同棲を考えるということは、心境の変化があったり、何かの節目としてのタイミングが訪れたりした時ですよね。自分で考えた同棲のタイミングは、果たして問題ないのでしょうか?
タイミングを誤ると、同棲生活そのものが破綻したり、同棲を後悔したりすることにもなりかねません。不幸になるために同棲しようと思う人はいないはず…大切な人と幸せになるための同棲生活をスタートするには、タイミングに加えてお互いの希望が叶う住まいかどうかを調査することも必要になります。
同棲で幸せになるためのベストなタイミングが選択できるよう、今回の内容を参考にしてみてくださいね。
一般的な同棲を始めるタイミング5選
まずは同棲を始めるきっかけとして一般的な、5つのタイミングをご紹介します。ただし、自分一人で考えることではなく、自分と相手の双方が「同棲したい」「一緒に暮らしたほうがよい」と思っていることが前提です。同棲タイミングとしてベストと言えるのは、二人でよくよく話し合って意見が一致した時と考えます。
付き合い始めて1年が経過した頃
同棲のタイミングとしては、付き合って間もない頃よりは、付き合い始めて1年くらい経過した頃がおすすめです。
付き合って間もない時期は、「相手のことが好きだ」という感情だけで行動してしまうことが多いです。「もっと長く一緒にいたい」とお互いに思っていたとしても、その気持ちが続くかどうかは誰にも保証できません。何より相手のことがまだまだ分からない状況が多いです。
それに対し、付き合って1年経過しているのであれば、お互いの生活リズムや価値観や考え方もある程度理解できていることが多いです。気を遣いすぎて疲れるような関係でもなくなっていることでしょう。二人で一緒に暮らす準備が出来ているタイミングだと言えます。
付き合い始めて1年が経過した頃の同棲の切り出し方・提案方法
・付き合い始めて1年のお祝いの際に切り出す
1年というのは非常にわかりやすいタイミングのため、カレンダー上にメモしておいてお祝いするカップルも少なくありません。特に1周年のお祝いは普段気恥ずかしくて話せないようなことも言えるタイミングかと思いますので、同棲を希望していることを伝えるのにうってつけです。
・「もう1年かあ」と月日の経つ早さに共感を得ながら将来の話をする
月日の経つ早さは、多くの人に共感を得られやすい話題です。特にカップルであれば、年月の流れに関する話題から将来の話に繋げやすいでしょう。将来を見据えて真剣に同棲したい旨を伝えれば、自然と伝えられるはずです。
住んでいる物件の更新が近づいてきたとき
お互いに一人暮らし、もしくはどちらかが一人暮らしの場合、住んでいる物件の更新時期を迎える時に交際相手との同棲を考えることがあります。
どちらかの家に泊まり合ったりすることが多いと、必然的に「これなら一緒に暮らしてもいいのかな」と思うことがあります。二人の将来のために、経済的にも二人で暮らすことが良いとお互いに思えるのも、同棲の良いタイミングと言えます。
ただ「家賃がもったいない」「生活費を削りたい」といった単純な理由での同棲はあまりおすすめできません。これらは同棲を始めた際に副次的に得られるメリットであり、それを目的とすると”我慢している”感覚が先行してしまうからです。
住んでいる物件の更新が近づいてきたときの同棲の切り出し方・提案方法
・お互いの物件の更新が重なる半年前のタイミングで切り出す
お互いの物件更新時期が重なる場合は、同棲を切り出すハードルが低いと言えます。なお、賃貸物件を更新するかどうかの通知は一般的に4ヶ月~2ヶ月前に来ることが多いです。物件を探したり引っ越し業者に依頼したりする余裕を考慮すると、遅くとも半年前には同棲を切り出すのがおすすめです。
・更新のタイミングがズレているときは相手の更新に合わせて切り出す
お互いの物件更新時期がズレてしまっているときは、どちらかが更新ではないタイミングで解約しなければいけません。その場合は、同棲を切り出す側が相手の更新タイミングに合わせたほうが、同棲に対する真剣さが伝わりやすいでしょう。ただし契約期間の途中解約で違約金が発生するケースもあるため、現在の物件の契約書内容を確認の上で切り出すようにしてください。
プロポーズを考えたとき
プロポーズを考えたとき、あるいはプロポーズ直後に同棲を始めようとするカップルは多いです。
プロポーズをしても、入籍や結婚式はまだ先ということがあります。同棲をしながらコミュニケーションを円滑にできるため、同棲にはベストなタイミングと言えます。
プロポーズ後なら親の賛同も得られやすい傾向はあり、単なる同棲には反対だという親も説得しやすいです。
プロポーズを考えたときの同棲の切り出し方・提案方法
・「君との将来のことを真剣に考えるようになったので、同棲してほしい」と切り出す
気恥ずかしく感じるかもしれませんが、やはりプロポーズ前提であることを感じさせる真剣さ・正直さで同棲を切り出すのが、最も相手に気持ちが伝わりやすいでしょう。相手や二人の間の温度差にもよりますが、円満であればここまで言われて断られるようなことは少ないかと思います。
結婚を真剣に考えたとき
交際が深まっている男性と女性が同棲カップルになりたいと思いつつも、きっかけがなく踏み出せないということはよくあります。相手との結婚を真剣に考えたとき、プロポーズの準備段階ともいえる時期に、同棲を始めるのも良いタイミングと言えます。
結婚を真剣に考えたときの同棲の切り出し方・提案方法
・”結婚の前段階”として提案してみる
きっかけがなく踏み出せない場合の多くが、「今のライフスタイルが安定しているから」「なんとなく自分から言うのが怖いから」といった気持ち的なハードルのせいなのではないでしょうか。その場合は、同棲が「大きな決断を伴うものである」という認識を改めてみてください。結婚を一旦のゴールとして定め、同棲がそこに至る過程と捉えれば、「いきなり結婚、というのもお互い準備ができてないと思うから、まず同棲してみない?」といった提案ができるかもしれません。
就職・転職などライフスタイルが大きく変わるとき
就職や転職、転勤での引越しに伴い、同棲を始めるケースがあります。
遠距離恋愛を解消出来るチャンス到来!という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、新社会人になったばかりや慣れない地域に住むなど、多くの環境変化に悩むことも考えられますので、お互いに思いやりを持てる時間が確保できるかがポイントになります。
一緒に生活をするということは、お互いの価値観をすり合わせることも必要です。自分に余裕がないと、相手への期待ばかりが先行してしまいます。これがきっかけでもめごとに発展するケースもありますので、このタイミングでの同棲には要注意です。
就職・転職などライフスタイルが大きく変わるときの同棲の切り出し方・提案方法
・お互いの部屋を確保する前提(2DK以上の間取りなど)で同棲を提案してみる
誰かと住むというのに慣れていない場合や、これまで一人暮らしだった場合、家で同じ空間に常に人がいるというのは好きな相手であっても想定外のストレスに悩まされるものです。またライフスタイルが大きく変わるタイミングは気持ちも不安定になりやすいので、一人でいたいと思うこともあるでしょう。お互いの部屋を確保できる間取りであれば、不慣れな同棲生活のスタートを円滑に切れるのではないでしょうか。
数多くの男女の仲を取り持ってきた婚活カウンセラーが考える、同棲のベストタイミング
ここまで一般的な同棲を始めるタイミングを紹介してきましたが、同棲は決して気軽に始められるものではないため、万人向けのベストタイミングというのは残念ながらありません。数多くの男女の仲を取り持ってきたため、さまざまな体験談を伺ってきましたが、やはり「同棲ならこのタイミング」というのは人によってそれぞれです。
むしろ外的要因や具体的なきっかけよりも、「大切な人ともっと一緒にいたい」「これから先もずっと一緒にいたい」と真剣に思えた時に始めるべきだと考えます。つまり、相手との将来のことを真剣に考えるようになった時=プロポーズや結婚を意識した時こそが、同棲にベストなタイミングでしょ。
生活を共にするということは、お互いに知らないことも受け入れるということでもあります。どちらかが無理に頑張って、どちらかが一方的に楽をするというような同棲生活では長くは続きません。それは結婚生活にも通じることです。
お互いに「相手のことを大切にしたい」「自分の時間を相手のために使いたい」と思えた時こそが、同棲のベストなタイミングなのではないでしょうか。
同棲を決意するために確認しておきたいこと
「何のために同棲するのか?」といった目的意識をはっきりさせることも大事です。先ほどもお話しした通り、「自分の時間を相手のために使いたい」ということは、言い換えれば「相手の時間を奪うこと」にもなります。
例えば、「結婚(入籍)までの期間、同棲をしよう!」というような目的を二人で考えることも大切です。お互いに相手の大切な時間を使っていることを前提に、同棲への準備を確認してみましょう。
① お互いの両親への挨拶
② 生活費の分担方法
③ 家事の役割分担
④ 生活習慣の確認
⑤ 物件の立地や間取り
もしも結婚をまだ強く意識してはいないとしても、親に余計な心配をかけさせない大人の配慮はあるべきです。また、生活費や家事の分担について二人で話し合うことも大事です。
中でも生活習慣の確認は重要なことの一つです。同棲を始めてから分かることも多いのですが、事前に「夜は真っ暗にして寝たい」「玉電球をつけて寝たい」など、一見細かいようなことでも、話し合いが出来る環境であることが大事なのです。
全て同じ価値観で生きている人はなかなかいません。同棲への心の準備として、お互いに何でも話し合える関係かどうか確認してみましょう。
同棲のメリット
ここからは、同棲のメリットについてお話していきます。
結婚生活のイメージがしやすくなる
結婚生活のイメージがしやすくなるのは最大のメリットと言えます。同棲を始めたばかりの時期は、気持ちが前向きになっていてワクワク感もありますから、普段と違う日常を感じることができます。その間に、家事の得意不得意をお互いに見ることにより、家事の分担が揉めることなく出来るようにもなります。
生活費が軽減され貯金が増える
二人で生活をすると、生活費が抑えられることもメリットです。生活に一番かかる経費である家賃が折半できます。その分を将来への貯蓄や投資に回すことも可能なのです。「二人で一緒に行く旅行のために、いくら貯めよう!」といった、分かりやすい同じ目標を持つこともできるでしょう。
一緒にいる時間が長くなる
同棲を考える時期ということは、「相手のことをより大切にしたい」と思えたこととも言えます。
大切な人と一緒の時間は、少しでも長い方がいいですよね。お互いに仕事が忙しく、家に帰っても寝るだけのような生活だと、休日に会うことさえも難しい場合があります。
同棲生活を始めて、帰宅後は一緒に食事が出来たり、お茶だけでもする時間が出来たりすると、癒しの時間が出来ることでしょう。一緒に寝食を共にすることで、より相手のことを大切に思えるのか?あるいはそうではないのか?を実感することも出来るはずです。
同棲のデメリット
次に、同棲のデメリットについてです。
ズルズルと結婚しないまま、タイミングを逃してしまう可能性がある
目的意識をはっきりさせないままの同棲だと、結婚しないままダラダラと時間だけが過ぎてしまう場合があります。せっかく前向きな気持ちで始めたはずの同棲生活なのに、単なる慣れ合いのような状態になってしまうことは避けたいですよね。
お互いの生活スタイルも分かってきて、お互いに不便がなく過ごしていくと「このままの環境でも問題ないのでは?」「わざわざ結婚しなくてもいいのでは?」という考えに陥ってしまう可能性もあります。そうならないためにも、目的意識ははっきりさせることが必要なのです。
生活習慣の違いから冷めてしまう可能性がある
同棲を始めると、二人一緒にいる時間は確実に長くなります。すると、お互い気になるところが出てきてしまったり、どうしても許せない部分を目の当たりにしてしまうことがありえます。
生活がすべて丸見えになりますから、例えば洗濯物のたたみ方の違いや、食器の洗い方についてなど、細かいことまで気になってしまうことがあるのです。
醤油などの調味料は食卓に置く派なのか、あるいは冷蔵庫に置く派なのか、といった「○○派」について違いが分かった時、お互いに意見をすり合わせる必要が起きて来ます。
生活習慣の違いで、お互いどうしても譲れないポイントはあるのか?あった場合にどうすればいいのか?といったことは考えておいた方が良いでしょう。
学生同士の同棲はさらに注意が必要
学生同士の恋人の場合、一緒の時間を共有したい気持ちが強く出やすい時期でもあります。また、お互いに一人暮らしだと、どちらかの家に一緒に住んでしまった方が経済的にも楽なのでは?と思いがちです。ただ安直に同棲を始めるのには落とし穴があります。
令和4年から民法が改正され、18歳から成人ということになりました。つまり、大学生イコール全員が成人という時代です。ですが、基本的に学生は親の管理下に置かれている事実を忘れてはいけません。親の同意なしに勝手に同棲を始めると、ばれてしまった場合に良い結果は生まれません。
賃貸物件によっては、入居人数が決まっており、契約違反にもなりかねません。学生同士が同棲を始めるには、親の許可を得る、入居人数など問題がない物件を選ぶ、などと言った事前準備が必要になるのです。
同棲を決意後、同棲生活が始まるまでの流れと注意点
同棲を決意しても、すぐに同棲生活が始められるわけではありません。早くても2ヶ月ぐらいはかかるとみておきましょう。
現在の住まいの解約の手続きを確認します。通常は解約したい日の1ヶ月前までには管理者に書面で連絡する、となっていることが多いです。解約手続きは契約書の内容に沿って行われますので、要確認です。
そして、二人の住まいとなる物件探しを始めます。物件が決まったら、引越し準備⇒新居の家具選び⇒転居手続き⇒生活必需品の用意といった流れになります。
同棲準備とは、物件を一緒に探すことが一番大事ともいえます。物件探しは100%満足することはなかなか難しいものです。優先すべきは間取りなのか、駅近なのか、安全性なのか…優先順位を二人で一緒に考えることは、既に同棲の始まりとも言えます。
同棲はベストなタイミングで始めよう!
同棲のタイミングには、二人で一緒に考えを共有できたり、話し合えたりする関係になっているかがやはりとても大事です。
二人の関係性が出来ていることを前提に、同棲をするための親への挨拶や報告をします。物件探しに必要なのは、二人の信頼関係です。お互いどこまで協力し合えるかどうか、譲れない部分はあるのかなど、話し合いが十分に出来ていてこそ、良い物件探しも出来るはずです。
同棲のベストなタイミングとは、お互い良い関係性が出来ていると実感しあえた時なのだと、婚活カウンセラーの私は考えます。