敷引きの額が異常に高い!
退去するときにどれくらい敷金が戻るのかなと思って明細を見たら、敷引きや償却金の額が想定よりもずっと高くて全く戻ってこなかったんです。なんか怪しくないですか?
Answer
敷引きと償却金を請求すること自体は違法でも何でもなく、請求は問題ありません。それに、入居前に金額の目安を説明されたのではないでしょうか。
しかし、その割合が相場や社会常識と比べて高いなら、無効と判断されることもあります。保証金(敷金)とは基本的に退去時の原状回復やクリーニング等に充当することを目的としているものだからです。
例えば礼金20万円、家賃10万円で保証金(敷金)3ヶ月分30万円かかる物件で償却が75%ならば、保証金30万円のうち22万5千円が自動的に差し引かれることになります。礼金も含めれば大家側には40万円以上入ります。保証金が3ヶ月もあり、かつ75%という償却の割合は社会通念上高いと判断されて無効になる可能性があります。
ただ、何%からなら無効になるといった厳密な基準はありません。ケースバイケースになってしまいますが、大体の目安として、50%を超えるようなら専門家に物件の専有面積や退去時のクリーニングの扱い、原状回復の状況などを説明して妥当な金額かどうか相談するといいでしょう。