さじ2に片栗粉小さじ1を加えてよく混ぜる

②水を少しずつ加えながら適度な硬さに調整する

片栗粉が加わることでペーストにとろみが強くつき、垂直面でも流れ落ちにくくなります。浴室のタイル壁や、キッチンの壁面の掃除の際に試してみてください。

重曹ペーストが活躍する場所・道具と活用テクニック

ここからは、場所や用途に合わせた重曹ペーストの使い方を紹介します。

キッチン周り(コンロ周辺・換気扇など)

キッチンは油汚れがとくに気になる場所です。油汚れに強い重曹は、さまざまなところの掃除に活躍します。

レンジフード・換気扇

油汚れが蓄積したレンジフードには、中性洗剤を混ぜた重曹ペーストがおすすめです。フィルターやファンにペーストを塗り広げ、ラップで覆って15〜30分ほど放置すると、汚れが浮き上がって落としやすくなります。その後、古い歯ブラシなどでこすり、水で洗い流すときれいになります。

ガスコンロ周り・五徳

五徳やコンロ周りの油汚れにも重曹ペーストは効果的です。ペーストを塗り、少し時間を置いてからスポンジでこすると、頑固な焦げ付きも落としやすくなります。IHコンロの場合も、同様の方法で掃除ができます。

電子レンジ・オーブントースター

電子レンジ・オーブントースターは、使っているうちに油汚れがこびりつきやすい場所です。庫内の汚れがひどい部分に重曹ペーストを塗り、10分程度おいてから拭き取るとさっぱりします。定期的なお手入れがおすすめです。

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浴室・洗面台

浴室や洗面台に付着する皮脂汚れや軽い水アカも、重曹ペーストでスッキリ落とすことができます。

浴槽の皮脂汚れ

浴槽に付いた皮脂汚れは、重曹ペーストを塗って5分程度放置してからスポンジでこすると落としやすくなります。浴槽は傷つきやすいので、柔らかいスポンジを使いましょう。

洗面台の軽い汚れ

化粧品の跡やアカが付いた洗面台には、重曹と中性洗剤を混ぜたペーストがおすすめです。塗り広げてから軽くこすり、水で流すときれいになります。

ドアノブ・スイッチ・壁

触れる機会の多い場所は皮脂汚れが溜まりやすく、黒ずみの原因になります。

ドアノブの手垢

人の手が頻繁に触れるドアノブは、意外と汚れがつきやすい場所です。重曹ペーストを少量つけて、柔らかい布などで軽くこすると、手垢による黒ずみが落ちてピカピカになります。

スイッチ周りの汚れ

照明のスイッチ周りも、知らず知らずのうちに指の油で黒ずんでいることがあります。水分が電気部分に入らないよう注意しながら、やや固めのペーストで優しくこすりましょう。拭き取り後はしっかり乾かすことが大切です。

壁の指紋や汚れ

壁に付いた指紋や油汚れには、片栗粉入りの重曹ペーストがおすすめです。液だれしにくく、壁面にもしっかり密着します。塗った後は柔らかい布で優しくこすり、きれいな布で拭き取りましょう。

トイレ

トイレの黄ばみや黒ずみも重曹ペーストで掃除できます。

便器内の黒ずみ

便器内の黒ずみや水アカは、重曹ペーストを塗って30分ほど放置しましょう。その後、トイレブラシでこすればスッキリと落ちます。

手洗いの黒ずみ

トイレの手洗い部分に黒ずみがある場合も同様に掃除できます。重曹ペーストを塗り、30分〜1時間程度放置してから、古歯ブラシでこすりましょう。

鍋やフライパン ・マグカップ

調理器具や食器についた頑固な汚れも、重曹ペーストで手軽に落とせます。

鍋・フライパンの焦げつき

鍋底の焦げつきは、重曹ペーストを塗って30分ほど放置すると取りやすくなります。焦げが浮き上がってくるので、その後、スポンジで優しくこすりましょう。

マグカップの茶渋

コーヒーやお茶を入れるマグカップに付いた茶渋は、カップの中で直接少量の重曹と水を混ぜてペースト状にし、指やスポンジで軽くこするだけできれいになります。白いマグカップの黄ばみにも効果があります。

衣類・布製品

衣類の汚れ取りにも重曹ペーストは大活躍します。

ワイシャツの襟元や袖口など、皮脂汚れが溜まりやすい場所や黄ばみや汗じみには、酸素系漂白剤と混ぜた重曹ペーストがおすすめです。汚れた部分に塗って軽くたたき込み、15分ほど置きましょう。軽くもみ洗いをしてから通常通り洗濯すると、気になる黄ばみが薄くなります。

重曹ペーストを使う際の注意点

重曹ペーストはさまざまな場面で活躍する安全な洗剤ですが、使用の際には注意点があります。以下のポイントを押さえたうえで、安全に使いましょう。

掃除対象の材質を確認する

重曹は比較的優しいクリーナーとして知られていますが、すべての素材に使えるわけではありません。とくに以下の素材には使用を避けた方がよいでしょう。

・アルミニウム製品

・大理石

・漆器・木製の塗装品

・特殊コーティングされた鏡など

初めて重曹ペーストで掃除をする場合は、目立たない場所で素材が変質しないか一度試してみましょう。異常がないことを確認してから本格的な掃除を始めることをおすすめします。

使用後の粉残りに注意する

重曹は水に溶けにくい性質があるため、使用後に白い粉が残ってしまうことがあります。粉残りを予防するために、掃除後は湿らせた布でしっかり拭き取りましょう。

それでも粉が残る場合は、クエン酸水(水200mlにクエン酸小さじ1/2)で拭き取ると効果的です。

手荒れ防止のため手袋を着用する

重曹は弱アルカリ性で、直接肌に長時間触れていると手荒れや乾燥の原因になることがあります。そのため掃除に使う際は、ビニール手袋やゴム手袋を着用しておくと安心です。

万が一、皮膚に異常を感じたらすぐに使用を中止し、水で十分に洗い流しましょう。

作り置きせず使い切る

自家製の重曹ペーストは、作り置きには向いていません。

使用するたびに必要な量だけ作り、その日のうちに使い切りましょう。時間が経つと水分が蒸発して固まってしまったり、カビが発生したりする恐れもあります。

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重曹ペーストを利用して身の回りの汚れを落とそう

今回は、重曹ペーストの基本の作り方やアレンジレシピ、場所別の活用法、使用時の注意点について解説しました。

重曹ペーストは、キッチンの油汚れから浴室の水アカ、衣類の黄ばみなどさまざまな汚れに対応できる万能クリーナーです。基本の作り方は「水と混ぜるだけ」と非常にシンプルで、中性洗剤や酢、片栗粉などと組み合わせることで、より効果的な掃除が可能です。

環境にもお財布にも優しい重曹ペーストを活用して、きれいで快適な住まいを維持しましょう。