帽子は、おしゃれを彩るアイテムとして欠かせません。ファッションに取り入れてみると、普段の服装がさらに洗練された印象になります。しかし、適当に収納していると、型崩れしてしまったり、カビが生えたり、変色したりと意外に収納に困るアイテムでもあるのです。
この記事では、帽子の形や色をきれいに保ったまま収納するために、押さえておきたいポイントをご紹介します。
帽子の種類別・型崩れさせない収納のポイント

帽子を型崩れさせないように収納するには、どうすれば良いのでしょうか?帽子にはいくつかの種類があるので、まずは種類別の最適な収納方法を知っておきましょう。
キャップ帽は重ねすぎない

カジュアルスタイルにぴったりなキャップ帽は、正面のみにつばが付いており、クラウン(頭部を覆う部分)、つば、アジャスター(サイズ調整部)、パネル(頭部のつなぎ部分)で構成されています。どれも形が似ているので重ねて収納しがちですが、あまりたくさん重ねすぎると、重力で下に置かれた帽子が崩れてしまいます。
重ねるとしても、3個までにしておくと良いでしょう。吊り下げるスペースがあるのであれば、吊り下げ収納がおすすめです。
つばのある帽子はプリム(つば部分)を上にして収納する
クラウン(頭部の部分)を一周つばで覆っているタイプのハットと呼ばれる帽子は、プリム(つば部分)を上にして重ねるのが正解です。
つばのある帽子で気をつけたいのが、つばの歪みです。つばを下にしていると、全体の重みで歪んでしまう可能性があります。逆さまにして保管することで、つばへの負荷が抑えられ、型崩れ防止につながります。
ニット帽の吊り下げ収納はNG!

ニット生地の帽子の場合、吊り下げ収納は厳禁です。伸びやすい生地のため、吊り下げてしまうと、重力でどんどん形が変わってしまいます。平面に広げて収納するようにすると、形をきれいに保てます。
また、保管する場所の湿気や日当たりにも注意が必要です。ニット生地はホコリがつきやすかったり、湿気によりカビが発生したりすることもあります。直射日光が当たると、変色することも考えられるでしょう。できるだけ風通しが良い、日光の影響を受けにくいお部屋に保管することがおすすめです。
ウォークインクローゼットのあるお部屋であれば、服だけではなく、帽子のような小物の収納にも適しています。部屋に付属しているクローゼットだと、どうしてもスペースが限られてしまい、帽子のような小物はぎゅっと押し込まれがちです。
広さのあるウォークインクローゼットなら、余裕を持って帽子を収納できます。ファッション好きな方は、ウォークインクローゼットのある間取りも検討してみてください。
収納アイテムを活用した帽子収納のアイディア5選

帽子を収納するために、便利なアイテムもたくさんあります。100円ショップなどで手軽に買えるものもあるので、ぜひチェックしてみてください。
フックに吊り下げ、並べる収納

フックに帽子を吊り下げ、並べていく方法です。フックは100円ショップでも購入でき、窓枠やカーテンレールに吊り下げられます。特別なものを用意しなくても収納できるため、手軽で取り入れやすい方法です。
とくに吊り下げても形の変わらない、キャップ帽におすすめです。ディスプレイのように並ぶので、選ぶのも楽しく、インテリアにもなるでしょう。
商品名:ステンレスS字フック中 約7.5cm4個
価格例:110円(2025年3月時点)
商品HP:https://jp.daisonet.com/products/4994163291657
不織布性の帽子収納ラックで一つひとつをきれいに収納
IKEAやニトリなどで買える、ポールハンガーに吊り下げる不織布製のラックを利用すると、帽子ごとに独立してしまえるので、型崩れせずきれいに収納ができます。風通しの良い素材なので、湿気がこもらず、帽子の生地を傷めることも防げます。
商品名:RASSLA ラッスラ
価格例:999円(2025年3月時点)
商品HP:https://www.ikea.com/jp/ja/p/rassla-storage-with-5-compartments-white-30421339/
ポールハンガーに吊り下げて取り出しやすく
木の枝のようなポールハンガーに吊り下げれば取り出しやすく、コートやカバンなども一緒に掛けられるので、お出かけグッズがすべて一箇所に集約します。外出時の身支度が一度に終わるため、忙しい方におすすめの収納方法です。
商品名:ポールハンガー
価格例:2,380円(2025年3月時点)
商品HP:https://item.rakuten.co.jp/m-style2021/gd146/
帽子専用ハンガーも便利
帽子を引っ掛けるための専用のハンガーは、クラウン(頭部分)に沿うように作られています。膨らみを保ってくれるため、型崩れの心配がありません。複数の帽子を縦一列に並べられ、ハンガーパイプや扉に引っ掛けられるように設計されているので、省スペースに収納できるのも魅力です。
商品名:キャップハンガー 5個タイプ
価格例:1,880円(2025年3月時点)
商品HP:https://item.rakuten.co.jp/sevenlife-hoshioka/zakka-108/
ホコリや湿気から守るには帽子専用ケースがおすすめ!
型崩れのしやすいハットをたくさん持っているときは、帽子専用ケースがおすすめです。内部に丸く穴の空いた厚紙があり、そこにハットのクラウン部分を挿入して収納できます。型崩れを防ぐだけではなく、ホコリや湿気からも守れます。同じ箱でそろえてクローゼットに並べておくと、見た目も美しく、テンションが上がるでしょう。
商品名:ハット専用収納箱
参考価格:1,650円(2025年3月時点)
商品URL:https://www.tokiyado.com/c/care/hi001
帽子を収納する際の注意点

帽子の収納方法を紹介してきましたが、どんな帽子にも避けるべき収納があります。ここでは、帽子を収納する際の注意点を解説します。
どんな種類の帽子も詰め込みすぎを避ける
すべての帽子は、狭いスペースにぎゅうぎゅうに押し込んだり、重ねすぎたりする、詰め込み収納は向きません。
いざかぶろうとしたときに、形が崩れてしまってヨレヨレとなったり、どんな帽子があったのかを選ぶのも大変になったりします。ウォークインクローゼットなど、できるだけ広いスペースに余裕を持ってしまうようにしましょう。
種類別、使用頻度で収納場所を分ける
ご紹介してきたように、帽子の種類、素材によって適した収納方法は千差万別です。さらに、使用頻度や季節に合わせて収納する方法を変えると、さらに長くきれいに保てます。ここでは、種類別、使用頻度で収納場所を分ける方法をご紹介します。
使用シーンごとに収納場所を分ける
たとえば、特別なお出かけのときにかぶる帽子は、専用箱に入れてクローゼットの上段に大切にしまう、普段使いの帽子は取り出しやすい位置に置くなど、一箇所に固まらないよう分散しておくのも良い方法です。
帽子は家の中でかぶるものではないので、玄関近くに1つフックを吊り下げておき、普段使いの帽子はそこに掛けておくと、身支度も早く済みます。
季節ごとに収納場所を分ける
季節によって、かぶる帽子の種類が変わる場合もあるでしょう。たとえば、寒い冬はニット帽をかぶり、日差しの強い夏は麦わら帽子をかぶるなどです。服は季節により衣替えをしますが、そのときに帽子も一緒に衣替えをするのはいかがでしょうか?
季節の変わり目に、オフシーズンの帽子は奥のほうへ移動させ、オンシーズンの帽子を取り出しやすい位置にしておくと、ごちゃごちゃせずに帽子選びがしやすくなります。
湿気や直射日光など、収納の環境にも配慮しよう
帽子の素材によっては、日光により変色したり、湿気でカビたりすることも考えられます。帽子を収納する場所は、湿度や温度の環境にも配慮すると良いでしょう。とくに24時間換気設備の付いているお部屋であれば、常に空気の入れ替えを行ってくれるので、湿気や熱がこもらず、保管に適した環境に保ってくれます。
一日かぶった帽子は、しばらく干しておく
一日中かぶっていた帽子は、頭皮の匂いや湿度を吸収しています。かぶった後はすぐにしまわず、しばらく干して、湿気取りをしておくことが長持ちの秘訣です。
ただし、外に直接干してしまうと、日射しが気になるでしょう。室内物干しがある部屋ならば、さっと掛けておけるので「ちょっと干しておきたい」というときに便利です。
収納アドバイザーの私が実際に実践!帽子をすっきり収納する方法

ここからは、整理収納アドバイザーとして活動している私が実際に行っている、帽子を収納する際の注意点をご紹介します。
使用用途に合わせて数をしぼり、省スペースに収納
整理収納アドバイザーでありながら片づけは苦手なので、そもそもの数をしぼるようにしています。具体的には、夏用のキャップ帽1つ、秋冬用にニット帽1つとベレー帽1つです。子どもたちにも、キャップ帽1つ、ニット帽1つと、シーズン分けて1つ~2つと増えすぎないようにしています。
それぞれよくかぶる帽子は玄関に置き、そのほかの帽子はウォークインクローゼットで収納しています。分散させることで、詰め込み収納を避けることが重要です。

お部屋ごとにクローゼットや収納スペースがある間取りならば、人別に収納もできます。子どもの帽子は子ども部屋に置くようにすれば、自分の持ち物を管理する経験もできるでしょう。
吊り下げラックで、ほかのファッション小物とコンパクトにまとめる
家族みんなの帽子を、吊り下げラックに収納しています。ベルトやスカーフも同じ場所に置いてあるので、コーディネートがしやすいです。また、どんな帽子を持っているか一目で分かるので、サイズアウトすれば入れ替えられるなど、要・不要の判断がしやすいことも助かります。

型崩れを防いでお気に入りの帽子を収納しよう
収納に気を遣う帽子ですが、収納方法を知ればきれいに保つことが可能です。帽子はファッションに欠かせないアイテムなので、最適な収納方法を知り、毎日のファッションを楽しみましょう!