Question

彼女の賃貸物件の連帯保証人になっているけど、彼女と連絡がとれない…。

彼女に頼まれて賃貸物件の連帯保証人になったのですが、ある時突然もう別れるから部屋を出ていくとメッセージが来て、それ以来連絡が取れません。今は新しい彼氏の部屋に転がり込んでいるらしいと風の噂で聞きました。 もちろん部屋の家賃がすぐ滞納になって連帯保証人の私に督促がきたので仕方なく払っていますが、一刻も早くこの部屋を解約したいし、残った家具等も処分したいです。しかし連帯保証人からの解約はできないそうで、途方に暮れています。

Answer

確かに連帯保証人は賃貸借契約の当事者ではないので解約はできません。そこで、まずは大家さんに事情を説明し、大家さんの方から契約者に解約通知をするよう頼みましょう。この場合、家賃滞納や連絡なしに不在にしたなどの特約に記載されている即刻解約が可能な事由を使えば、通常解約とは異なり間を置かず解約することができます。
通知をするにしても、契約者である彼女の現在の住所も連絡先も知らないのにどうやって知らせるのか、と思うかもしれませんが、出せるのです。
公示送達という方法を使います。
通常、解約通知は内容証明郵便などの郵送で送りますが、今回のように送り先が不明なら裁判所を通じて通知を掲示します。所轄裁判所の掲示板に解約通知を2週間提示します。2週間経てば、相手側に意思表示をしたと法的にみなすことが出来るので、2週間後には問題なく解約手続きに入れます。それでも、解約までの間の家賃は発生してしまう点には注意してください。

解約は当事者と連絡が取れなくても可能ですが、問題は家具です。解約したとしても、家具等の処分は勝手に行えません。もし勝手に処分すると、彼女がそれに異議を唱えて賠償を請求したら賠償責任が生じます。対処方法としては、例えば自身が引き取って保管する、彼女の縁故者を割り出してそちらに引き取ってもらう、大家さんに強制執行の申し立てをしてもらって強制的に処分する、などが考えられますが、いずれも時間とコストがかかってしまうのが欠点です。

いずれにしろ、彼女と何とか連絡を取って部屋の処遇について話し合うことが一番時間もコストもかからないのではないでしょうか。