「鍵を無くしてしまったら?」…考えただけでも怖い話ですね。人によっては慌ててしまい、冷静な判断ができなくなる可能性もあるでしょう。
今回は、鍵を無くしたときにすべき対処法と、やってはいけないことを解説します。また、鍵を無くしたときの被害が心配な方向けに、防犯性が高い住まいの特徴もご紹介します。これからお部屋を探す方は、ぜひ防犯についても考慮して検討してみてください。
セキュリティが心配な方には、オートロックがついているお部屋がおすすめです。外からの訪問者に対面する前に、相手を確認できます。また、オートロックがついている物件は防犯カメラが設置されているケースも多いため、犯罪の抑止力にもなります。
まずはすぐに試そう!家の鍵を無くしたときの対処法
鍵を無くしたことに気がついたら、まずは慌てず冷静になることが重要です。そのうえで、ここで紹介する対処法を実践してみましょう。
- まずもう一度身の回りにないか確認する
- 警察署や交番に紛失届を提出する
- 外出先や今日立ち寄った先へ連絡する
- 管理会社・大家さんに連絡する
- 鍵屋さんに連絡・依頼をする
①まずもう一度身の回りにないか確認する
鍵が無いと思ってパニックになると、見つかるものも見つからなくなります。まずは冷静になって、身の回りを探しましょう。
ポケットには入れないと思っていても、何の気なしに入れている可能性があります。慌てる気持ちを抑えて、もう一度確認してみましょう。よくあるパターンは、以下のとおりです。
- コートやジャケットのポケットの中
- バッグの中の小さいポケットの中
- エコバッグの中
- 買い物した紙袋の中
- 車の小物入れやドリンクホルダーの中
- 車の座席や床
②警察署や交番に紛失届を提出
身の回りを探しても無い場合は、警察署や交番に遺失届を提出しましょう。外出先で鍵を無くしたときは、近くの警察署や交番へ直接届出します。遺失届出書は警察署などに用意されていますが、ホームページからダウンロードすることも可能です。
遺失者・遺失日時・遺失場所・物件(物品)を記入して提出します。身分を証明できるものを持参できるとよいでしょう。
近くに警察署が無い場合、管轄によってはオンラインで届出できる可能性があります。まずは、警察署のホームページから検索してみましょう。たとえば関東の場合、現在は東京都・神奈川県・埼玉県・茨城県はオンラインで遺失届を提出できます。
警察庁の「落とし物の届出・検索」ページから、無くしたと思われる都道府県の警察を選び、遺失届を提出してください。なお、都道府県によって多少形式は異なります。
警察に届けられた拾得物はHPから確認できる
遺失物について、警察庁のホームページから検索できることはご存知でしょうか。なお、検索できるものは以下のケースです。
- 東京都内で拾われたもので、都内の警察に届けられた落とし物
- 他道府県で拾われたもので、都内の警察に届けられた落とし物
- 東京都内で拾われたもので、他道府県警察に届けられた「貴重な物件」の落とし物(1万円以上の現金や運転免許証や預金通帳、携帯電話など)
なお、公表期間は警察署に届けられた日から3ヶ月です。すぐに届けられていないケースもあるため、落とした日以降も検索することをおすすめします。
自分のものである可能性がある場合は、表示された問い合わせ先へ問い合わせ番号(公表画面に記載された17桁の数字)を伝えて確認しましょう。窓口や電話などでお問い合わせできるのは、平日の午前8時30分から午後5時15分までです。(土日祝日や年末年始を除きます)
紛失届を出したあとに自分で見つけたら電話で報告しよう
もし無くした鍵を自分で見つけられた場合は、遺失物届出書を取り下げなければなりません。電話でも可能ですので、見つかった場合は忘れずに取り下げてください。なお、オンライン上で届出した場合は、オンライン上で取り下げも可能です。
③外出先や今日立ち寄った先へ連絡する
鍵を無くしたことに気付いたら、最後に鍵を確認したところから今日立ち寄ったところを思い出し、鍵の落とし物を保管していないか電話で確認してみましょう。日頃から足を運ばない場所であっても、レシートがあれば連絡先を確認できます。鍵の特徴を伝えて、探してもらいましょう。
もし見つからなかった場合は連絡先を伝え、見つかったら連絡してほしいとお願いするのもおすすめです。しかし、住所と電話番号が紐づけされる可能性がある場合は、決して連絡先を教えないようにしてください。もちろん、住所を伝えるのはNGです。
④管理会社・大家さんに連絡する
賃貸物件に住んでいる場合は、管理会社や大家さんに連絡し、鍵を無くした旨を伝えます。顔見知りであれば不要な場合もありますが、基本的には身分証明書が必要になりますので、訪問する際は持参するようにしましょう。
管理会社や大家さんは、マスターキーやスペアキーを保管しているケースが多いため、とりあえず家に入れるでしょう。しかし、防犯上スペアキーを保管していないケースもあります。その場合は、今後の対処法を相談してみてください。
連絡する際は、時間帯や定休日に注意が必要です。大家さんは個人なので、夜間など遅い時間に連絡するのは迷惑になります。時間帯などをよく考えてから連絡しましょう。24時間対応してくれる管理会社の相談窓口があれば、そちらへ連絡します。
⑤鍵屋さんに連絡・依頼をする
鍵を紛失した場合、必ず管理会社や大家さんに報告しなければなりません。勝手に鍵を交換するのは、避けたほうが無難です。しかし、住所を特定できるものと一緒に鍵を無くした場合は、悪用される可能性があるため、注意する必要があります。
深夜であれば交番へ相談し、鍵屋さんに連絡して鍵を交換してもらうことを検討しましょう。鍵屋さんは24時間年中無休であることが多く、早ければ数十分で駆け付けてもらえます。あとで詳しく説明しますが、火災保険が利用できる可能性があるため、領収書は捨てずに保管しておきましょう。
なお、鍵交換の料金の目安は以下のとおりです。内容によっては高額になることもあるので、事前にいくらかかるのかを確認してから依頼しましょう。
・開錠料金(ピッキング):5,000~15,000円
・合鍵をその場で作成する場合:15,000~20,000円
・ピッキング以外の解錠:12,000~40,000円
・シリンダー交換(鍵の交換):15,000~25,000円
・出張料金:5,000円前後
・深夜料金:2~3割増
【補足1】深夜に鍵を無くしてしまった場合の対処法
深夜や定休日などで、マスターキーやスペアキーを用意してもらうことが難しい場合は、朝になって連絡が取れるまで待つことをおすすめします。その場合は、24時間営業しているファミレスやネットカフェ、カプセルホテルなどを利用しましょう。
【補足2】加入している保険会社にも連絡する
火災保険は、火災だけが補償の対象とは限りません。プランによっては、鍵の紛失や盗難が対象になるケースがあります。盗難は対象でも紛失は対象にならないケースや、鍵屋さんに依頼できる内容に指定があるケースもあります。鍵屋さんに依頼する前にまずは連絡し、対象になるのか相談してみましょう。
鍵を無くしたときにやってはいけないこと
鍵を無くして焦っていると、正しい判断ができない恐れがあります。普段であればしてはいけないと判断できることも、してしまう可能性があるので注意しましょう。
ここでは、鍵を無くしたときにやってはいけない3つのことを紹介します。
・自分で無理やり開錠しようとする
・管理会社や大家さんに相談せず、鍵を交換する
・SNSなどで鍵の検索を呼びかける
自分で無理やり開錠しようとする
鍵屋さんや映画を真似して、鍵穴に細い針金などを入れても、まず開けられません。むしろ開けられないばかりか、鍵穴の中が傷つき、故障の原因になる可能性があります。その場合の交換費用は自己負担になりますので、ご注意ください。
またピッキングしていると勘違いされて、通報される恐れもあります。くれぐれも無理やり開けないようにしましょう。
管理会社や大家さんに相談せず、鍵を交換する
鍵は、管理会社や大家さんのものです。勝手に交換してしまうと、損害賠償請求される可能性があります。くれぐれも勝手に交換して、そのまま放置することは避けてください。
深夜や定休日の場合、まずは朝連絡が取れるまで待って、相談してから対処方法を相談しましょう。
SNSなどで鍵の捜索を呼びかける
鍵を無くしたことをSNSなどにアップするのは、大変危険です。無くした場所や鍵の特徴を公表してしまうと、見つかったとしても悪用されてしまう可能性があります。無くした場合に相談するのは親族や身近な友人にとどめ、情報を広げないように注意しましょう。
鍵の紛失問題を解決したあとに注意すべきこと
鍵を紛失したあとに、鍵そのものを交換しないで使い続けると思わぬトラブルになることあります。ここでは2つのパターンを紹介しますので、参考にしてみてください。
管理会社や大家さんに報告せず、合鍵を使い続ける
鍵を無くしても、合鍵があるから管理会社や不動産会社へ報告しなくても大丈夫と思う方がいるかもしれません。しかし、退去の際には、賃貸契約時に借りた鍵をすべて返却する必要があります。もし返却できなければ、原状回復費用として鍵交換費用を請求されてしまうのです。
すぐに報告すれば火災保険の契約内容によっては、鍵を紛失したときや盗難にあった場合に、鍵の交換費用が対象になることもあります。しかし、紛失から時間が経っている場合は、適用にならない可能性があります。
合鍵があったとしても、紛失したことは管理会社や不動産会社へ報告しましょう。
紛失した鍵を悪用されるリスクを考える
鍵を紛失したとき、住所を特定できるものと一緒に紛失していないとしても、住居を知っている人が拾っている可能性はゼロではありません。また悪意を持って盗難していることもあります。
鍵を紛失したら、必ず管理会社や不動産会社に相談するようにしてください。基本的には、交換することになります。
鍵を無くした際の被害が心配な人におすすめの物件
鍵を無くしたことがある人や、無くす可能性がある方は、防犯性が高い物件を検討しましょう。
ここでは、以下の物件について紹介します。
・オートロックの物件
・電子錠やデジタルロックの物件
・管理人が常駐している物件
オートロックの物件
オートロックのある物件は、外からの訪問者と直接対面することなく、ドアを開けるかどうか判断することが可能です。オートロックのある物件は、監視カメラが設置されているケースが比較的多いため、犯罪の抑止力になります。
ただし、ゴミ出しやコンビニへの買い物など些細な外出であっても鍵を持っていなければ締め出される可能性があるので、その点は注意しましょう。
電子錠やデジタルロックの物件
まだ物件数としては少ないですが、最近では電子錠やデジタルロックの物件も見られるようになりました。電子錠やデジタルロックだけで開錠できれば、そもそも鍵が不要になります。鍵の管理に不安を感じる人にとって、便利な鍵です。
管理人が常駐している物件
賃貸物件の中には、管理人が常駐している物件があります。困ったときに相談できるほか、スペアキーやマスターキーを保管していることもあります。
賃貸アパートで管理人が常駐しているケースはほとんどありませんが、分譲マンションタイプの賃貸物件を探すと、管理人が常駐している物件を見つけることが可能です。電子錠や管理人常駐物件などを希望される場合は、ハウスコムへ希望条件を指定してリクエストしてみましょう。
家の鍵を無くしてしまったら慌てず冷静に対処しよう!
家の鍵を無くしたら、まずは慌てず身の回りをもう一度探してみましょう。それでも見つからない場合は、管理会社や大家さんに相談します。くれぐれも相談せず勝手に鍵を交換したり、無理やり鍵を開けようとしたりしないようにしましょう。