部屋の化学物質のせいでシックハウス症候群と診断されてしまいました。
新しいお部屋に越して2週間、原因不明の頭痛や痒みが続いたので病院でアレルギーのチェックを受けました。その結果、いくつかの化学物質にアレルギーがあることが分かり、引っ越した後に症状が出てきたのでシックハウス症候群の疑いありって言われました…。色々探して見つけた穴場の物件なのに、すぐに引っ越さないといけないんでしょうか?
Answer
アレルギー症状は最悪の場合命に関わりますので、不安ならすぐに解約して引っ越した方が安心ですが、原因をすぐに除去できるようであればそのまま住み続けることも選択肢の一つとなります。もし引っ越す場合は、原因次第によっては引っ越しの費用の一部を大家さんに請求できるかもしれません。
まずは、原因となる化学物質が部屋に使われているかどうかをチェックします。大家さんに事情を説明し、業者に部屋や共有部分の調査を依頼しましょう。化学物質は壁紙の接着剤、床のワックス、防湿や除虫などの薬品、とさまざまな所に使われているので、一つずつ見てもらうのです。調査の結果、該当する物質が使われていなかったなら、原因は別の所にあることになるので住み続けることができます。使われていたなら、それをいかにして除去できるかが問題になります。
なお、現在はシックハウス症候群の原因となる物質の多くは特定されており、ちゃんとした業者なら施工の際にそれらが含まれた薬品等は使わないようにしています。
原因物質を除去する場合、その費用は基本的に大家さん側が負担します。というのは、大家さんは入居する人が安全に過ごせるように部屋を整える義務を負っているためです。除去作業は健康を害するシックハウス症候群を解消するためにも必要な処置なので、費用はしっかりと請求するようにしましょう。
除去に大掛かりな処置が必要だったり費用がかかりすぎる場合、大家さんはあなたに退去を求めるかもしれません。また、処置の期間が長くなりそうという理由で引っ越しを検討する場合、そのどちらでも引っ越し費用を大家さんに請求することが出来ます。ただ、こちら側の負担がゼロというのは難しいでしょう。居住中についた傷などの原状回復費用は、シックハウス症候群の原因との因果関係がなければ自己負担になる可能性があります。
いずれにしろ、仲介業者や専門家なども交えて大家さんと交渉するようにしてください。