突然水道が止まった!断水?故障?滞納?原因の確認方法とまず行うべきこと

目次

ある日突然、水道が止まったら焦ってしまうでしょう。水は飲み水としてはもちろん、料理や洗濯、トイレなど、日常生活に欠かせないものです。水が使えなくなると大きな不便やストレスを感じてしまうため、落ち着いて原因を特定し、適切に対処することが大切です。

今回は、水道が突然止まる原因とその際の対処法について詳しく解説します。もしものトラブルに備えて冷静に対処できるよう、ぜひチェックしておきましょう。

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急に水道が止まった!考えられる原因

水道が止まる原因には、次のようにさまざまなケースが考えられます。

災害や自然現象による影響(地震、台風、豪雨、凍結など)

断水の原因として考えられるのは、地震や台風、大雨などの自然災害です。地震によって水道管がダメージを受けたり、台風や豪雨では、土砂崩れや浸水によって水道設備が壊れたりすることがあります。寒冷地では、気温が低くなると水道管が凍結し、ひび割れや破裂の原因につながります。

マンションやアパートの断水事情(貯水槽の故障、メンテナンス)

マンションやアパートの集合住宅では、貯水槽やポンプなどの設備の点検やメンテナンスが定期的に行われるため、一時的に断水することがあります。

管理会社や自治体からの事前連絡ミス

貯水槽やポンプなどの設備の点検やメンテナンスにおいて、通常であれば管理会社や自治体から事前に通知があります。しかし、緊急の水道管の修理が必要な場合などは、住民への通知が遅れたり、予期せぬ断水に見舞われたりすることもあります。

水道管の老朽化による工事

ここ数年話題になっていますが、多くの都市では水道管の老朽化が進んでおり、交換工事や修理が必要になるケースが増えています。なかには、急な破損や漏水による緊急対応もあるため、予告なしに断水が発生することも十分に考えられます。緊急時は特に近隣住民への連絡が遅れることもあるので、注意が必要です。

水道料金の払い忘れ

水道料金の支払いをうっかり忘れてしまうこともあるかもしれません。また、突然の長期入院や転居時の申告日の勘違いなど、予想外のトラブルで支払いが遅れることもあるでしょう。生活が慌ただしいときにこそ、支払い漏れが起きやすくなります。未支払いが数ヶ月続くと、最終的に給水停止につながるため、注意が必要です。

水道が止まったときにまず行いたいこと

ある日突然、使えるはずの水道が急に出ないことに気づくと、戸惑ってしまうでしょう。初めて経験する人は、パニックになってしまうかもしれません。そのようなときはどうすれば良いか、段階を追って解説します。

まずは水道が止まった原因を特定する

水道が使えないことに気づいたら、まずはどのような原因が考えられるのか、以下のチェックリストを参考に、当てはまるものを探してみてください。

<チェックリスト>

・家全体で水が出ないか?

・近隣の住民も同じ状況か?

・管理会社からの通知が来ていないか?

・水道料金の未納がないか?

・水道メーターや止水栓に異常がないか?

・気温が低い場合、凍結の可能性がないか?

管理会社や自治体へ確認する

チェックリストに該当するものがなければ、まずは管理会社や水道局に問い合わせて状況を確認しましょう。しかし、電話がつながらなかったり、回答までに時間がかかったりすることもあります。自治体のSNSで断水情報が発信されることもあるので、緊急時に備えて、自治体や防災関連の公式アカウントを普段からフォローしておくと安心です。

水道がすぐ復旧しなさそうな場合は飲み水を買いに行く

断水が続いても、洗濯やシャワーはある程度なら我慢できるかもしれませんが、飲料水は生きるうえで欠かせないものです。給水所の情報を確認し、早めに飲料水を確保することが大切です。災害時には売り切れる可能性が高いため、日頃からスーパーやコンビニの在庫状況もチェックしたり、備蓄したりすることを意識しましょう。

水道が止まった原因が「料金滞納」だったときの対応

原因が「料金滞納」だった場合は、早急に支払いを済ませる必要があります。

滞納によって実際に水道が止まるタイミング

水道料金を滞納しても、すぐに水が止まるわけではありません。水は生活に不可欠であるため、自治体によっては一定の猶予が設けられています。一般的に、完全に給水が停止されるのは2~3ヶ月の未払いが続く場合です。

給水停止までの流れは、以下のとおりです。

①支払期限までに料金を支払わないと、未納額が次回の請求額に加算されます。

②未納から1~2ヶ月程度で、督促状が届きます。詳細は自治体によって異なり、督促状の送付がもっと早い場合や、延滞金が発生することもあるため、注意が必要です。

③督促状や催告書の支払期限を過ぎても支払いがない場合、給水停止予告通知書が送付され、なおも支払われなければ、最終的に給水停止となります。

このように段階を踏んで、未納から2~3ヶ月程度で給水が停止されます。

料金滞納の解消法と止まった水道の復旧にかかる時間

水道が止まった場合、できるだけ早く未払いの料金を支払うことが重要です。なんらかの理由で支払いが困難な場合は、水道局に相談してみましょう。復旧までの流れは、以下のとおりです。

水道料金の支払いは、水道局の窓口または指定されたコンビニや金融機関で行います。オンライン決済が可能であれば、時間短縮できるため非常に便利。支払いが完了した後は水道局に連絡し、料金を支払ったことを伝えて復旧を依頼します。この際、復旧の方法には、次のようなパターンがあります。

<復旧の方法>

・水道が自動的に開栓される場合

・職員が訪問して開栓する場合

復旧にかかる時間については、営業時間内に支払いが確認できた場合、できる限り早く対応してもらえることが多く、当日中に給水が再開されます。ただ状況によっては、時間を要することも例外ではありません。特に夜間や休日の場合は、翌営業日以降の対応となることもあるためご注意ください。

「水道料金のうっかり滞納」の対策

支払い忘れを防ぐためには、口座振替による自動引き落としや、可能な場合はクレジットカード払いを利用すると便利です。ただし、口座の残高が不足していると引き落としができないため、日頃から残高を確認し、支払いが滞らないよう注意しましょう。

水道が止まった原因が「水道管の凍結」だったときの対応

冬季など寒い時期に水道が止まった場合、原因が「水道管の凍結」であることがあります。凍結によって水道管が破裂することもあるため、早急かつ適切な対応が必要です。

凍結を解消するための対応をする

部屋を暖かくしておくことも水道管の凍結予防になるため、まずは部屋全体を暖めることが効果的です。

わが家は転勤族で、東北から関東までさまざまな地域に住んだ経験があります。寒冷地に住んでいたときに、凍結していると思われる部分に向かって、ドライヤーやヒーターでゆっくり温めて解消しました。急激に温めすぎると、水道管が膨張して破損するかもしれないので、くれぐれも注意しましょう。

寒冷地では、室内から水抜きができるような仕様になっていることが多く、自動水抜き設備が整っていることもあります。そのため、関東に引越してきた際、室内で水抜きができないことに驚いた記憶があります。水抜きをしないまま翌日を迎えたところ、凍結してしまい、同じように対処しても解消されずとても焦りました。気温が上がる昼頃には自然に解消されたので、焦らず待つことの大切さを実感しました。

次のような場合は、落ち着いて様子を見るのも一つの対処法です。

<落ち着いて様子を見るべきケース>

・午前中の気温が上がる見込みがある場合

・配管が屋内で、部屋を暖めると回復する可能性がある場合

・異音や水漏れなど、水道管の破損が疑われない場合

それでも解消しない場合は、無理に解決しようとすると水道管を壊す原因にもなりかねないので、専門の修理業者に相談すると良いでしょう。

再度凍結してしまわないように対策する

凍結が解消できた後は、再度水が止まってしまわないようにしっかり対策しましょう。水道管が凍りやすい場所には保温材を巻くなどして、外部の冷気から守ることが効果的です。また、深夜に水道を少量ずつ流し続けることで、凍結を防げます。

給湯設備に凍結防止機能が備わっている場合は、その機能を活用するのがおすすめです。簡単にできる凍結予防として、わが家では就寝前に食洗機や洗濯機の予約設定をして、深夜に稼働させるようにしています。

水道が止まった原因が「災害時の断水対応」だったときの対応

地震や台風、大雨などの災害が発生すると、水道管の損傷や浄水施設のトラブルによって、断水が起こることがあります。断水は一時的なこともあれば、長期間におよぶこともあるので、突然の断水に備えて、できるだけ早く水を確保することが重要です。

もしまだ水が出るなら生活用水の確保のために浴槽に水をためる

普段から防災対策として、残り湯をとっておく習慣がある人もいるかもしれません。生活用水を確保するには、浴槽を活用するのが最も簡単で効率的な方法です。手軽に大量の水をためられるため、非常時に役立ちます。

災害直後なら水道が出ることもある

災害発生直後であれば、水道がすぐには止まらず、一時的に水が出ることがあるため、断水前に生活用水を確保できるかもしれません。宮城で東日本大震災を経験した際、断水したのは数時間経ってからのことでした。震災直後の水は茶色く濁っていましたが、浴槽に溜められたので、断水中のトイレの排水や掃除などの生活用水として役立ちました。

給水拠点マップを確認する

恥ずかしながら私自身、震災を経験するまで給水ポイントの存在を意識したことがありませんでした。いざというときに慌てないよう、一度ハザードマップで自宅周辺の給水拠点を確認しておくことが大切です。ハザードマップのほかにも、市町村の公式サイトや防災アプリでも、給水場所を確認できる場合があります。

給水ポイントは、避難所や学校、公園などが拠点になることが多いですが、意外と忘れがちなのが自宅から給水ポイントまでの距離です。水は非常に重く、一度にたくさん運ぶのは大変です。給水所を利用した際、小さなタンクを自転車の前カゴに入れて運びましたが、バランスをとるのが難しく、予想以上に大変でした。

徒歩で運ぶことも考慮して、給水ポイントを把握しておくと安心です。

備蓄用の水タンクや非常用給水袋があるか確認する

非常用の水タンクや給水袋があると、一度の給水でより多くの水を確保できます。震災直後には、給水袋が売り切れて、手に入らない事態になりました。普段から備えておくことで、いざというときにも落ち着いて対応しやすくなるでしょう。

普段から2Lのペットボトルの水を備蓄しておくと、災害時の飲み水として活用できます。定期的に賞味期限を確認し、ローリングストックを取り入れると、備蓄しながら無駄なく使うことが可能です。また、空のペットボトルもとっておくと、給水時に役立ちます。生活用水の備蓄としても活用できるので、清潔なペットボトルに水道水を入れ、直射日光や高温多湿を避けて、涼しい場所で保管しましょう。

普段からできる水道が止まってしまうトラブルへの対策

災害対策をしなければと思いつつ、なかなか行動に移せず、後回しにしてしまうこともあるでしょう。「正常性バイアス」といって、人は最悪の事態を想定せず、楽観視してしまうのが普通です。そのため、いざというときにパニックになってしまうこともあります。

そこで、事前に備えておくためのトラブル対策をいくつかご紹介します。

飲料水や非常食の備蓄を定期的にチェックする

非常時に備えてせっかく備蓄をしていても、消費期限が切れていては本末転倒になってしまいます。飲料水や非常食の備蓄を定期的に確認し、消費期限が切れそうなものは、適切なタイミングで更新するようにしましょう。

災害時に備えるためには、備蓄をうまく収納できるスペースが必要です。全居室収納があれば、日常的に使うものだけでなく、非常時に必要なものもすっきりと収納できます。

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さらに床下収納があれば、大きな備蓄品も場所をとらずに収納できます。物が多いと地震で床にものが散乱し、避難や移動しにくいリスクもあります。全体が整理整頓できるため、災害時も慌てずに行動できるでしょう。

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アウトドア用品のウォータータンク・バッグを備えておく

もしキャンプが趣味で、アウトドア用品を普段から活用しているなら、災害時にも役立つアイテムが多くあります。

たとえばウォータータンクや水バッグは、非常時の水の確保に便利です。特に自立しつつ蛇口がついているタイプは、使い勝手が良くておすすめ。折りたたんでコンパクトに収納できるものや、持ち手がついていて運びやすいものなど、実用性を考えて選ぶと良いでしょう。

重い水の持ち運びがラクになるキャリーカートを備えておく

車に頼らず、マンパワーだけで水を運ぶのは、想像以上に大変です。実際にタンクを自転車で運んだときにカゴが破損し、水の重さに驚きました。

そこでわが家では、折りたたみのキャリーカートを用意しています。使わないときはコンパクトに収納でき、保管場所もとらないので便利です。災害時には大きな助けとなってくれることでしょう。

水道が止まったときの対応を知ってトラブルの際も冷静に動こう

水は生きるうえで欠かせないものです。水道が止まってしまう原因はさまざまですが、もし突然水が止まってしまったら、生活への影響は想像以上に大きくなります。

私自身、災害で数日間水道が止まった経験を通して、初めて水のありがたさを痛感しました。蛇口をひねれば水が出る日常は、決して当たり前ではありません。いざというときに慌てないためにも、普段から備えて、冷静に対応できる準備をしておきましょう。