住む部屋を事務所としても使用してよい?
小さな会社を立ち上げたのですが、場所代を節約したいので今住んでいるマンションの自室を事務所と兼用しようと思っています。集まるのは基本的に昼間だけで、人数も多くて3~4人程度だし、大家さんや管理会社に特に連絡しなくても問題ないでしょうか?
Answer
賃貸契約の内容によっては、契約違反となる可能性があります。
契約書には部屋の使用目的として、居住用、事業用、兼用といった用途が明記されていると思うので、それを確認してください。入居者はこの使用目的に則って部屋を使わなければならないので、もしそれと異なった用途で居住したら、たとえ何のトラブルもなく生活していたとしても契約違反として即退去を迫られるおそれがあります。
認められない理由はいくつかありますが、その一つとして居住用と事業用では電気や重量などの許容量が異なることが挙げられます。事業によっては大量の電気機器が使われますが、居住用だと過大な電力消費に耐えられずにブレーカーが落ちたりする恐れがあります。それだけではなく、多くのデスクやコピー機、モニターといったオフィス機器は想像以上に重く、居住用に造られた部屋では最悪床が抜ける危険性もあります。
また、業務関係で不特定多数の人の出入りが増えることが想定され、他の居住者に不安感や警戒感を生じさせてしまうという防犯上の理由もあります。
そのため、居住用と事業用は基本的に分けられているのです。中には兼用を認めているところもあるので、自宅兼オフィスを持ちたいなら、そういう物件に転居する方が面倒も少ないでしょう。要らぬ誤解や説明の手間を省くためにも、事務所として使用する前に大家さんや管理会社に連絡をすることも忘れないようにしてください。