「衣替えのために服を久々に出したら、ポツポツとした黒いカビが生えていた」という経験がある方はいるでしょう。お気に入りの服にカビが生えると、ショックですよね。
今回は、服についたカビをとる方法を解説します。カビを防ぐ保管方法やお手入れのポイントも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
衣服にカビができる原因
まずは、衣服にカビができる原因について紹介します。
そもそもカビは空気中に存在しているものであり、完全にシャットアウトすることはできません。湿度や温度、栄養源など特定の条件が揃うと、衣類にもカビが発生しやすくなります。
衣服にカビが発生する主な原因としては、以下が挙げられます。
・十分に乾かさないまま収納してしまった
・汚れが残っていた
・湿度の高い場所に放置されていた
それぞれ詳しく見ていきましょう。
十分に乾かさないまま収納してしまった
洗濯後の衣類を十分に乾かさずに収納すると、カビの原因となります。
湿った状態でクローゼットに収納されることで、クローゼット内の湿度が上がり、カビの繁殖に適した環境が作られてしまうのです。とくに梅雨の時期や夏場は、湿気がこもりがちなので注意が必要です。
洗濯物は、完全に乾いたことを確認してから片付けるようにしましょう。天日干しが難しい季節は、室内干しで衣類乾燥機や除湿機を併用すると効果的です。
汚れが残っていた
衣服に残った皮脂や石鹸カスなどの汚れは、カビの餌となります。そのため、汚れが残ったまま放置していると、カビの発生リスクが高まります。
食べこぼしやファンデーションなど、目に見える汚れが服についた場合はすぐに対処する方が大半でしょう。しかし、皮脂汚れは目立たないため、汚れに気付かず、服によってはそのままクローゼットに戻して保管する場合もあるかもしれません。
汚れが見えなくても、一度袖を通した衣服には皮脂汚れがついてます。カビ予防のためにも、保管の前には清潔にクリーニングをするようにしましょう。
湿度の高い場所に放置されていた
湿度の高い場所に長時間置かれていると、カビが発生しやすくなります。たとえばクローゼットや収納ケースの中に服がぎゅうぎゅうに詰め込まれていたり、脱衣所に衣服を収納している場合が当てはまります。
カビの発生を防ぐには、保管場所の湿度を意識しましょう。除湿機や除湿剤を使用したり、定期的に換気を行ったりといった、湿度の高い空気を滞らせない工夫が重要です。
衣服にできる主なカビの種類
衣服に発生するカビは、主に以下の2種類です。
・白カビ
・黒カビ
それぞれの特徴について見ていきましょう。
白カビ
白カビは、ふわふわとした白い見た目が特徴的なカビです。ホコリと見間違えてしまうこともあるかもしれません。基本的に、衣服の表面だけについているカビなので、比較的簡単に落とせます。
黒カビ
黒カビは、黒や緑がかった色をしています。服が目に見えて黒くなっている場合、カビは繊維の奥に入り込み、かなり成長しているでしょう。白カビに比べ、なかなか落としにくい厄介なカビです。
衣服にできた “白カビ” を取り除く方法
ここからは、衣服にできたカビを取り除く方法について具体的に紹介します。
白カビと黒カビでは性質が異なり、衣服についた場合の対処方法も変わってきます。まずは白カビの落とし方を見ていきましょう。
白カビは比較的落としやすいカビであるため、アルコールを使って簡単に除去できます。
STEP1 表面のカビを取り除く
まずは表面についているカビを取り除きます。ブラシで優しくこすったり、テープを貼って剥がしたりと目に見える範囲のカビを除去します。
使用したブラシには、カビが付着しているため、後ほど除菌をするようにしてください。また、作業をする際には、屋外またはしっかりと換気をしたところで行いましょう。
STEP2 アルコールスプレーをを吹きつける
アルコールには、カビを殺菌する効果があります。目に見える表面のカビを除去したら、カビの生えた部分にまんべんなくアルコールを吹き付けます。アルコールを吹き付けたあと、ある程度乾くまで放置しましょう。
STEP3 洗濯・乾燥する
最後に、普段の洗濯用洗剤を使って、洗濯機で洗濯します。洗濯後は必ずしっかりと乾燥させましょう。
衣服にできた “黒カビ” を取り除く方法
黒カビは白カビよりも落ちにくいので、より強力な方法で取り除く必要があります。
ここでは、黒カビの対処法として以下の3つの方法を紹介します。
・酸素系漂白剤でつけおきして取り除く
・塩素系漂白剤を使用して取り除く【白い衣服のみ】
・クリーニングで取り除く
それぞれの方法を見ていきましょう。
酸素系漂白剤でつけ置きして取り除く
酸素系漂白剤は、漂白作用が緩やかなため、色柄ものの衣服にも使用できる特徴があります。以下の手順で行います。
STEP1 酸素系漂白剤を溶かす
40〜50度のお湯に、酸素系漂白剤を溶かします。製品のラベル表示に従って、適切な量を使用しましょう。漂白剤が完全に溶けるまで、よくかき混ぜてください。
STEP2 衣服をつけ置きする
溶液に衣服を浸し、1時間から2時間ほどつけ置きします。服についた目に見えないカビも除去できるよう、服全体を浸しましょう。
カビの程度がひどい場合は、一晩つけ置きしてもよいでしょう。
STEP3 洗濯・乾燥させる
つけ置きが済んだら、普段の洗濯用洗剤を使って洗濯機で洗濯します。洗濯後には、必ずしっかりと乾燥させましょう。
塩素系漂白剤を使用して取り除く【白い衣服のみ】
頑固なカビを除去するために、塩素系漂白剤を使う方法もあります。
塩素系漂白剤は、酸素系に比べて漂白力・殺菌力が高く、カビに効果的です。ただし、漂白力が高すぎるため、色や柄のついた衣服・痛みやすい生地には使用できません。使用する前に、衣服の洗濯表示を確認して塩素系漂白剤が使えるかどうか確認しておきましょう。
STEP1 塩素系漂白剤を薄める
塩素系漂白剤を使う際には、しっかりと換気をしながら行います。
まず、洗面器などに塩素系漂白剤と水を入れ、溶液を作ります。水・漂白剤の量はパッケージを参照してください。
STEP2 漂白する衣服をつけ置きする
薄めた漂白剤液に、漂白したい衣服を浸けます。つけ置きは30分程度が目安です。長時間放置しすぎると、生地を傷めるので注意しましょう。
STEP3 しっかりとすすぐ
汚れが取れたら、水でしっかりとすすぎます。直接触れると皮膚を傷めるため、すすぎの際には必ずゴム手袋を着用しましょう。
STEP4 洗濯・乾燥させる
最後に通常通り洗濯をし、乾燥させます。
クリーニングで取り除く
黒カビが見えるということは、カビが繊維の奥まで入り込んでしまっている状態です。自宅で対処をしても、完全に除去することが難しいケースもあります。自宅で取りきれない場合には、クリーニング店に相談することも選択肢のひとつです。
最近は、お店に出向く時間がない方も、郵送するだけで利用できる宅配クリーニングのサービスもあります。自分の使いやすいサービスを選びましょう。
服にカビができないようにする予防策と保管方法
ここまで、カビを取り除く方法について見てきました。
衣服のカビは、落とすのに手間がかかるうえ、完全に取りきれない場合もあります。お気に入りの服を長持ちさせるためには、カビを予防することがもっとも大切であるといえるでしょう。
衣類にカビが付くのを避けるためのポイントをご紹介します。
・しっかりと汚れを落としてから保管する
・通気性のよい収納場所で保管する
・洗濯槽の掃除を定期的にする
・除湿剤を設置する
・衣服を詰め込みすぎないように保管する
それぞれ解説します。
しっかりと汚れを落としてから保管する
衣服の汚れは、カビの栄養源となるため、保管する前に、しっかりと汚れを落とすことが大切です。洗濯をするときに次のポイントを押さえるとよいでしょう。
・すすぎ2回の設定で洗う
・洗濯機に衣服を詰め込みすぎない
・洗浄力の強い洗剤を使う など
自宅で洗濯ができないデリケートな衣服は、クリーニングに出すか、ブラシである程度の汚れを取り除いてからクローゼットにしまうことが大切です。
また、衣替えで衣服を長期間保管する前には、必ず洗って清潔にしておきましょう。
通気性のよい収納場所で保管する
通気性の悪い場所は、カビの温床になりやすくなります。
クローゼットや押入れは空気がこもりやすいので、定期的な換気が重要です。最低でも週に1回、天気のよい日に、扉を開けて空気を入れ替えましょう。
換気の際に、扇風機やサーキュレーターの風を送り込むとさらに効果的です。
洗濯槽の掃除を定期的にする
洗濯槽にカビが生えていると、衣類にもカビが発生しやすくなってしまいます。月に1回程度、洗濯槽の掃除をすることをおすすめします。
家庭での洗濯槽の掃除の手順は以下のとおりです。
1.衣料用の塩素系漂白剤を200ml程度、衣服の入っていない洗濯槽に入れる
2.つけおき洗い、すすぎ、脱水を行う
機種によっては、長時間の「槽洗浄モード」があるため、そちらを使うとさらに手軽に洗浄できます。
除湿剤を設置する
湿度の高い夏場や梅雨時、エアコンを使用しない部屋のクローゼットは湿度が上がりやすくなります。湿度対策として、クローゼットや押入れに除湿剤を設置しておくと、カビ予防に効果的です。湿気を吸収し、カビの発生しにくい環境を作ります。
除湿剤には、吊り下げタイプや置き型など、さまざまなタイプが市販されています。定期的に交換や再生をして、除湿効果を維持するようにしておきましょう。
衣服を詰め込みすぎないように保管する
クローゼットに衣類を詰め込み過ぎると、通気性が悪くなり、カビの発生リスクが高まります。そのため、適度な間隔を空けて衣服を収納することが大切です。
ハンガーを使用して衣服を吊るしている場合は、隣の服と接触しないようにしましょう。衣装ケースを使う場合も、ぎゅうぎゅう詰めにせず、余裕を持って収納します。
服にカビができないように日頃から心がけよう
今回は、服についたカビをとる方法、普段からカビを防ぐ保管や手入れのポイントを紹介しました。
カビの種類や衣服の生地に合わせて適切に対処すれば、ある程度きれいになりますが、繊維の奥まで潜り込んだカビは、完全に取れないこともあります。
お気に入りの服を守るために最も大切なのは、カビを発生させないことです。今回紹介したカビ対策を実践して、ぜひお気に入りの服を長持ちさせてくださいね。