職場や家庭で「ひとりの時間が欲しい」「ひとりになりたい」と感じることはありませんか?しかし、実際には相手をガッカリさせたり傷つけたりするのが怖くて、言えないまま我慢してしまう人が多いです。
私は一人っ子で「ひとり時間」が大好きです。現在は夫と子どもの3人暮らしですが、子どもが小さい頃は、ひとりになれる時間がほとんどなく、イライラしてしまうこともありました。
この記事では、「ひとりになりたい」と感じるときの心理状態をご説明しながら、自分を守るための対処法や相手を傷つけずに伝える上手な断り方をご紹介します。
「ひとりになりたい」と感じたときの心理状態とは
意見が合わないとき、あれこれ言われて疲れたとき、相手との距離感を遠くするために「ひとりになりたい」という心理状態になります。具体的にみていきましょう。
「自分の役割から離れたい」と感じている
私たちには、さまざまな立場や役割があります。外では会社員やパートとして職場の一員として日々の業務をこなしています。しかし単純に業務をこなすだけではなく、人間関係を気遣い、パワハラやセクハラといったコンプライアンスへの配慮も必要です。
さらに、家に帰ればパートナーとして、父親や母親としての役割を担うことも多いです。そのため、1日の中で私たちは何度も自分の立場を切り替えて動いています。
このように、それぞれの役割から少し距離を置きたいと感じたとき、私たちは「ひとりになりたい」と思うのです。
リモートワークやSNS疲れ
私たちはスマホやパソコン、タブレットといったデジタル機器に囲まれた生活をしています。そのため、仕事でもプライベートでも、常に誰かと「つながっている」状態が継続しています。これは効率的で便利な一方で、心が休まらない状況ともいえるでしょう。
またメールやSNSでは、返信の速さ、どのような挨拶が良いのか、スタンプは軽すぎないかなど考え込んでしまうこともあります。文字だけのやり取りだからこそ、必要以上に気を遣ってしまうのです。
さらに、長時間画面を見続けると、目の疲れや肩こり、姿勢の悪さなど、体にも負担がかかります。
ミスが続き、自己嫌悪に陥っている
人は失敗を繰り返すと、動揺したり落ち込んだりして、「どうして自分はできないのか」「努力不足だから」など自分を責めてしまいやすいです。まわりの目が怖くなったり、相手と比較してしまったりすると、人と関わることが辛くなるのです。
もともとひとり時間が必要なタイプである
たくさんの人と関わりたいタイプもいれば、ひとりで過ごすのが好きなタイプもいるでしょう。また、小さな頃からひとりで過ごしている一人っ子は、集団よりひとりの方が落ち着く場合もあります。
【筆者例】私が「ひとりになりたい」と感じる理由
私自身、「ひとりのじかんが欲しい」と思うことも多くあります。これまでに紹介した理由以外にもなぜひとりになりたいのかといった理由について紹介していきます。
ひとりで過ごすことが好きな性格だから
私は一人っ子で、現在は主人と子どもの3人暮らしです。私は小さな頃からひとりで過ごすのが好きなタイプで、ひとりの時間がないとイライラしてしまいます。
学生時代は友達との付き合い、就職すれば上司や同僚との関係、結婚後は家族や親戚付き合いが増えました。さらに、子どもが生まれるとママ友・学校の先生・PTAの役員など、年齢を重ねるごとに人間関係が複雑になっています。そして、さまざまな立場や役割を行き来するようになりました。
いつしか相手との距離が近づきすぎて頼られる回数が増えたり、逆に遠くなりすぎて他人行儀になったりと、どのくらいの距離感が丁度いいのか、わからなくなりました。
心に余裕が持てなくなったから
私は、子どもが小さかった頃に、在宅でフリーライターの仕事をしていました。当時は外でバリバリ働くよりも、仕事量を抑えて家の中で母業を優先したかったからです。しかし、まわりからは「家にいる私は時間に余裕がある」と受け取られてしまうことが多かったです。
気づけば親戚から家の細々した用事を任される場面が増えていき、空き家の管理や相続など、仕事や子育てとは別に、次々とやるべきことが重なっていきました。一体、誰のためにこんなに奮闘するのか、悲しみや怒りのような感情が生まれ、次第に心の余裕を失っていきました。
このような体験をしていく中で、私は「ひとりの時間が欲しい」「ひとりになりたい」と強く思うようになったのです。
ひとりになりたいと感じたときの対処法

ここからは、「ひとりになりたい」と感じたときに実際どのような方法をとるのがおすすめなのかをお伝えします。
心のエネルギー切れを受け入れる
当たり前の話ではありますが、家族や友人、職場の仲間など、人との心の距離感は「○○メートル」と目に見える形で確認できるものではありません。心の距離感が近すぎても遠すぎても、相手に合わせている限り安心できるものではないでしょう。「ひとりになりたい」と感じるのは、心の距離感に疲れているサインかもしれません。
まずは物理的にも心理的にも少し距離をとり、自分の気持ちに目を向けてみましょう。「心のエネルギーが少なくなっている」のだと、自分のそのままの状態を受け入れ、ひとりの時間をつくり距離感をコントロールしていきます。
また、私たちは会社員・母親・妻など、さまざまな役割を持って生活しているため、役割に縛られすぎてしまったときも心が疲れてしまいます。とくに家庭では、役割が曖昧になってしまいやすいです。
すべてを一人で抱え込む必要はありません。自分の役割を自分で決めて、お互いの役割を尊重しながら、背負いすぎないようにすることが大切です
会社を休む・平日休みを取る
「私が仕事をしないと」という責任感から、十分に休めていない方も多いでしょう。しかし仕事を休んだときには、誰かがフォローしてくれるものです。
思い切って会社を休むと、満員電車に乗らずに過ごせます。お客様の対応や電話の音など、職場の騒がしさから離れるだけで心と体は少し軽くなっていきます。
また、平日に休みを取れば外出先も比較的空いていることが多いです。カフェや公園、買い物なども休日ほど混雑していないため、のびのびと過ごせます。
子育て中の方は、子どもが保育園や幼稚園、学校に行っている間に、あえて予定を入れずに「ひとりの時間」を確保してみてください。家事を代行会社に依頼したり、掃除ロボットを購入したりと、家事を手放すのもおすすめです。
デジタルデトックスをしてみる
ついついSNSや動画サイトに夢中になってしまい、「もう、こんな時間?」と、驚いた経験はありませんか。
デジタル機器からの情報は思っているよりも膨大で、心にも体にも負担をかけます。まずは、意識的にデジタル機器から離れてみましょう。
広げすぎた友達やフォローの数を整理するのもおすすめです。
誘いを無理に引き受けない
上司から「飲みに行こう」と声をかけられたり、ママ友から「ランチに行こう」と誘われたりすると、お断りできないという方もいるでしょう。しかし無理な誘いを受けてばかりいると、心の余裕はどんどんなくなってしまいます。ひとりになりたいときは、無理せずお断りしてみましょう。
お断りするときは、過度に謝ったり断る理由を一生懸命説明したりする必要はありません。気を遣いすぎると、かえって相手を申し訳ない気持ちにさせてしまいます。「参加できなくて残念です」「お誘い、とても嬉しいです」と、相手への気持ちを添えたうえでお断りすると、次のコミュニケーションも円滑に進められます。
何も考えない時間をつくる
忙しい現代人は、「時間をムダにしたくない」という思いが強いです。少しでも空き時間ができると予定を入れたくなり、何かをしていないと落ち着かないこともあります。
しかし、予定が多ければ多いほど、外からの刺激が強くなります。あえて、「予定を入れない」「何も考えない」という時間をつくってみましょう。静かな時間があると、過去を振り返ったり、頭の中を整理できたりと、次の行動に活かせます。
ロフト付きの物件は、ひとりになれる空間をつくりやすい間取りです。リビングなど、家族が集まるスペースと少し距離があるため、自分の好みに使えるだけでなく、秘密基地のようなワクワクドキドキを味わえます。
アニメや本など、好きなものを集めた専用の趣味部屋として活用するのもおすすめです。半個室状態の空間で、自分だけの世界に没頭してみましょう。
ひとりでゆっくりリラックスしたいときにおすすめなのが、和室のある間取りです。畳の香りに癒やされながら過ごせます。畳にはクッション性があるので、ゴロゴロと横になっても気持ち良いです。
ひとりになりたいと感じたときにおすすめしたい場所
いざひとりになると、「どう過ごせばいいのかわからない」「何をしたら良いのかわからない」という方もいるでしょう。ここでは、ひとりで過ごすのにおすすめの場所をご紹介します。
レストラン・カフェ
オシャレなレストランやカフェで非日常感を味わうのも良いでしょう。スマホを見ながら食べるのではなく、食材をしっかり噛んで味わうと、より満足感が高まります。
緑のある公園
大きな公園や植物園で、自然の持つ癒やしを感じるのもいい気分転換になります。花を眺めたり、鳥の声を聞いたりしながら、自分のペースでゆっくり歩いてみましょう。
遠出が難しいときは、街路樹を眺めたり、庭やベランダの植物で植物を育てたりするのもおすすめです。
美術館や博物館
美術館や博物館と聞くと、「知識がないと楽しめない」と感じる方もいるかもしれませんが、「なんとなく好き」「少し興味がある」という気持ちだけでも十分です。さまざまなジャンルの芸術や展示に触れると感性が刺激され、新しい発見につながります。
体のメンテナンスができる場所
自分の体の状態を見直し、体の不調を整える時間をつくるのも大切です。健康診断や歯科検診、整体など体をいたわる時間をつくりましょう。
都会の賑わいや職場の人間関係は、想像以上に心に刺激を与えます。そのようなときは、公園や川沿いなど、身近に緑を感じられる場所に暮らし、刺激を減らして静かに過ごしてみましょう。
自然が近くにある住まいなら、仕事帰りや家事の合間に、ふらっと散歩に出かけるだけで、リフレッシュできます。
私が実践してよかったひとりになりたいときの過ごし方

「ひとりになりたい」と感じたとき、私はスマホをリュックのいちばん奥にしまい込みます。そして、そのままリュックを背負ってカフェや図書館へ向かいます。
カフェでゆっくりお茶をする
仕事で疲れたときや、気持ちを切り替えたいときは、お気に入りのカフェで大好きなコーヒーをいただきます。ひとりでゆっくりとコーヒーを飲む時間は、それだけでどこか贅沢な気分を味わえます。
ウィンドウショッピングをする
お昼休みや帰り道などは、お気に入りのお店に立ち寄ります。好きな洋服や雑貨を見ているだけで気分転換につながりますし、欲しい物をイメージするだけで、モチベーションが上がります。
図書館で好きな本を探す
私の趣味は読書です。最近ではタブレットやスマホで本を読む方も多いようですが、私は紙のページをめくるときのワクワク感が好きで、やはり本は紙派です。
図書館の本棚をゆっくり眺めながら、「どのような本に出会えるだろう」と、探す時間を楽しんでいます。気軽に読める雑誌や写真集、かわいい絵本なども想像力をふくらませてくれます。
音楽を聞く
私は、元気になりたいときにアップテンポの曲、癒やしが欲しいときにバラードや自然音を聞きます。ラジオを流したまま、ダラダラと過ごす時間も好きです。
湯船にゆっくり浸かる
私は冷え性ということもあり、バスタイムを大切にしています。湯船にゆっくり浸かると全身の血流が良くなり、体の疲れも和らぎます。好きな入浴剤を入れて温泉気分を味わったり、ハーブの香りを楽しんだりすると、心も体もリラックスできるのでおすすめです。
バスタイムを充実させるためには、バス・トイレ別の住まいを選びましょう。家族と暮らしている場合でも、バスとトイレが分かれていれば、外からの刺激や情報をシャットアウトできます。1日の終わりに、誰にも邪魔されず、湯船でほっとする時間は、至福のひと時です。
「ひとりにして欲しい」と感じたときは、周囲にどう伝えると波が立たない?
「ひとりにして欲しい」と感じているときに、相手にも気持ち良く過ごしてもらおうと考えていると、なかなか自分の気持ちを言えない場合があります。場所やタイプ別に考えてみましょう。
職場の上司や先輩の場合
職場の上司や先輩に対して、自分の要求を伝えるのは緊張するかもしれませんが、相手への感謝を伝えることで、言いやすくなります。具体的には、「申し訳ないのですが~」「残念ながら~」「あいにくですが~」など、クッション言葉を添えると、角が立ちにくくなります。
・職場の上司から食事に誘われて断りたいときの伝え方
「お誘いありがとうございます。せっかくですが、私は予定があって参加できません。」
・有給休暇で休みたいときの伝え方
「私用のため(会社の通例にもよりますが詳細を伝えなくてもOK)、有給休暇を申請したいです」
義理の家族の場合
義理の父母や義理の兄弟との関係に悩んでいる人は少なくありません。そのため、「断りづらい」と感じてなかなか言い出せない場面もあるでしょう。しかし、家族であってもお互いに対等な存在であることに変わりありません。我慢してストレスを抱えるよりも、自分の心を守ることを優先してみましょう。
・義理母から病院や買い物の付き添いを頼まれたときの伝え方
「今日は、出かけるから難しそう」
「送るだけならできます」
・姉から何度も電話がかかってくるときの断り方
「心配してくれるのは嬉しいけれど、私のことは私で決めようと思います」
パートナーや仲の良い友達の場合
パートナーや友達は安心感を与えてくれる存在です。だからこそ、無理に我慢するのではなく、素直な気持ちを伝えることが大切です。
・ひとりでゆっくり過ごしたいときの伝え方
「今日は少し疲れているから、ひとりでゆっくりしたい」
「また、今度ゆっくり話そうね」
ひとりになりたいと感じたら無理せず休もう
ひとりになると、これまで優先してきた「一般的なルール」や「まわりの価値観」に気づきます。そのようなときこそ、自分の好き嫌いの感覚や感情を大切にしてみましょう。
また、「ひとりになりたい」と伝えたとき、それを理解して受け入れてくれる相手は、きっと信頼できる存在です。そのような相手を、少しずつ増やしていくことで、過ごしやすくなっていくでしょう。
私たちは、さまざまな人と出会い、多くの出来事や感情を経験しながら生きています。しかし、生涯ずっと付き合っていく相手は、他の誰でもなく、「自分自身」です。だからこそ、自分の気持ちを粗末にしないで欲しいのです。
「ひとりになりたい」と感じたときは、勇気を出して少し立ち止まって休んでみましょう。





