お気に入りの空間で、優雅なハーブティーの時間を過ごしたい、と願う方は多いでしょう。「ハーブティー」といっても種類は多岐にわたり、それぞれが魅力的な個性を持っています。
今回は、薬膳アドバイザー兼薬剤師である私が、ハーブティーの淹れ方や注意点をお伝えします。ストレスや不眠、免疫力向上、美肌やダイエットに関心がある方にとって、ハーブティーは心身のバランスを整える手助けになるはずです。
ぜひ日々の生活にハーブティーを取り入れ、より健やかでリラックスした毎日を実現するヒントにしてくださいね。
ハーブティーとは

ハーブティーは、世界中で太古から親しまれてきた自然派の飲み物です。
その主なメリットは、フレッシュな香りがもたらすアロマテラピー効果と、体調を整える薬理効果の二つにあります。
アロマテラピー効果とは、香りがもたらす癒やしの力のこと。ハーブには、花、葉、茎、根から抽出されるエッセンシャルオイルが含まれており、これらが独特の香りを生み出します。香りは感情や気分に深く作用し、例えばラベンダーはリラックス、ペパーミントは気分をリフレッシュさせてくれます。
一方の薬理効果は、飲用することで体調を改善する力。ハーブには、抗酸化物質、抗炎症物質、抗菌物質、ビタミン、ミネラルといった栄養素が豊富です。これにより、免疫力アップ、消化促進、ストレス緩和、睡眠の質の向上、ダイエットなど、多くの健康上の利点が期待できるのです。
ハーブティーと普通の紅茶の違い
ハーブティーと紅茶を同じものだと誤解されている方もいるかもしれませんが、実は全くの別物です。
まず、原材料が異なり、紅茶は茶の木の葉を発酵させて作られるのに対し、ハーブティーは茶葉ではなく様々な植物の部位が使われます。また、紅茶にはカフェインが含まれますが、ハーブティーは通常ノンカフェインです。そのため、お子さまや夜遅い時間でも安心して飲めます。(ただし、一部避けるべき方もいるので後述します)
風味と香りも大きく違い、ハーブティーは植物の種類や使用部位で個性が際立ちます。一方、紅茶は茶葉の種類や発酵度合いで異なり、アッサムのような深い味からダージリンのような穏やかな風味まで様々です。
効果の面では、ハーブティーはストレス軽減、消化促進、睡眠改善といった健康・美容に特化した効能を持つ一方、紅茶はポリフェノールやビタミンCによる抗酸化作用や免疫力アップが期待されています。
覚えておきたいハーブティーの基本的な淹れ方

まずは、ハーブティーの基本的な淹れ方を以下にご紹介しましょう。
①お湯を沸かす
ハーブティーは、種類ごとに適した温度が違います。淹れる際はパッケージや取扱説明書を確認しましょう。多くの場合、80℃から100℃のお湯が適温とされています。
②ティーポットやカップにハーブを入れる
1人分のハーブティーにつき、ティースプーン1杯(約2g)を目安にしましょう。
③お湯を注ぐ
適切な温度のお湯を注ぎ、ハーブが浸るようにします。150〜200mlが目安です。
④抽出時間を測って取り出す
ハーブの種類ごとに、適切な抽出時間が変わります。一般的に、3分から10分ほど抽出します。この時間を調整することで、お好みの濃さに仕上げることが可能です。
ハーブティーは通常、1煎目で成分のほとんどが出るため、基本的には1煎目までをおすすめします。ただし、ハーブの種類や淹れ方によっては、2煎目まで楽しめることも。2煎目以降は味や香りが薄くなりますが、成分が残っている可能性はあるので、お好みに合わせて楽しんでくださいね。
ハーブティーのハーブ別・特徴と期待できる効能

主なハーブティーの効能と淹れ方、保存方法についてご紹介します。
ローズマリーティー|集中力・血行促進・アンチエイジング
ローズマリーは、健康と美容に役立つと言われるハーブで、次のような効能があります。
①強力な抗酸化作用
豊富な抗酸化物質が体内の活性酸素を中和し、細胞の老化を遅らせ、肌の若さを保つのに効果的です。
②血行促進効果
血液の循環を良くし、全身に酸素や栄養が行き渡るのを助けます。
③集中力向上効果
その香りが気分をリフレッシュさせ、集中力や記憶力の向上に役立つと言われます。
また、他のハーブと組み合わせることで相乗効果も期待できます。
・ローリエと:煮込み料理の香り付けに最適。
・タイムと:肉料理やスープの風味を格上げします。
・セージと:焼き魚や焼き野菜に豊かな香りと深みを添えます。
カモミールティー|安眠・自律神経の乱れ改善
カモミールには、心身のリラックス、抗菌・抗炎症、鎮痛など多様な効果があります。まず、主な効能を見ていきましょう。
①殺菌作用
特にカモミール・ローマンに強力な殺菌作用があると言われます
②美肌効果
肌トラブルを和らげるα–ビザボロールを含有。防腐・保湿効果から、化粧品や入浴剤にも多用される成分です。
③リラックス・安眠効果
特徴成分のアンゲリカ酸エステル類に高い鎮静作用があり、自律神経を整え、不安やイライラを緩和します。リラックス作用から安眠効果も期待大です。
④鎮痛・抗炎症作用
頭痛、神経痛、生理痛などの痛みを和らげ、ニキビや口内炎といった炎症を抑える作用もあり、肌の状態を健やかに保ちます。
⑤消化機能の改善
ジャーマンカモミールには胃粘膜を修復するアズレン誘導体が含まれ、消化器官の不調、特にストレス性の胃潰瘍や過敏性腸症候群に有効とされます。
⑥【注意】子宮の収縮作用
カモミールは子宮を収縮させる可能性があるため、妊娠中の方は必ず医師に相談してください。
カモミールは、ローズヒップ、エルダーフラワー、リンデン、セージ、ペパーミント、スペアミントなどと相性が良く、ブレンドすることで効果アップが望めます。例えば、ペパーミントとのブレンドはリラックス効果を高めストレス解消に、ローズヒップとのブレンドは美肌効果がさらに期待できます。
ペパーミントティー|消化促進・頭をスッキリ
爽快な香りと清涼感、そして整腸作用で知られるペパーミント。その主な効能を見ていきましょう。
①抗菌性
抗菌作用があり、口内のケアに有効です。歯垢の細菌を殺菌し、歯周病の初期段階である歯肉炎の発生を抑える効果も期待されます。
②抗ウイルス性
抗ウイルス作用により、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染の予防に役立つ可能性があります。
③抗酸化作用
抗酸化作用があるため、体内の酸化ストレスを和らげる効果が期待できます。
④抗アレルギー作用
主要成分のロスマリン酸が、アレルギー症状を軽減させる作用を持つとされています。
⑤鎮静効果
中枢・末梢神経系への鎮静作用があり、不安を和らげる効果が見込めます。
⑥呼吸器への影響
含有成分のメントールが鼻詰まりを改善し、呼吸を楽にしてくれます。
ペパーミントは他のハーブと組み合わせると相乗効果を発揮します。カモミールと合わせるとリラックス効果が、レモンバームと合わせると消化促進効果が強まります。また、ローズヒップとのブレンドは免疫力アップに、ジンジャーとのブレンドは風邪やインフルエンザの症状緩和に役立つでしょう。
レモンバームティー|リラックス効果・花粉症緩和
レモンバームは、リラックス作用と整腸作用を合わせ持つハーブです。
①リラックス効果
ストレスや不安を和らげ、心を落ち着かせる効果があります
②胃腸の調子を整える
消化不良や胃の不快感、お腹の張りなどの胃腸の不調を改善するのに役立ちます。
③花粉症の症状緩和
花粉症の症状を軽減する効果も期待されています。
また、レモンバームは他のハーブとブレンドしやすく、様々な楽しみ方が可能です。例えば、ローズマリーと合わせるとリラックス効果が高まりストレス解消に、ペパーミントと合わせると消化促進効果が強まり胃腸の不調に有効です。
ローズヒップティー|美肌・ビタミン補給
ローズヒップは、ビタミンC・Eやポリフェノールが豊富なハーブです。
①美肌効果
ビタミンCがメラニン生成を抑え、シミを防ぎます。また、コラーゲン生成を促し、美肌とアンチエイジングに有効です。
②整腸作用
腸の働きを助け、整腸効果をもたらします。
③ストレス軽減
イライラを和らげる効果が期待できます。
④利尿作用
体内の余分な水分を排出し、利尿作用を発揮します。
⑤貧血予防
鉄分を含み、ビタミンCとの相乗効果で貧血を防ぎます。
⑥風邪予防
抗菌・抗ウイルス作用があり、風邪の予防に役立つでしょう。
ローズヒップは他のハーブとのブレンドで多彩な効果が期待できます。シナモンと合わせると血行促進・体温上昇に、ジンジャーと合わせると消化促進・体温上昇に役立ちます。クローブとの組み合わせでは抗酸化作用と抗菌作用が増します。
レモングラス・ラベンダーなどほかの人気ハーブ
レモングラスは爽やかなレモンの香りが特徴で、心身のリフレッシュや集中力向上、疲労回復、抗菌・抗酸化作用、消化促進、虫よけといった効能が期待できます。ハーブティーのほか、タイ料理などの食材や、アロマオイルとして使われることも多いです。
ラベンダーはフローラルで甘く、清々しい香りが特徴で、ハーブの女王と呼ばれることもあります。期待できる効能はリラックス・鎮静、安眠促進、不安やストレスの緩和、鎮痛作用、抗炎症、抗菌作用などです。
その他にもタイムやセージ、ハイビスカスなどがハーブティーに使われるハーブとして人気です。タイムやセージは抗菌作用など、ハイビスカスは疲労回復作用などが期待できます。自身のお悩みに合った効能を持つハーブを選ぶと良いでしょう。
ハーブティーを楽しむ際に気をつけたいこと

ハーブティーは基本的に自由に楽しむことができますが、それぞれの茶葉には効能があるため気をつけるべき点もあります。以下に、注意すべきことをご紹介しましょう。
妊娠中には飲まない方がよい種類があることを知っておく
妊娠中には、子宮収縮作用があるカモミールティーなど、飲まない方がよいとされるハーブティーが複数あります。妊娠中の方はハーブティーを飲む前に、パッケージなどでそのハーブが安全であるかどうか確認しましょう。
また、少量であれば問題ありませんが、体内で蓄積されるとリスクになるハーブも存在します。例えばハイビスカスも、大量に摂取すると子宮を刺激する可能性があるとされるため、念のため常用は避けるべきです。
ハーブティーを飲む習慣がある方で、母子への影響が気になる場合は、妊娠が発覚した段階でかかりつけの医師や助産師に相談しましょう。出産前だけでなく、授乳中に避けた方がよい種類があるかどうかも確認しておくと、より安心です。
過剰摂取に気をつける
ハーブティーは水溶性の飲み物で、基本的に飲み過ぎてからだに悪いということはありません。しかし、ハーブの中にはリコリスのように飲み過ぎると血圧が上がる可能性のあるハーブティーもあります。パッケージの説明などを確認し、適度な摂取量に気をつけましょう。
そもそもハーブティーは、一度に大量に飲むよりも、毎日継続して適量を飲む方が効能を感じやすいと言われています。特にはじめて飲む種類のハーブは、少量から試して、胃腸の調子や体感に悪い変化がないか注意深く観察することが大切です。
まれにアレルギー反応を起こすことがある
一部のハーブ、特にキク科に分類されるもの(例:カモミール、カレンデュラ)は、同じキク科のブタクサアレルギーを持つ方が飲むと、稀に花粉症の症状が悪化する恐れがあります。アレルギー体質の方は十分にご注意ください。
【種類別】ハーブティーの淹れ方・おすすめの飲み方・保存方法
主なハーブティーの淹れ方、おすすめの飲み方、そして保存方法についてご紹介します。
ローズマリー

ローズマリーは常緑樹のハーブで、初心者でも簡単に育てられ、手軽にハーブティーを楽しめます。
ローズマリーの効能
ローズマリーは、健康や美容に効果があるといわれているハーブであり、以下のような効能があります。
①強い抗酸化作用
ローズマリーには抗酸化物質が豊富に含まれており、体内の活性酸素を中和し、細胞を守る役割があります。細胞の老化を遅らせ、肌の若々しさを保つのに役立つといえるでしょう。
②血行促進作用
ローズマリーは血液の循環を促進し、体内の酸素や栄養分の供給を助けます。
③頭をすっきりさせる効果
ローズマリーの香りは気分をリフレッシュし、集中力や記憶力を高めるといわれています。
ローズマリーを他のハーブと組み合わせると、さらに効果的な効能が期待できます。
・ローリエとの組み合わせ:煮込み料理の香り付けにおすすめです。
・タイムとの組み合わせ:肉料理やスープの風味が引き立つでしょう。
・セージとの組み合わせ:焼き魚や焼き野菜の料理に豊かな香りと風味をつけ、深い味わいを加えます。
ローズマリーティーの淹れ方
①ローズマリーの葉を1杯分(約2g)用意します。
②カップやティーポットに熱湯を注ぎ、ローズマリーの葉を入れます。
③5分程度蒸らしてから、カップに注ぎ分けてできあがりです。
ローズマリーティーの飲み方
ローズマリーの香りは強いため、他のハーブや食材とブレンドすると飲みやすくなります。集中力アップやリフレッシュ効果を期待したい方はレモングラスと、疲労回復効果を期待したい方はレモンバームと合わせると良いでしょう。
ローズマリーティーの効能を最大限に活かせるタイミングは、午前中や仕事・勉強の直前です。ローズマリーの香り成分が脳を活性化させ、集中力を高めやすくなります。また、血行促進効果により冷えを改善できる可能性もあるため、寒い日の朝や夕方、入浴前にローズマリーティーを飲むのも良いでしょう。
カモミール

カモミールは世界中で親しまれているハーブの一つです。
カモミールの効能
カモミールは心身をリラックスさせ、抗菌・抗炎症作用、痛みを和らげるなどさまざまな効果があります。まずはカモミールの主な効能をご紹介しましょう。
①殺菌作用
カモミールには殺菌作用があり、とくにカモミール・ローマンの殺菌作用は高いといわれています。
②美肌効果
カモミールには、肌トラブルを緩和してくれるα–ビザボロールが含まれています。防腐効果や保湿効果があるため、化粧品や入浴剤などにも使われることの多い成分です。
③リラックス・安眠効果
カモミールの特徴的な成分であるアンゲリカ酸エステル類は、高い鎮静作用を持っています。自律神経を整え、不安やイライラを和らげてくれるでしょう。さらに、リラックス作用もあることから、安眠効果も期待できます。
④鎮痛・抗炎症作用
カモミールには鎮痛作用があり、頭痛や神経痛、生理痛を和らげる効果が期待できます。また、ニキビや皮膚炎、口内炎などの炎症を抑える抗炎症作用もあるため、肌の調子を落ち着かせてくれるでしょう。
⑤消化機能の改善
ジャーマンカモミールには、胃の粘膜を修復してくれるアズレン誘導体という成分が含まれています。消化器官の不調を改善してくれるとされており、とくにストレスによる胃潰瘍や過敏性腸症候群などに効果的です。
⑥【注意】子宮の収縮作用
カモミールは子宮の収縮を促す作用を持つと考えられています。妊娠中の方は注意が必要なので、医師に相談してから飲みましょう。
カモミールと相性の良いハーブとして、ローズヒップ、エルダーフラワー、リンデン、セージ、ペパーミント、スペアミントなどがあります。これらのハーブをブレンドすることで、カモミールの効果を高めることができますよ。
たとえば、カモミールとペパーミントをブレンドすると、リラックス効果が高まり、ストレス解消に効果的です。また、カモミールとローズヒップをブレンドすると、美肌効果がさらに期待できます。
カモミールティーの淹れ方
①ティーポットにカモミールを入れます。ドライハーブの場合は1杯につき1g程度、フレッシュハーブティーの場合は2杯につき1g程度を目安にします。
②お湯を沸かし、ティーポットに注ぎます。ドライハーブの場合は約200ml、フレッシュハーブティーの場合は約400mlを目安にします。
③ティーポットの蓋を閉め、約5分間蒸らします。
④カップに注ぎ分けてできあがりです。お好みで蜂蜜やレモンを加えてもいいでしょう。
カモミールティーの飲み方
カモミールティーは単体でもあまりクセがなく飲みやすいですが、他のハーブとブレンドすると効能や風味をさらに高められます。
例えばラベンダーは、カモミールの甘さにフローラルで深い香りを加える存在として有効です。相乗効果により、さらに大きなリラックス効果を生み出すでしょう。ミント類もカモミールにスッキリ感を追加でき、食後の胃もたれや消化不良を改善したい方におすすめです。
カモミールティーの効能を最大限に引き出せるタイミングは、就寝前の30分~1時間前です。カモミールが持つ鎮静作用が神経を落ち着かせ、副交感神経を優位にすると考えられるため、ストレスや不安の緩和、そして安眠の促進に役立つでしょう。
ペパーミント

ペパーミントはさわやかな香りと味わいを持つハーブです。
ペパーミントの効能
爽やかな香りと清涼感、胃の調子を整える効能を持つペパーミント。以下に、ペパーミントの主な効能をご紹介します。
①抗菌性
ペパーミントには抗菌性があり、口内ケアに役立ちます。歯垢中の細菌を殺すだけでなく、歯周病の初期段階である歯肉炎の発症を抑える効果も期待できますよ。
②抗ウイルス性
ペパーミントには抗ウイルス性があり、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染を予防する可能性があります。
③抗酸化作用
ペパーミントには抗酸化作用があるため、体内の酸化ストレスを軽減する効果が期待できるでしょう。
④抗アレルギー作用
ペパーミントの主要な化合物であるロスマリン酸には、アレルギー症状を軽減する作用があるとされています。
⑤鎮静効果
ペパーミントには中枢神経系と末梢神経系に対する鎮静効果があり、不安を和らげる可能性があるといえるでしょう。
⑥呼吸器への影響
ペパーミントに含まれるメントールは、鼻詰まりを改善し、呼吸を楽にする効果があります。
ペパーミントは他のハーブと組み合わせることで、さらなる効果を引き出すことができます。例えば、ペパーミントとカモミールを組み合わせるとリラックス効果が高まり、レモンバームを組み合わせると消化を助ける効果が強まります。
また、ペパーミントとローズヒップを組み合わせると免疫力がより向上し、ペパーミントとジンジャーを組み合わせると風邪やインフルエンザの症状を緩和する効果が期待できるでしょう。
ペパーミントティーの淹れ方
①1人分につき1〜2gのペパーミント葉を用意します。フレッシュなペパーミントの場合は、葉を摘んで洗い、水気を十分に切っておきます。
②カップやティーポットに用意したペパーミントの葉を入れます。
③熱湯を注ぎます。お湯の温度が約80〜90℃が適切です。葉が完全にお湯に浸かるように注ぎましょう。
④カップやティーポットを蓋で覆い、約3〜5分間おきます。
⑤ペパーミント葉を取り除き、できあがりです。そのまま葉を食べてもかまいません。お好みで甘みやレモンを加えて楽しむこともできます。
ペパーミントティーの飲み方
ペパーミントティーと相性が良いハーブは、レモングラスやローズマリーです。レモングラスは爽やかなミントとレモンの香りが絶妙に調和し、リフレッシュ効果を高めるでしょう。特に夏場は清涼感が加わり、さわやかに取り入れやすくなります。
ローズマリーはペパーミントと同じ刺激性の高い香りであり、脳を活性化させて集中力を高めたい方におすすめです。覚醒効果も得られるため、仕事前や勉強前に飲むと、眠気に襲われにくくなるでしょう。
ペパーミントティーの効能を最大限に引き出せるタイミングは、食後すぐや胃もたれを感じたときです。ペパーミントが持つメントールが消化器系の働きを助け、むかつきを抑えやすくなることに加えて、抗菌作用が虫歯や歯周病を防ぐ可能性もあります。
レモンバーム

レモンバームは、柑橘系の香りを持つハーブです。
レモンバームの効能
レモンバームには、リラックス効果と胃腸の調子を整える効能があります。
①リラックス効果
レモンバームはリラックス効果があり、ストレスや不安を軽減するのに役立ちます。
②胃腸の調子を整える
レモンバームには胃腸の不調を改善する作用があり、消化不良や胃の不快感、膨満感などに効果があるといえるでしょう。
③花粉症の症状緩和
レモンバームは花粉症の症状を軽減する効果もあると言われています。
また、レモンバームは他のハーブとも相性が良く、様々な組み合わせが楽しめます。例えば、レモンバームとローズマリーを組み合わせると、リラックス効果が高まり、ストレス解消に効果的です。また、レモンバームとペパーミントを組み合わせると、消化促進効果が高まり、胃腸の不調に効果的です。
レモンバームティーの淹れ方
①レモンバームの葉を1杯分(約2g)用意します。
②カップやティーポットに熱湯を注ぎ、レモンバームの葉を入れます。
③5分程度蒸らしてから、カップに注ぎ分けてできあがりです。
レモンバームティーの飲み方
レモンバームはやさしい風味のため、自身のリラックス効果をそのままに残しながら、ほかのハーブの個性も引き出します。
例えば安眠・リラックス効果を期待したい場合は、カモミールとブレンドすると良いでしょう。レモンバームのリラックス効果と、カモミールの鎮静効果が相乗効果を生み出し、穏やかな眠りを誘います。
レモンバームティーの効能を最大限に引き出せるタイミングは、夕食後から就寝前や、ストレスや疲労を感じたときです。レモンバームが持つ鎮静作用が神経の緊張や不安を和らげ、特に夜間に飲むと、心身を穏やかに休ませる効果が期待できます。
ローズ(ローズヒップ)

ローズ(ローズヒップ)は、バラの果実です。
ローズ(ローズヒップの効能
ローズヒップ(ローズヒップ)は、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどが豊富なハーブです。
①美肌効果
ビタミンCがメラニン生成を抑制します。シミを防ぎ、コラーゲン生成を促進して美肌とアンチエイジングに役立つでしょう。
②整腸作用
腸の活動をサポートし、整腸作用があるとされています。
③ストレス軽減
イライラを軽減する効果が期待できます。
④利尿作用
体内の余分な水分を排出し、利尿作用があります。
⑤貧血予防
鉄分を含み、ビタミンCとの相乗効果で貧血予防に役立ちます。
⑥風邪予防
抗菌および抗ウイルス効果があり、風邪の予防に寄与します。
ローズ(ローズヒップ)は他のハーブと組み合わせることで、さまざまな効果を得ることができます。例えば、シナモンを加えると血行促進と体温上昇の効果が期待でき、ジンジャーの場合、消化促進と体温上昇に役立つでしょう。クローブとの組み合わせでは抗酸化作用と抗菌作用が増します。
ローズ(ローズヒップ)ティーの淹れ方
①ローズヒップティーの茶葉(乾燥したローズヒップ)を用意します。茶葉の量はお好みで調整してください。
②ティーポットに熱湯を注ぎ、茶葉を入れます。お湯の温度は80〜90℃が適切です。
③茶葉をお湯に浸して蒸らしましょう。蒸らし時間は5〜10分程度が適切です。
④蒸らし終わったら、ティーポットからカップに注ぎ分けてできあがりです。
ローズヒップティーは酸味があるので、お好みで砂糖やはちみつを加えて甘みを調整してもいいでしょう。フルーツを入れたり、100%ジュースで割ることもおすすめです。冷やしてもおいしく飲めるので、余った分は冷蔵庫で保存しましょう。
ローズ(ローズヒップ)ティーの飲み方
ローズは単体で飲むと酸味を感じる場合があります。そのため、その他のハーブとブレンドして飲むと酸味を抑えやすく、より飲みやすくなるでしょう。
ローズの相棒として定番のハーブはハイビスカスです。ハイビスカスのクエン酸とローズのビタミンCが相乗効果を生み、持ち前の美容効果を高めます。ルビーレッドの美しい色を楽しめることもメリットです。
酸味が苦手な方は、ルイボスティーとブレンドしてまろやかな味わいにしましょう。ノンカフェインで抗酸化作用も高まるため、毎日の健康習慣に最適です。ほかのハーブと組み合わせたくない場合は、ハチミツを混ぜて飲むのも有効と言えます。
ローズティーの効能を最大限に引き出せるタイミングは、朝食後や日中のティータイムです。ビタミンCは水溶性で体内に蓄積されにくいため、毎朝こまめに補給すると成分が全身に行き渡り、美肌・コラーゲン生成といった美容に関する効能を引き出しやすくなります。
各種ハーブの保存方法
ドライハーブの場合は、密封容器に入れて冷暗所で保存します。湿気や直射日光を避けるようにしましょう。なお、今回紹介したローズマリーやレモンバームも乾燥させることは可能です。小さく束ねて風通しの良い場所で陰干しにしましょう。
ドライハーブで注意すべきなのは、湿気対策を徹底することです。湿気を含むとカビが生えたり、香りが飛んだりする原因になります。容器のフタをしっかりと閉めて、空気を抜いた状態で密閉しましょう。適切に保管しても、半年から1年程度で香りが飛びます。香りが弱くなったと感じたら、入浴剤として活用するのもひとつの手です。
フレッシュハーブの場合は、葉をぬらしたキッチンペーパーで包み、保存袋に入れて野菜室で保管します。ドライハーブよりも劣化が早いため、なるべく早めに使い切りましょう。
茎が硬いローズマリーやタイムなどは、茎の切り口を水で浸し、花束のようにコップに入れて保存するのがポイントです。数ヶ月単位で保管したい場合は、葉を刻んで刻み、オリーブオイルや水と一緒に製氷皿に入れて冷凍保存すると良いでしょう。
ペパーミントなどの歯がやわらかいハーブは、軽く水洗いした後で水気を取り、湿らせたキッチンペーパーで包んで冷蔵庫の野菜室に入れると長持ちします。短期間で使い切れない場合は、ドライハーブに加工するのもおすすめです。
ハーブティーのある生活を取り入れてみては?
健康的でおいしいハーブティー。さまざまなハーブティーがあり、それぞれのハーブには独自の特徴があります。ティーバッグや茶葉を購入して手軽に楽しみましょう。実店舗はもちろん、オンラインネットショッピングでも幅広い商品が取り扱われていますよ。
自家製ハーブティーを作るのも楽しいでしょう。特定の商品を選ぶのではなく、自分でハーブをブレンドして自由に作ることができます。有機レモングラス、有機ローズなど、新鮮で高品質な原材料を使用して、自分だけのハーブティーを味わうことができますね。
多くのメリットがあるハーブティーを、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。

