未利用魚とは?通販やサブスクで仕入れた、安くておいしい魚の活用方法

目次

漁獲量が減少するなかで、未利用魚は貴重な食材としてテレビやインターネットで話題になっています。未利用魚は低価格で購入でき、かつ美味しいという理由から注目を集めているのです。そんな未利用魚について、詳しく知りたい人もいらっしゃるでしょう。

そこで本記事では、未利用魚について詳しく解説します。未利用魚になる理由や活用するメリット、未利用魚を活用した体験談も紹介するので、ぜひ読んでみてください。

未利用魚とは

未利用魚とは、買い手がつかず、市場価値がない魚のことです。価値がない未利用魚は、これまで廃棄されることがほとんどでした。しかし、近年では未利用魚を活用する取り組みが増え、テレビでも取り上げられるなど話題を集めています。魚が豊富に獲れる北海道や長崎のような地域でも、未利用魚を活用する取り組みが盛んになってきました。

未利用魚になってしまうのにはさまざまな理由がありますが、なかには食べられるのに廃棄されてしまう場合もあります。また、美味しいと有名な人気魚でも、未利用魚になってしまうケースもあるのです。そのような無駄をなくすために、近年ではインターネットで新鮮な未利用魚や、未利用魚を加工した商品も数多く販売されています。

未利用魚と低利用魚の違い

未利用魚と並んで、低利用魚というワードを耳にしたことがある人も多いでしょう。明確な定義はありませんが、値段がつかない未利用魚に対し、低利用魚は安くても値段がつく魚のことを指す場合が多いです。低利用魚も、未利用魚同様にさまざまな場所で販売されているので、ぜひチェックしてみてください。

未利用魚が注目されている背景や理由

未利用魚が注目を集めている背景や理由を見ていきましょう。

日本の漁獲量が減少している

日本の漁獲量は1984年に1282万トンとピークを迎え、2016年には436万トンと減少の一途をたどっています。1984年と2016年を比較すると、おおよそ1/3ほどの量です。大衆魚で人気が高いサンマに限っては、2001年に26万6344トンも水揚げ総量があったにも関わらず、2022年には1万7910トンにまで減少しています。

そのなかで、救世主ともなり得ると話題を集めているのが未利用魚です。貴重な水産資源を無駄にしないためにも、今までは捨てられていた未利用魚を有効活用する動きが増えています。消費者も積極的に未利用魚を取り入れて、水産資源を有効活用しましょう。

未利用魚のなかには美味しい魚も多い

未利用魚というと、美味しいのか疑問に持つ人もいるかもしれません。しかし、実は美味しい魚が多いのも、未利用魚が注目を集めている理由です。

なかには名前があまり知られていない魚ながらも、美味しい未利用魚もいます。また、昔は高級魚として扱われていた美味しい魚が、未利用魚として販売されていることもあります。さらに見た目が悪い魚もいますが、見た目とは裏腹に高級魚に迫る魚がいるのも未利用魚の魅力です。

飲食店でも使用されていると話題に

未利用魚を積極的に取り入れている飲食店があることも、テレビやインターネットで話題です。刺身や焼き魚はもちろん、寿司にして未利用魚を提供している飲食店もあります。

もともと美味しい未利用魚が、プロの手によってワンランク上の仕上がりになります。未利用魚の味を試してみたい人は、まず飲食店で食すのもおすすめですよ。

未利用魚になってしまう魚の特徴

せっかく獲れた魚がなぜ未利用魚になってしまうのか、疑問に持つ人もいるはずです。ここでは、未利用魚になってしまう代表的な理由を解説します。

サイズが小さく不揃いな魚

未利用魚になる理由として多いのが、魚のサイズが小さく、不揃いであることです。魚のサイズが小さいと、可食部に対して骨が多く、捌くのに手間がかかります。そのため、小さい魚が獲れると廃棄されてしまうことがあります。さらにサイズが不揃いだと販売が難しく、未利用魚になるケースが多いです。

知っている人が少なく購入されにくい魚

知名度がないと、未利用魚になってしまう場合があります。知名度が低く、名前を聞いたことがないと、美味しいのか疑問を持つ人も多いでしょう。そのため、購入されることが少なく、市場でも買い手がつきにくく、廃棄されるケースもあります。

漁獲量が少なかったり、多かったりする魚

漁獲量が少ないと値がつきにくく、未利用魚になるケースが多いです。さらに、漁獲量が多すぎても価値が低くなり、未利用魚として扱われる場合もあります。そのような未利用魚には美味しい魚が混じっている場合も多いので、要チェックです。

毒があるなど調理をしにくい魚

毒があったり、捌きにくかったりして調理が難しいがために、未利用魚になるケースもあります。その代表格として有名なのがアイゴで、ヒレに毒があり、内臓が臭いと有名な魚です。調理がしにくく、未利用魚になるケースが多くあります。

傷があるなど、見た目が悪く買い手がつきにくい魚

網を使用した漁をすると、魚に傷がついてしまう場合もあります。傷がついた魚は価値がつかないことも多く、未利用魚になるケースが多いです。また魚自体の見た目が悪く、買い手がつかずに未利用魚になるケースもあります。

未利用魚を活用するメリット

未利用魚を活用すると、漁師、消費者ともに多くのメリットをもたらします。具体的にどのようなメリットがあるか詳しく見ていきましょう。

低価格で魚を購入できる

未利用魚は低価格で購入できるのが、消費者にとっての大きなメリットです。近年では魚の値段が高騰し、購入をためらう人も少なくありません。そんな人は未利用魚を購入してみるのがおすすめです。美味しい魚の料理を低価格で楽しめるでしょう。

また、廃棄される魚に少しでも値段がつくと、漁師の人たちにもメリットになります。美味しく食べられそうな未利用魚が販売されている場合は、漁業に貢献する意味も含めて積極的に購入しましょう。

珍しい魚を食べられる

珍しい魚を食せるのも、未利用魚を購入するメリットです。スーパーやデパートでは購入できないような珍しい未利用魚が、通販で販売されているケースもあります。珍しい魚のなかにも、食味が良い魚が多くいるのです。

珍しい魚は食べても平気なのかと、不安に感じる人もいると思います。しかし、珍しい魚でも、食べられないものは販売されていないので安心です。珍しい魚は見た目が悪いケースもありますが、安心して魚料理にチャレンジしてみてくださいね。

破棄される魚を活用することで水産資源の損失を少なくできる

獲れた魚を捨てるともったいないですよね。そんなもったいないをなくせるのも、未利用魚を活用するメリットです。先ほども述べた通り、近年では漁獲量が減っているため、獲れた魚を大切に利用するのが水産資源保護の観点からも重要といえます。

近年では未利用魚がもったいないと感じ、有効活用するために活動している事業者も増えていますので、ぜひチェックしてみてください。

未利用魚の仕入れ方

さまざまな魅力がある未利用魚を購入したいけど、どこで買えるのかと疑問に持つ人もいるでしょう。そこで未利用魚の仕入れ方を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

通販サイトで仕入れる

未利用魚を購入するときにメインとなるのが、通販サイトです。インターネットで「未利用魚 通販」と調べると、さまざまな通販サイトがヒットします。なかには採れたての魚を販売している産地直送の通販サイトもありますよ。魚が数匹セットになって販売されているケースが多いので、ぜひチェックしてみてください。

サブスク(サブスクリプション)を活用する

近年話題を集めている月額課金制のサブスク(サブスクリプション)でも、未利用魚が購入可能です。サブスクでは採れたての魚が送られてくるほかに、加工された魚が送られてくる場合もあります。魚をおろして食べるのは、やや面倒だと感じる人もいるはずです。そんな人には、加工済みの魚が送られてくるサブスクがおすすめなので、チェックしてみましょう。

料理に未利用魚を取り入れている私の暮らし

釣り好きで魚も好きな私は、水産資源保護のため、積極的に未利用魚を取り入れています。そのなかで、珍しい魚の料理を楽しめるのは最大の魅力だと感じています。

釣り好きな人も、調理が好きな人も、珍しい魚の調理は興味深いものです。そのため、通常では販売していない珍しい未利用魚を調理すると、食べるだけでなく、作る過程もより楽しめます。

また低価格で購入できる未利用魚でも、調理の仕方次第では本格的な料理にも変身するのです。私は未利用魚で、どれだけ美味しくできるかにチャレンジするのも楽しんでいます。

本格的な料理にもできる魚が多いことも、未利用魚の魅力の一つです。未利用魚を利用して、本格的な料理を作り、家族や友人に振る舞ってみましょう。

さらに、珍しい魚の味がわかると話の話題にもなります。調理師でもある私は、珍しい魚がどんな味なのか聞かれることも多いです。そのようなときでも魚の味はもちろん、レシピなどの調理法まで話が広がります。

とくに釣りをしていると、珍しい魚が釣れることも少なくありません。そんなときに食べられるかどうか、美味しいかどうかなど、答えられる幅が広がります。釣り人としても調理師としても、未利用魚を活用することで、魚の味を幅広く覚えられました。

魚の調理をしやすいキッチンで未利用魚を活用しよう!

未利用魚を採れたての状態で購入する場合には、自ら魚を捌く必要があります。魚を捌くときには包丁やまな板、ウロコ取りなどの道具も重要ですが、キッチンも重要です。キッチンの設備次第で、魚を捌きやすくなったり、調理をしやすくなったりします。

未利用魚を積極的に取り入れたい人は、とくに「キッチンの広さ」「コンロの数」「魚焼きグリル」「浄水器」が重要です。その4点に注視して、物件選びをしてみましょう。

未利用魚を捌きやすい「キッチンの広さ」

キッチンが広いと、大きな魚でも捌きやすくなります。魚を捌くには大きめのまな板、長めの包丁を使用することもあり、安全のためにもキッチンの広さは重要です。キッチンのスペースが広いと調理が捗り、さらに美味しい魚料理を作れるようになります。

間取りや家賃、周辺環境だけではなく、キッチンの広さも確認するようにしましょう。忙しくて内見の時間が取れない人は「オンライン内見可」の物件で確認をするのがおすすめです。

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同時に料理が作れる「二口コンロ」

魚料理には、煮魚や天ぷら、あら汁など火を使う料理が多いです。そのため、コンロは二口あると便利に使えます。二口コンロの物件ではスムーズに調理ができ、熱々の美味しさ満点の魚料理を楽しめるようになりますよ。

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未利用魚がより美味しくなる「魚焼きグリル」や「浄水器」

未利用魚を積極的に取り入れたい人は、魚焼きグリルがあるかどうかもチェックポイントです。魚焼きグリルがあると、焼き魚をより美味しく仕上げられます。また浄水器があると、魚を綺麗に洗いたいときにも便利です。浄水器の水を使用すると、魚の臭みを抑えられ、より長く新鮮な味を楽しめます。

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未利用魚のある暮らしを送ってみては?

未利用魚は市場価値がなくても、美味しい魚料理を楽しめる貴重な魚です。未利用魚を利用することで、水産資源を無駄にすることがなくなり、かつ食卓を豊かにできます。

また廃棄される魚を少なくできると、もったいないをなくすことが可能です。消費者には低価格で購入できるメリットがあり、一方の漁業者は少しでも収入アップできるメリットがあります。消費者、漁業者がWin-Winの関係になるためにも、未利用魚を積極的に活用してみましょう。