寒い季節になると冷たい隙間によって、居住スペースの室温が下がったり暖房効率が悪くなったりしてしまう可能性があります。この記事に辿り着いた方のなかにも、冷たい隙間風にお悩みの方もいるのではないでしょうか?
今回は、隙間風の防ぎ方や入ってきている場所の探し方、対策について詳しく解説しています。対策をしっかりおこなうことで隙間風を防いで、暖かく快適な室内環境を実現しましょう。
隙間風とは?
隙間風とは、その名前の通り窓やドアの隙間から侵入する風(空気)のことです。隙間風が生じることで室内の温度が下がり寒さを感じやすくなります。快適な生活を妨げるだけでなく、冷暖房効率が悪くなり、電気代が高くなってしまう原因にもつながります。
そのため、発生源を正確に特定し、適切な対策をすることが大切です。
隙間風が入ってくる3つの主な原因
この章では、隙間風が入ってくる主な原因について解説します。
窓やドアの建て付け
建物の窓やドアが正しく設置されていないと、隙間風が発生する可能性があります。建て付けが原因の場合は、築年数関係なく発生する可能性があるので、新築だから安心というわけではありません。
最近は気密性が高い家が増えてきましたが、それでも完全に隙間を防ぐことは難しいとされています。「新築なのにひどい隙間風に悩まされている…」といった場合には、施工会社もしくは大家さん(管理会社)に相談してみるとよいでしょう。
建物のゆがみ
建物自体のゆがみによっても、隙間風が発生することがあります。建物がゆがむと、窓やドアに隙間が生じやすくなってしまうためです。
特に古い建物では、経年劣化によって建物がゆがんでしまうことがあるので注意が必要です。
パッキンの劣化
パッキンとは、窓やドアの接続部分を密閉する際に使用されているゴムのようなものです。
窓やドアのパッキンが劣化することによって、この密着が弱まるため、隙間風の侵入経路となってしまうのです。
パッキンは消耗品なので、経年と共にどうしても劣化してしまいます。築年数が古い建物の場合、このようにパッキンの劣化が原因となっていることが多い傾向にあります。
隙間風が入ってきている場所を知る方法
隙間風が入ってきている場所を知るためには、以下の3つの方法があります。
・手を使った方法
・ろうそくやマッチを使った方法
・煙やにおいを使った方法
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
手を使った方法
窓やドアに手や指を当てて、隙間風の強さや方向を確認します。冷たさや風圧の変化が手で感じられる場所が、隙間風の入り口となります。
手を使った方法は、何も道具が必要ないため気軽に試すことができます。しかし隙間風が弱い場合には、特定が難しい可能性があるので注意しましょう。
手での感知が難しい場合には、次に紹介する方法で確認することが効果的です。
ろうそくやマッチを使った方法
次に紹介するのは、ろうそくやマッチを利用する方法です。具体的な方法としては、ろうそくやマッチに火を付けて隙間風が発生している可能性のある窓やドアの周りに近づけます。炎が揺れる方向を確認することで隙間風が入っている場所を特定できるでしょう。
風が吹いている方向が分かるので、それによって隙間風の発生源を特定できますよ。
煙やにおいを使った方法
線香やお香を使って、煙や香りの移動を観察することでも隙間風の通り道を見つけることが可能です。
これらの方法で、隙間風が入ってきている場所を比較的簡単に特定できます。隙間の位置を正確に把握することが、適切な対策を講じる第一歩となるのでぜひ試してみてくださいね。
窓からの隙間風を防ぐアイテムと方法
窓からの隙間風を防ぐためには、窓に専用のドラフトストップやシールを活用しましょう。
隙間テープ
隙間テープは、窓枠や窓の隙間に取り付けることで風の侵入を抑制するアイテムです。さまざまな素材やデザインがあり、窓の色や形状に合わせて選ぶことができます。隙間テープは100円ショップでも販売されていますので、比較的簡単に手に入りやすいですよ。
窓用シーリングテープ
窓用シーリングテープとは、名前の通りテープ状の隙間対策アイテムになります。窓枠や窓ガラスの周囲にシーリングテープを貼ることで、隙間風を防ぎます。耐久性があり、透明なものもあるため、見た目を損なわないのが利点です。
カーテンやブラインド
テープ以外にも重厚なカーテンやブラインドも隙間風を防ぐのに効果的です。特に絶縁性の高い素材を選ぶと、よりその効果が発揮されます。
隙間テープ+カーテンなど複数の方法を方法を組み合わせて使用することで、窓からの隙間風を最小限に抑え、快適な室内環境を保つことができます。
ドアからの隙間風を防ぐアイテムと方法
次にドアの隙間風を防ぐアイテムと方法を紹介します。
隙間ストッパー
隙間ストッパーとは、ドアの下に差し込むだけで、隙間風を防止できるアイテムです。隙間風防止だけでなく、ほこりの侵入防止にもなります。
テープ不要で差し込むだけで設置が完了するので、手間をかけずに隙間風を防止したい方におすすめです。
ドアシール
ドア枠に取り付けることで、隙間風を防ぐことのできるドアシールというものがあります。ゴム製か布製かなどさまざまな素材、形状があります。
賃貸物件の場合は、自己粘着性のあるものや取り外し可能なものを選ぶのがよいでしょう。
重いカーテンやひさし
ドアの近くに重いカーテンを設置したり、ひさしを取り付けることで、風の侵入を軽減することができます。特に玄関ドアに有効的な方法です。
隙間ストッパー+カーテンなど複数のアイテムや方法を組み合わせて使用することで、より効果的に隙間風を防ぎ、室内の温度や快適さを向上させることができるでしょう。
隙間風の原因が物件自体にあった場合はどうする?
賃貸物件で隙間風に悩んでいる場合、大家さん(管理会社)へ連絡しましょう。以下は連絡の流れのポイントです。
①隙間風の具体的な場所や原因を詳細に伝える
②修理や改善のための提案を行う
③賃料の変更や修繕費用の負担について相談する
適切な対策を提案し、修繕を依頼することで問題解決につなげましょう。借主による損失でない限り、基本的に修理費用は大家さんが負担してくれることが一般的です。
隙間風に悩まされない傾向にある物件の特徴
隙間風に悩まされた経験がある場合、次の賃貸物件を探すときはできるかぎり隙間風と無縁な部屋にしたいと思うものです。ここからは、隙間風が発生しづらい傾向にある物件の特徴を紹介していきましょう。
新築の物件
新築物件は設備が新しく、隙間風が少ない傾向があります。建物構造や窓・ドアの材質など新しいものや技術でつくられているからです。
新築物件は隙間風に悩まされず快適な生活が期待できますが、全くないとは限りません。新築物件でも建て付けが悪かったり、気密性が悪かったりすると隙間風が発生してしまう可能性もあります。
鉄筋コンクリートが多い傾向にあるマンション
鉄筋コンクリート構造のマンションは、気密性が高く隙間風が少ないとされます。ただし、必ずしもないわけではなく、建物の設計や施工の質によって差が生じることがあります。
マンションの建築構造は隙間風の発生に影響を与えるため、選ぶ際は慎重に検討しましょう。
内廊下の物件
「内廊下の物件」とは、建物やマンションなどの住宅物件において、各住戸の玄関が建物の内側、廊下側に配置されている形態を指します。通常、各住戸の玄関が共有の内部廊下に面しており、外部からの風雨や隙間風の侵入が抑えられる特徴があります。
内廊下の物件は、一般的に外廊下の物件よりも隙間風の発生が少ないとされています。これは、外部からの気象条件が直接玄関に影響を与えにくいためです。内廊下の物件は、オートロックの物件に多くみられます。
隙間風をなくして、あたたかく過ごそう!
隙間風は寒い冬には大敵となってしまいますが、しっかりと対策をすることで防ぐことが可能です。ぜひこの記事で紹介した方法を取り入れて、冬を乗り切っていきましょう。
対策を講じているのにもかかわらず、底冷えするような隙間風に悩まされている場合には、大家さん(管理会社)に相談したり、引っ越しを検討したりするのも一つの手です。ご自身に合った方法を検討してみてくださいね。