ソーラーパネル付き賃貸物件のメリットと注意点とは?住まいの探し方と気になる電気代

目次

物価が大きく高騰しているこの頃、特に電気代やガス代などの光熱費が気になっている方も多いのではないでしょうか。

光熱費を抑える方法として、太陽光発電を目的としたソーラーパネルを設置する方法が考えられます。しかし、賃貸物件でソーラーパネルを設置したり、ソーラーパネルの恩恵を受けることは可能なのでしょうか。

今回は、賃貸物件とソーラーパネルについて考えてみましょう。以下のような方に役立つ内容になっています。

・電気代を安く抑えたい人

・ソーラーパネルによる太陽光発電に興味がある人

ぜひ最後までお読みください。

ソーラーパネル付き賃貸物件はどのくらいある?

ソーラーパネル付き賃貸物件は、全体の約0.2%とかなり少ないということができます。

この0.2%という数値は、集合住宅に分類されるアパートやマンションの中でソーラーパネルが設置されている物件の割合を指したものです。なお、賃貸物件であるか否かに関わらず、一戸建てに限定すると約11.6%がソーラーパネルが設置されています。

総じて、賃貸物件でソーラーパネルが設置されているものに出会える確率は非常に低いということがいえるでしょう。

※出典:環境省「令和3年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(確報値)」図122より

ソーラーパネル付き賃貸物件なら電気代は無料になる?

ソーラーパネル付き賃貸物件で連想しがちな「電気代が無料になる」という恩恵の有無は、賃貸物件により異なります。その理由は、太陽光発電の契約内容が物件ごとに異なるからです。

太陽光発電の契約内容は、大きく以下のように分類することができます。

①発電した電気を、所有者が自分で販売したり利用したりするパターン

②発電した電気を、入居者が利用し、所有者が残りを販売するパターン

③発電した電気を、入居者が販売したり利用したりするパターン

契約内容が賃貸物件ごとに異なるため、賃貸物件ごとに確認することが必要です。ソーラーパネルがあるからといって、全ての賃貸物件で電気代が無料になるわけではないことに注意しましょう。

ソーラーパネル付き賃貸物件に入居するメリット

ソーラーパネルが付いた賃貸物件に入居するメリットには以下のようなものがあります。

光熱費が安くなる

太陽光により発電した電気を利用したり販売することで、光熱費が安く抑えられることがメリットです。

利用量や発電量によっては、無料になったり利益がでることもあります。

共益費や管理費が安くなる

太陽光により発電した電気で共用部の電気代や維持管理費用を賄える可能性があるため、共益費や管理費が安くなることが予想されます。

停電時でも電気を利用することができる

ソーラーパネルがあるため、太陽光で発電した電気を利用できます。災害時や停電時に電気が使えずに苦労する心配がないことがメリットといえるでしょう。

省エネ意識が芽生える

太陽光発電を意識すると、利用電力や発電量を気にすることになるため、省エネ意識が芽生えます。

日中の発電量内で家事を終わらせたり、深夜電力を活用したりと、電力の無駄遣いがなくなるため、ライフサイクルコストを下げるきっかけになります。希少なソーラーパネル付き賃貸物件ですが、東京都では新築戸建住宅に設置が義務付けられるなど、今後は普及がさらに進むことが予想されます。

賃貸物件での生活のみならず、その先の人生にも大きく役立つことが期待できますので、一度探してみてはいかがでしょうか。

ソーラーパネル付き賃貸物件の入居前に押さえたい注意点

お部屋探しの結果、ソーラーパネルが設置されている賃貸物件への入居を検討するときに、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

なお、太陽光発電の買取制度はソーラーパネルの規模や契約内容により異なります。それを踏まえた一般論として記載していることにご注意いただき、個別の内容は必ずソーラーパネルの所有者や管理会社に確認を行ってください。

発電した電気が自分で利用できるのかどうかを確認する

ソーラーパネルで発電した電気は、誰が利用できるかどうかを確認しましょう。なぜなら、契約の内容によっては、入居者が利用できる契約になっていないことがあるからです。

発電した電気の販売料金は誰のものかを確認する

ソーラーパネルで発電した電気を販売する場合、誰が販売した料金を得られるのかを確認しましょう。

ソーラーパネルがいつ設置されたかを確認する

ソーラーパネルが「いつ」設置されたかを確認することは非常に重要です。理由は2つあります。

①発電した電気を買い取ってもらう単価は設置から10年間固定となっているから

②設置後10年を経過すると、買い取ってもらう単価がさらに下落するから

売電単価は年々下落する傾向にあるため、ある程度年数が経過しているソーラーパネルの方が高く電気を買い取ってくれる傾向にあります。しかし、新しいソーラーパネルの方が発電効率が良いというメリットも存在しています。

一概にどちらが良いと判断できるものではありませんが、設置年数は最低限確認しておくべきでしょう。

ソーラーパネルが既に備え付けられている賃貸物件を探す方法

多くのメリットがあるソーラーパネル付き賃貸物件ですが、どのようにして見つけることが効率的なのでしょうか。

具体的な探し方について解説いたします。

賃貸仲介会社のポータルサイト

賃貸仲介専門のポータルサイトで検索する、という王道の方法です。

とはいえまだまだソーラーパネル設置や太陽光発電システムを導入している賃貸物件は少ないという現状は否めません。そのため、こだわり条件にも太陽光システムなどの項目がないサイトがほとんどです。言い換えれば、ポータルサイトから一括して絞り込むことが困難ということになります。

こだわり条件にチェックする箇所がないため、募集をする仲介業者や管理会社は、備考欄にその旨を記載するしかないのです。そのため、ポータルサイトからの募集検索方法は困難を極めることが予想されます。

ハウスメーカーの賃貸物件情報サイトを確認する

ソーラーパネル付き賃貸物件はまだまだ数が少ない現状は否めません。しかし、ハウスメーカーは積極的にソーラーパネル付き賃貸物件の建築を推し進めています。

大手ハウスメーカーの賃貸物件情報サイトを見ると、ソーラーパネル付き賃貸物件の情報が多数掲載されています。ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

街を歩いてソーラーパネル付き賃貸物件を自分で見つける

少々手間がかかる方法ですが、自分を足で見つけるのも一つの方法です。

最近ではインターネットで航空写真を確認することができます。自分で歩くのも良いですが、ある程度のアタリをつけてチェックするのが効率的でしょう。

不動産会社に依頼する

賃貸仲介業者に、ソーラーパネル付き賃貸物件を探してもらう方法です。そもそもソーラーパネル付き賃貸物件自体が少ないことと、太陽光発電システムは人気のある設備ですのでなかなか空室がありません。

退去の情報が出たらすぐに連絡をくださいと言っておけば、待っているだけで情報が入るため、時間に余裕のある方にはおススメの方法です。

賃貸の戸建て物件にソーラーパネルを後付けすることは出来る?

一戸建て賃貸物件の屋根にソーラーパネルを設置することは、理論上可能です。しかし、費用対効果の観点や、物理的や契約上の制約がありますので、慎重な判断と手続きが求められます。

まずは注意点について確認しましょう。

注意点①必ずオーナーや不動産管理会社の確認が必要になる

賃貸物件はあくまで「借り物」ですので、家主や不動産管理会社の許可が必要になります。賃貸借契約においても、何か手を加えるときは家主や不動産管理会社の許可が必要であることが必ず記載されています。

設置を検討するときは、まず家主や不動産管理会社の許可を得るようにしましょう。

注意点②ソーラーパネル設置にかかる料金は自分で用意をする必要がある

ソーラーパネルの設置には莫大な費用がかかりますが、この費用を自分で準備しなければならないことに注意しましょう。

家主や管理会社が費用を負担して設置してくれれば良いのですが、高額な費用を負担してくれる可能性は極めて低いと考えられます。

国が実施している補助金制度はある?

ソーラーパネルの設置に対して、国が主体となって行っている補助金制度は現時点(2023年11月時点)ではありません。

しかし、蓄電池(太陽光を利用して発電した電気を蓄えるバッテリーのようなもの)を設置することについての補助金制度は存在しています。

エネルギーに関する懸念が問題視されるなか、国が補助金を出さないことに違和感を覚えるかもしれません。それにもきちんとした理由があり、ソーラーパネルの設置費用が安くなってきたことが挙げられます。

直近10年間で1㎾あたり40万円程度の設置費用だったものが、現在では30万円程度まで下がってきました。それでも高額であることは否めませんが、補助金を国が主体となって出すレベルを脱したと判断したことが大きな原因とされています。

少しでも費用を抑えたいなら各自治体の補助金制度を活用しよう

国が主体となった補助金制度はありませんが、多くの地方自治体ではソーラーパネルの設置に対して補助金制度が存在しています。

以下は主要都市の補助金概要です。

自治体補助金の内容
東京都・災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
・補助金額:1kWあたり15万円(上限45万円)
北海道旭川市・旭川市地域エネルギー設備等導入促進事業補助金
・太陽光発電設備 補助金額:対象経費の1/10(上限10万円)
福岡県福岡市・福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業
・太陽光発電システム 補助金額:2万円/kW(上限10万円)

※補助金制度は随時変更・廃止になることがあります。補助金の制度概要や利用可否については必ず主催する自治体へ確認をしてください。

このように、さまざまな自治体で補助制度が設けられています。なお、補助金制度は予算上限が定められており、上限金額に達した時点で受付終了となることがほとんどです。申請にあたっては、予算の残額についても確認を行ってください。

注意点③屋根材によっては設置が出来ない場合がある

ソーラーパネルは重量のあるものですので、屋根の材質や構造によっては物理的に設置ができないことがあります。また、設置が可能であっても補強が必要なケースがありますので、施工業者への事前確認を怠らないようにしましょう。

ソーラーパネルを賃貸の戸建て物件に後付けする方法

続いて、ソーラーパネルを賃貸の戸建て物件に設置する手順を解説します。

STEP1. 屋根材や形状などを確認する

まずは屋根の材質や形状・向きなどを確認しましょう。材質や形状、向きを確認すべき理由は以下の通りです。

・そもそも屋根にソーラーパネルを設置できるかどうかの物理的な判断のため

・効率的な発電ができるかどうかの環境的な判断のため

屋根にソーラーパネルを載せることができるかどうかは、補強の問題もあるとお伝えしたとおりです。

また、効率的な発電を行うためには、南向きで傾斜角度30度の屋根に設置するのが、最も発電効率が良いとされています。そもそも屋根が太陽光発電に向いていない場合は、想定される発電量を大きく下回ることも予想されますので、形状や向きも確認が必要なのです。

STEP2. 架台やパネルの設置を行う

物理的・環境的な確認が完了したら、架台やパネルの設置を進めていきましょう。実務的には施工業者がほぼ対応してくれます。

STEP3. 周辺機器を導入・設置する

周辺機器の導入と設置を行います。なお、ソーラーパネルを含めた機器には以下のようなものが存在しています。

・太陽光モジュール

→ソーラーパネル本体のことです。

・パワーコンディショナー

→ソーラーパネルで作られた電気を住宅で使える電気に変換して引き込む装置のことです。

・売電メーター

→ソーラーパネルで作られた電気を売却するとき用のメーターです。

・発電量モニター

→現在の発電量や過去の発電量を確認するための、室内用モニターです。

・蓄電池

→発電した電気を蓄えておく機械のことです。

STEP4. 動作確認が完了したら利用開始する

各種機器の設置が完了し、動作確認ができたら、利用を開始しましょう。

利用開始とはいえ、何も特にすることはありません。いつもどおりの暮らしをしていれば、勝手に電気が発電されます。自動的に自分で利用したり、電力会社に売電したり、経済的でエコな暮らしを楽しみましょう。

実現性は乏しいですが、戸建て賃貸であればこのように自らソーラーパネルを設置することも全く不可能ではありません。一度、戸建て賃貸という選択肢を考えてみてはいかがでしょうか?

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賃貸物件でもソーラーグッズで快適な暮らしはできる

戸建て賃貸ではソーラーパネルを設置して快適に暮らすことができそうですが、集合住宅ではやはり限界があります。

そこで、ここではアパートやマンションでもできるソーラーグッズを使ったエコな暮らしをご紹介します。わずかな発電量であっても、災害時や緊急時には役立つものです。ぜひ一度検討してみてください。

小型ソーラーパネルを設置してみる

ソーラーパネルは屋根の上にしか設置できないものではありません。小型のソーラーパネルも多数存在しています。

こういった小型のソーラーパネルをバルコニーに設置するなどすれば、小規模にはなりますが賃貸物件でも自家発電を叶えることが可能です。

緊急時に備えてソーラーモバイルバッテリーを導入する

災害時には携帯電話の充電が切れて、連絡が取れなくなることが心配です。そういったときのために、ソーラー充電タイプのモバイルバッテリーを備えておくのもよいでしょう。

モバイルバッテリーのみならず、ラジオを聞くことのできるタイプもあります。ぜひ一度チェックしてみてください。

このようなソーラーグッズは、日当たりの良いバルコニーがあれば設置可能なものばかりです。防災面のみならず、キャンプにも使えるため、ぜひご検討ください。

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ソーラーパネル付き賃貸物件を検討しよう

まだまだ少ないソーラーパネル付き賃貸物件ですが、今後は設置件数が増加してくることはほぼ間違いありません。

・昨今のエネルギー問題

・EV自動車の利用推進

・緊急災害時の対応

どれをとっても、私たちの生活に関係しているものばかりです。これらの問題や事情を解決する手段としてソーラーパネルは不可欠なものであり、それは賃貸物件にも少なからず影響を与えることでしょう。

ぜひソーラーパネル付き賃貸物件への入居を検討してみてください。そして、省エネや社会問題に目を向けるきっかけになればと思います。