ハンドメイドアクセサリーの中でも大人気の「レジン」。レジンアクセサリーは、美しい透明感が魅力的です。かわいらしいパーツやビーズを中に入れたり、綺麗な色を付けることもできます。
レジンを使って、自分だけのオリジナルアクセサリーを作ってみたいという方も多いのではないでしょうか?そんなレジンアクセサリーですが、実は簡単に作れちゃうんです!
今回は、初心者の方へ向けたレジンアクセサリーの作り方や必要な材料と、作業する上での注意点や最適な作業環境について紹介していきます!
レジンとは?
レジンとは樹脂のことで、英語でresin(レジン)と言います。木の樹液を原料として作られる「天然樹脂」と、人工的に作られる「合成樹脂」があります。
ハンドメイドアクセサリーで使用されるのは、液体状の「合成樹脂」です。液体状のレジンを硬化(固める)させることにより、作品を作ります。
レジン液の中に好きなものを入れたり色を付けたりして硬化させ、作品を作れるため、多くのハンドメイド作品に使用されています。
レジンを使ったハンドメイド例
ここで、初心者の方でもチャレンジできる簡単なレジンを使ったハンドメイドアクセサリーの例をご紹介します。
・写真やビーズを中に入れてレジンを流し硬化させたもの(ペンダントトップ)
・シリコンモールドを使って作ったレジンの指輪
ハンドメイドで使うレジンの種類
合成樹脂のレジンの中にも様々な種類があります。そもそもの素材が違う場合もあれば、紫外線を照射して硬化させるものや、2つの液体を混ぜ合わせて硬化するものなどがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ここからは、いざレジンのアクセサリーを作りたいと思ったけれど、どれを選べばいいかわからない…という方のために詳しく解説していきます。
アクリルレジン
アクリルレジン(UVレジン)は紫外線を照射することにより硬化するレジンで、ガラス並みの高い透明度を持っています。アクリルレジンの中でも最もハンドメイドで使われます。
しかし、時間が経つにつれ黄色く変色してしまうことがある点が弱点です。
UVライトを当てることにより、小さな作品であれば5分程度の短時間で硬化でき、他の液体と混ぜるという手間もないため、比較的手軽に制作ができますよ。初心者の方には、一番チャレンジしやすいレジンです。
エポキシレジン
エポキシレジンは「主剤」と「硬化剤」という2つの液体を混ぜ合わせて化学反応を起こして硬化させます。硬化までに約24時間程かかります。
アクリルレジンと比べて、時間が経っても変色や黄ばみはほとんど見られないのが利点です。厚みのあるものや大きなものを作りたい時に使われることが多いレジンです。
2つの液体を軽量して混ぜ合わせなければならないのと、硬化に時間がかかるため、はじめての方には扱いがやや難しいレジンになります。
ウレタンレジン
ウレタンレジンはエポキシレジンと同じく2つの液体を混ぜ合わせて硬化させるものが多く、こちらもやや扱いが難しいため、初心者向きではありません。
また、健康に有害な物質が含まれていることも多く、引火性の液体であり、刺激臭があります。充分な換気など、作業環境に注意が必要になります。
初心者でも簡単!レジンハンドメイドアクセサリーの作り方
ここからは、初心者の方でも簡単に作れるUVライトを当てて硬化させるアクリルレジンを使ったアクセサリーの作り方を解説します。
レジンハンドメイドを始めるにあたって用意するもの
まずは、レジンハンドメイドを始めるにあたって用意するものを紹介します。はじめての方に向けて必要な道具や材料が揃った「キット」も販売されていますので、キットを購入して始めてみるのもおすすめです。
レジン液
初心者であれば、レジン液はアクリルレジンを選びましょう。クラフトショップのほか、最近では100均でもレジン液が販売されています。100円~1500円程度で購入可能です。
UVライト
アクリルレジンを硬化させるのに使用します。クラフトショップにて、2000円程度で購入可能です。
シリコンモールド
様々な形の物が販売されていて、立体物を作る際に使用します。UVライトの光を通すため、透明のシリコンモールドがおすすめです。クラフトショップや100均などで100円~700円程度で購入可能です。
手袋
レジン液が手に付着するのを防ぎます。100均やホームセンターにて100円から購入可能です。
アルコール
レジン液が皮膚や衣服についてしまったとき、アルコールを染み込ませた布などでふき取ります。
エプロンやシリコンマット
衣服にレジンが付着すると落ちづらいので、エプロンを着用して作業してください。また、作業するテーブル自体を保護したいのであればシリコンマットも併用しましょう。
ピンセット
細かいパーツをレジンの中に入れる際に使用します。100均やホームセンターにて100円から購入可能です。
アクセサリーパーツ
ピアスやペンダントなど、作りたいアクセサリーのパーツを用意します。後述の初心者向けペンダントでは、ミール皿と呼ばれる金属パーツを用いています。100均やホームセンターにて100円から購入可能です。
中に入れたいもの
ビーズや写真、ドライフラワーなど色々なものをレジンの中に入れられます。しかし、飴玉やお菓子、生ものなどの食品は溶けたり腐ったり、カビが生えてしまうことがあるので、絶対に入れないようにしましょう。
初めての人向けレジンハンドメイドと作り方
今回は、筆者が実際に作成したペンダントを例に作り方を解説していきます。
本来であればシリコンモールドを使ってレジンを造形しますが、今回はミール皿と呼ばれるお皿状になった金属パーツを使います。そのままビーズと写真を入れて、上からレジンを流して硬化させれば、すぐに完成!作り方がとてもシンプルで、初めての方でも簡単に作れる作品ですよ。
まず、始めるにあたって用意するものを、上記を参考に揃えておきましょう。(シリコンモールドは今回は使用しませんが、あれば表現の幅が広がります)
①ミール皿に写真を入れて上からレジンを流し、ピンセットを使ってビーズを並べます。
※作業の際は必ず手袋を着用しましょう。
②UVライトに約5分程当て、しっかりと硬化しているかどうか確認します。
※熱くなっている可能性があるので、硬化後すぐには触らないようにしましょう。
③チェーンを付けたら、オリジナルペンダントの完成!
道具を用意する手間こそかかるものの、用意さえできれば気軽に作れるため、レジンアクセサリー作成が初めての方におすすめです。
レジンを始める前に知っておきたい注意点
レジンを始めるにあたって、いくつか注意点があります。細かい作業が多いため、明るい部屋での作業や、換気のできる部屋など作業環境にも気を付けながらレジンハンドメイドを楽しんでくださいね。
手袋を着用して作業する
作業の際には、必ずビニールやゴム手袋などを着用しましょう。レジン液が付着すると、肌荒れやアレルギー反応を起こす可能性があります。
やけどに注意する
UVライトを当て硬化させたレジンは熱を発生するため、やけどの危険があります。硬化後、すぐに触らないよう気を付けましょう。
こまめな換気をする
アルコールやレジン特有の匂いが部屋にこもらないよう、こまめな換気をしてください。レジンの量にもよりますが、わずかなガスが発生しますので、レジンアレルギーを防止するためにも、換気がしやすい部屋で作業をすることが大切です。
まずは目標にしたい!レジンを使った作品例
先ほどは初めての人向けのミール皿を使ったペンダントを紹介しました。ここからは、レジンアクセサリーでの表現の幅を広げるためにまず目標にしたい、シンプルなアクセサリーのレシピをご紹介していきましょう。
初心者向けの作品①レジンでつくる透明リング
シンプルで飽きのこないリングは、さまざまな作品や表現の起点にもなります。ヤスリを使うことで形を整える練習にもなるでしょう。
①リング用のシリコンモールドに、レジンを流し入れます。
②シリコンモールドいっぱいにレジンを流し込んだら、UVライトを5分程当てて完全に硬化させます。
③完全に硬化したらシリコンモールドから外して、レジンがはみ出していたら、ヤスリで削って完成です。
初心者向けの作品②レジンの天然石風ピアス
シリコンモールドを使ってレジンを硬化させ、形を整えることに慣れたら、次は着色に挑戦してみましょう。ステップアップに最適な、レジンのピアスの作り方をご紹介します。
①お皿にレジン液を入れ、レジン用着色剤を少量入れてよく混ぜます。
②丸い型のシリコンモールドに色付けしたレジンを流し、UVライトで硬化させます。
③裏面に薄くレジン液を塗り、ピアスの金具を乗せて再度UVレジンに当て硬化させます。
④完全に硬化したら完成です。
レジン趣味を始めるのに向いている部屋とは
レジンアクセサリー作りは、これまで紹介した道具を揃えたり注意点を押さえたりすることで、誰でも簡単に、どのような環境でも始めることができます。ただし本格的に趣味として始めるなら、ストレスフリーに作業に集中できる環境を整えたいものですよね。
ここからは、レジンアクセサリー作りに向いている部屋の条件を考えていきましょう。
レジン用のアイテムが片付けやすい部屋
レジンには様々な種類があり、使う道具も紹介した通り多種多彩です。そのため、作業する環境についても、安全に作業できるかどうかを考える必要があります。
レジン趣味を始めると、どうしても細かい道具やパーツなどのアイテムが増えていくと思います。そういったアイテムを片づけやすいお部屋であれば、気軽に新しいパーツや造形に挑戦できるのではないでしょうか。
換気がしやすい部屋
UVレジン液は簡単に手に入りますが、危険な液体です。肌への付着は手袋などで防ぐとしても、空気中に漂うレジンの揮発した成分は換気しなければ防ぐことができません。多量吸い込んでしまうと、レジンアレルギーを発症するリスクがあります。
そのため、気兼ねなくレジンアクセサリー作成に集中するなら、作業中に換気がしっかりとできるお部屋が理想的です。
自然光を取り入れやすい部屋
レジンアクセサリー作りは細かい作業が多いため、明るいお部屋で作業をするようにしましょう。
またレジンアクセサリーは、蛍光灯の光で見た時と自然光で見た時では雰囲気が変わってきます。出来上がった作品を撮影する場合は、自然光の方がよりクリアで美しく撮影できます。明るいお部屋で、作った作品を綺麗に撮影できると嬉しいですね。
レジンで手軽にハンドメイドデビューしよう!
今回は、初心者の方でも簡単にレジンでハンドメイドアクセサリーを作る方法について解説してきました。
レジンは、ハンドメイドが初めての方でもチャレンジしやすく、手軽で簡単にかわいい作品を作れます。初心者の方へ向けたスターターキットなども販売されていますし、作り方を詳しく解説している本も多く出版されています。最近ではハンドメイド材料店だけでなく、100均でもレジンや道具が販売されており、気軽に材料を揃えられるようになってきました。
自分のオリジナルアクセサリーを作ったり、大切な方へのプレゼントとしても喜ばれるでしょう。ぜひ、この機会にレジンでハンドメイドデビューしてみませんか?