コンクリート打ちっぱなし物件の魅力と注意点とは?プロが教えるワンランク上のお部屋づくり

目次

コンクリート打ちっぱなし物件とは、内装にコンクリートの素材感を活かしたデザインを取り入れた物件のことです。近年、モダンでスタイリッシュな雰囲気がデザイナーズ物件に取り入れられるなど、人気を集めています。

今回は、コンクリート打ちっぱなし物件のメリットやデメリット・注意点を解説します。また、コンクリート打ちっぱなし物件におすすめのお部屋を格上げするインテリアテクニックや、普通のお部屋をコンクリート打ちっぱなし物件として楽しむ方法もご紹介します。

コンクリート打ちっぱなし物件に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

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コンクリート打ちっぱなし物件とは?

「コンクリート打ちっぱなし」は、RC(鉄筋コンクリート造)やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物の仕上げの一つです。通常、内装は壁紙や塗装で、外壁は塗装や外壁材などで仕上げることが多いですが、コンクリート打ちっぱなしは、コンクリートを流し込む際に使う「型枠」を外したままの状態にする仕上げ方をしています。

そのため、コンクリート打ちっぱなし物件は、内壁や外壁に仕上げ材を使いません。床や壁、天井が構造体であるコンクリートのままの状態で見えるため、モダンでスタイリッシュな雰囲気があり、デザイン性が高いというメリットがあります。しかし、室内の温度調整が難しかったり、メンテナンスに手間がかかったりするデメリットもあります。

コンクリート打ちっぱなし物件に興味がある人は、メリットとデメリットをよく比較して、自分のライフスタイルに合った物件かどうかを検討することが大切です。

コンクリート打ちっぱなし物件のメリット

コンクリート打ちっぱなし物件は、見た目が洗練されたモダンな雰囲気が魅力ですが、機能面でもさまざまなメリットがあります。ここでは、コンクリート打ちっぱなし物件の具体的なメリットを見ていきましょう。

見た目がスタイリッシュでカッコイイ

コンクリート打ちっぱなし物件のメリットの一つは、見た目がスタイリッシュでカッコイイことです。コンクリートの質感は、無機質でモダンな印象を与えるため、他の物件とは一線を画す個性的な住まいとして人気があります。

見た目の魅力➀シンプルな質感や色合い

まず、コンクリート打ちっぱなし物件の魅力は、質感や色合いがシンプルで洗練されている点です。コンクリートは、グレーやライトグレーなどの無彩色で、無駄な装飾や柄がありません。そのため、ミニマムでモダンな印象を与えます。

また、コンクリートは硬くて重厚感のある素材ですが、それが逆にスタイリッシュでスマートな雰囲気を生み出します。

見た目の魅力②個性的な色や模様

次に、コンクリート打ちっぱなし物件の魅力は、独特の色や質感、模様がアクセントになっていることです。コンクリートは一見単調に見えますが、実は微妙な色のグラデーションや型枠の跡、気泡の穴などの個性があります。これらの要素は、コンクリートの表面に変化や動きを与えて飽きさせません。

また、経年変化によって生じるひび割れや汚れも、味わい深い風合いを作り出します。

見た目の魅力③ほかの素材との相性が良い

また、コンクリート打ちっぱなし物件の魅力は、ほかの素材との組み合わせでおしゃれに見えることです。コンクリートは無機質でシンプルな素材なので、木や金属、ガラスなどの異なる素材とも相性が良く、バランスのとれた空間を作ります。

例えば、木とコンクリートを組み合わせると、温かみとクールさの対比が美しく見え、金属やガラスとコンクリートを組み合わせると、光沢とマット感の対比がスタイリッシュさを演出します。

コンクリート打ちっぱなし物件では、素材を活かした独特な空間を作れますので、インテリアにもこだわりたい方におすすめの住まいです。

空間が広い物件が多い

コンクリート打ちっぱなし物件には、さまざまなメリットがありますが、その中でもとくに注目したいのが、広い空間が作れるという点です。コンクリート打ちっぱなし物件の空間が広い理由には、以下の点があります。

一つ目として、壁自体の強度が高いため、余計な柱が不要になることです。柱は、建物の構造上必要なものですが、同時に空間を狭めるものでもあります。柱が多いと、部屋の形や大きさに制限がかかり、視覚的にも圧迫感を覚えやすくなります。

コンクリートは、鉄筋を組み合わせることで、強度を高めることが可能です。これにより、余計な柱を設置する必要がなくなります。

二つ目は、柱が少なくて済むと、間取りに自由度が増し、広い空間を確保しやすくなることです。例えば、開放的なLDKやロフト付きの部屋など、広い空間を楽しめるような間取りを選べます。そのため、レイアウトが自由になり、模様替えやライフスタイルの変化に対応しやすく、空間を有効活用することが可能です。

強く頑丈なつくりになっている傾向にある

コンクリート打ちっぱなし物件は、地震にも強く、頑丈なつくりです。それは、鉄筋コンクリートという素材が大きな役割を果たしています。

鉄筋コンクリートは、鉄筋が引っ張りに強く、コンクリートが圧縮に強いという特性を利用して、互いに補完しながら強度を高めるという仕組みです。このように、鉄筋コンクリートは、強く頑丈なつくりにするための理想的な素材と言えます。

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遮音効果が高い

コンクリート打ちっぱなし物件は、遮音効果が高いというメリットもあります。遮音とは、外からの音や隣の部屋からの音を防ぐことです。遮音効果が高いお部屋では快適に暮らせますが、遮音効果が低いと外の騒音や隣人の生活音に悩まされることになるでしょう。

遮音効果は壁や床の素材によって変わりますが、一般的に素材が硬くて重いほど、遮音効果が高くなると言われています。コンクリートは、水・セメント・砂・砂利などを混ぜて固めた人工的な材料で、密度が高く重いため、音を通しにくいのが特徴です。コンクリートの厚みによっても変わりますが、材料の特性からコンクリート打ちっぱなし物件では、遮音性能が高くなります。

遮音性が高い一方で、吸収できない音もあるため、音の種類によっては防音対策が必要になる可能性があることも留意しておきましょう。

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耐火性が高い

コンクリートは燃えにくい素材なうえ、建物全体が耐火構造であるため、通常の火事の温度では強度が低下しません。火災発生時には、建物の崩壊や他の建物への延焼を防げるというメリットがあります。

また、鉄筋コンクリート造は、鉄筋の弱点である鉄が火事などで高温になると強度を失ってしまうという性質を、コンクリートが鉄筋を囲うことでカバーしています。

コンクリート打ちっぱなしの物件が持つこれらの特徴は、災害に強い家を求めている人にとって魅力的なポイントです。デザイナーズ物件は、コンクリート打ちっぱなし物件も多いので、安全性や耐久性を重視するならば、デザイナーズ物件を見学してみましょう。

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コンクリート打ちっぱなし物件の注意点

コンクリート打ちっぱなし物件は、さまざまなメリットがある一方で、注意すべき点もいくつかあります。ここでは、コンクリート打ちっぱなし物件の注意点についてご紹介します。

結露・カビが発生しやすい

コンクリート打ちっぱなし物件に住むときに気をつけたいことの一つが、結露やカビの問題です。コンクリートは吸水性が高く、湿気を逃がしにくい素材なので、室内の温度差や換気不足によって結露が発生しやすくなります。

結露が続くとカビが発生しやすくなり、健康や美観に影響を与える可能性があります。結露・カビを防止する対策として、以下でいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。

結露・カビを防止する対策①:暖房や冷房の設定温度を適切にする

エアコンを使うときは、暖房や冷房の設定温度を適切にしましょう。室内と室外の温度差が大きいと、窓や壁などに結露が発生しやすくなります。温度差が大きくなりすぎないように、暖房や冷房の設定温度に気をつけましょう。

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結露・カビを防止する対策②:こまめに換気する

換気をこまめに行いましょう。 コンクリート打ちっぱなし物件は通気性が悪いので、換気をこまめに行うことが重要です。冷房や暖房を使用するとき以外にも、料理やお風呂などのような水蒸気が発生する場所では、換気扇を使ったり、窓を開けたりして湿気を逃がす工夫をしましょう。

換気をするときは、対角線上にある窓を開けることで、効果的な通風ができます。

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結露・カビを防止する対策③:除湿器や乾燥機を活用する

除湿器や乾燥機を活用しましょう。 換気で十分に湿度を下げられない場合は、除湿器や乾燥機を活用することも有効です。これらの機器を使うことで、カビの発生源となる水分を減らせます。

また、除湿器や乾燥機の水タンクやフィルターは、定期的に掃除したり交換したりすることで、カビの発生を防ぎましょう。

夏は暑く、冬は寒いことが多い

コンクリート打ちっぱなし物件の注意点には、夏は暑く、冬は寒いという温度差もあげられます。コンクリートは熱伝導率が低く、熱を蓄えやすい素材です。そのため、外気温の変化によって、室内の温度も大きく変わります。

例えば、夏は日中に熱を吸収して夜に放出するので、夜も暑いです。冬は逆に、日中に熱を放出して夜に冷え込むので、夜は寒くなります。このような温度差によって、快適な生活をするのが難しくなることがあります。

そこで、コンクリート打ちっぱなし物件を選ぶ際には、夏は窓からの強い日射を入れないように遮熱をしたり、冬は保温性の高いカーテンを取り付けたりするなど、快適な室温を保つために季節に合わせた工夫が必要です。

さらに、エアコンや床下暖房などの設備があれば、室内の温度を調節できます。コンクリート打ちっぱなし物件を探すときには、エアコンや床下暖房などの設備が整っている物件もあわせて検討してみてください。

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通常の壁紙よりも汚れやすい

コンクリート打ちっぱなし物件の壁には、通常の壁紙よりも汚れやすいという特徴があります。なぜなら、コンクリートは、水分を吸収しやすい性質を持っているため、水分をこぼすとシミになりやすいからです。

また、壁面に凹凸があるため、掃除に手間がかかります。埃やカビがつきやすく、ついてしまうと拭き取るのも難しいです。コンクリートの壁は、モダンでスタイリッシュな雰囲気を演出できますが、汚れには注意する必要があります。

コンクリート打ちっぱなし物件に住む場合は、壁に汚れがつくのを防いだり、ついてしまった場合には汚れに応じた掃除方法で適切に対応したりしましょう。

壁に何かを飾るときやDIYで行う場合は注意が必要

コンクリート打ちっぱなし物件では、壁に何かを飾るときやDIYで行う場合は注意が必要です。コンクリートの壁は、木造や鉄筋の壁と違って強度が高くても柔軟性が低いので、簡単に穴を開けたり、フックをつけたりできません。コンクリートの壁に絵などを飾る場合には、ボルトアンカーという金具を使って固定することが一般的です。

ボルトアンカーは、壁に穴を開けてから、そこにネジを差し込んで固定する金具で、重い物でもしっかりと支えられます。しかし、ボルトアンカーを使う場合は、電気ドリルなどを使用して、正確な位置に穴を開けなければなりません。また、穴を開けるときは、壁の中に配線や配管がないかを確認することも重要です。もし、配線や配管を傷つけてしまったら、火災や水漏れの原因になる可能性があります。

軽い物であれば、両面テープや吸盤タイプのフックの取り付けも可能です。両面テープは、壁に傷をつけないで済むので便利ですが、取り付ける物の重量に注意が必要です。重さのある物をかけると、落下してしまう恐れがあります。

また、両面テープは時間が経つと劣化してしまうので、定期的に交換が必要です。吸盤タイプのフックは、壁に穴を開けなくても取り付けられるので便利ですが、壁の表面が平らでないと吸着力が弱くなりますので気をつけましょう。また、湿気や温度の変化にも影響されやすいので、注意してください。

無機質で冷たい印象を受ける場合がある

コンクリート打ちっぱなし物件は、クールでモダンな雰囲気が魅力ですが、同時に無機質で冷たい印象を受ける場合もあります。建物の個性が強いので、万人に好まれるデザインとは言えないでしょう。

また、コンクリート打ちっぱなし物件は、建物の構造体を見せる関係で、電気配線やダクトなど本来隠れている設備が見えることもあります。その場合、すっきりしたデザインが好みの人には相性が悪い場合がありますので、コンクリート打ちっぱなし物件を選ぶ際には、自分の好みやライフスタイルに合うかどうかをよく考えることが大切です。

コンクリート打ちっぱなしの物件に向いている人

では、実際にコンクリート打ちっぱなし物件に住むには、どんな人が向いているのでしょうか?ここでは、コンクリート打ちっぱなし物件に住むのに向いている人の特徴を紹介します。

デザイン性にこだわりたい人

コンクリート打ちっぱなし物件の最大のメリットは、デザイン性の高さです。とくに、デザイン性にこだわりたい人にとって、魅力的な選択肢と言えるでしょう。無機質な素材そのものを活かしたデザインは、お部屋に重厚感と存在感を与えてくれます。

また、コンクリート打ちっぱなしの建築物は、無機質でモダンな印象を与えるだけではありません。コンクリートを流し込んで作る性質により形状の自由度が高く、デザインの自由度が高かったり、個性的でおしゃれなデザインを実現しやすかったりするため、お部屋そのものが芸術作品とも捉えられます。

コンクリートは他の素材とも相性が良く、木やガラス、金属などと組み合わせることで、さまざまな雰囲気を演出することが可能です。コンクリート打ちっぱなし物件に住むことで、自分の好みや個性を反映した空間を作れるでしょう。

遮音性や耐火性に優れた家に住みたい人

コンクリート打ちっぱなし物件には、木造や鉄骨造などのほかの建築方法に比べて、いくつかのメリットがあることを記述しました。その中でも注目すべきは、遮音性や耐火性に優れている点です。

コンクリート打ちっぱなし物件では、コンクリートの密度が高く重いため、遮音性が高くなります。とくに、集合住宅などで近隣の音が気になるような場合でも、快適に生活を送れるでしょう。

また、耐火性とは、火災に対する耐久性や安全性のことです。コンクリート打ちっぱなし物件では、コンクリート自体が不燃材料で燃えにくく熱に強いため、構造材の鉄筋をコンクリートが囲うことで強度を保てます。これらのことから、コンクリート打ちっぱなし物件では、火災による被害を最小限に抑えられるのです。

以上のように、コンクリート打ちっぱなし物件には遮音性や耐火性に優れたメリットがあります。これらの特徴は、静かで安全な住環境を求める人にとって、重要なポイントになるでしょう。

柱を設けていない広い空間で過ごしたい人

柱を設けていない広い空間で過ごしたい人にとっても、コンクリート打ちっぱなし物件は向いています。コンクリート打ちっぱなし物件は壁に強度があり、余計な柱を設ける必要がないため、一部屋が広く開放的です。

また、コンクリート打ちっぱなし物件では、窓も大きくとられることが多いので、光や風がたっぷり入ります。広々とした空間を好む人にとって、理想的な住まいになるでしょう。

デザイナーズ物件には、天井が高い、窓が大きい、リビングが広々としているなど、開放感を得られる間取りが多いと言えます。そのため、コンクリート打ちっぱなし物件は、デザイナーズ物件とも相性が良いです。広い空間で過ごしたい人は、デザイナーズ物件も検討してみましょう。

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コンクリート打ちっぱなし物件のメンテナンス方法

コンクリート打ちっぱなし物件は、近年人気のあるデザインですが、そのメンテナンス方法はあまり知られていません。適切なメンテナンス方法を学ぶことで、快適な住環境を長く保つことが可能です。

ここでは、コンクリート打ちっぱなし物件のメンテナンス方法について、ご紹介します。

風通しをよくする

コンクリート打ちっぱなし物件のメンテナンス方法の一つとして、風通しをよくすることがあげられます。風通しをよくすることで、湿気がこもりにくくなり、健康に悪影響を及ぼすカビを防止したり、コンクリートの強度や耐久性を低下させる腐食を防いだりできます。

また、コンクリート打ちっぱなし物件は、暑さや寒さに弱いことが特徴です。風通しをよくすることで、室内の温度調節ができ、外気と室内の温度差を縮められます。湿度も適度に保てるので、快適な生活環境を作れるでしょう。

風通しをよくするためには、窓やドアを開けるだけでなく、換気扇などの設備も活用するのがおすすめです。さらに、風通しの良い2面採光の住まいや、角部屋の住まいを選ぶと良いでしょう。2面採光の住まいや角部屋の住まいは、自然光がたっぷり入り、明るく開放的な空間で風通しも良くなります。コンクリート打ちっぱなし物件を最大限に活かすためには、2面採光の住まいや角部屋の住まいなど、風通しの良いお部屋を選ぶことがおすすめです。

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コンクリートの表面に付着した汚れや埃を落とす

コンクリート打ちっぱなし物件は、その素材感やデザイン性が魅力的ですが、汚れや埃が目立ちやすいというデメリットもあります。そこで、定期的にブラシやモップ、水で洗浄することで、表面を清潔に保ちましょう。

ただし、洗浄の際には、強い圧力をかけると表面が傷つく恐れがあるため、柔らかいブラシやモップを使用することが望ましいです。

汚れが落ちにくい場合は、汚れに応じて対処する

コンクリート打ちっぱなし物件では、汚れに応じて対処することが重要です。水洗いでは落ちない汚れは、重曹などのアルカリ洗剤や専用の洗剤を使って、汚れを落としてみましょう。重曹は、水に溶かして汚れにしみこませ、ブラシでこすって汚れを落としてください。洗剤を使った後は、水でしっかりと洗い流すことも大切です。

洗剤が使えない場所では、高圧洗浄などで汚れを落とせます。高圧洗浄は、水圧を高めて水を噴射することで、コンクリートの凹凸に入り込んだ汚れやカビなどを除去することが可能です。ただし、高圧洗浄はコンクリート表面にダメージを与える可能性もあるので、適切な圧力や距離を調整しながら行う必要があります。

注意点として、どんな汚れでも酸性の洗剤は使用しないことがあげられます。コンクリートはアルカリ性のため、酸性の洗剤を使用するとコンクリートを傷めてしまいますので、避けましょう。

定期的に表面にコーティング材を塗る

コンクリート打ちっぱなし物件のメンテナンス方法として、表面にコーティング材を塗ることで、汚れや劣化から守ることが可能です。コンクリート打ちっぱなしの素材感を損なわないメンテナンス方法として、撥水剤の再塗布やクリヤー(カラークリヤー)塗装、再現工法といった塗装方法があります。塗料には、耐用年数が短いものから長いものまであるため、塗装業者と相談しながら決めるのがおすすめです。

ただし、賃貸物件の場合は、勝手にコーティング材を塗れません。大家さんや管理会社に確認して、許可を得る必要があります。 コーティング材の種類や施工方法によっては、建物の外観や構造に影響を与える可能性がありますので、注意事項として覚えておきましょう。

インテリアコーディネーターが教える、コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げする方法

コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を最大限活かすためには、インテリアコーディネートにも工夫が必要です。そこで、インテリアコーディネーターが教える、コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げする方法についてご紹介します。

コンクリートと相性の良いインテリアスタイルやアイテム、コンクリート打ちっぱなしの物件で快適に暮らすためのポイントなどをお伝えします。憧れのコンクリート打ちっぱなし物件で、おしゃれに暮らしたい方は必見です!

モダンでおしゃれな雰囲気を作る

コンクリート打ちっぱなし物件のお部屋は、無機質でクールな印象がありますが、インテリアの工夫次第ではモダンでおしゃれな空間に変えられます。ここでは、コンクリート打ちっぱなし物件のお部屋において、モダンでおしゃれな雰囲気を作るポイントをご紹介します。

まずは、カラーを統一しましょう。コンクリート打ちっぱなし物件のお部屋はグレーが基調となるので、インテリアのカラーもグレー系や白系、黒系などのモノトーンに統一すると、すっきりとしたモダンな印象になります。色にまとまりがないと雑然としてしまうので、テーマカラーを絞り込んで取り入れるようにしましょう。

コンクリート打ちっぱなし物件のお部屋には、ガラスや金属などの無機質な素材、直線的でシンプルなデザインがよく合います。また、デザイナーズの家具とも相性が良いです。デザイナーズの家具は、シンプルかつ機能的でデザイン性が高く、美しさと実用性も兼ね備えています。また、素材にもこだわりがあり、木材や金属、プラスチックなどさまざまな素材を使用しているため、空間のアクセントになります。

ウッド調の家具を取り入れる

コンクリート打ちっぱなし物件は、モダンでスタイリッシュな印象を作りやすい一方で、冷たくて無機質な雰囲気になりがちです。そこで、コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げする方法として、ウッド調の家具を取り入れると良いでしょう。コンクリートと木材を組み合わせることで、クールさと温かみが融合した独特な空間を演出できます。

ウッド調の家具は、色や素材の種類によっても異なる表情を見せるので、自分の好みやインテリアのテーマに合わせて選びましょう。例えば、白やグレーなど淡い色のウッド調の家具は、コンクリートのグレーと相性が良く、明るく清潔感のある空間に仕上げられます。

一方、茶色や黒など濃い色のウッド調の家具は、コンクリートのグレーと対比して、重厚感や落ち着きのある空間を演出することが可能です。また、木目や節などの模様が入ったウッド調の家具は、コンクリートの無機質さを和らげて、ナチュラルな雰囲気に仕上げられます。

コンクリート打ちっぱなし物件にウッド調の家具を取り入れることで、スタイリッシュでありながらも暖かみのある空間を作れますので、ぜひ試してみてください。

インダストリアルな雰囲気を出す

コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げするおすすめのインテリアスタイルとして、インダストリアルスタイルがあげられます。インダストリアルスタイルとは、工場や倉庫などの産業的な空間をイメージしたインテリアスタイルです。クールで無骨なインダストリアルスタイルは、コンクリートやむき出しの配管と相性もよく、ウッド素材や金属素材などの異素材をミックスすることで、独特な魅力が生まれます。

例えば、コンクリートの壁に木製のシェルフを置いて金属製のライトを取り付けたり、スチール製の脚や古材の家具を置いたりすると、インダストリアルな雰囲気が一層引き立ちます。インダストリアルスタイルを取り入れることで、おしゃれなカフェのような雰囲気を作れますよ。

観葉植物を取り入れる

コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げする方法として、観葉植物はおすすめのアイテムです。コンクリート打ちっぱなしは、イメージとして無機質で冷たい印象がありますが、観葉植物は有機的で温かく、開放感があります。この二つの対照的な要素を組み合わせることで、爽やかでおしゃれな印象を作ることが可能です。

コンクリートと観葉植物の組み合わせは、色と形がポイントです。コンクリート打ちっぱなしの色味は、灰色やライトグレーですが、そこに観葉植物の鮮やかな緑や赤系など自然の色を加えます。コントラストができることで、空間に変化が出るのです。

また、コンクリート打ちっぱなしは、直線的で硬く重厚な印象ですが、そこに観葉植物の有機的な柔らかい形や質感が加わることで、空間にも柔らかさと軽快さを与えられます。観葉植物は、空気を浄化してくれたり、湿度を調整したりする効果もありますので、快適な暮らしにも役立つでしょう。

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照明の明るさや色、照らし方を工夫する

コンクリート打ちっぱなし物件の無機質な印象は、照明の工夫によって快適で魅力的な空間に変化します。具体的には、照明の明るさや色、照らし方を工夫することにより、コンクリートの質感や色味に変化を与えるのです。

例えば、ペンダントライトを使って柔らかさを演出する方法です。ガラスや木、布など、コンクリートと対照的な素材や形のペンダントライトを吊るすことで、空間に柔らかさや温かみを与えられます。丸型や曲線型の形状のペンダントライトもおすすめです。

また、スポットライトや間接照明で壁や天井を照らして、奥行き感を出す方法もあります。 コンクリート打ちっぱなしの壁は、スポットライトや間接照明で照らすと陰影や質感が際立ち、奥行き感や立体感を出せます。天井が高い場合は、スポットライトを上に向けて照らすことで天井が高く見え、さらに開放感がアップするでしょう。壁には、壁面を柔らかく照らす間接照明を複数設置して、空間に奥行きを出してみてください。

また、照明の色温度もコンクリートの色味に大きく影響しますので、こだわりましょう。色温度が高い白色系の照明は、コンクリートをクールでシャープな印象に見せ、色温度が低い暖色系の照明は、暖かくソフトな印象です。自分の好みや目的に合わせて照明の色温度を調整することで、コンクリート打ちっぱなし物件の雰囲気を格上げできます。

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コンクリート打ちっぱなしに合うカーテンやブラインドを取り入れる

コンクリート打ちっぱなしは、モダンでスタイリッシュな印象を与える一方で、冷たくて硬い雰囲気が特徴的です。そこで、コンクリート打ちっぱなしに合うカーテンやブラインドを取り入れることにより、空間の雰囲気が一気に格上げします。

コンクリート打ちっぱなしに合うカーテンやブラインドの選び方のポイントは、空間に暖かみを加える木製のもの、天然素材やナチュラルな素材感のものを選ぶことです。木製のカーテンレールやブラインドは、コンクリートの無機質さと対照的に、自然の風合いを感じさせてくれます。また、麻や木綿などの天然素材やナチュラルな素材感のカーテンは、コンクリートの硬さと柔らかさのバランスをとってくれます。

また、圧迫感のない色や柄を選ぶことも大切です。コンクリート打ちっぱなし物件は、内装にグレー色系の面積が多いため、暗くて重い印象になりがちです。白やベージュ、ライトグレーなどの明るい色は、コンクリートのグレー色と相性が良く、清潔感や爽やかさを演出します。水色やストライプ柄などは、コンクリートの無彩色にほどよいアクセントを加えてくれますよ。大きな窓に縦型のバーチカルブラインドを取り入れると、縦ラインが強調され、開放的な空間になります。

コンクリート打ちっぱなし物件を賃貸物件で探すときには、デザイナーズの住まいがおすすめです。デザイナーズの住まいは、コンクリート打ちっぱなしの特性を活かしたおしゃれなデザインが多く、個性的で快適な暮らしができます。また、デザイナーズの住まいは、一般的な賃貸物件よりも家賃が高めになることが多いですが、その分の設備が充実していることが多いです。コンクリート打ちっぱなし物件に住みたい方は、デザイナーズの住まいをチェックしてみてください。

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普通のお部屋でも工夫次第でコンクリート打ちっぱなしの雰囲気を楽しめる!

ここまでの記事を読んで、コンクリート打ちっぱなし物件には憧れるけれど、実際に住むのは難しいと思う人もいるかもしれません。しかし、普通のお部屋でも、工夫次第でコンクリート打ちっぱなしの雰囲気を楽しめる方法があります。

ここでは、普通のお部屋でもコンクリート打ちっぱなしの雰囲気を楽しめる方法をご紹介します。コンクリート打ちっぱなしの雰囲気をインテリアに取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

コンクリート調の壁紙を貼る

コンクリート打ちっぱなしの雰囲気をお部屋に取り入れたい人におすすめなのが、コンクリート調の壁紙です。コンクリート調の壁紙は、本物のコンクリートのような質感や色合いを再現したもので、貼るだけで部屋にモダンでスタイリッシュな雰囲気を与えてくれます。

コンクリート調の壁紙は、市販のものやネットで注文できるものがありますが、本物に似せたプリントのため、コンクリート調の偽物感がわかりやすい壁紙もあります。できるだけサンプルをとって、実物を確認すると良いでしょう。

コンクリート調の壁紙を貼るときの注意点

賃貸物件に貼る場合は、次のような注意点や確認事項を押さえておきましょう。賃貸物件で壁紙を張り替える場合、基本的に入居者の判断で壁紙を張り替えできません。張り替える場合には、賃貸借契約書の内容を確認して、大家さんや管理会社に相談する必要があります。退去時に原状回復できていないとみなされ、費用が発生してしまうケースもありますので、注意しましょう。

また、原状回復可能な貼って剥がせるシールタイプや、マスキングを使って壁紙を貼る方法もありますので、あわせて検討してみましょう。

コンクリート調の壁紙を貼ることで、普通のお部屋でも工夫次第でコンクリート打ちっぱなしの雰囲気を楽しめます。賃貸物件の場合は、注意点や確認事項を押さえて、自分好みのインテリアを作りましょう。

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コンクリート調のフロアシートを敷く

コンクリート調のフロアシートを敷くと、お部屋の雰囲気が一変します。コンクリート調のフロアシートは、コンクリートの色や質感を再現したもので、敷くだけで簡単にコンクリート風の床になるアイテムです。フロアシートは、水拭きできるお手入れが楽な素材もあり、賃貸物件でも接着剤不要の置くだけのフロアシートがあります。フロアシートは、色や柄もさまざまありますので、自分の好みに合わせて選べます。

置くだけのフロアシートは、タイルやフローリングの床に置けますが、床暖房が入っている床の場合には、使いたいフロアシートが床暖房に対応しているか確認が必要です。畳の上に敷くと、湿気がこもってカビの原因になることもありますので、注意しましょう。

コンクリート調のフロアシートは、インダストリアルなインテリアやモダンなインテリアにも合います。お部屋の雰囲気を変えたいときにもおすすめのアイテムです。

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コンクリート家具を取り入れる

コンクリート打ちっぱなしの雰囲気を取り入れたいときには、コンクリート調の家具を取り入れる方法もおすすめです。コンクリート調の家具には、コンクリート調の素材を使ったテーブルやTVボードなどさまざまな家具があります。コンクリート調の素材を使った家具を取り入れることで、お部屋に無機質でモダンな印象を与えることが可能です。

コンクリート調の家具を取り入れる場合は、家具だけでなく、他の家具とのバランスも大切です。コンクリート調の家具を取り入れることで、普通のお部屋でも工夫次第でコンクリート打ちっぱなしの雰囲気を楽しめるようになります。

コンクリート打ちっぱなし物件に住んでみよう!

コンクリート打ちっぱなし物件の特徴や魅力、その活かし方を知っていただけたのではないでしょうか。コンクリート打ちっぱなし物件は、モダンでスタイリッシュな雰囲気があり、個性的なインテリアを楽しめます。

しかし、快適に暮らすためには、コンクリート打ちっぱなし物件のメリットと注意点をしっかり理解しておくことが重要です。

コンクリート打ちっぱなし物件は、他の物件にはない魅力がありますので、うまく活用すれば個性的でおしゃれなお部屋を作れます。この記事を参考にして、あなたも一度、コンクリート打ちっぱなし物件に住んでみてはいかがでしょうか。