冬の暖房費を賢く節約!暖房器具別の電気代と今すぐ試したい6つの対策

目次

寒い冬を乗り越えるために欠かせない暖房器具。そんな暖房の電気代が高いとお悩みの方は多いのではないでしょうか。

家計調査によると、冬(12〜2月)の2人世帯の電気代の平均は、11,333円。一方の夏(7〜9月)の2人世帯の電気代の平均は、10,466円と冬の方が電気代が高い傾向にあることが分かります。

引用:総務省家計調査|2人世帯 2021年12月〜2022年9月

冬の電気代が高くなる原因の1つとして、暖房費が影響していることが考えられます。この記事では、暖房費が高くなる理由と節約方法について詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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まずは知っておきたい!冬と夏の電気代の違い

家計調査の結果をもとに2人世帯の夏と冬の電気代を比較してみましょう。

12月8,788円7月8,820円
1月11,492円8月10,762円
2月13,720円9月11,757円

引用:総務省家計調査|2人世帯 2021年12月〜2022年9月

この結果からも分かるように、冬は夏と比較して電気代が高くなる傾向にあります。その要因の1つとして暖房費が影響していると考えられます。また、電気代は消費電力だけでなく、「燃料費調整額」や「再生エネルギー発電促進賦課金」にも影響されるのが特徴です。

冬の暖房費が高くなる4つの原因

冬の暖房費が高くなる原因には以下の4つの原因があると考えられます。

・外気温と室内の気温差が大きいため

・暖房器具の消費電力が大きいため

・日照時間が短いため

・在宅時間が長くなるため

それぞれ詳しくみていきましょう。

外気温と室内の気温差が大きいため

環境省によると、快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指すために、夏は28℃、冬は20℃とすることを推奨しています。

地域によっても差がありますが、東京の場合、夏の外気温の平均は30℃前後、冬の外気温の平均は5℃前後となっています。この気温をもとに、冷暖房器具が調整しなければならない温度の差をみてみましょう。

外気温約5℃約30℃
室温20℃28℃
調整しなければいけない温度の差約15℃約2℃

このように、夏と比較して冬の方が、外気温と室温の差が大きいことも、暖房費が高くなる原因の1つとして考えられています。

暖房器具の消費電力が大きいため

暖房器具は、消費電力が大きいものが多いのが特徴です。特に、ヒーター系の暖房器具は最大消費電力が1,200Wと、ドライヤーの消費電力と同等となっています。

1,200Wの暖房器具を1時間稼働させた時の、1時間あたりの電気代は約37.2円。これを1日3時間、1ヶ月30日間毎日稼働させた時にかかる電気代は、3,348円です。

電気代参考:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 Q&A「カタログなどに載っている電気代はどのようにして算出するのですか?」

暖房器具は消費電力が大きい分、電気代が高くなりやすいため注意が必要です。

日照時間が短いため

夏と冬の日照時間の差も電気代に影響していると考えられます。1年で最も昼間が長い「夏至」と、1日で最も昼間が短い「冬至」では、夏至の方が約5時間も日が出ている時間が長いのです(東京の場合)。

日照時間が短くなると、家の中の明かりを付ける時間が長くなり、その分電気代がかかります。また、日が照らない夜は、室内も寒くなるため、暖房器具を使って暖をとる方も多いでしょう。

在宅時間が長くなるため

2019年に発生した新型コロナウイルスの影響で、在宅時間が長くなったという方は多いのではないでしょうか。それに加え、寒い冬となるともっと外に出る機会が少なくなり、在宅時間が長くなる傾向にあります。

在宅時間が長くなれば、自宅で稼働する家電の消費電力量もあがることが予想されます。寒い冬を快適に過ごすために暖房器具を使用するといった方も少なくないはずです。

暖房器具別電気代の目安・比較

ここでは、暖房器具別の1時間あたりの電気代を実際に算出してみました。1時間あたりの電気代は以下の方法で算出できます。

1時間あたりの電気代=1時間当たりの消費電力(kW)✕電力会社の電気料金単価(円/kWh)

1時間あたりの消費電力1時間あたりの電気代
エアコン(6〜8畳用)515W15.9円
パネルヒーター(8畳用)弱:400〜600W強:1000〜1200W弱:12.4〜18.6円強:31〜37.2円
オイルヒーター(8畳用)弱:300W中:600W強:900W弱:9.3円中:18.6円強:27.9円
カーボンヒーター弱:450W強:900W弱:13.9円強:27.9円
電気カーペット(2帖)弱:215W強:324W弱:6.6円強:10円
こたつ弱:100W強:200〜300W弱:3.1円強:6.2〜9.3円
電気毛布33〜56W1〜1.7円

※電気料金目安単価31円/kWhを使用。

※小数点第2以下は切り捨て

エアコン

エアコンは部屋全体を暖めることが得意な暖房器具です。部屋全体を暖める暖房器具の中では最もコストパフォーマンスに優れています。そんなエアコン暖房の消費電力は515W。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

0.515kW×31円/kWh=15.965円

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パネルヒーター

側面の大部分が1枚のパネルで覆われているのが特徴的なパネルヒーター。部屋を暖めてくれるだけではなく、冷えやすい足元をピンポイントで温めることを得意としています。そんなパネルヒーターの消費電力は、弱:400〜600W、強:1000〜1200Wです。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

弱:0.4kW×31円/kWh=12.4円

  0.6kW×31円/kWh=18.6円

強:1.0kW×31円/kWh=31円 

  1.2kW×31円/kWh=37.2円

オイルヒーター

オイルヒーターとは、オイルを温め、その放熱を利用し部屋を暖める暖房器具です。そんなオイルヒーターの消費電力は、弱:300W、中:600W、強:900Wです。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

弱:0.3kW×31円/kWh=9.3円

中:0.6kW×31円/kWh=18.6円

強:0.9kW×31円/kWh=27.9円

カーボンヒーター

カーボンヒーターとは、電気ストーブの1つであり、遠赤外線の力を使って部屋を暖めてくれる暖房器具です。そんなカーボンヒーターの消費電力は、弱で450w程度、強で900W程度です。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

弱:0.45kW×31円/kWh=13.95円

強:0.9kW×31円/kWh=27.9円

電気カーペット

電気カーペットは、手軽に利用できる暖房器具の1つです。部屋のサイズによって大きさを選べるのも嬉しいポイント。そんな電気カーペット(2帖用)の消費電力は、弱で215W程度、強で324W程度です。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

弱:0.215kW×31円/kWh=6.665円

強:0.324kW×31円/kWh=10.044円

こたつ

こたつはピンポイントで温めることを得意とした暖房器具です。そんなこたつの消費電力は、弱で100W程度、強で200〜300W程度です。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

弱:0.1kW×31円/kWh=3.1円

強:0.2kW×31円/kWh=6.2円

  0.3kW×31円/kWh=9.3円

電気毛布

電気毛布は暖房器具の中で最も消費電力が少ないといわれています。消費電力には優れている電気毛布ですが、部屋全体を暖めることはできません。足元が寒いなどピンポイントで温めることを得意とした暖房器具になります。

そんな電気毛布の消費電力はサイズやメーカーによっても異なりますが、33〜56W程度です。1時間あたりの電気代は以下の通りです。

0.033kW×31円/kWh=1.023円

0.056kW×31円/kWh=1.736円

​​暖房費を節約するための6つのポイント

ここでは、暖房費を節約するための6つのポイントをご紹介します。

・サーキュレーターを併用する

・部屋の湿度をあげる

・窓に断熱材を貼る

・暖房器具はこまめにお手入れする

・細かい温度は着るもので調整する

・エアコンの設定温度に気をつける

それぞれ詳しくみていきましょう。

​​サーキュレーターを併用する ​​

効率よく部屋を暖めるのに有効的なのが、エアコン×サーキュレーターの組み合わせです。空気の性質上、暖かい空気は天井付近に、冷たい空気は床付近へと溜まりやすくなっています。エアコンを付けているはずなのに、中々部屋が暖まらないと悩まれている方は、この空気の性質が1つの要因となっている可能性があります。この天井付近にとどまっている暖かい空気を部屋全体に循環させるためにサーキュレーターを併用することがおすすめです。

サーキュレーターを天井に向けて稼働させることで、暖かい空気を床へと循環させられます。サーキュレーターの電気代は1時間あたり1円前後と非常に安いため、電気代を抑えながら暖房効率をあげることが可能です。

部屋の湿度をあげる

同じ温度の室内でも、湿度が20%と50%では体感温度が異なります。寒い冬を乗り越えるための快適な部屋を作るためには、室温だけでなく湿度にも目を配る必要があります。

室内が寒いと感じたら、エアコンの設定温度をあげるのではなく、まず湿度をあげることを意識してみましょう。湿度をあげるためには、加湿器が必要なのではと思われる方がいるかもしれませんが、洗濯物を室内干しにすることで部屋の湿度をあげることが可能です。洗濯物を干すだけなら電気代などのランニングコストがかからないためおすすめです。

窓に断熱材を貼る

外の冷たい冷気は、窓を通して室内に侵入してきます。窓に断熱材を貼ることで、外からの冷気の侵入を抑えられ、暖まった室内の空気も外に逃げにくくなります。

断熱材にはさまざまな種類があり、百円ショップなどで購入できるものもあります。それぞれの断熱材の特徴を理解し、ご家庭にあったものを選択することがおすすめです。

暖房器具はこまめにお手入れする

ほこりなどの汚れが蓄積されることで、暖房効率が落ちてしまうことがあります。特にエアコンやヒーターのフィルターの目詰まりは、余計な電力を消費してしまう原因の1つになりかねません。

最低でも2週間に1回程度は暖房のお手入れをするようにしましょう。

細かい温度は着るもので調整する

暖房を付けていても足元が寒いといった場合には、着るもので調整することをおすすめします。少し寒いからといって暖房の設定温度や風量をあげると、電気代があがる原因になります。

足元が寒い場合、靴下を履くだけでも違いますので、ぜひ取り入れてみてください。

エアコンの設定温度に気をつける

環境省が推奨している、冬の室温の目安は20℃です。この20℃を目安に冬は暖房器具の設定温度などを調整しましょう。特にエアコン暖房の場合、設定温度が1℃違うだけで電気代が5〜10%異なってくるといわれています。

寒いからといって、むやみやたらに設定温度をあげることは、電気代が高騰してしまう原因となってしまうため注意が必要です。

​​暖房費を節約しやすい部屋の条件 ​​

住んでいる部屋の条件も、暖房費を節約しやすいポイントの1つとなります。ここでは暖房費を節約しやすい部屋の条件を3つご紹介します。

・日当たりのよい部屋

・エアコンが全室完備されている物件

・室内物干し機がある部屋

それぞれ詳しくみていきましょう。

日当たりのよい部屋

太陽が低い位置にある冬は、部屋の中まで太陽の光が入ってきやすいです。太陽の光なら、冬の部屋でも暖かくしてくれるでしょう。

日当たりがよい傾向にある部屋の条件は、「南向きの部屋」であることです。ただし南向きの部屋であってもすぐ隣に高い建物があると、その建物が日を遮ってしまう可能性があるため注意が必要です。

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エアコンが全室完備されている物件

暖房器具の中で最もコストパフォーマンスに優れているのは、やはりエアコンです。エアコンが全室に完備されていれば、他の暖房器具を買い足す必要もなく、効率よく部屋の中を暖めることが可能になります。

物件探しの際に、エアコンの設置状況も確認するとよいでしょう。

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室内物干し機がある部屋

同じ室温であっても、湿度が20%の場合と50%の場合では、感じる体感温度が異なります。一般的に、湿度が低いほど寒いと感じやすくなります。部屋の湿度を上げることは結果、暖房費の節約にも繋がります。

そこでおすすめなのが、室内物干し機がある部屋です。洗濯物を室内に干すことで部屋の湿度を簡単に上げることが可能です。洗濯物を部屋に干すだけなので、ランニングコストもかかりません。

暖房費を節約したいとお考えの方は、物件探しの際に、室内物干し機がある部屋を選択することをおすすめします。

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暖房器具と電気代の関係を知り、暖房費を節約しよう!

今回は、暖房費の節約方法について具体的にご紹介してきました。​​暖房器具を効率よく活用することで、暖房費を節約することは可能です。特に冬は、夏と比較すると電気代があがりやすいのが特徴。暖房器具と電気代の関係を知り、効率よく暖房費を節約していきましょう。