春が近づくにつれて、花粉に悩まされる方も増えてきますよね。今年は例年よりも花粉の飛散が早く、多くなると予測されています。花粉は目には見えにくいからこそ、気づかないうちに日常生活に支障が出てしまうことも少なくありません。
今回は、花粉を持ち込ませないコツや家の中で花粉が溜まりやすい場所、さらに役立つアイテムや掃除方法まで詳しく解説します。花粉対策を万全にして、快適な春を迎えましょう。
家の中に花粉が持ち込まれてしまう原因(付着箇所)

家の中に花粉が持ち込まれてしまう原因には、どのようなことが考えられるのでしょうか。原因がわかれば日常生活の中で対策できるようになります。まずは、考えられる原因について解説します。
衣服や髪に付着
外出中に花粉が付着しやすいところは、主に衣服や髪です。特にウール素材や起毛の多い衣服は繊維に花粉が付着しやすく取れにくいため、そのまま家に入ると室内に花粉を広げてしまいます。
したがって、花粉が飛散する季節は、衣服の素材選びも大切です。綿や化繊素材など、花粉が付きにくい素材を選びましょう。
バッグや靴から
花粉の時期に、マスクや帽子でガードすると効果を実感する方も多いです。しかし、顔以外にも花粉がたくさん付着していることをご存じでしょうか。
普段使っているバッグや靴も例外ではありません。意外と盲点になりやすいのが、靴の底です。花粉は空気中だけでなく地面にも落ちているため、知らないうちに家に持ち込む原因になっています。
ペットに付着
家族の大切な存在であるペットから、花粉が家に持ち込まれる場合もあります。室内飼いをしているペットでも、散歩に連れ出すことがありますよね。散歩中に毛の間や足に花粉が付着するので、何も対策しなければ、家の中に花粉が拡散することになります。
窓やドアから
春は風が強い日が多いので、窓やドアを開けたタイミングで空気中に漂う花粉が一気に室内へ侵入します。換気をするときは、天気や時間帯や窓の開け方にも気を配る必要があります。
家の中で花粉症に悩まないための基本的な対策

花粉が飛ぶ季節になると、外から帰るたびに家の中に花粉が持ち込まれてしまわないか気になるのではないでしょうか。花粉を少しでも家に持ち込まないためには、日々の工夫が大切です。家の中で快適に過ごすために、これから紹介するポイントを押さえておきましょう。
衣服や髪に付いた花粉を玄関先で落とす
帰宅した際は、室内に入る前にまず、衣服や髪に付いた花粉を玄関先で落としましょう。外出中は風に舞った花粉が意外とたくさん衣服に付着していますが、さっと払うだけで家に入る前に花粉を減らせます。花粉を払うときは、体の上から下に向かって静かに払うようにするのがポイントです。
帰宅後すぐのシャワーと着替えで花粉をシャットアウトする
部屋に入ると、ついソファーに座ってリラックスしたくなるかもしれません。でもそこは我慢して、すぐにシャワーを浴び、外出時に付いた花粉を洗い流しましょう。
できるだけ早くシャワーを浴びることで、体に付いた花粉をスッキリと落とし、部屋への持ち込みを減らせます。さらに、清潔な部屋着に着替えることで、部屋に花粉が広がるのも防げます。
洗濯物は室内干しを徹底する
花粉が飛んでいる時期は、外で洗濯物を干すのは避けたほうがいいでしょう。花粉は目立ちませんが、長時間干しているうちに衣服やタオルにたくさん付着します。それを室内に取り込むと、家の中に大量の花粉を持ち込む原因になりかねません。室内干しにすることで、花粉が付くリスクを大幅に減らせます。
天日干しした布団は、ふかふかになって気持ちいいものです。しかし花粉が付いた布団は、睡眠時に直接花粉を間近に吸い込む原因になり、鼻や喉の症状が悪化する可能性があります。花粉が多い時期は、寝具を屋外に干すのも控えましょう。
部屋干しをすると、どうしても部屋の中がごちゃごちゃして見えたり生活感が気になったりしませんか。そのようなときは、浴室乾燥機付きの物件を選択することで、お部屋をスッキリした状態で保てます。
家の中で花粉が溜まりやすい場所と効率的な掃除方法を知る

家の中で花粉が溜まりやすい場所はどのようなところでしょうか。花粉が集まりやすい場所がわかれば、そこを重点的に掃除をすることで、効率的に家から花粉を除去できます。
ここからは、場所ごとに具体的な掃除方法についても紹介するので、ぜひ実践してみてください。
玄関
玄関は屋外から室内へ入る出入り口のため、花粉が入り込みやすいです。洋服やバッグ、靴、顔や髪に付着した花粉は玄関の床に落ちやすいので、もっとも花粉が集中しやすい場所といえます。
【掃除のポイント】
水を含ませて細かくちぎった新聞紙を床に散らし、掃き掃除をすると効果的です。わが家ではお茶殻を使っていますが、微かに緑茶が香り、爽やかな気分になります。
濡れた新聞紙やお茶殻が花粉を吸着し、花粉が空気中に舞うのを抑えられます。ホウキだけで掃除すると花粉が蔓延しやすいので、この方法を試してみてください。
窓枠
窓枠は花粉が溜まりやすい場所のひとつです。窓や窓枠に花粉が付着していると、窓を開けるたびに花粉が室内に入り込みやすくなります。カーテンや窓枠の隙間も、花粉が溜まりやすい場所です。
【掃除のポイント】
花粉の飛散が多い昼間を避け、早朝や雨の日に掃除を行うのがおすすめです。雨の日は大気に漂っている花粉が地面に落ちるため、比較的花粉が少ないとされています。逆に、晴天後は花粉が舞いやすいので、気をつけましょう。
掃除の際は、窓は全開にせず少しだけ開け、カーテンで花粉の侵入を防ぐのがポイントです。窓枠やサンは濡れたクロスで拭き、隙間に溜まった花粉を重点的に拭き取ってください。
わが家では、子どもがサイズアウトした服や傷んだ服をウエスとして再利用していますが、汚れたらそのままゴミ箱に捨てられるので便利です。カーテンに付着した花粉は定期的に洗濯することで、室内の空気をより快適に保てます。
ラグやクッション、寝具など布製品
衣服や髪に付着した花粉は、クッションや寝具などの布製品に移りやすくなります。特にラグやカーペットは花粉を取り込みやすい構造です。そう聞くとデメリットに感じるかもしれませんが、カーペットを敷くことで花粉が再び空気中に舞い上がるのを抑えるメリットもあります。
【掃除のポイント】
クッションなどのカバーはこまめに洗濯し、ラグやカーペットは繊維の奥の汚れまで吸い取れるように、掃除機をゆっくりとかけましょう。縦方向と横方向の両方からまんべんなくかけることで、繊維の隙間に溜まった花粉を効果的に除去できます。寝具は、布団乾燥機で湿気を取り除いてから掃除機をかけるといいでしょう。
エアコンや換気扇フィルター
エアコンや換気扇は、排気によって外気と内気をつなぐ通り道です。そのため、フィルター部分には花粉が溜まりやすく、定期的な掃除が欠かせません。花粉の季節には、特にフィルターの清掃を念入りにしましょう。
【掃除のポイント】
取扱説明書を確認しながら月に1~2回掃除し、必要に応じてフィルターを交換しましょう。花粉対策用フィルターを使用するのもおすすめです。
部屋の隅
部屋の隅はホコリが溜まりやすく、ベッドの下は見落としやすい部分です。ホコリが溜まる場所は、花粉も溜まりやすいです。
部屋を掃除するときに掃除機を使う方が多いと思いますが、掃除機は吸引口付近に強い空気の流れが発生するため、軽いホコリや花粉が一時的に床から舞い上がります。さらに、排気によって空気中に拡散されてしまいます。
【掃除のポイント】
静電気や粘着性のあるシートを使ったフロアワイパーでホコリや花粉を絡め取ることで、ホコリや花粉の空気中に舞い上がる量を減らせます。
花粉を持ち込んでしまった衣類や小物は専用スペースで管理する

外出から帰ったら、清潔な服に着替えるだけでも効果があります。汚れた衣類は専用のバスケットにまとめ、小物はラックやかごなどで一時置きスペースを作っておくと、花粉が家の中に広がるのを防げるのでおすすめです。
わが家では、洗濯機のそばに汚れた衣服を入れる専用のバスケットを置き、汚れた衣服をひとまとめにしています。花粉や汚れの持ち込みを防ぎ、散らかりやすい洗濯スペースをスッキリと整えられるだけでなく、見た目も良くなるので掃除へのモチベーションも上がりますよ。
花粉対策には、収納スペースが多い物件が役立ちます。衣類や小物をしっかり管理できる収納付きの物件をチェックして、快適な住環境を整えましょう。
家の中に入ってくる花粉対策に効果的なアイテム

家の中に入り込む花粉を手軽に除去できるアイテムには、さまざまな種類があります。ここでは、花粉対策として効果的なアイテムをご紹介します。
玄関マット
玄関マットは、靴底に付着した花粉を落とすのに効果的なアイテムです。外出先で靴底に付いた花粉や汚れは、玄関マットでこすり落とせます。特に、マットの表面がブラシ状や突起のある素材の場合、より効果的に汚れを除去できるでしょう。
また、玄関内マットを使うことで、家の中に花粉が運び込まれるのを軽減することも可能です。静電気吸着タイプのマットなら、花粉をしっかり吸着し、離れにくくなります。花粉の季節は引越しシーズンとも重なるので、新生活の準備として花粉対策も兼ねた玄関内マットを取り入れるのもいいかもしれません。
衣服用花粉防止スプレー
ドアを開けるときや誰かに触れたときに、静電気が走ることはありませんか。春は乾燥しているため、静電気が発生しやすい季節ですし、静電気は花粉を引き寄せる原因にもなります。
このようなときに便利なアイテムが、衣服用花粉防止スプレーです。外出前に衣服や持ち物にひと吹きするだけで、花粉の付着を抑えられます。顔や髪に使えるタイプもあるので、用途に合わせて選びましょう。
衣服用ブラシ・粘着シート
玄関に衣服用ブラシやコロコロなどの粘着シートを置いておけば、帰宅時に花粉を簡単に除去できます。こまめに使用することで、家に花粉を持ち込むリスクを減らせるのがポイントです。髪にも花粉が付着しやすいため、帰宅後に軽く払う習慣をつけるといいでしょう。
ブラシは静電気を抑えててくれる天然素材のものがおすすめです。わが家では馬の毛のブラシを愛用していますが、衣服を整えるだけでなく、手に花粉が付着するのを防ぐこともできます。すぐに使えるよう、玄関棚の上など手に取りやすい場所に置いておきましょう。
空気清浄機
花粉除去性能が高い空気清浄機は、空気中の花粉を効率的に取り除いてくれる頼もしいアイテムです。「花粉モード」機能があるものを選ぶと、効果を感じやすいでしょう。
空気清浄機の設置場所は、リビングはもちろん、花粉が溜まりやすい玄関やコートラックの下など、汚れが溜まりやすいと感じるところに置くのもおすすめです。
加湿器
加湿器は室内湿度を40~60%に保つことで、花粉が舞い上がるのを防ぐ効果があります。雨の日と同様に空気中の花粉を湿気で床に落としやすくするので、花粉の多い時期に活躍します。
エアコンを併用している場合は、加湿器をエアコンの風が行き渡る場所に置きましょう。たとえばエアコンの下あたりに設置すると、湿った空気が部屋全体に広がりやすくなります。
もう家の中で花粉症に悩みたくない!という人におすすめの物件条件

花粉が飛び交う季節は、家の中だけでも安心して快適に過ごしたいですよね。花粉に悩む方にとっておすすめの物件は次のとおりです。
24時間換気システム
24時間換気システムが導入されている物件は、花粉が室内に入り込まないよう、室内の空気を常に新鮮に保ちながら、外からの花粉をブロックしてくれます。アレルギーの原因を抑えてくれるので、快適な生活を送れるでしょう。
シューズボックス
玄関にシューズボックスがあると、外から帰宅した際に靴に付着した花粉を家の中で拡散させないように、スムーズに片付けられます。
室内洗濯機置場・浴室乾燥機(室内物干機)
花粉の時期には、外で洗濯物を干すのが難しくなります。室内に洗濯機置場や浴室乾燥機があれば、洗濯物を室内で乾かせるので、花粉に悩まされることなく快適に過ごせます。
花粉を家に持ち込まない対策で、春を気持ちよく過ごそう!
花粉が家に入り込む原因や効果的な対策、掃除方法についてご紹介しました。花粉対策をしっかり行うことで、ハウスダストやダニなどのアレルギー症状を抑えるだけでなく、風邪の予防にもつながるというメリットもあります。
ぜひこの機会に、快適な住まいづくりを始めてみませんか。暖かな春の空気やお花見も楽しみながら、花粉対策で家を整えて穏やかな気持ちで過ごしたいですね。