一人暮らしを始めるとき、生活に必要な家電を買い揃えておく必要があります。「どの家電が生活に必要なのか」「何に気をつけて家電を購入すれば良いのか」など、初めての一人暮らしだと判断がつかないことも少なくありません。
そこで今回は、一人暮らしで「絶対に揃えたい家電」と「あると便利な家電」を紹介していきます。また、一人暮らしのために家電購入を検討している方に向けて、家電を選ぶときに注意すべきポイントも解説していきますので、お困りの方はぜひ参考にしてください。
一人暮らし用の家電を選ぶポイント

生活に必要な家電は人によってそれぞれ異なり、「何を」「どのように」選べば良いのか判断がつかないことも珍しくありません。実際に住み始めてから後悔しないよう、まずは家電を選ぶ際にチェックすべきポイントをご紹介します。
一人暮らし家電の選び方①:部屋の間取りや広さ
冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大きな家電は、部屋に設置できるかどうかが重要なポイントです。冷蔵庫や洗濯機などは設置できるスペースが決まっていることが多いので、冷蔵庫や洗濯機のサイズは必ず確認する必要があります。
購入した家具を部屋に入れるために、以下の採寸をしておくと安心です。
- 玄関ドアの幅、高さ
- エレベーターの幅、高さ
- 洗面所扉の幅、高さ
- 冷蔵庫設置スペースの幅、高さ、奥行
- 洗濯機設置スペースの幅、高さ、奥行
冷蔵庫を設置する際には、冷蔵庫扉がどちらに開くのかを確認しましょう。少しの手間で、設置後のトラブルを回避できます。
一人暮らし家電の選び方②:機能性
家電を選ぶときには、自分にとって最低限必要な機能が備わっているかどうか確認することが大切です。便利な機能がたくさんついていても、結局使わないことが多いうえに、価格も上がってしまいます。
たとえば、冷蔵庫には「霜取り機能」という機能があります。これは、冷蔵庫内に霜がついたとき、その霜を自動で取り除いてくれる機能です。霜取り機能がついている冷蔵庫の場合、電気代が少し高くなり、毎月の出費がかさみます。
シンプルな家電は価格が低い傾向にあるので、購入の前に自分にとって必要な機能は何なのかを考えて選びましょう。
一人暮らし家電の選び方③:省エネ機能(節電機能)
家電は買って終わりではなく、購入してからも毎月光熱費などのランニングコストがかかるものです。なるべくなら、毎月の光熱費が抑えられる家電の方が良いですよね。
たとえば、冷蔵庫は一度設置すれば24時間稼働する家電製品です。省エネ機能が備わっている冷蔵庫とそうでない冷蔵庫を比較すれば、光熱費に差が出るのも当然でしょう。光熱費や水道費などは毎月必ずかかるものなので、少しでも抑えるためには最初の家電選びが重要です。
【絶対揃えたい】一人暮らしに必要な家電5選

ここからは、一人暮らしをする際に揃えるべき家電をご紹介します。家電を選ぶ際には、機能面や部屋の広さなどに注意しながら選ぶようにしましょう。
冷蔵庫
冷蔵庫は、スーパーやコンビニで購入した品物を冷やして保存するために必要不可欠な家電製品です。食品だけでなく、飲み物を冷やしたり氷を作ったりするときにも冷蔵庫は必要なので、自炊しない人にとっても揃えておくべき家電のひとつです。
また、自炊の頻度によって冷蔵庫の容量は異なるため、普段どれくらい自炊をするのかを把握しておきましょう。たとえば、あまり自炊をしない人であれば容量100~150L程度あれば十分でしょう。
一方、普段自炊する人であれば150L以上の冷蔵庫を選ぶことをおすすめします。ただし、サイズが大きくなると設置スペースや搬入経路などの問題が発生するおそれがあるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
なお、単身者向けの部屋の場合、キッチンスペースも限られているため冷蔵庫の上に電子レンジを置くケースが多く見られます。冷蔵庫の上に電子レンジを置く場合は、下記2点の確認が必要です。
- 冷蔵庫の上部が耐熱天板になっているか
- 天板の耐荷重はどれくらいか
冷蔵庫を選ぶときは、設置スペースの幅はもちろん、先述した扉の向きなども考えて選ぶようにしましょう。
電子レンジ
電子レンジは、野菜の下茹でや冷凍していた白米を解凍するときに役立ちます。電子レンジを使うことで時間を短縮することができるので、一人暮らしには欠かせない家電製品のひとつです。
また、電子レンジの種類は主に3つあります。
- 単機能レンジ
- オーブンレンジ
- スチームオーブンレンジ
単機能レンジは、食品を温める機能に特化している電子レンジのことです。シンプルな機能で使い勝手が良く、値段も安いので一人暮らしには向いています。焼いたり蒸したりといった使い方はできないので、冷凍食品や弁当を温めるだけで良い方におすすめです。
また、オーブンレンジは食品の温め機能に加えて「焼く」機能が備わった電子レンジのことです。焼く機能には、レンジの中を加熱した空気で食品全体に熱を通す「オーブン」と、ヒーターで直接熱を当てて食品を焼く「グリル」の2種類があります。パンやお菓子づくり、蒸し焼き料理やグリル料理をする人にオーブンレンジは重宝されます。
スチームオーブンレンジは、オーブンレンジに「蒸す」機能が加わった電子レンジのことです。100℃以上の高温状態にした水蒸気の加熱によって、茶わん蒸しなどの蒸し料理のほか、余分な油を除去したヘルシーな料理も作れるので、料理できる幅が広がります。
使い方によって選択する電子レンジが異なるので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
掃除機
部屋に溜まったホコリをきれいにするには掃除機が欠かせません。市販の掃除グッズで代用する方も多いのですが、時間や手間がかかり、掃除に対するハードルが上がってしまうおそれがあります。市販の掃除機は、主に4つのタイプに分けられています。
- スティック型
- キャニスター型
- ハンディ型
- ロボット型
ロボット型を除き、コンセント式と充電式の2つがあります。コンセント式の方が吸引力は強いのですが、コードレスの充電式の方が使い勝手は良いです。単身用の部屋の広さはある程度限られているので、シンプルでかさばらないスティックタイプのものがおすすめです。
また、紙パック式とサイクロン式という吸い取り構造の違いも押さえておく必要があります。紙パック式は、ごみ捨てが手軽に行えて、使い始めは吸引力がサイクロン式よりも強いことが特徴です。一方、サイクロン式は紙パック式のような費用がかからないことや、掃除のたびにごみ捨てができるといった特徴があります。
掃除機を購入する際には、吸引力や重さ、掃除機の音などに注意して、自分の掃除頻度や収納スペースに合った掃除機を選ぶようにしましょう。
洗濯機
自宅で洗濯をするには洗濯機は欠かせません。洗濯機がない場合、コインランドリーを活用して洗濯しなければなりません。
洗濯機は大きく縦型洗濯機とドラム式洗濯機の2種類に分けられます。それぞれの特徴を表にまとめたので、確認しましょう。
項目 | 縦型洗濯機 | ドラム式洗濯機 |
---|---|---|
価格 | 安め | 高め |
乾燥時間 | 長い | 短い |
洗浄力 | 高め | 低め |
節水能力 | 低い | 高い |
サイズ | コンパクト | 大きめ |
乾燥時の電気代 | 高め | 低め |
水道代 | 高め | 低め |
ドラム式洗濯機の方が価格は高い傾向にありますが、電気代や水道代などのランニングコストは抑えられます。一人暮らしだと一般的に1日あたり1.5㎏程度の衣類が洗濯されるといわれているので、2~3日分をまとめて洗濯できる容量5~6㎏の洗濯機を選ぶと良いでしょう。
「洗面所の扉の幅に入らなかった」「連結する蛇口の高さに合わなかった」ということのないように、サイズの確認が必要です。
炊飯器
自炊する方はもちろん、惣菜だけ買って白米を自分で炊いて食べる場合にも炊飯器は重宝します。ご飯を炊くだけではなく、さまざまなレシピに活用できます。
一人暮らしであれば、3合程度炊ける炊飯器であれば十分でしょう。また、多めに炊いて冷凍庫に保存する場合や、ご飯をたくさん食べる方であれば、5合炊きのできる炊飯器がおすすめです。炊ける量が多いほど炊飯器のサイズも大きくなるので、炊飯器を置けるスペースがあるかあらかじめ確認しておく必要があります。
自炊をする人にとって炊飯器は必要ですが、基本的に自炊をしない人であればパウチパックのものでも十分かもしれません。自分のライフスタイルに合わせて、炊飯器を選ぶようにしましょう。
また、生活に必要な家電を揃えるのも重要ですが、それと一緒に部屋探しも行わなければなりません。予算の都合で家電を揃えるのが難しい場合、「家電付き物件」を検討するのもおすすめです。
【あると便利!】一人暮らしに必要な家電5選

一人暮らしで絶対に揃えたい家電に加え、ここからはあると便利な家電を5つご紹介します。一人暮らしをする際に揃えておくと生活のQOLが上がり、より快適に生活できます。もちろん、人によって必要かどうかは異なりますので、自分のライフスタイルに合わせて買い揃えてください。
電気ケトル
電気ケトルがあれば、やかんや鍋を使わずに必要な分だけお湯を沸かすことができるので、カップ麺を食べたりコーヒーを飲んだりするときに便利です。短い時間でサッとお湯を沸かせるので、時間も手間もかかりません。また、空焚き防止機能や自動電源オフ機能などの機能がついていれば火事になる心配も減り、安心して使うことができます。
大容量の電気ケトルの場合、一度にお湯を沸かせられる量が増えますが、設置スペースの確保が難しくなるほか、電気代がかさんでしまうといったデメリットがあります。カップ麺やコーヒーに使う場合、300mlあれば十分なので、一人暮らしでは大容量の電気ケトルは不要かもしれません。
ドライヤー
一人暮らしをする際、ドライヤーも必要なアイテムといえるでしょう。手早く髪を乾かしたい方は、1,000~1,200W程度のドライヤーがおすすめです。洗面所にあるコンセントは1,200~1,500Wまでのものが多いので、購入前には許容ワット数を確認しておきましょう。
ドライヤーを使う際は音に注意しましょう。一人暮らしの場合、アパートやマンションなどの賃貸集合住宅に住むことが一般的で、建築構造によって音の伝わり方が異なります。
鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造であればそこまで気にしなくても良いですが、木造や軽量鉄骨造だと隣家にドライヤーの音が届くことが多く、場合によっては隣人トラブルに繋がります。音の静かなドライヤーを選ぶほか、ドライヤーを使う時間帯にも気をつけましょう。
衣類スチーマー
衣類スチーマーはアイロン台が不要で使えるので、一家に一台あると重宝する家電アイテムです。ハンガーにかけたままスチームでシワを伸ばすことができ、さらに消臭や殺菌効果もあるので衣類のにおい対策にもおすすめです。
コンパクトで軽いものが多いので、手や腕にかかる負担も軽減できます。また衣類だけでなく、洗濯しにくいソファやカーテンなどもケアができるので、室内に付着したにおいや雑菌の除去にも役立ちます。
テレビ
放映中のテレビ番組を見ることはもちろん、ゲームや映画なども楽しめるため、大画面のテレビを購入する方も少なくありません。スマートフォンやパソコンがあるからテレビは見ない、という人もいますが、一人暮らしの寂しさをまぎらわすときにもテレビは活躍します。製品によっては、インターネットに接続してYouTubeやAmazonプライム、Netflixなどをテレビで見ることも可能です。
6畳くらいの広さであれば29インチ以下、8畳以上であれば32インチ以上のサイズを選ぶと良いでしょう。テレビとの距離が近くなりすぎないように、部屋の広さに適したものを選ぶことが大切です。
トースター
トースターを持たない方も多いのですが、サイズもコンパクトでオーブントースターの代わりにもなるトースターは、揃えておきたい家電アイテムのひとつです。パンを焼くだけで良い方は、焼き上がると飛び出すポップアップトースターがおすすめです。チーズを乗せるなどの+αのことはできませんが、短時間でおいしいパンが焼き上がります。
オーブントースターであれば、トースト以外にもピザや餅など、さまざまなものを焼いたり温めたりすることが可能です。一台あればさまざまな料理に使用できるので、あると便利な家電製品です。
また部屋探しの際は、上記5つの家電の置き場所を考えつつ部屋の間取りを確認してみてください。
一人暮らしの家電選び、必要なものとそうでないものをしっかり押さえよう!
一人暮らしをする際に用意する家電は、「必要な家電」「あると便利な家電」の2つに分けられます。自炊の頻度や部屋の広さ、ライフスタイルによって選択する家電製品は異なります。
今回ご紹介した家電アイテムは、いずれも快適な生活を送るうえでは外せませんが、人によっては不要なものもあるでしょう。家電の価格や性能はもちろん、部屋の広さや間取りも考慮して、一人暮らしの家電を選んでみてはいかがでしょうか。