最近では、「ひとりカラオケ(ヒトカラ)」という言葉を耳にする機会も多いでしょう。しかし「ヒトカラって何?」「ヒトカラって何が良いの?」といった疑問を抱いている方も少なくありません。
今回は、ヒトカラ歴10年の筆者が、ひとりカラオケの良さや注意点などについて解説します。ヒトカラに挑戦してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ひとりカラオケ(ヒトカラ)とは?
ヒトカラとは、ひとりカラオケの略です。ひとりでカラオケをする人が増えたことから、ヒトカラと略されるようになりました。カラオケに来る全てのお客さんのうち、ヒトカラをする人の割合は少ないですが、若い世代に人気で増え続けています。
これまで、ヒトカラは経営的に赤字になりやすいため、禁止しているお店もありました。しかし、近年ではひとりカラオケをする人が増えたことから、受け入れるお店も多くなっています。
ヒトカラのメリット
ヒトカラの何が楽しいのか、メリットを感じられない人もいるのではないのでしょうか。ヒトカラは、複数人で歌うのとは異なる、別のメリットや楽しさがあります。具体的に、どのようなメリットがあるのかを解説していきます。
好きな曲を選曲できる
全員が知っている曲を歌って盛り上がる傾向にあるカラオケにおいて、好きな曲がマイナーだった場合、会社仲間や友人の前では歌いにくいものです。しかし、ヒトカラでは周囲に気を遣う必要がないので、好きな曲をたくさん歌えます。
アイドルが好きな人は歌だけでなく、振り付けや合いの手なども楽しみたいでしょう。ヒトカラでは誰にも見られることはないので、歌いながら合いの手や振り付けなどもして、ストレスを発散しながら楽しめます。
誰にも邪魔されずに練習できる
複数でいると、カラオケの練習はなかなかできないものです。音程やビブラートの練習をしていたら、周囲に「なんで今練習を…?」と引かれてしまうかもしれません。ヒトカラでは誰にも邪魔されないため、集中して練習に取り組めるのがメリットです。
自分に合った音響調整ができる
複数人の場合、周囲に合った音響調整をしなければならないため、自分の好きなように設定できません。自分がちょうど良い音量だとしても、相手からすると「うるさい」と不快に感じられることもあります。
ヒトカラでは、ひとりで自由に音響調整ができます。ライブホールのような臨場感を好む人であれば、周囲に気を遣わずに、エコーの音量を大きくして楽しめるでしょう。
キーを調整して歌える
複数人でカラオケを楽しむ場合、人によってはキー下げをするとがっかりされることがあります。仕方なく原キーで歌わなければならないこともあるでしょう。歌えないキーで歌ってしまうと、音程が乱れて楽しくないと感じてしまいます。
ヒトカラでは、自由なキー設定ができるため、楽しく歌えます。また無理なキーで歌わなくてもいいので、喉の負担を減らすことも可能です。
ヒトカラは恥ずかしい?ヒトカラ歴10年目の私が語る体験談
ヒトカラを始めたいと考えているものの、恥ずかしいと感じる人が多いのではないのでしょうか。どうすれば恥ずかしいという感情を克服できるのか、体験談も踏まえて話していきます。
ヒトカラを始めて10年以上たつ私が、初めてヒトカラをしたのは中学生です。最初はヒトカラを利用するときに、恥ずかしいという感情を抱いていました。しかし、当時は「どうしてもカラオケに行きたい」という気持ちが強かったので、感情を制御しつつ、カラオケ店内に足を踏み入れたのです。
周囲に馬鹿にされるかと思いきや、店員は普通に接してくれました。10年たった今でも、カラオケを馬鹿にされることはありません。恥ずかしいという感情は、自分の思い込みにすぎないことが分かりました。2回目以降からはひとりで行きやすくなり、回数を重ねるごとに慣れていきました。
この体験談のポイントは、以下の2つです。
・恥ずかしいという感情は自分だけの思い込みにすぎないこと
・2回目以降からは慣れてくること
恥ずかしいという感情は誰にでもあるので、初めてカラオケに行くときから、この思い込みを完全に払拭するのは不可能でしょう。大事なのは恥ずかしいと感じたうえで、ヒトカラする人を客観的に見てどう思うかを想像したり、勇気を出して一歩前進したりすることです。
ヒトカラの準備と始め方
ヒトカラで楽しめない不安や恥ずかしさを払拭するためにも、準備が必要です。具体的にどの順番で準備しておけば良いのか、カラオケ利用の流れについて解説します。
①事前に予約しておく
カラオケにスムーズに入るためにも、事前に予約しておきましょう。予約なしでもカラオケに入れることはありますが、休日や祝日の場合は混んでいることが多いです。そのため、なるべくカラオケを利用する前日などに、予約しておくことをおすすめします。
②受付で自分に合ったプランを選ぶ
予約してカラオケ店に入ったら、受付でカラオケの利用プランを相談しましょう。自分にあったプランを選ぶには、以下の項目がポイントです。
・利用時間
・ドリンクバー・アルコールの有無
・希望機種(LIVEDAM or JOYSOUND)
・割引きプラン
自分が求めるもの(機種や利用時間など)や都合によって最適なプランは変わります。例えば、3時間利用したい学生であれば、「2時間1,000円」のプランよりも「学割3時間1,200円+飲み放題」のほうがコストパフォーマンスが高いです。
このように、自分に合ったプランは人それぞれといえます。なるべく安い料金で満足して歌うには、どのプランが良いのかを考えましょう。
③部屋に入ったら採点機能や音響調整をする
音響調整は、カラオケを楽しむうえでとても重要です。マイクやエコーをバランス良く調整するだけで、圧倒的に歌いやすくなります。
音響調整の目安は、以下のとおりです。
・ミュージック音量→18
・マイク音量→22
・エコー→15
部屋の広さや奥行きによって音響調整は変わってくるため、あくまでも上記の音量設定は目安として考えてください。採点を付けるには、DAMであればデンモクの右下、または画面上に表示される「AI採点」をタップします。JOYSOUNDは、画面上にある「採点」という項目から選択できます。
④全力で楽しむ
最適なプランと音量設定ができれば、あとは全力でストレスを発散して楽しむのみです。
防音とはいえ、熱唱すれば、ブース内から声が漏れてしまう可能性もあります。ただし、ドアを全開に開けた状態で歌っているなど、極端に常識外れなことをしない限りは問題ないため、安心してください。
ヒトカラをするときの注意点
次は、ヒトカラの注意点について解説します。注意点を意識することで、より楽しく安全に歌えます。
適度に休憩を挟む
ヒトカラは、つい夢中になってしまい、休憩なしに曲を多く入れてしまうことがあります。休憩を挟まずに曲を入れてしまうと、喉が枯れたり、悪い発声が身についたりしてしまいます。最悪の場合、声帯結節ができて、歌えなくなってしまうことも考えられるのです。
そのため、1曲入れたら飲み物を入れる時間や、曲を聴きこむ練習に当てるようにして、歌わない時間を作るようにしましょう。
忘れ物をしないようにする
ヒトカラのあとは、気持ちが昂ぶってしまうことがあり、周囲への注意力が散漫になってしまいます。注意散漫になると持ち物を忘れてしまいやすいので、部屋を出るときはしっかり確認するようにしましょう。
夜間に利用する際は防犯対策をする
特に女性は、夜間利用をする際に防犯対策をしておきましょう。理由は、夜には酔っ払いや、何者かが部屋に侵入してくる可能性があるからです。たしかに、カラオケブースで事件が起こることはめったにありませんが、実際に事件が起きた事例もあります。
そのため、女性がひとりで利用する際には、防犯ブザーを持つことをおすすめします。男性でも、隣のカラオケルームの人とトラブルになるリスクもあるので、対象外ではありません。
時間が来たら速やかに退室する
ヒトカラではつい夢中になってしまい、終了時間をすぎても部屋から出ない人がいます。店員や次に入る客からしても迷惑行為になるので、絶対に辞めましょう。
終了時間10分前になるとコールがなるので、そのときには歌うのを辞めて帰る支度をしましょう。
ヒトカラにおすすめの店舗3選
ヒトカラをする人は増えていますが、まだヒトカラを受け付けていないお店も複数あります。ひとりで予約をしようとすると拒否されたり、料金を高く取られてしまったりすることもあるでしょう。
そこで、ヒトカラでも利用しやすいお店を3つまとめてみました。料金のコストパフォーマンスも良いので、ぜひ利用してみてください。(なお、価格やサービス内容は2024年3月時点のものになります)
快活クラブ【ワンツーカラオケ】
店舗エリア | 全国 |
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料金(最初の30分) | 470円 |
カラオケプラン | 30分ごとの料金、ナイトパックプラン |
持ち込み | 店内の持ち込みはありだが、ブース内は禁止 |
HP | https://www.kaikatsu.jp/entertainment/onetwokaraoke/ |
快活クラブは、漫画やネットを中心としたカフェで、「ワンツーカラオケ」というカラオケのサービスもあります。30分ごとの料金で上記のように500円近く取る店舗もありますが、それは東京、神奈川などの首都圏のみです。
また、快活クラブは昼夜を問わず料金の値段は変わらないうえに、無料でソフトドリンクやソフトクリームがついてきます。さらにワンツーカラオケでは、ヘッドフォンやコンデンサーマイクが無料で貸し出しできる店舗もあるため、コストパフォーマンスが高いです。
カラオケまねきねこ
店舗エリア | 全国 |
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料金相場(30分ごと) | 10~600円 |
カラオケプラン | 30分ごと、フリータイム、朝うた、まふ、ZEROカラ |
持ち込み | あり |
HP | https://www.karaokemanekineko.jp/ |
まねきねこは、大型カラオケチェーン店であり、ひとりカラオケ専用料金もあるので入りやすいです。通常はワンドリンクまたはフリータイムがベースとなっていますが、「朝うた」を活用すれば、室料10円~50円ほどで安く済ませられます。
ルーム内に食べ物を持ち込んでも大丈夫なので、コストパフォーマンスが高いです。また、女性専用のメイク室もあるので、安心できます。
ワンカラ
店舗エリア | 東京都/神奈川県/大阪府 |
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料金相場(30分ごと) | 272円~545円 |
カラオケプラン | ワンドリンクオーダー制、フリータイム、朝うた、まふ、ゼロカラ |
持ち込み | あり |
HP | https://1kara.jp/ |
ワンカラは、カラオケまねきねこの系列店舗であり、エリアは3つと6店舗しかありません。ワンカラのZEROカラオケは高校生限定のサービスで、なんと室料無料で歌えます。
充実したひとりカラオケ専用に作られたブースや、精密な音響調整ができるミキサーなどの機材が充実しています。本気でプロを目指している方や、音質にこだわる方におすすめです。
ヒトカラに挑戦してみよう!
ヒトカラとは、ひとりカラオケの略です。ヒトカラのメリットは、周囲に気を遣わずに、好きな選曲や音響調整ができることです。まねきねこや快活クラブなどはヒトカラでも利用しやすいので、行ってみてはいかがでしょうか。周囲に迷惑がかからないように注意点も踏まえたうえで、ヒトカラに挑戦していきましょう。