場所別、配線隠しアイデア集!机もリビングも寝室も、工夫次第でスッキリできる方法とは?

目次

「配線がぐちゃぐちゃで困っている」「コードのせいで部屋が散らかって見える」など、暮らしがある限り配線に関する悩みは尽きないものです。

ガジェット&DIY好きな家具コンシェルジュの私も、もともと配線の始末が苦手でした。しかし、失敗と成功を繰り返しながらトライしてきた結果、お部屋の配線マネジメントを楽しめるまでになったのです。

今回は私の実体験をもとに、配線隠しアイデアを実例で紹介していきます。大事なポイントに加え、基本や注意点もお伝えしますので、一緒にスッキリしたお部屋を目指しましょう。

配線隠し・整理前にやるべき5つのこと

具体的なアイデアの前に、配線隠し・整理に関する5つの基本をチェックしましょう。

壁に穴を開けるなど家を傷めずにおこなう

賃貸の場合、家電の配線が通るほどの穴を開けると、退去時に修繕費用を請求される可能性が高いです。

実際にどこまでの費用を負担するかは、契約内容によって異なります。国土交通省の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を参考にすると、釘やねじのサイズの穴を開けた場合は入居者負担とされています。賃貸で配線を上手に隠したいなら、物件を傷つけないやり方で試しましょう。

家具や家電のレイアウトを見直す

配線は、家具や家電の配置を変えるだけでも、劇的に変化することがあります。例えば、棚をコンセントの近くに移動させると、うまく隠れることがあるでしょう。ケーブル隠しの便利グッズを買う前に、まずは今のレイアウトを見直すことから始めてみるのがおすすめです。

見直しが面倒な場合は、家具付きや家電付きの物件を考えてみるのもよいでしょう。配線のレイアウトが最初から部屋に合った状態になっていることもあるため、引っ越しが多い方にとっては便利です。

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不要な家電を処分する

スッキリとした配線にするためには、そもそも不要な家電を見直すことも必要です。何年も使われていない家電や壊れたまま放置されている家電があれば、家電リサイクル法にしたがって処分しましょう。

家電を含め、定期的に自分の持ち物を見直す習慣がある方には、エレベーター付きの住まいや敷地内ごみ置き場がある住まいがおすすめです。

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コードレス家電は選ばない、増やさない

コードレスの掃除機や扇風機は、使用中ならば線がなくてスッキリしています。しかし、商品ごとに充電器具が異なるため、かえって配線が増えたり、スペースを圧迫したりすることもあります。安易にコードレス化を図るのではなく、充電のことまで考えて家電を選びましょう。

充電端子の規格を統一する

スマートフォン・ヘッドホン・パソコンなどのデバイスには、USB-CやUSB-A、Micro-Bなどさまざまな規格があります。規格をできるだけ絞ったり統一したりすれば、配線のスッキリ化につながるでしょう。

ただし、昨今普及が進んでいるUSB-Cには注意も必要です。USB-Cケーブルはどれも同じように見えますが、実はUSB 3.1・USB 3.2・USB4などさまざまな規格が存在し、それぞれデータの転送速度などの仕様が違います。複雑で見分けがつきにくく、適切でないタイプを選ぶと、うまく充電やデータ転送ができないこともありますのでご注意ください。

机周辺の配線隠し・整理のアイデア

ここからは、私がこれまでに試したことのある配線隠し・整理のアイデアを紹介していきます。まずは、デスク周りのアイデアです。

ワイヤーラック×クリップを活用した電源タップ収納

コンセントの多いパソコン周りは電源タップがあると便利ですが、タップの置き場やコードの始末を工夫しなければ煩雑に見えがちです。

そこで、私は高さを変えられるワイヤーラックをデスク下に置き、電源タップの収納にしています。そして、コードは配線用のクリップを使って、デスクに固定しました。一見して電源タップの位置がわかりにくいため、デスク周りがスッキリし、同時に必要なときはすぐ電源タップへアクセスして、コードを抜き差しできるところが気に入っています。

配線を後ろに収納できるヘッドホン置き

最近はワイヤレスヘッドホンが一般的になってきていますが、有線でつないだり充電したりするのにコードが必要です。コードを隠しつつ、必要なときにさっと取り出せるよう、私はコードを収納できるヘッドホン置きをDIYしました。

板をねじ止めして固定し、背面に長いねじを留めて塗装したものです。長いねじにコードをくるくると巻けば、正面から見たときにコードがわかりにくくなります。

タブレットスタンドにもなる配線ボックス

電源タップを隠す配線ボックスは、今や配線収納の定番グッズです。さまざまなタイプがありますが、自宅にタブレットが複数台ある場合は、スタンド機能のある配線ボックスを使ってみてはいかがでしょう。

スタンド部分の穴からコードを出せば、配線を隠しながらタブレットを立てて充電できます。充電中にコードが絡まったりデスクが雑然としたりする問題から開放され、常に綺麗な状態をキープできるのがメリットです。

ただし、配線ボックスはボックス内に熱がこもることがあるため、消費電力が大きい家電を同時につなぐのはおすすめしません。

パソコン周りの配線がスッキリするDIYマグネット収納

100均やホームセンターには、コードを収納できるケーブルホルダーが売っています。私も実際に使ったことがあるのですが、収納できる太さが限られていたり、着脱が面倒になって結局使わなくなったりするのが問題でした。

そこで私は、使い勝手のよい配線収納を自作することにしました。材料は、100均で売っている太めのコードが入るケーブルホルダーと強力マグネットです。作り方は簡単で、ケーブルホルダーの後ろの粘着テープを剥がしてマグネットをつけるだけです。粘着力が弱い場合は、強力両面テープを使いましょう。

あとはケーブルをセットし、マグネットがくっつく場所に取り付ければ、着脱が簡単なケーブルの収納が完成です。私はマグネットがくっつく金属製のパソコン台に取り付けていますが、もしない場合は机や壁にマグネットシートを貼ると、取り付け場所を作れます。

キッチン周辺の配線隠し・整理のアイデア

続いて、キッチン周りのアイデアを見ていきましょう。

コードの長さを変えられる電源タップ

毎日使うキッチンは物の移動が多く、家電の増減や配置換えが起こりやすい場所です。コンセントが足りないときは電源タップが役立ちますが、コードが長すぎるとごちゃついて見えてしまいます。

そこで私が活用しているのが、好みの長さのコードを付け替えできる電源タップです。コンセント周りが丸見えになるときは短いコードを使い、少し離れた家電をつなぎたいときは長いコードを採用します。必要に応じてコードの長さを変えることで、美観を損なう配線の絡まりを防ぐのが狙いです。

コンセント付きのキッチン家具

キッチンには、炊飯器や電子レンジなどたくさんの家電があります。壁のコンセントに直接家電のコードをつなぐと見た目が悪く、タコ足配線にすると安全面でもよいとはいえません。

コンセント付きの食器棚やキッチンカウンターがあると、キッチンの配線問題の解決に役立ちます。家電〜コンセントまでの距離が近くなり、配線の煩雑化が解消されるからです。

寝室・クローゼット周辺の配線隠し・整理のアイデア

寝室も配線を工夫することで、お部屋がスッキリします。

電源タップ×配線カバーで”なんちゃってコンセント”増設

クローゼット内にコンセントがあると、コードレス掃除機を充電しながら収納できます。ただし、コンセントの増設は電気工事士による工事が必要で、素人ではDIYできません。

そこで、わが家では電源タップと配線カバーを使い、素人が可能な範囲でコンセントに近い仕様を作りました。電源タップを室内のコンセントにつないでクローゼットまで引っ張るだけなのですが、ホームセンターで売っている配線カバーを被せることで、コードを隠しています。

カバーは粘着テープで巾木に固定してあり、目立ちにくくするために、カバーの色と巾木の色をそろえているのがこだわりポイントです。

ベッド周りにUSB付きタップ×ケーブルクリップ

スタンドライトやスマートフォンの充電、加湿器など、ベッド周りには多くの配線が集まります。そこで、USB付きの電源タップやケーブルクリップを活用すると、配線のスッキリ化に便利です。

USB-AやUSB-Cにはスマートフォン、コンセントには照明や加湿器をつなげます。柱やベッドに粘着タイプのケーブルクリップを取り付ければ、スマートフォンやタブレットの充電ケーブルが一箇所にまとまってスッキリします。

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脱衣所周辺の配線隠し・整理のアイデア

狭い脱衣所も配線を見直して、気持ちよく使えるようにしましょう。

洗濯機のコードを隠すフェイクグリーン

洗濯機のコードが壁で目立つようなら、近くにフェイクグリーンを飾ってみてはいかがでしょう。長く垂れ下がるコードが隠れ、洗面所のおしゃれなアクセントにもなります。壁紙用の粘着タイプのフックなどを使えば、壁に穴を開けずに飾ることも可能です。

安全のためにフェイクグリーンはコード本体に巻き付けず、配線から少し離して飾りましょう。上に棚などがあれば、そこに掛けておくのもいいですね。

コードを巻いて収納できるドライヤーホルダー

脱衣所で頭を悩ませるのが、ドライヤー収納です。ドライヤーが故障する可能性があることから、本体にコードを巻き付けるのは避けたいところですが、かといってコードをそのままにすると邪魔になります。

解決策の1つとして、便利グッズを使うのもおすすめです。例えば、ドライヤー本体とコードを収納できるホルダーを壁に設置すると、使っていないときにコードを巻いて片付けられます。

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リビング・ダイニングの配線隠し・整理のアイデア

リビング・ダイニングの配線を工夫すれば、スッキリとした空間で心地よく過ごせるでしょう。

強力粘着テープを使った配線の浮かせる収納

わが家にはテレビがないのですが、キャスター付きテレビスタンドに設置した動画視聴用のモニターがあり、裏側にはスピーカーや動画用デバイスなどのコードがあります。

これらをスッキリとさせるために使用しているのが、電源タップと強力粘着テープです。各デバイスを電源タップにつなぎ、それを粘着テープでモニター裏に貼り付けています。浮かせることでほこりがつきにくくなり、テレビスタンド周りをスッキリとさせました。

予備の充電コードが片付くソファ裏のポケット収納

在宅ワークの場合、リビングで作業する方も多いのではないでしょうか。私もその1人で、ワークスペースだけでなく、家事の合間にダイニングテーブルでパソコン作業をすることがあります。そんなときに困るのが、パソコン充電用のコードや充電器の置き場です。出しっぱなしにすると、お部屋が乱れる原因になることもあります。

この問題を解決するため、私はソファの裏やマットレスに挟み込んでセットする、ポケット収納を活用しています。もともとはリモコン入れですが、ポケットが複数あるため、使っていないときの充電コードも収納可能です。充電器の出しっぱなしがなくなり、リビング・ダイニングが片付きました。

配線隠しで注意すべきポイント

小物作りからセルフリノベまでDIYが大好きな私と夫は、これまでさまざまな配線の工夫にチャレンジしてきました。今の状態に満足していますが、初期にはついやってしまった失敗もあります。安全のためにぜひ知ってほしいことを紹介しますので、配線見直しに着手する前に確認してみてください。

タコ足配線でまとめすぎないようにする

テーブルタップなどのいわゆるタコ足配線は、差し込み口を増やすのに便利ですが、本体に記載された上限のワット数を超えないように注意が必要です。機器をたくさんつないで規定の容量を超えると、熱がこもってトラブルにつながることもあります。

家電・コンセント・延長コード・電源タップの容量をあらかじめ確認しておきましょう。

消費電力が大きい家電は束ねない

スマートフォンなどの消費電力が小さいデバイスの配線は、コードリールを使って束ねることもあるでしょう。しかし、電気ケトルや冷蔵庫といった消費電力が大きい家電を束ねたまま使用すると、熱がこもって危険です。

ほこりがなるべくつかないように配置する

電気プラグにほこりが溜まり、そこに湿気が加わると、火災の原因となるトラッキング現象を引き起こすこともあります。定期的にコンセントを抜いたり、掃除したりといった対処が必要なのはもちろん、そもそもほこりがつかないように工夫をすればリスクを回避することが可能です。

例えば、わが家では「電源タップを床に置かない」「電源タップはカバーで覆うか壁付けにする」といった工夫をしています。

机に配線隠しグッズを固定する

コンセントをテーブルタップなどにつないで管理する場合、コードを配線クリップや結束バンドなどを使って固定します。机の下でコードが垂れ下がっていると見栄えが悪いだけでなく、足やデスクチェアで踏むと危ないからです。

また、デスク下に取り付けるケーブル配線トレーなどを使う場合も同様に、しっかりと固定します。

ルーター・モデム・Wi-Fi内蔵テレビレコーダーなどを完全には隠さない

ルーター・モデム・Wi-Fiにつなぐテレビレコーダーといった機器は、遮蔽物によって電波が弱くなります。快適なインターネット環境のためには、見える位置に置くのが理想です。

ただし、ごちゃごちゃとした配線は見栄えが悪く、インテリアの観点からは気になるところでしょう。そのような場合は、以下のような工夫が可能です。

・見える場所に配置しても問題のないデザインのルーターなどを選ぶ

・完全に隠すのではなく、見えにくくする

例えば、上記の画像は、わが家でDIYした隙間のあるルーターボックスです。完全に覆わないことで、配線をほどよく隠しつつ、電波も通るようにしました。今のところ、インターネットを問題なく使えています。車輪をつけて可動式にしており、掃除も移動も簡単です。

インターネット無料の賃貸や無線LAN付きの物件の場合、ルーターを変えたり隠したりといった工夫が難しい場合もあります。ただ、そのような物件は入居してすぐにインターネットを使用でき、契約の手間がかからないため、引っ越しが多い方にとっては便利だといえるでしょう。

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電源タップ・延長コードは定期的に買い替える

電源タップや延長コードに、寿命があることをご存知でしょうか?具体的な年数は使い方や環境によって違いますが、一般的には5年程度といわれています。電源タップや延長コードは消耗品のため、長く使い続けるとコードやプラグが劣化し、破損すれば火災の原因になることもあるのです。

年1回は壊れなどがないかを点検し、定期的に新しいものに買い替えましょう。私は買った日をマスキングテープに書いて貼り、買い替えのタイミングを忘れないようにしています。

実際に配線隠し・整理を行ってみよう

配線の工夫の仕方はさまざまで、配置を変えるだけで見違えることもあれば、便利グッズで解決することもあります。共通していえるのは、万人に合った完璧な方法はないことです。間取りやコンセントの位置が違ったり、そこに置かれている家電や家具も異なったりするため、手探りで最適な方法を見つけていくしかありません。

難しそうと思われるかもしれませんが、アイデアを知って自分なりにアレンジすれば簡単です。まずは、家電の数を減らす、配置を見直すといった基本的なことから始め、固定する、浮かせるなどの簡単な方法から始めてみてください。少しずつ数をこなして、配線問題の解決に役立ててみてくださいね。