アップサイクルから始める、サスティナブルでおしゃれな暮らしとお部屋づくり

目次

「もっと自分らしい素敵なお部屋にしたい!」と思いつつ、どうしたらいいかわからないまま物足りなさを感じてはいませんか。環境問題に関心がある方や、サスティナブルな暮らしに憧れがある方におすすめなのが、最近話題のアップサイクルされた商品やアイデアを暮らしに取り入れることです。 

お部屋は、住み手の生活意識や人生観が現れるものです。インテリアに自分らしさが表現されるほど、心地よさもアップします。シンプルなお部屋でもアップサイクルのインテリアを取り入れれば、おしゃれ感や心地よさがグッとアップするでしょう。

今回は、「アップサイクル」とは何かという疑問から、アップサイクルを取り入れるメリット、デメリットをお伝えします。また、身近な材料で作れるアップサイクルインテリアや、賃貸物件でもおしゃれに見せる飾り方のコツをご紹介します。 

ぜひアップサイクルを取り入れて、サスティナブルな暮らしを実現しましょう。

アップサイクルとは

アップサイクルとは、現代の課題である持続可能な社会に向けて考案された、サスティナブルなものづくりの一つです。

アップサイクルとリサイクルとの違い

リサイクルは、捨てられるはずだった廃棄物や不用品を再利用することです。一方のアップサイクルは、まったく別の商品にアップグレードして、新たな価値を付与します。

アップサイクルとダウンサイクルとの違い

ダウンサイクルは、アップサイクルの逆になります。アップサイクルは、資源を新しい魅力的な商品に生まれ変わらせますが、ダウンサイクルはリユース(再び使う)に近く、もとの商品を再び使える部分だけ活用するイメージです。

アップサイクルされたアイテム・家具の例

廃棄してしまうものを蘇らせ、新たな商品を生み出すアップサイクルですが、実際にどんなものがあるか実例をご紹介します。

造船古材を使ったアップサイクル

引用:瀬戸内造船家具

瀬戸内造船家具は、船を建造する過程で使用された足場板をアップサイクルしています。テーブルは古材特有の風合いがあり、近年流行っているヴィンテージスタイルにもマッチするデザインです。

使われなくなった昭和型ガラスをアップサイクル

引用:旭屋ガラス店 公式インスタグラムより

旭屋ガラス店は、昭和2年創業のガラス店で、建材として使われなくなっていた昭和型ガラスをお皿にアップサイクルしています。昭和時代の家でよく見かけた昭和型ガラスですが、見違えるほどの素敵なお皿に大変身しています。

アップサイクルのメリット

SDGsの貢献にもつながるアップサイクル。ここからは、主なメリットをまとめてみます。

環境にやさしい

アップサイクルは、もとの商品の素材が持つ特性を活かすため、再利用時にかかるエネルギーコストを抑えることが可能です。また、その分のゴミも少なくなり、環境への負荷を軽減することができます。

物の寿命をのばす

アップサイクルは物に新たな価値を加え、別の物に作りなおすため、商品としての寿命ものびます。

環境への意識を変える

アップサイクルの商品に関心を持つことで、今まで使えなくなったら捨てるしかないと思っていたものに対して、見方が変わります。物ではなく、素材として見る視点を持つことで、新しい使い方のアイデアや工夫も生まれ、発想力が鍛えられるでしょう。同時に資源の価値に気付き、物を大切にする意識も芽生えてきます。

アップサイクルのデメリット・注意点

次に、アップサイクルのデメリットを見ていきましょう。

アップサイクルの材料が安定的ではない

アップサイクルの商品の材料は廃棄物のため、どのくらいの廃棄物が出るか予測できないことから、材料の回収が不安定な面があります。そのため、常時、商品を生産できない点がデメリットです。ただし、アップサイクルの目的は廃棄物を減らすことですので、廃棄されるものが少なくなることは良いことといえます。

新しい価値が付与されるため価格は安くならない

廃棄物を使うといっても中古品ではなく、新商品と同じまたは新たな価値が付与されるため、むしろ価格が高くなる傾向にあります。 一方で、アップサイクルを認知している方はその価値を認めていることが多く、価格が高くなってもアップサイクルの商品を選ぶ傾向にあります。

日本での認知度が低い

アップサイクルという言葉を目にする機会も少ないため、まだ日本での認知が低い傾向にあります

しかし、海外では、主にアメリカやヨーロッパの有名企業やブランドがアップサイクル事業に参入しています。そのため、今後は日本でも注目されていくのではないでしょうか。

自分で作る場合は安全性に注意する

家具の強度などDIYをする場合には、普段使わない道具を使いますので、作業中のケガに細心の注意を払いましょう。目や耳の保護、また粉塵が舞う場合には防塵マスクをしましょう。

没頭しすぎると疲れて注意力が散漫になり、思わぬケガにつながることもあります。安全重視で計画的に作業しましょう。

また、人が座るなど使用するときに荷重がかかる家具は、強度が保てるよう、組み立てをしっかり行うことが重要です。ビスの緩みなどないか、定期的に点検しましょう。

誰でも簡単にできる!アップサイクルできるアイデア

まずは、身近な取り組みとして、ひと手間加えるだけで誰でも簡単にできるアップサイクルのアイデアをご紹介します。インテリアに取り入れれば、オリジナリティ溢れるおしゃれな空間を演出することが可能です。

流木でお部屋をおしゃれに飾るアップサイクル

おしゃれなお部屋に、さりげなく飾られた流木インテリアをSNSや雑誌などでよく見かけます。流木は、そのままの自然の形状が魅力です。大きく手を加えなくても、手軽にお部屋がナチュラルな雰囲気になるので、おすすめといえます。

流木にペイントして、ウィンドチャイムを作る

大小の流木を組み合わせて、流木にペイントをほどこせば、オブジェ風のウィンドチャイムの完成です。風が吹くたびに、心地良い木と木のぶつかる音が聞こえてきます。

植物やマクラメ編みを吊るす

流木とマクラメの相性は抜群です。紐を使って模様を編んでいくマクラメ編みですが、流木を使って編んだものを下げれば、タペストリーとして壁のアクセントになります。

そのままでも素敵ですし、重さのないフェイクグリーンを吊るせばさらにおしゃれ感もアップします。タペストリーやハンギングに向いているのは、コットン紐です。100均でも材料が販売されていたり、初心者にもわかりやすく解説されたWEBページやYouTubeもたくさん出ていたりするので、手軽に取り組みやすいと思います。

流木に棚を兼ねるインテリア

幅と奥行きのある流木であれば、両サイドを紐で吊るして棚にしてしまうのもおしゃれです。飾るものを季節によって変えるのも素敵でしょう。

空きビンを花瓶にしたアップサイクル

お花や植物のあるお部屋は、それだけで癒やされます。普段は捨てていた空きビンを使えば、気軽にお花や植物を飾ることが可能です。

海外の商品はかわいいデザインの瓶も多いので、そのまま飾っても素敵ですし、シンプルな空きビンでも少しアレンジすれば、お部屋の雰囲気にあわせて飾ることができます。

・空きビンに麻紐を巻いてナチュラルな手作り感をプラス

・瓶にアンティーク調のラベルシールを貼る

よりおしゃれな雰囲気を出すことができるので、自分の好みに合わせて少しの工夫をしてみるもの良いですね。

アップサイクルされたアイテム・家具の取り入れにあると良い設備・条件

ここからは、アップサイクルを暮らしに取り入れたいときに、あると良い設備や条件についてご紹介します。

出窓付き物件でアップサイクルした品を飾って楽しむ

出窓は圧迫感がなく、雑貨などのインテリアを飾るにはぴったりのスペースです。窓辺は日中に自然光が入るので、ガラスなど光を反射する小物がとても綺麗に見えます。光の強さにもよりますが、植物にとっても良い環境になるでしょう。

出窓はどの物件にもあるわけではないので、お部屋探しの際にはチェックしてみてください。

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エレベーターがある物件でアップサイクル家具も取り入れやすく

エレベーターがあれば、家具や重い材料を購入したときの搬入が楽になります。大型家具の場合は、エレベーターに入らないこともあるので、家具を購入する前に確認しましょう。

1階に住む場合は関係ありませんが、2階でも重い物を運ぶときにはエレベーターがあると助かります。お部屋の模様替えやDIYが好きな方は、運搬が楽になるエレベーター付きの住まいを検討してみてはいかがでしょうか。

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アップサイクルと一緒にできるサスティナブルな暮らし

アップサイクルの目的は環境負荷の軽減です。身近にアップサイクルの商品を取り入れたり使ったりすることで、アップサイクルをきっかけに、さらに環境への意識が高まっていくでしょう。

ここでは、アップサイクルと一緒にできるサスティナブルな暮らしをいくつかご紹介します。

アロマオイルを使った掃除を取り入れた暮らし

サスティナブルな視点で見れば、洗剤はできる限り環境を汚染しない成分を使いたいところです。お掃除も合成洗剤ではなく、重曹など自然にやさしいものを取り入れるのがおすすめといえます。

拭き掃除の場合、アロマオイルを活用すれば、気持ちよくお掃除をすることが可能です。アロマオイルは香りも良いですが、植物の持つ抗菌作用も合わせて期待できます。

おすすめのアロマは、ミントやラベンダー、ユーカリです。どれもスッーとした清潔感のある香りで、抗菌作用があるアロマオイルです。雑巾を浸すバケツなどに3滴ほど入れるだけで、良い香りがひろがります。簡単にできるので、ぜひ試してみてください。

観葉植物を育てる暮らし

観葉植物を育てることは、私たちの心に安らぎを与え、自然とのつながりを感じさせてくれます。バルコニーがあれば、観葉植物だけでなく、ハーブなどの植物も育てやすくなるでしょう。

ハーブは比較的育てやすいですし、お料理やハーブティーにも使えて植物の恩恵をダイレクトに体感することができます。商品にするためには輸送や梱包が必要となりますが、自家栽培できれば無駄なゴミやエネルギーを省くことが可能です。

観葉植物を育てたいけれど、家の中に土を入れたくない方も、バルコニーがあれば取り入れやすいですね。

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小型生ごみ処理容器「ミニ・キエーロ」でゴミを減らす暮らし

生ごみは燃えないゴミで出しますが、自宅で処理できたらゴミを出す量が減りますよね。ゴミを減らすことは、処分の際に出るCO2の削減にもつながります。

バルコニー付きの住まいであれば、ミニ・キエーロのような小型生ごみ処理容器で処理することも可能です。ミニ・キエーロは、自治体などで購入することも手作りすることもできます。土の中に生ごみを埋めておくと、バクテリアによって分解されて消えていく仕組みです。

自治体によっては安価で販売している場合もありますので、ご興味のある方は調べてみてください。

参考:横須賀市ホームページ ミニ・キエーロ

アップサイクルを意識してサスティナブルな暮らしを実現しよう!

アップサイクルを意識することは、環境にやさしいだけではありません。最先端の技術とデザイナーのクリエイティブなアイデアによって生み出された商品に触れることができるほか、自分自身で廃棄物をアップサイクルして使うことで暮らしが豊かになり、楽しみながら社会貢献ができます。

自分一人の力では何も変わらないと思ってしまいがちですが、一人ひとりが何を選択していくかが実はとても重要で、確実に社会を変える力になると思っています。自分がやってみたいことから少しずつ始めて、無理なくサスティナブルな暮らしを継続していきたいですね。