毎日の継続で家計管理を成功させよう!貯金しやすい環境作りやコツ、上手くいかない人の特徴とは

目次

お金に関する不安を抱えている人に実践していただきたいのは、家計管理です。家計管理を成功させると、お金に関する不安を解消するためのヒントを得られます。

本記事では、家計管理についてのやり方や失敗する人の特徴を解説しています。また、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ私が、日々の家計管理で意識している点もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

家計管理とは「収入・支出・貯蓄額」を把握すること

まず、家計管理の目的を整理します。家計管理の目的は日々の生活をやりくりして、今の生活を安定させたり、より良いものにしたり、将来に備えることで将来の不安を取り除くことです。

そのためには、収入・支出・貯蓄額の把握と、定期的な見直しをする必要があります。家計管理と聞くと、家計簿をつけることを連想するかもしれませんが、家計簿をつけることは手段の一部で、家計管理の目的ではありません。

家計管理でわかる3つのこと

ここでは、家計管理でわかることについて解説していきます。

①最低限の暮らしを送るための費用

家計管理で支出を把握すると、毎月・毎年の支出がわかります。毎月・毎年の支出がわかり、支出を整理すると、最低限の暮らしを送るための費用を算出することが可能です。

算出方法は単純で、毎月・毎年の支出のうち、削るのが厳しいものだけを合計しましょう。個人差はありますが、以下のような項目が挙げられます。

・家賃

・水道・光熱費

・食費

・通信費

・被服費

・医療費

・税金

最低限の暮らしを送るための費用を知ることで、以下の点がわかります。

・貯蓄できる金額

・最低限稼ぐべき金額

・今の資産でどのくらい生活を維持できるか

会社員や公務員など、毎月の収入が一定額の人であれば、貯蓄できる金額の上限や無理なく貯蓄できる金額の目安を知ることが可能です。例えば、手取り30万円で最低限の暮らしを送るための費用が月15万円であれば、単純計算で毎月15万円の貯蓄ができます。

生活レベルを上げない前提であれば、毎月最低限稼ぐべき金額や、何かあったときにどのくらい生活を維持できるかわかるでしょう。今の仕事が合わなくて転職したい場合や、病気やケガなどで仕事を離脱しなければならないときなどに、参考にする数字です。

②ゆとりのある生活 or 贅沢な暮らしを送るための費用

将来のために貯蓄することも大切ですが、今の暮らしを充実させることも同じくらい重要です。趣味にお金をかけたい、ちょっとした贅沢をしたい、今よりも条件の良いお部屋に住みたいなど、心を豊かにするために使う費用のようなものと認識してください。

どんな生活を送りたいかは、人によって大きく異なる部分です。最低限の暮らしが送れればいいと考える人がいれば、趣味に使うお金や食費、被服費などを充実させて、多少良い暮らしをしたいと考える人もいるでしょう。

基本的には、収入から最低限の暮らしを送るための費用を差し引いた金額で賄います。不足する場合は我慢するか、収入を増やすしかありません。自分の求める暮らしにかかる費用と収入、毎月最低いくら貯蓄したいかなどから、現実的な範囲を検討してみてください。

③今の資産額や将来的な資産額の予想

家計管理をすると、現実的に可能な毎月の貯蓄額がわかります。今の資産額と合わせると、将来的な資産額の予測が可能です。

将来的な資産額がある程度予想できると、このままの生活でもいいのか、今の生活を改善すべきなのかが自ずと見えてくるでしょう。

家計管理のやり方

ここでは、具体的な家計管理のやり方を解説します。必ずしもこのやり方で行う必要はないため、参考にしつつ、自分に合わない点は自分に合うやり方に変更してみてください。

家計管理は継続が大事なので、自分が続けやすいように工夫することが大切です。

①家計管理の目的を設定する

まず、何のために家計管理をするのか明確にしましょう。人によって家計管理の目的は異なりますが、大きく分けると以下の2点のどちらか、あるいは両方になるかと思います。

・家計の改善

・将来のための貯蓄

家計の改善であれば「無駄な支出を減らしたい」「毎月気がついたらお金がなくなっているので、支出を把握したい」などが該当します。将来のための貯蓄であれば「現実的な貯蓄可能額を把握するため」「貯蓄を計画的に進めるため」などが当てはまるでしょう。

②収入と支出を記録する

方法は何でもいいので、毎月の収入と支出を記録しましょう。

家計簿用のノートを買ったり、家計簿アプリを使ったり、エクセルで自作したりなど方法は複数あります。人によって合う合わないがあるので、自分にあった方法で記録しましょう。

③貯蓄額を把握する

次に貯蓄額の把握です。わかる範囲で大丈夫ですので、以下の金額を調べてみてください。

・現金

・銀行預金

・有価証券(株・債券・投資信託など)

・不動産

・保険の解約返戻金

・退職金

解約返戻金や退職金は調べたときの金額に加えて、将来的にいくらになるかも一緒に把握しておくと、将来のお金について考える際に役立ちます。

④家計を振り返る

最後に、記録した収入・支出・貯蓄額を振り返ります。

どのように振り返るべきかは、目的によって変わります。例えば、家計の改善が目的であれば、無駄な支出の把握です。一定額を貯めることが目的であれば、計画通りに進んでいるかを確認し、進んでいない場合は改善策を練る必要があります。

家計管理が上手くいかない人の特徴

次に、よくある家計管理が上手くいかない人の特徴についてまとめます。意識すれば改善できる点であるため、当てはまる点があった場合は家計管理の取り組み方を改善してみてください。

家計管理が目標になっている人

家計管理の目的がないと、収入や支出をただ記録するだけになってしまいがちです。収入や支出を把握することは大切なので、ただ記録するだけでも継続できれば問題ありません。とはいえ、目的なしに継続するのは困難かと思いますので、家計管理の目的を設定することをおすすめします。

また、家計管理の目的がない場合、振り返る時間を作っても何を見れば良いのか、何を考えれば良いのかよくわからなくなってしまうでしょう。この点からも、家計管理の目的を設定することが大切です。

支出の管理が細かくなりすぎている人

家計管理をするうえで、支出を細かく管理しすぎてしまう人がいます。支出を正確に把握したいという思いが強い人や、几帳面な性格をしている人などに当てはまることが多いです。

支出を細かく管理すること自体は、とてもいいことだと思います。ただし、そのせいで支出の記録が面倒になり、家計管理が継続できないのであれば本末転倒です。

家計管理が億劫だなと感じることがある人は、支出の項目を家計管理の目的を果たすために必要な項目だけに減らしてみましょう。

振り返る時間を作っていない人

家計管理をするうえで、家計を振り返る時間はとても大切です。振り返る時間を作らないと、収入と支出を記録するだけになってしまいます。家計の改善までが目的であるとすると、記録するだけでは不十分です。

そのため、定期的に家計を振り返る時間を作るようにしましょう。頻度は、週1回でも月1回でも問題ありません。負担にならないように注意しつつ、間隔を空けすぎて忘れてしまわないような頻度で行ってください。

ファイナンシャルプランナーの私も実践している!家計管理を成功しやすくする3つのコツ

家計管理をするうえで意識している点をご紹介します。あくまで私にとってやりやすい方法であるため、合わない人もいるかもしれません。取り入れられそうな部分があれば、取り入れてみてください。

①支出はできるだけシンプルに記載する

コツの1つ目は、支出をできるだけシンプルに記載することです。私の場合は無駄な支出を減らすことが目的なので、振り返るときに必要な支出か、無駄な支出かを区別できれば問題なく、その点を重視しています。

参考程度に、私の家計簿の支出項目とその内訳の一部をご紹介します。

項目基準
固定費毎月一定額の支払いが発生する費用家賃、水道・光熱費、通信費など
生活費一定額ではない毎月発生する費用食費、日用品費、被服費など
交際費他者との関わりで発生する費用友人や会社の飲み会、プレゼントなど
趣味趣味に使うお金や贅沢に使ったお金カフェや旅行、動画配信サイトのサブスクなど
その他突発的に発生する費用税金や冠婚葬祭、医療費など

私の場合は、この5項目です。これが多いか少ないかは人によるところかと思います。

ポイントは、まとめられる項目はまとめることです。記録する際は、必須なものとそうでないものに分けています。例えば、スーパーでの買い物の場合、野菜やお肉などの素材とお惣菜は分けて記載しています。逆にいえば、それ以上は細かく記録しません。私にとっては、これだけで十分であるからです。

②家計簿アプリを活用する

収入や支出、貯蓄額を記録する手段はいくつかありますが、その中でもおすすめは家計簿アプリです。以下の点から、家計簿アプリをおすすめします。

・スマホで簡単に記録できる

・キャッシュレス決済や銀行口座などと連携している

・自動集計機能がある

・カレンダーやグラフなどで収入と支出を視覚化してくれる

家計簿アプリがおすすめの理由を一言でまとめると、記録と振り返りが楽になるからです。

家計簿アプリによっては、スマホでレシートを撮影すると自動で記録してくれるものもあります。レシートがない支出であっても、忘れないうちにその場で記録することが可能です。

振り返る際にも、自動集計機能やグラフの自動作成などの機能があり、個人的には助かっています。

③家計管理の目的に合わせて振り返る

最後に、家計管理の目的に合わせて振り返りを行います。私であれば無駄な支出の削減であるため、その点を意識して振り返ります。見るポイントは以下の点です。

・その月の支出の確認

・過去の支出と比較してどうか

よくある支出の考え方に、消費・浪費・投資があります。消費は生活に必要な支出、浪費は無駄な支出、投資は将来のための支出といったイメージです。その月の支出を消費・浪費・投資に分類します。

分類の仕方は個人の自由です。私であれば、交際費は一定額までを消費としていますし、一定額までの趣味や嗜好品に使ったお金は投資に分類しています。趣味や嗜好品はストレス発散になり、健康を維持するために必要と判断できるからです。

このように、自分なりの消費・浪費・投資の基準を定めてください。基準が明確だと、分類するためにかかる時間を短縮することが可能です。

分類を終えたら、過去の支出と比較します。浪費だけではなく、消費と投資の金額も過去と比較して多ければ、本当に必要な支出だったのか見直すことが必要です。

お部屋選びで貯金しやすい環境を作ろう!

家賃を含む「住」に関するお金は、家計管理をするうえで無視できないお金です。住むお部屋によって生活にかかるお金も変動するため、お部屋選びで貯金しやすい環境を作るという選択肢もあります。

相場よりも家賃が低い傾向のある物件を選ぶ

当たり前の話ですが、家賃はお部屋によってさまざまです。

基本的に、家賃が高いお部屋の方が条件はいいですが、人によっては不要な条件だったり、妥協できる条件が含まれていたりします。同じ地域の物件でも、駅からの距離や築年数、構造、設備など条件を少し変更するだけで、相場よりも家賃が低い物件を見つけることが可能です。

家賃は毎月必ず発生する固定費であり、条件を変更するだけで毎月1万円以上の支出を減らすことも現実的といえます。妥協できる条件と妥協できない条件を整理して、相場よりも家賃が低い傾向にあるお部屋を選んでみてください。

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インターネットが無料、または光ファイバーがある物件を選ぶ

固定費の1つに通信費があります。スマートフォンやパソコン、タブレット端末、ゲーム機など、多くの機械がインターネットに接続できるようになったため、インターネットが必須な人も増えてきているでしょう。インターネット無料の物件では、毎月の通信費を3,000〜5,000円ほど抑えることが可能です。

また、光ファイバーがある物件もあります。通信費はかかってしまいますが、工事費がかからない点、入居後すぐに利用できる点がメリットです。大容量のデータのやり取りをする人、家でできる副業を始めようと考えている人などにおすすめできます。

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家電や家具がある物件を選ぶ

物件によっては、家具や家電が設備となっている物件もあります。これから一人暮らしを始めようとしている人や単身赴任する人など、家具・家電を新しく購入する必要がある人におすすめの物件です。

家具・家電を一式そろえようとすると、少なくても数十万円はかかってしまいます。備え付けの家具・家電がある物件であれば、購入する必要がなく、賃貸の初期費用を抑えることが可能です。

また、設備は通常の使い方をして故障・不具合があった場合は、貸主負担で修理することが一般的といえます。家具・家電の故障・不具合が原因とされる、突発的な出費のリスクを抑えられる点からもおすすめです。

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仲介手数料や更新料がかからない物件を選ぶ

仲介手数料や更新料がかからない物件もあります。

仲介手数料は賃貸の契約時に、更新料は契約を更新するときに発生する費用であり、毎月継続的に発生する費用ではありません。一時的に発生する費用を抑えられるという点から、支出を抑える効果はありますので、お部屋選びの選択肢の1つとしてチェックしてみてください。

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「収入・支出・貯蓄額」を家計管理で把握しよう

家計管理では、収入・支出・貯蓄額を把握することが大切です。これらを把握できると、生活するのに必要なお金や将来の資金計画などを立てられます。

注意点として、ただ単に収入・支出・貯蓄額を把握するだけではあまり意味がありません。家計管理の目的を明確にし、目的に合わせて家計を振り返ることが大切です。

目的をしっかりと設定し、家計管理を継続できると、お金に関する不安を解消できたり、不安を解消するためにすべきことが見えてきたりします。本記事を参考に、家計管理でお金に関する不安を取り除けますと幸いです。