本が好きな方の多くは、「本が増えてしまって本棚に入りきらない」「読みたい本が本棚からなかなか見つけられない」という悩みを抱えたことがあるかと思います。整理することをつい後回しにしてしまうと、本は増える一方です。
そこで今回は、増えてしまった本を整理する手順や、本棚をキレイに・使いやすく整えるポイントを解説します。本の整理に悩んでいるという方は、ぜひチェックしてみてください。
本を整理する手順

増えてしまった本を整理することは、なかなか億劫な作業ですよね。しかし紹介する方法はとてもシンプルな3つのステップなので、気軽に実践してみてはいかがでしょうか。
STEP1.まずは本をすべて出す
まずは整理したい本棚や棚から、本をすべて出しましょう。すべて出すことで持っている本を把握することができますし、同じような本を複数持っていた…なんてこともあるかもしれません。さらに、本を出したついでに本棚をキレイに掃除することもできて一石二鳥です。本があまりにも大量な場合は、本棚ごとの整理でも構いません。
STEP2.ざっくり仕分けする
「いる本」「いらない本」でざっくり仕分けします。判断基準をいくつか挙げますので、これらを参考に仕分けをしてみてください。
<いる本の判断基準>
- これから読む本
- 何度でも読みたい本
- あまり読まないけどどうしても持っていたい本(特別な思い出の本など)
<いらない本の判断基準>
- もう読まない本
- 何年も読んでいない本(3年以上など)
- 電子書籍でもOKと思える本
- 汚れている、または破損している
- 内容が古くなった雑誌
- 子どもの頃の絵本
「いる本」は整理して本棚などに戻し、「いらない本」は処分を考えましょう。次に「いる本」の整理方法を挙げていきます。
整理方法①ジャンル別に整理する
まずはジャンル別に分類しましょう。ジャンルは、小説・文庫本・コミック・ビジネス書・雑誌などに分けるとわかりやすいですが、ご自身の整理しやすいジャンルで分けても構いません。
なお「これから読む本」は、別にしてご自身が忘れない場所に置いておくのもいいかもしれません。
整理方法②使う場所の近くに置く
本を置く場所は、実は本棚にこだわる必要はありません。例えば料理本ならキッチンの近く、雑誌やコミックならリビングなど、ご自身や家族が使いやすい場所にカゴやバッグでもいいので置いてあげると、本を手に取る回数も増えたり、片付けもしやすいでしょう。
整理方法③作家別または出版社別に並べる
本を並べる際には左から右へ、作家または出版社別に並べていく方法がおすすめです。これは、図書館や書店などでもおこなっている基本の並べ方です。こうすることで、探している本が見つかりやすいというメリットにもなります。
STEP3.いらない本を処分する、または売る
上記で「いらない本」に分類した本を処分していきましょう。
不要な本を処分することは躊躇してしまいがちですが、どうしても踏ん切りがつかないという場合は譲ったり売ったりすることをおすすめします。次にその本を必要としている人へ届けられると考えれば、気持ちの面でも満足感が得られるでしょう。主に以下の方法で処分・売却が可能です。
- 資源ごみに出す
- 古紙回収センターへ持ち込む
- 欲しい人がいれば譲る
- 寄付する
- 買取サービスを利用する(フリマアプリを使う)
資源ごみに出す
汚れていたり破損している本は売ることができませんが、資源ごみとして処分すればリサイクルすることができます。本は紙なので可燃ごみと思われがちですが、資源ごみになります。
回収日はお住まいの自治体ごとに違いますので、ホームページなどで確認し、当日は紐でしっかり束ねて出しましょう。
古紙回収センターへ持ち込む
資源ごみの回収日時に合わせることが困難な場合には、古紙回収センターやボックスを設置している自治体もあり、持ち込みが可能なので、検討してみてください。
事前連絡が必要な場合もあるので、こちらも各自治体のホームページなどで確認しましょう。
欲しい人がいれば譲る
自分にとっては不要となった本でも、周りに欲しいという人も意外といるかもしれません。思い当たる人に声をかけてみてはいかがでしょうか。最近では、同じ地域の人に無償で譲渡することを手助けするアプリもありますので、ぜひ活用してみてください。
寄付する
不要になった本を図書館に寄贈したり、査定金額が寄付されるような仕組みもあります。興味のある方は、お住まいの地域でおこなっているかどうかチェックしてみてください。
買取サービスを利用する(フリマアプリを使う)
買取サービスやフリマアプリなどを利用し、本を売るという方法も一般的です。少額でもお金に換算されると嬉しいものですよね。
近くに買取のお店がなかったり、大量に売りたい本がある場合には、宅配で買取してもらえるサービスが非常に便利です。
本をキレイに・機能的に収納するアイデア

本を断捨離したり、ジャンル別に分けたりするだけでもかなりすっきりとしますが、それだけではまだごちゃごちゃした印象を受ける読書家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、さらにワンランクアップした本棚にするために、見た目や機能にこだわった収納アイデアを紹介します。
本の高さを揃える
本の高さが揃っていると整った印象を受けます。高さが合わない場合は、左から順に高さのある本から並べていくとバランスが良くなりますよ。
背表紙を手前側に揃える
つい棚の奥側に本を押し込んでしまいがちですが、奥行きが違う本が並んでいるとごちゃごちゃした印象を受けます。前面の背表紙側を手前に揃えることで、デコボコがなくなりキレイな印象を与えることができます。
背表紙の色を揃える
背表紙の色を揃えることでも統一感が出ます。可能であれば近い色で並べていくと色のグラデーションができ、整って見えるでしょう。
お気に入りの本は表紙を見せる
お気に入りの本は、ブックスタンドやマガジンラックを使って表紙を見せて収納してみるのもいいでしょう。おしゃれなインテリアとしても見せることができます。
奥行きのある本棚の場合は、前後に収納する

奥行きのある本棚を最大限に活用するために、前後に本を収納する方法があります。あまり頻繁に取り出さない本や資料を奥側に並べて、手前にはよく読む本やお気に入りの書籍を配置すると、必要なときにすぐに取り出せて便利ですよ。
さらに、奥側に収納する際は、同じジャンルやサイズの本をまとめると、見た目も整然として使いやすくなります。また、透明なブックエンドやラベルを活用すると、奥にある本も一目で分かるようになり、探し物の手間が省けます。
あえて見せない収納にする

箱やファイルボックスを並べて置くと、見た目が揃ってキレイに見えます。あえて見せない収納にすることも一つのアイデアです。
読む頻度によって配置をする
読む頻度が高い本は、立ったままや座ったままで取り出せるような「ちょうどいい高さ」に配置すると、本棚の使いやすさがアップします。
奥行きのある本棚の場合は、奥に読む頻度が少ない本を配置し、手前には頻度の高い本を配置しましょう。
重さのある本は下段に配置する
図鑑などの重い本は、下段に配置することで圧迫感を防ぎます。さらに地震などに対しても、重心が下にあることである程度の対策ができます。
トランクルームに収納する
本が増えすぎてしまい家の収納スペースだけでは足りない…とお困りの場合には、トランクルームを利用して保管することもおすすめです。本が好きで今後も増えるかもしれない方は、トランクルーム付きの住まい、もしくは近隣のトランクルームの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
本棚整理におすすめの便利グッズ5選
本棚にグッズを使うことによって、より便利に・よりキレイに整理することができます。100均でも手に入るものも多いので、最後まで読んでみてくださいね。
ブックスタンド(またはブックエンド)

ブックスタンド(ブックエンド)は、本を倒れないようにするためのもの。本をキレイに立たせることはもちろんですが、本棚以外の場所でもブックスタンドを使うことによって、簡単に本の置き場所に変身させることができます。
収納ボックス
すぐに読まない、時々しか読まない本などは出したままより収納ボックスの中に収納しましょう。ホコリや汚れを避けることができますし、見た目もすっきりします。
注意点として、収納ボックスにダンボールの活用はおすすめできません。ダンボールは湿気に弱くて中が高温多湿になりやすく、カビや虫の発生の観点から長期保管には向いていません。プラスチックや不織布の収納ボックスを利用した方がいいでしょう。
ファイルボックス
ファイルボックスは、本棚でも本棚でない場所でも、本を立たせて収納することができます。ファイルボックスごとに用途を使い分けてもいいですね。
私の場合は、子どもの問題集やノートなどの学習関連のものをファイルボックスに入れて、本棚ではなく勉強する場所に収納スペースを作って置いています。

ファイルボックスの中身が見える側を向けて収納するのもいいですが、反対向きにして中身を見せない収納にするのもすっきり感があっていいですね。
ウォールシェルフ

ウォールシェルフなら、狭い部屋でも壁面を活用して収納場所を作ることができます。また、おしゃれに飾ることでインテリアとしても素敵な印象を与えることができます。本を置く場合は数冊ほどになると考えられますが、耐荷重を確認してから置きましょう。
また、賃貸物件でウォールシェルフを取り付ける際は、原状回復を意識した商品を選ぶようにしましょう。事前の確認や許可なく、壁に釘などを打ち込まないようにしてください。
マガジンラック
マガジンラックは、雑誌や写真集などの大きい本の収納に便利です。部屋の一角やソファーの横などに置いておくと、読みたい時にすぐに読むことができます。またインテリアの一部として、美容室のようにオシャレに部屋を演出できます。
本の整理を習慣化するコツ
一度整理してすっきりとした本棚になっても、本が好きな人はまた本が欲しくなってしまうかもしれません。この先も本が増えすぎてしまわないように、ルールを決めておくことと、”本の期限”を知っておくことがポイントです。
本を買うときのルールを決める
本を安易に増やしてしまわないように、自分なりの「本を買うときのルール」を決めておくといいでしょう。
例えば、以下のようなルールを決めておくと良いです。
- 本棚に入る分だけ買う
- 図書館を積極的に利用する
- レンタルサービスを利用する
- 物理で持つ理由が特にない限り電子書籍を利用する など
本棚に入る分だけ持つ
本棚に入る分だけ持つと決めておくことで、それ以上増えることはありません。どうしても増やしたい場合は、代わりに処分する本を決めてから購入するといいでしょう。
図書館を積極的に利用する
自分で持っていなくてもいいという本は、図書館を最大限に利用しましょう。最近では返却場所も駅に設置されていたりと、便利に利用できるようになってきています。
レンタルサービスを利用する
コミックはレンタルサービスも多く存在します。オンラインであれば読みたいコミックを探したり、宅配で届けてもらえたりと簡単に利用することができます。
物理で持つ理由が特にない限り電子書籍を利用する
スマートフォンやタブレットの普及に伴い、電子書籍を利用する人も非常に増えています。どうしても紙の本が良いという場合でなければ、電子書籍を大いに利用することで収納スペースを確保することができます。
“本の期限”を見極める
本にはずっと読んでいけるものもあれば、ライフスタイルによって必要がなくなるものもあります。例えば、以下の種類の本は期限が意識しやすいでしょう。
- 雑誌:情報が古くなっている
- 教科書:進級すると以前の学年の教科書はほぼ使用しなくなる
- 絵本:思い出の絵本以外は読まなくなる など
それぞれに期限がありますので、定期的に見極めて、過ぎてしまった本は処分することをおすすめします。これらのポイントを抑えておくと、本の整理を習慣化することができるでしょう。
本の整理は定期的におこなおう!
今回は、増えてしまった本の整理の手順と本棚をキレイに・使いやすく整えるポイントを紹介しました。手順はとてもシンプルなので、定期的に整理をおこなってキレイな本棚を維持していきましょう。