同棲をするかどうかは、その場の雰囲気に流されずしっかりと考えてから決める必要があります。同棲をするためのポイントを押さえることで同棲後のいざこざを減らすことができ、理想的な同棲生活を送ることができるでしょう。
今回は、これから同棲を始めようと考えている方に向けて、同棲後に失敗したと思わないようにするためのポイントやコツをご紹介しますので、気になる方はぜひ最後までお読みください。
同棲前に準備しておくべきこと

一人暮らしとは違い、他人が同じ空間に住むことへの違和感は必ず覚えます。そのため、一人暮らしや実家暮らしでは感じることがなかったトラブルが起きてしまうことも珍しくありません。その際にうまくトラブルを処理できるか、それとも同棲解消にまで発展してしまうかは、事前準備がしっかりできていたかどうかによって決まります。
まずは、同棲をする前に準備しておくべきことからチェックしていきましょう。
同棲を行う目的と期間を共有しておく
同棲をうまく続けるコツは、最初に目的と期間を共有しておくことです。たとえば、「結婚する前に同棲をしてお互いのライフスタイルを知っておきたい」「家賃がもったいないから同棲する」などさまざまな理由が同棲にはあります。こういった理由をまずははっきりと言葉に出して共有することで今後の後悔が少なくなります。
また、期間の設定も重要です。ズルズルと目的もなく続ける同棲生活には新鮮味がありません。パートナーもただの同居人となってしまい、結婚のタイミングを遅らせる要因となります。
また、マンネリ化によって結婚への意識がなくなってしまうことも多々あるため、まずはパートナー同士でしっかりと話し合いを行い、いつまで同棲生活を続けるのかを決めるようにしましょう。
金銭面と家事に関するルールを決めておく
同棲後によくトラブルとなるのが、お金の管理と家事の役割分担です。これらについては、最初から決めておいても生活をする中で変わるかもしれません。しかし、それでも最初にしっかりとルールと役割を設定することをおすすめします。
そもそも、金銭と家事に関する考え方が完全に一致することはほぼありません。同じ値段のものを買う場合でも、高いと感じる人もいれば安いと感じる人もいます。また、食器を夜洗うのか朝洗うのかというライフスタイルも人によって違います。
このように、他人同士は価値観・考え方が違っていて当たり前です。同棲をする前に、あらかじめ家賃の支払いはどうするのか、家事はいつ誰がどうやってやるのかを決めておくことが重要です。
部屋の希望条件を決めておく
部屋を探しながら決めても良いポイントですが、部屋の数は事前に話し合って決めておきたいポイントです。1つのリビングで1つの部屋が良いと思っていても、パートナーもそう感じているかどうかは別です。ライフスタイルが違うように、部屋の好みや部屋での過ごし方も違います。
部屋探しのポイントとして、まずは防音設備がしっかりしているかをチェックしましょう。一人暮らしと同棲では生活音が大きく違うため、トラブル防止のためにも防音設備は重要です。そのほかにも譲れない条件はあるはずなので、事前に整理してから同棲可の住まいを探してみてください。
初期費用を貯めておく
同棲に必要な初期費用は家電製品の有無や部屋のグレードによって変わるものの、一般的には家賃の約5~6ヶ月分といわれています。以下の表で、家賃10万円の賃貸に同棲した場合のおおまかな内訳をチェックしてみましょう。
敷金 | 10万円 |
---|---|
礼金 | 10万円 |
仲介手数料 | 10万円 |
火災保険料 | 3万円 |
鍵交換やその他保証料 | 10万円 |
引越し費用(2人分) | 20万円 |
合計 | 63万円 |
上記金額に加え、家電製品を新規購入する場合、次の費用が加算されます。
冷蔵庫 | 5万円 |
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洗濯機 | 5万円 |
テレビ | 3万円 |
掃除機 | 1万円 |
クーラー | 10万円 |
テーブル、ソファ | 5万円 |
その他消耗品 | 5万円 |
合計 | 34万円 |
このように、同棲を決めて楽しい気分になっていてもお金の問題が重くのしかかってしまいます。上記の初期費用を用意できるかどうか、同棲前に確認しておかなければなりません。
また、初期費用を抑える努力も必要です。使える家電はそのまま使い、さらに中古品を購入するなど少しの工夫で大きく費用を抑えることができます。なお、敷金や保証金などがかからない賃貸物件もあるので、初期費用の用意が難しいならそのような賃貸物件を中心に探していくと良いでしょう。
同棲準備から開始までの手順

同棲をする目的や期間、お金や家事について話し合いを終えることができたら同棲の準備に入りましょう。ここからは、同棲を開始するまでにやっておくべきポイントを解説していきます。
①お互いの親に挨拶をする
成人したパートナー同士とはいえ、必ずお互いの親に挨拶をするようにしましょう。結婚を前提に始める同棲であっても、同棲する前に挨拶を済ましておくのがマナーです。一人の成人として御両親に挨拶をし、同棲の目的と期間やそれぞれの役割についてしっかりと伝えるようにしましょう。
②同棲のためのお部屋を探す
御両親への挨拶が終われば、部屋探しがスタートします。インターネット上でほとんどの部屋情報を調べることはできますが、独身とは違い同棲を目的とした部屋探しには意外な落とし穴があります。それは、家族用賃貸ではない物件で2人以上住むことができない物件が意外と多いという点です。
基本的に、賃貸会社はオーナーの意向を反映させるため、オーナーが同棲禁止と決めればそうなってしまいます。ただし、なぜ禁止なのかという理由についてはインターネット上ではわからないため、気になる方は不動産会社の担当者に聞いて確認しておきましょう。
不動産会社の担当者は、オーナーがどういう理由で同棲禁止としているのかを把握しています。たとえば、「以前住んでいた人がうるさかったから」「今はOKだけど情報更新が遅れていた」といったケースもあります。良い御縁のある賃貸物件を逃さないためにも、実際はどうなっているのか現状を聞いてみましょう。
なお、おすすめは「リビングは広めで部屋数は2以上」の間取りです。同じ部屋に2人いることで動線が確保しにくくなり、またプライベートスペースも少なくなります。そのため、快適な同棲生活を過ごすためには7畳以上のリビング、そして2DK以上の部屋が理想です。
③引越し業者を決める
部屋が決まれば引越し業者に見積もりを依頼しましょう。引越し業者は複数社検討し、一番適切な業者を選んでください。
また、引越しをするタイミングも重要です。同じ物件に2つの拠点から引越しをするわけですから、同日にしてしまうと荷物の搬入ができません。また、荷解きが完了していない状態でさらに荷物が届いてしまうと生活ができなくなり、同棲のスタートからつまずいてしまうことになるため、引越しをするタイミングが被らないよう注意しましょう。
引越し費用を抑えるためには、閑散期か繁忙期かで変わります。繁忙期である1~3月などは費用が高く、6月や7月、11月は閑散期のため費用は安くなります。そのため、閑散期の時期に同棲を始めるカップルも少なくありません。
ただし、引越し業者を費用だけで決めるのは少しもったいないです。費用が安いのはそれなりの理由があり、高い見積もりを出す業者にはほかにはない付加価値があります。たとえば、引越しをした後の荷解きまでやってくれる業者は見積もりが高くなりますが、お互いが働いていて時間がない場合は非常に大きなポイントとなるので、引越し後の工数まで考えて業者を選ぶようにしましょう。
④必要な家具や家電を用意する
家電製品の準備について、おすすめは最初から新製品で揃えないことです。せっかくの新生活は新しい家電製品でスタートしたいという気持ちはあるかと思いますが、住んだ後に冷蔵庫やクーラーの容量が足りないと気づいたりすることもあります。なかにはハイカロリーな家電製品を購入したばかりに、家事の途中、ブレーカーが落ちるというケースも少なくありません。
同棲は、住んだ後にさまざまなムラが見つかります。生活習慣や家電の使い方を変えることで対応できれば良いですが、そうではない場合は家電を買い替えることになり、余計な出費に繋がってしまうでしょう。
なお、家電付き賃貸物件を選ぶという選択肢もあるので、同棲生活を新製品に囲まれてスタートしたい方は家電付きの部屋を探してみてください。
⑤入居が完了し同棲生活を始める
準備ができたら同棲生活のスタートです。まずは探り探りの生活になると思いますが、楽しみながら修正していく考え方が重要です。
何事も思い通りにいかないのが同棲生活で、どれだけ仲の良いパートナーであっても微妙な違和感を覚えることがあります。そのようなときも自分の感情をコントロールし、相手を気遣いながら意見を伝えることが同棲生活を続けるコツのひとつです。
同棲生活を充実させるために準備は抜かりなく行おう

パートナーとの同棲生活は思い描くだけで楽しくなり、つい勢いで進めてしまうことがあります。しかし、大事なパートナーとの同棲生活だからこそ、事前の準備は非常に重要です。同棲後の生活を充実させるためにも、今回ご紹介した内容を参考にして同棲の事前準備を進めてみてください。