焦げついたフライパンを新品同様に!焦げ落としの方法や予防策を紹介

目次

フライパンを毎日使用していると、調理中にうっかり焦がしてしまうことはよくあります。頑固な焦げは、普通に洗っただけではなかなかキレイにならず、泣く泣く愛用品を手放した経験のある方もいるでしょう。

焦げはその性質やフライパンの素材により、適切な掃除方法が異なります。今回は、フライパンが焦げる原因や焦げ落としの方法、素材別のお手入れの注意点、焦げを予防するポイントについて紹介しています。本記事を読んで、正しいお手入れ方法を実践してみてください。

フライパンの焦げの原因

フライパンが焦げつく場合、いくつかの要因が考えられます。焦げつきやすいと感じている方は、次のような、原因となる使い方をしていないか確認しましょう。

・火力(強すぎ・余熱がない)

・コーティング加工剥がれ

・油が少ない

それぞれについて解説していきます。

火力(強すぎ・余熱がない)

火力が強すぎると、フライパン表面の温度が上がりすぎ、食材が焦げてしまいます。また、余熱が不十分で表面温度が低いまま調理を始めると、油が回らず、食材がくっつくことで焦げやすくなります。しっかりと予熱を与えることは、食材の焦げつきを防ぐことにつながります

コーティング加工剥がれ

フッ素樹脂加工やセラミック加工など、フライパンには表面にコーティングされたものが多くあります。表面の傷や経年劣化によりコーティング加工が剥がれると、食材がくっつき、焦げつきやすくなってしまいます。

油が少ない

調理の際に使う油が少ないと、焦げの原因となります。油は食材とフライパンとの間に薄い膜を作り、滑りをよくします。フライパンの素材によっては食材がくっつきやすいものもあるので、素材に合わせて適切な量の油をひきましょう。

フライパンの焦げの性質は、原因となる食品によって変わる

フライパンの焦げは、実は調理する食材によって性質が変わります。具体的には、酸性の焦げとアルカリ性の焦げに分かれるのです。ここでは、焦げの性質、それぞれの特徴についてみていきましょう。

酸性の焦げ

肉や魚などから発生したなかなか取れない頑固な焦げは、酸性の性質を持っています。酸性の焦げには、アルカリ性の性質を持つ洗剤が効果的です。後ほど紹介する重曹を使用した掃除方法をまずは選択するとよいでしょう。

アルカリ性の焦げ

野菜やきのこ類の植物性の食材から生じる焦げは、アルカリ性の性質を持ちやすくなります。アルカリ性の焦げには、酸性のクエン酸やお酢が効果を発揮します。

【素材別】フライパンの焦げ落とし方法早見表

使用しているフライパン素材によっても、適切な焦げ落としの方法が異なります。まずは、以下の表を参照ください。

素材おすすめの焦げ落とし方法NG
空焚き・水クエン酸
ステンレス天日干し・重曹・クエン酸
アルミニウム天日干し・クエン酸重曹
天日干し・水重曹
チタン天日干し・重曹・クエン酸

上記のように、素材ごとに、それぞれ適した掃除方法があります。誤った方法で焦げを落とそうとすると、フライパンを傷めてしまうことにつながります。ここからは、素材別の特徴を詳しくみていきましょう。

鉄製のフライパンは、耐久性が高く、高温で加熱する調理に向いています。高温に強いため、空焚きし、焦げつきを炭化させて落とす方法がおすすめです。丈夫なので、金タワシでの洗浄も可能です。

一方、鉄製のフライパンは錆びやすいというデメリットもあります。水分が残らないように注意したり、油をなじませたりと、毎回のお手入れが必要となります。

ステンレス

ステンレス製のフライパンは、軽くて丈夫なことが魅力です。冷めにくく、予熱調理にも向いています。酸やアルカリに強く、重曹やクエン酸などさまざまな洗剤を使用できます。焦げつきや、強火による変色が起こった場合には、重曹・ステンレス用のクレンザーなどを使用して洗浄するときれいになるでしょう。

アルミニウム

アルミニウム製のフライパンは軽く、熱伝導率が高いことが特徴です。取り扱いやすい一方、油馴染みが悪く、食材がくっつきやすく焦げやすいという欠点があります。アルカリ性のクリーナーを使用すると劣化する可能性があるため、天日干しやクエン酸での焦げ落としがよいでしょう。

銅製のフライパンは、熱伝導率が非常に高く、温度調節がしやすいことが特徴です。高温で調理をすると変形してしまう可能性があったり、酸や塩分に長期間触れると錆びることがあるため、取り扱いには注意が必要です。重曹が使用できないため、焦げ落としには天日干しや水を使った方法を選択しましょう。

チタン

チタン製のフライパンは、軽量で耐久性が高く、錆びにくいことが特徴です。熱伝導性が悪く、温まるまでに少し時間がかかることがデメリットですが、丈夫で長持ちします。重曹やクエン酸を使用した洗浄方法が可能です。

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フライパン内面の焦げ落とし方法5選

ここからは、実際にフライパンの焦げを落とす方法を見ていきましょう。

・天日干しをする

・水を沸騰させて煮詰める

・空焚きを行う

・水に重曹を入れて沸騰させる

・水にクエン酸を入れて沸騰させる

それぞれ紹介します。

天日干しをする

意外に思われるかもしれませんが、フライパンを天日干しするのは効果的な焦げ落とし方法のひとつです。よい天気が続くときに、日当たりの良い場所に置き、数日間放置します。焦げが乾燥したら、木ベラや割り箸などを使ってこすり落とします。

干している間はフライパンを使用できないというデメリットがありますが、代用できるものがあればぜひ挑戦してみてください。

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水を沸騰させて煮詰める

水を沸騰させる方法は、テフロン加工や銅素材のフライパンでも実践できる焦げ落とし方法です。フライパンの底面が隠れるくらいの水を入れ、数分間沸騰させます。焦げが浮いてきたら、木ベラなどでこすって取り除きます。沸騰終了後、半日程度放置し、中性洗剤と柔らかいスポンジで洗いましょう。

空焚きを行う

空焚きは、鉄のフライパンのみで実践できる焦げ落としの方法です。焦げを焼き切り、「炭化」させて取り除きます。具体的な手順を紹介します。

①鉄鍋を強火にかけ、焦げから出た煙が落ち着くまで火にかける。

②冷めるまで放置したら、金タワシやヘラなどで焦げをこする。

③水をかけながら金タワシでこすり洗いする。

④食用油をまんべんなくフライパンに塗布し、空焚きする。

焦げを落としたあとは、再びフライパンに油をなじませることでサビを予防します。空焚きの際には大変熱くなるので、火傷に注意しましょう。

水に重曹を入れて沸騰させる

頑固な焦げは酸性のものが多いため、アルカリ性の重曹水を沸騰させる方法が効果的です。手順を紹介します。

①フライパンに水500mlと重曹大さじ1杯を入れ、中火で沸騰させる。

②15分ほど沸騰させたら、木ベラで焦げをこそげ落とす。

③冷めるまで放置し、中性洗剤と柔らかいスポンジで洗う。

一度で完全に落ちない場合には、この流れを繰り返します。

水にクエン酸を入れて沸騰させる

アルカリ性の焦げや、重曹が使えない素材の場合には、クエン酸を沸騰させる方法を試してみましょう。手順は重曹の場合と同様です。

①フライパンに水500mlとクエン酸大さじ1杯を入れ、中火で沸騰させる。

②15分ほど沸騰させたら、木ベラで焦げをこそげ落とす。

③冷めるまで放置し、中性洗剤と柔らかいスポンジで洗う。

クエン酸がない場合には、お酢やレモン汁でも代用可能です。

フライパン外面の焦げ落とし方法3選

フライパンの外側の焦げ落としの方法についても見ていきましょう。

焦げ取りシートを活用する

焦げ取りシートは、フライパンの外面の焦げに効果的なアイテムです。研磨材が使用されているため、洗剤を使わず、水だけで焦げを落とすことができます。フライパンだけでなく、グリルやコンロの汚れや焦げつきにも使えます。

クレンザーを使用する

クレンザーを使用する方法もおすすめです。スポンジを使用すると、クレンザーが吸い込まれてしまうため、丸めたラップを使ってこすると効果的に落とせます。

なお、クレンザーを使用する際には、お手持ちのフライパンの素材を確認し、傷ついたり傷めてしまったりしないかどうか、確認してください。

重曹ペーストを使用する

重曹は研磨作用があるため、ペースト状にして焦げ落としに活用できます。水と重曹を1:2の割合で混ぜたものを、焦げが気になる部分に塗布してこすります。

ただし、重曹は銅や鉄・アルミニウムなど、変色や劣化を招いてしまう素材もあるので、注意しましょう。

フライパンに焦げが出来にくくなる使い方のコツ

最後に、フライパンが焦げつきにくくなるような使い方のコツを紹介します。日々の心がけでフライパンを長持ちさせることができます。

油でコーティングをする

鉄製のフライパンは、油をなじませておくことで焦げつきにくくなります。油の膜を表面に作ることで、錆びや焦げつきを予防できるのです。また、食品を炒める際には、適度に油をひき、食材がくっつかないように配慮することも大切です。

急に冷やさない

加熱したフライパンに水を入れて急激に冷やすと、フッ素樹脂加工が剥がれる原因となります。コーティングが剥がれてしまうと焦げつきやすくなるため、加熱したあとはある程度冷めるまでしばらく置いておきましょう。

クッキングシートを用いる

クッキングシートを使用すれば、食材が焦げてしまったとしても、フライパンにくっつかずに済みます。市販のクッキングシートをフライパンの形に合わせて敷いたり、フライパン専用のシートを使用したりと、手軽にできる方法を試してみましょう。フライパンが汚れにくいため、洗い物も楽になります。

木製やシリコン製のキッチンツールを使う

多くのフライパンには、表面にフッ素樹脂やダイヤモンド、チタンコートなどの表面加工がなされています。金属製のキッチンツールを使っていると、フライパンの表面を傷つけ、それらの加工が剥がれる原因となります。

木製やシリコン製など、傷つけにくい素材のものを使用するよう心がけましょう。

料理を入れっぱなしにしない

調理後に、料理を長時間入れっぱなしにしておくと、フライパンの素材によっては表面が変色したり錆びたりやすくなり、焦げつきの原因となることもあります。使用後は料理をお皿や保存容器に移し、フライパンを洗いましょう。

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フライパンの焦げは簡単に落とすことができる

今回は、フライパンが焦げる原因や焦げ落としの方法、素材別のお手入れの注意点、焦げを予防する工夫を紹介しました。

焦げついてしまったら、力任せにこするのではなく、汚れを浮かせて優しく落としましょう。フランパンの素材によって、使用できる方法が異なることも知っておきたいポイントです。ぜひ焦げ落としや、焦げつき予防のコツを身につけて、愛用のフライパンを長く使っていってください。