コロナ禍を通して急速に広まった、テレワーク(リモートワーク・在宅作業)という新しい働き方。通勤時間がなくなるといったメリットがある反面、「テレワークをするための環境がない」「家ではうまく集中できない」などの悩みを持つ方も増えています。自宅で働きやすい環境を作りたいと思ったら、在宅でもストレスのないテレワーク専用の部屋を作るのがおすすめです。
そこで今回は、理想のテレワーク部屋を作るための5つのポイントをご紹介します。集中力をアップさせ、テレワークの効率を上げる工夫もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
インテリアのプロが考える、理想のテレワーク(リモートワーク・在宅作業)部屋の作り方
「集中できる環境づくりがしたい」と思っても、漠然としていてどこに気をつけるべきかわからないかもしれません。まずは、集中力を上げるための理想のテレワーク部屋の作り方について、5つのポイントに分けてご紹介します。
①集中力が高まる、テレワークで使用するものしか置かない環境
理想のテレワーク部屋を作るにあたって最も重要なのが、「テレワークで使用するものしか置かない」と決めることです。
試験勉強中についつい漫画を読み出してしまったり、部屋の片付けを始めてしまったりといった経験はありませんか?仕事に使うもの以外が目に入ると、注意がそちらに逸れて集中力が切れてしまいます。仕事に使うものしか置かないことで、集中力が妨げられるのを阻止できます。
作るためのポイントと必要になるアイテム
まず、テレワークで使用するものしか置かないためには、やはりテレワーク専用の部屋があることが望ましいです。
ですが、もし間取りの関係などで専用の部屋を作るのが難しい場合、テレワーク専用スペースを作り、そこに仕事に必要なもの以外は置かないようにしましょう。具体的には、部屋の一角をパーテーションや棚で仕切る、マスキングテープでスペースを区切るといった方法がおすすめです。
「テレワークに必要なもの」は、仕事内容によって多少違いますが、必ず必要なのはデスクです。デスクの大きさは、ノートパソコンのみで仕事できる場合はおよそ幅70cm×奥行45cmあれば十分です。
ですが、デスクトップパソコンの場合や、パソコン以外に資料を広げたい場合、幅120cm×奥行70cmほどあったほうが良いでしょう。自分が仕事で使うパソコンや資料を広げてみて、どの程度の広さのデスクが必要か確認してみるのがおすすめです。
また、デスクと椅子の高さもきちんと合っているものを選ぶようにしてください。椅子が合っていないと、肩こりや腰痛を引き起こしてしまいます。長時間座っていても疲れず、腰に負担がかからない椅子を選びましょう。姿勢としては、肘を直角にしてキーボードが打てる高さにデスク、目線の高さにパソコンのモニターがあることが望ましいです。正しい姿勢を保つことができると、疲れにくく集中力を持続させることができます。
そして、必要に応じてデスクの横にサイドラックを用意しましょう。もちろんそこに置くのは仕事に使う資料のみ。それ以外のものは一切置かないようにしましょう。
②気兼ねなくWEB会議できる環境
テレワークだと、WEB会議などが必要になる場合もあります。そういった場合、背景に生活感が出てしまうのは避けたいですよね。WEB会議の場合、バーチャル背景を設定することもできますが、ふとした瞬間に見られたくないものが映り込んでしまわないよう、部屋を整えておきましょう。
作るためのポイントと必要になるアイテム
基本的には真っ白な壁が背景になるようにパソコンを配置できれば良いですが、難しい場合はパーテーションを用意するのがおすすめです。常にパーテーションがあると邪魔という場合は、会議のときだけ出して設置できる、折りたたみタイプのパーテーションが便利です。
また、テレワーク用の部屋にシンプルなカーテンを掛け、WEB会議の際はカーテンを背景にするというのもおすすめです。
③集中力をアップさせる、デスクライトの導入
テレワークの環境を整える際、見落としがちですがぜひ導入してほしいのがデスクライトです。人は視覚情報が優位に働くため、照明が違うだけで集中力が変わります。
例えば照明の色は、オレンジがかった光にはリラックス効果が、青白い光には集中力を高める効果があります。また、強い光には人間を覚醒させる効果があり、光に照らされている方向に注意を向けるという効果もあります。
デスクライトを使うと、手元を照らすことでそこに注意を向けさせ、集中力を持続させることができます。
作るためのポイントと必要になるアイテム
デスクライトを選ぶ際には、照明の効果を知ってテレワークに適切な照明を選ぶことが大切です。まず、「電球色」と呼ばれるオレンジがかった照明はリラックスモードになってしまうため避けましょう。テレワークには、青白い「昼光色」と呼ばれる色の照明がおすすめです。
また、白熱灯のデスクライトは熱を発して周囲の空気を温めます。そうすると眠気を催してしまったり頭がぼーっとしたりしてしまうかもしれません。テレワークに使うのは、熱を発しないLEDライトか蛍光灯を選ぶようにしましょう。
④テレワークのためのカラーコーディネート
照明と同じく、インテリアのカラーも集中力に影響を与えます。色の中では青が集中力を高める色と言われています。反対にオレンジや黄色などの暖色系は、人間をリラックスさせる色と言われているため、テレワーク部屋にはあまり使わないのがおすすめです。
また、あまりたくさんの色を使ってカラフルにしたり、原色系などのハッキリした色を使ったりしてしまうと気が散って集中力を妨げることになってしまいます。テレワーク空間はなるべく彩度を抑えた、落ち着いた色味で構成するのがおすすめです。
作るためのポイントと必要になるアイテム
インテリアの中で大きな空間を占めるカーテンは、できればブルー系のものがおすすめです。また、デスクや棚は彩度を抑えたモノトーンのものがおすすめです。
ただし、すべてモノトーンで揃えてしまうと味気ないと感じるかもしれません。その場合はお気に入りの小物などポイント使いで好きな色を取り入れるのもおすすめですよ。
⑤さらにこだわるなら、音や明るさ、空調も快適に
オフィスでの仕事とテレワークで違うのが、周囲の騒音です。家で仕事をしていると、道路の音や外で話している人の声、また工事の音など、思ったより周囲の音が気になることがあるかもしれません。また、明るさや空調が快適かどうかも集中力に影響を与えます。
快適に過ごせる明るさや空調を確保できるようにしましょう。
作るためのポイントと必要になるアイテム
インテリアの中で大きな空間を占めるカーテンは、できればブルー系のものがおすすめです。また、デスクや棚は彩度を抑えたモノトーンのものがおすすめです。
ただし、すべてモノトーンで揃えてしまうと味気ないと感じるかもしれません。その場合はお気に入りの小物などポイント使いで好きな色を取り入れるのもおすすめですよ。
テレワーク(リモートワーク・在宅作業)があるなら、最適な環境に引っ越すのも効果的
理想のテレワーク用の部屋を作りたいと思ったら、物件選びの段階から気をつけたいポイントもあります。賃貸物件でテレワーク用の部屋を作るのにおすすめな、部屋選びのポイントをご紹介します。
「テレワーク用の部屋」を作れる、複数の部屋がある間取り
集中できる環境を作るには、テレワーク専用の部屋があるのが一番です。ワンルームや1Kの場合、生活空間とテレワークの空間が一緒になってしまうため、テレワークに集中するのが難しくなってしまうでしょう。テレワーク専用の部屋を作るには2Kや2LDK以上の間取りの物件がおすすめです。
テレワーク用の部屋にするなら、そんなに広い部屋でなくても十分です。実際に間取りを見てみると、ここを寝室にしてこの部屋をテレワーク部屋にしよう、などのイメージが湧くかもしれません。まずは間取りを確認してみてくださいね。
光ファイバーがある・インターネット無料の物件
テレワークに必要不可欠なのがインターネット。テレワークになってから、インターネット使用料が上がってしまったという方もいるのではないでしょうか。また、インターネットの速度が遅いとそれだけでテレワークの効率は落ちてしまいます。
そこで、光ファイバーがある物件や、インターネットが無料で使用できることをアピールポイントにしている物件も多くあるため、そういった物件を選ぶのがおすすめですよ。
通常、インターネットを使うには自分で業者と契約してネット回線を繋ぐ必要があります。ネットの開通までに数日〜数週間かかることもあり、その間インターネットは使えません。ですが、最初からネット環境が整っている物件なら、入居したその日からネットを使うことができますよ。すぐに仕事に必要になるという方には、インターネット無料の物件がおすすめです。
騒音が少ない・防音性が期待できる物件
テレワークの際に気になる騒音の問題も、物件の選び方で改善できる場合があります。
例えば、角部屋を選べば隣からの生活音によって集中力が途切れるのを防ぐことができるかもしれません。また、楽器可の物件は防音や遮音の設備が備わっていることが多いです。室内での楽器の音が外に漏れにくいという物件ですが、反対に外からの音も防いでくれるため、静かな環境でテレワークに集中したいという方にはおすすめですよ。
あなただけの理想のテレワーク(リモートワーク・在宅作業)部屋を作ろう!
快適にテレワークを行うためには、まずは環境づくりが大切です。適切に環境を整えれば、集中力を持続させテレワークの効率を上げることができます。ぜひ、自分だけの快適なテレワーク部屋を作ってみてくださいね。