ワインの保存方法を知っていますか?最適な場所や大切な条件を現役のソムリエが教えます

目次

皆さんはご自宅でワインを飲まれますか?最近ではコンビニやスーパーでも美味しいワインが手軽に買えるので、ご自宅でワインを飲む機会も増えてきたと思います。

ワインは他のお酒と比べるととてもデリケートな一面があります。特に保存方法に気をつけないと、傷んで飲めなくなってしまうこともあります。しかし保存のコツを知っていれば、そんな失敗をすることはありません。

今回はワインバーのオーナーソムリエである私が、適切なワインの保存方法をご紹介いたします。

ワインの保存で大切な4つの条件とは

ワイン保存で特に気をつけるべき4つの条件をご存知ですか?この条件が一つでも守られないと、ワインが劣化する原因となります。

温度

ワインの保存で一番大切なのが温度です。15度前後がワインを保存する際の適温と言われています。

湿度

次に大切なのが湿度で、70%前後が適切です。湿度計がなければ具体的な数字が分かりづらいため、気になる方は温度計と併せて導入してみてはいかがでしょうか。高温多湿な日本では温度と湿度が高くなりやすいので、ワインを保存する際は特に気をつけましょう。

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日光

直射日光による紫外線はワインの大敵です。日光に当たることでワインの劣化が急速に進み、最悪の場合「日光臭」と言われる不快な匂いが発生することがあります。

もし室内で保存する場合でも、直射日光が当たらない日陰のある場所に置くようにしてください。

振動

振動が多い環境でワインを保存すると、酸化が進んで味が劣化することがあります。できるだけ振動の少ない静かな場所で保存することが大切です。

ワインセラーの役割

ワインの一番理想的な保存場所は、やはりワインセラーです。なぜワインセラーが理想的な環境なのかを解説いたします。

温度、湿度、光などを管理できる

ワインセラーは温度・湿度の管理が適切に行えて、ワインが直射日光に当たらない保存環境です。冷蔵庫と異なりモーターの振動を少なくする構造になっているため、ワインを保存するには最適な場所と言えます。

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長期熟成・長期保存に適している

ワインにとって最適な環境で保存することでワインの健全な熟成が進みます。ワインセラーで長期熟成させると年単位での保存が可能になります。

整理整頓しやすくなる

ワインセラーは棚で区切られているので、ワインをわかりやすく整理整頓させることが可能です。本数が多い場合にはどの棚に何が置いてあるか、一目瞭然でワインを収納することができます。

ワインセラーがなくても自宅でワインを保存するのに最適な場所

ワインセラーが保存管理に適切なのはご理解いただけたかと思います。とはいえ、ワインセラーを持っているご家庭の方が少ないですし、導入コストや設置スペースを考えると気軽に置けるものではありません。

ここからはワインセラーが無くてもワインを適切に保存できる場所をご紹介いたします。

冷蔵庫(野菜室)

どのご家庭にもあって、ワインの保存に一番適しているのは冷蔵庫です。

特に大型冷蔵庫に必ずついている野菜室は、ワインの保存にとても適した場所です。冷蔵室に比べると開閉の頻度も少ないため振動の影響を受けにくく、他の食品からの匂い移りの心配が少ないからです。

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床下収納

床下収納も直射日光が当たらず温度も一定で振動の影響を受けにくいため、ワインの保存に適した場所と言えます。ただし温度と湿度は定期的に確認するようにしましょう。

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押入れ・クローゼット

押入れやクローゼットも直射日光の影響を受けにくく、振動も比較的少ないためワインの保存をしやすい場所です。

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地下室

もしご自宅に地下室があれば、ワインの保存にとても適した環境です。ヨーロッパでは地下室や地下蔵のある住居が日本よりも多く、代々受け継がれた年代物のワインが眠っていることも珍しくありません。

私が訪問した北イタリアの民家の地下室には、第二次世界大戦以前に作られた古いワインが何本も保存されていて驚いた記憶があります。

未開封のワインを保存する方法

もしご自宅に上記のようなワインを保存する場所や、日陰になる場所が確保できなかった場合でも、未開封のワインを簡単に保存できる方法を解説いたします。

直射日光のあたらない場所に保存する

直射日光に当たらない暗所に保存することが望ましいですが、もし室内で保存する場合は以下のように保存しましょう。

ダンボールに入れる

ダンボールに入れて保存することで日光を防ぐことができます。注意点としてはダンボールはその素材からもわかるように湿気を吸いやすいです。

ただしダンボール内部が湿度の高い状態にならないように気をつけましょう。

発泡スチロールに入れる

発泡スチロールの箱に入れるのも、ワインを日光から遮るよい方法です。ダンボールよりも湿度の影響を受けにくいので、よりオススメの保存方法と言えます。

新聞紙で包む

新聞紙でワインボトルを包むことで、日光の紫外線からワインを守ることができます。長期での保存には向いていませんが、室内に置いておく場合には新聞紙で包むようにしましょう。

ワインは寝かせて(横向き)保存が正しい?

他のお酒と異なり、ワインはボトルを横に寝かせて保存するイメージがあります。

コルクが乾燥して収縮すると、そこから空気が入ってワインが酸化してしまいます。横にして保存すると瓶内のワインでコルクが湿って収縮しにくくなります。

そのため、スクリューキャップやプラスチック等のコルク以外の栓が使われているワインは横に寝かせて保存する必要はありません。

ワインを購入したらコルクかそれ以外かを見て、横向きに寝かせて保存するかどうかを判断しましょう。

開封後のワインを保存する方法

未開封のワインの保存方法をご紹介してきましたが、開封後の飲み残したワインは未開封とは違った保存方法が必要になります。開封後のワインの保存では酸素との接触を最小限に抑えることがとても重要になります。

ここからはご家庭でできる開封後のワインの保存方法をご紹介いたします。

コルク・キャップで栓をする

ワインを開けたらコルクやキャップを捨てずに取っておきましょう。飲みかけで保存する時にそのコルク・キャップで栓をしておけば、ワインの酸化を多少は防ぐことができます。

冷蔵庫で保存する

開封・未開封に関係なく、ワインは温度・湿度や日光の影響を受けます。できるだけ冷暗な場所で保存しましょう。

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小さいボトルに移し替える

小さいボトルなどの別容器に移し替えることで、ワインが酸素に触れる面積を減らすことができます。

専用の器具を使って保存する

ワインショップ等で取り扱っているワインの保存グッズを使うと、より確実にワインを保存することができます。

ワインストッパーで栓をする

ワインストッパーはコルク等で栓をするよりも、より密閉した状態で保存することができます。

真空状態にして酸化を防ぐ

ワインのボトル内部を真空にするポンプ状の器具を使うと、瓶内が真空状態になるので酸化の速度を遅らせることができます。手軽に購入できて効果も高いので、ワインをよく飲まれる方でしたら一つ持っておくと便利なアイテムです。

ガスを充填して酸化を防ぐ

窒素ガス等をボトル内に充填することでワインの酸化を防ぎます。真空にするよりも更に酸化の速度を遅らせることが可能になります。

早めに飲み切る

抜栓したワインはその瞬間から酸化が始まります。ワインによっては翌日にはもう飲めないくらいに劣化することもあります。もし飲みきれなかったら料理酒として料理に使ってしまうのもよい方法です。

ワインを開けたらできるだけ早めに飲み切ることを心がけましょう。

美味しいワインを楽しむには、保存方法も大切だけれど素敵な空間・人も大切!

ワインの保存方法についてご紹介してきましたが、美味しくワインを飲むためにはどんなシチュエーションで誰と一緒に飲むのかが何よりも大切です。

ご自宅でワインを楽しむ際に、オススメの空間やシチュエーションをご紹介したいと思います。

開放感のある庭で飲む

庭は開放感があるので、屋内やレストランなどでワインを飲むよりも美味しく感じます。晴れた日中には、キンキンに冷やしたスパークリングワインや白ワインがより一層美味しく飲めるはずです。

季節の移ろいを感じながら飲むワインは格別な味になることでしょう。

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ベランダ・バルコニーで飲む

庭と同じようにベランダやバルコニーも開放感があり、ワインを美味しく飲むのにオススメの空間です。

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高層マンションや最上階でしたら目の前を遮るものがない贅沢な空間ですので、景色を楽しみながらより一層ワインを美味しく飲むことができるでしょう。

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友達を招いて飲む

広めのリビングがあるお家でしたら、友達を自宅に招いてホームパーティーやワイン会を開催するのもオススメです。料理やワインを持ち寄ってワイワイと飲めば、お店で飲むのとは違った楽しい時間を過ごせることでしょう。

アイランドキッチンなど広めのキッチンのあるお家でしたら、皆んなで料理を作りながらワインを楽しむことができます。

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正しい保存方法を知って、ワインをいつでも美味しく楽しもう!

ワインの保存方法についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。保存方法を少しだけ覚えれば、ご自宅でいつでも美味しくワインを飲むことができます。正しいワインの保存方法を知って、素敵なワインライフを楽しんでください。