家の中にある箸やスプーン、フォークなどのカトラリーは、意外と整理整頓が難しかったり、収納の仕方が分からなかったりする方も多いのではないでしょうか。一つ一つが細々としているため、収納がうまくできていないと散らかっている印象を与えてしまいます。
そこで今回は、キッチン収納のプロが、自分の暮らしにマッチする使いやすいカトラリー収納術をお教えします。使いやすさを向上させたい、スマートな印象のキッチンを目指しているという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
カトラリー収納でよくある悩み
カトラリーとは、箸やスプーン、フォークなどのことを指します。まずは、カトラリー収納で多くの方が感じている悩みを紹介し、みなさんが抱えるお悩みを確認していきましょう。
カトラリーがたくさんありすぎる
カトラリーは、よほどのことがない限りなかなか壊れません。そのため手放しにくく、気が付くとどんどん溜まっていってしまいます。カトラリーがたくさんありすぎることで、見つけにくかったり、取りにくかったりと不便さを感じるようになるでしょう。
大きさがさまざまでごちゃごちゃする
箸をはじめ、スプーンやフォーク、ナイフといったカトラリーは、大きさが違うのも特徴です。ただ単にアイテム分けをして収納しても、取り出しにくさを感じたり、収納の仕方によってはごちゃごちゃしたりすることもあります。
自分の暮らしに合う収納用品が見つけられない
カトラリーを使いやすくするために収納用品を使ってみようと思っても、どのような収納用品を選べば自分の暮らしに合っているのか、よく分からない方も多くいます。分からない状態でなんとなく収納し、使いにくさを感じている方もいるでしょう。
収納空間のサイズ計測が苦手
キッチン内やカウンター内の引き出しにカトラリーを収納する場合、サイズ計測は避けて通れません。しかし、意外と多いのが、サイズ計測が苦手なパターンです。これに失敗すると、無駄な隙間が生まれたり、収納用品そのものが収まらなかったりする原因になってしまいます。
次項から、多く聞かれるこれらのお悩みを解決していきましょう。
カトラリー収納のポイント
ここからは、カトラリー収納をするうえで、ぜひ押さえておきたいポイントを解説していきます。
収納するのは「使うカトラリー」だけに限定する
カトラリー収納では、使うカトラリーだけを収納するようにしましょう。まったく使っていないモノが混ざっていると、いつも使うモノが見つけにくかったり、使いにくくなったりします。
たとえば、今後も出番のないモノ、片方だけなくなってしまった箸やサビてしまったスプーン・フォークなどは、今後も使わない可能性が高いので、整理していきましょう。
適正量もしっかり意識する
気が付くとどんどん増えていくカトラリーは、普段づかいや来客用など「どのようなカトラリーがどれくらいあれば十分なのか?」という量を自身で決めましょう。持つ量を決めることで、収納する場所や必要な収納用品も見えてきます。
「普段づかい」と「来客用・使用頻度」で分ける
一人暮らしや二人暮らしで来客がほぼない場合、使うカトラリーも限られてきます。しかし、家族で暮らしていたり、来客が多かったりするお宅は、カトラリーの量も必然的に増えるでしょう。
実は、カトラリーには使用頻度があり、日々よく使うモノからたまにしか使わないモノまであります。使用頻度の高い普段づかいのカトラリーと、普段あまり使わない/来客時だけ使う使用頻度の低いカトラリーを分けて収納すると、普段づかいのカトラリーがグッと使いやすくなります。
収納場所決めは、普段づかいのカトラリーから使いやすい場所に定位置を決めていくと、日々の暮らしがより快適になるでしょう。
収納は「見える化」を意識する
引き出しに入れる場合と表に出して使う場合のどちらも、どこに・なにが・何本あるかが一目で分かるような収納が理想です。これが一目で分からなければ、使うときに探し物をする手間がかかるため、見える化を意識した収納をしていきましょう。
引き出し内に片付けるカトラリー収納術
カトラリーは引き出し内にしまいたいという方向けに、収納術を紹介します。引き出し内に片付けることで、キッチンがすっきりしたり、ホコリの混入を防いだりすることが可能です。
既存の収納トレーを使う場合は数を意識して収納する
カトラリーが少ないお宅は、既存の収納トレーで十分に収納可能です。新たにサイズ計測をして、収納用品を購入する必要もありません。アイテムごとに分けて収納すると、見つけやすくなります。
注意点として、既存のトレーは細かくカトラリーを分類して収納できない場合があるので、量が多いお宅にはあまり向かないことがあります。逆に量が多めなお宅は、市販の収納トレーやカトラリーケースを賢く使うと便利です。
重ねられるカトラリーケースで大容量収納をする
最近のシステムキッチンやキッチンカウンターの引き出しで高さがある場合は、その高さをぜひ利用しましょう。重ねられるカトラリーケースを使えば、収納量がアップします。また、使用頻度の低いカトラリーは下段に、使用頻度の高いカトラリーは上段と、使う頻度で分けた収納も可能です。
サイズ計測が苦手な人は伸縮タイプで収納をする
引き出し内に入れる場合、サイズ計測は欠かせない重要ポイントです。サイズ計測に自信がない方は、伸縮できるカトラリーケースがおすすめです。
引き出しのサイズに合わせて伸縮させられるため、収納用品選びでの失敗を防げます。
傾斜のあるタイプなどで取り出しやすい収納をする
最近は、システムキッチンにカトラリーを収納するお宅も増えています。このとき、引き出しを開けたらすぐに取り出せるよう、カトラリーの取り出しやすさも意識しましょう。
また、カトラリーケースに傾斜がついた便利な収納用品もあります。おしゃれなデザインもあり、見た目にこだわりたい方にもおすすめです。
カウンターに片付けるカトラリー収納術
次は、キッチンカウンターなどに出しながら、サッと使えてサッと片付けたい人におすすめの収納術です。
よく使用するカトラリーを引き出し外に「見せる収納」にする
一人暮らしや二人暮らしで同じカトラリーしか使わないお宅や、来客時のみカトラリーの出番が多いお宅は、日常づかいは表に出して見せる収納に、来客用カトラリーは引き出し収納と収納を分けても使いやすいです。
このとき、普段づかいのカトラリーは、自分がいちばん使いやすい場所に収納を作ってあげるとよいでしょう。さらに、目線下〜腰の高さに置いてあげることで、より使いやすい収納になります。
S字フックにかけて見せる収納をする
普段づかいのカトラリーは、使いやすく戻しやすい場所に収納しましょう。キッチンのタオルかけにS字フックを付け、ハンギングプランターをかければ、簡単に見せるカトラリー収納が作れます。
ワイヤーネットを使って見せる収納をする
ワイヤーネットとワイヤーかごを使ったカトラリー収納も便利です。ワイヤーネットやワイヤーかごは、100円ショップでも購入できます。手軽に収納を作れるうえ、サッと取り出して使うことが可能です。
いつも使っている場所に片付けるカトラリー収納術
いつもダイニングテーブルで使うなど、カトラリーを使う場所が決まっているお宅は、いつも食事をしているテーブルを普段づかいのカトラリーの定位置にできます。食事の際にすぐに使えることが最大のメリットで、お子さまがいるご家庭にも便利です。
蓋付きのカトラリーケースに収納する
ホコリが入りやすいので、蓋付きのカトラリーケースに収納しましょう。もし蓋がないカトラリーケー-スの場合は、布をかけるなど工夫をすることで、清潔な状態を保ったままカトラリーを収納することができますよ。
箸立てやペン立てなどで立てて収納する
ダイニングテーブルなどにカトラリーを置く場合は、場所を取らずに立てて収納できる箸立てやペン立てでの収納がおすすめです。立てて収納をすることで、取りたいカトラリーをすぐ見つけられ便利に感じるでしょう。
カトラリー収納が便利になるおすすめグッズ
ここからは、カトラリー収納が便利になるおすすめグッズを紹介していきます。自宅のキッチンや暮らしに合ったグッズを選んでいきましょう。
箸立て
一人暮らしや二人暮らしでカトラリー自体が少ない方や、普段づかいのカトラリーをとにかくサッと取り出したい人には、場所を取らずに収納できる箸立てがおすすめです。表に出すと汚れやすいので、汚れたらサッと洗える素材のものを選ぶとよいでしょう。
ステンレスのカトラリースタンド
こちらは、ステンレスのカトラリースタンドです。キッチンではよく水を使いますが、ステンレスタイプはサビにくい特徴があるため、安心して使えます。箸とスプーン・フォークを分けて収納できるタイプも、便利に使えるでしょう。
木製のケース
木製のカトラリーケースは、引き出しに入れて使うもの・蓋付き・持ち運びがしやすい取っ手付きなど、さまざまなタイプがあります。表に出すか、引き出しにしまうかを決めてから選ぶとよいでしょう。
引き出し収納ケース
カトラリーは、大スプーン・小スプーンなど大きさや長さが違うものもあります。そのため、引き出しに入れて使うカトラリートレーはさまざまなサイズのものがあると、空間を無駄なく有効的に使うことが可能です。
販売されているトレーのよさは、持つ量に合わせて買い足せることです。このとき、同じブランドのシリーズでそろえることにより、統一感のある収納になります。
マグネットのスパイスラック
冷蔵庫横やホーロー素材など磁石の付く場所があれば、マグネットタイプのスパイスラックの活用も便利です。収納する場所がない場合でも、カトラリーを浮かせて収納できます。
使いやすいカトラリー収納を目指そう!
カトラリー収納のポイント、自分のキッチンや暮らしに合った収納術、おすすめの収納用品を紹介しました。
収納用品は衝動買いするのではなく、購入前になにを・どれくらい・どこに収納するのかを明確にして、使いやすいカトラリー収納を目指してみてください。