エコバッグは、お買い物に行くときの必須アイテムで、マイバッグやリユーザブルバッグとも呼ばれるものです。レジ袋有料化や環境保護の点からも、エコバッグは今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。また、エコバッグはただの買い物袋としてだけでなく、いろいろなことに使えるので、一つ持っておくと便利です。
今回は、ミシンなしで作れる、簡単なエコバッグの作り方をいくつか紹介していきます。世界で一つだけのマイオリジナルエコバッグを、手作りしてみてはいかがでしょうか？
ハンドメイド初心者でもエコバッグは作れる？
エコバッグは、日常に欠かせないものです。普段持ち歩いて毎日のように使うものだからこそ、お気に入りの柄や色の布地、用途に合わせたサイズなどで手作りできれば素敵でしょう。
「わが家にはミシンがないし、裁縫も苦手」という方や、ハンドメイド初心者の方でも、簡単にエコバッグを作る方法があります。
それは「裁ほう上手」など、針や糸が不要な布用の強力接着剤を使う方法です。布用強力両面テープや布用の強力接着剤をうまく使えば、工作感覚で手作りエコバッグに挑戦できます。
100均にもいろいろな”縫わない”お裁縫アイテムがあるので、探してみてください。
エコバッグを手作りするメリット
好きな柄、色、布地で手作りした世界で一つだけのエコバッグを使うと、毎日のお買い物がより楽しくなります。自分で布から選んで一生懸命作ったものなので、愛着も湧いて、持ち歩くだけで楽しい気持ちになるのです。
また、用途に合わせてサイズなどを変えられるのも、手作りの大きなメリットです。お子さまの夏休みの宿題に、親子で手作りエコバッグに挑戦してみるのも素敵です。
ハンドメイド作家が教える、手作りエコバッグを成功させるコツ
手作りエコバッグを作るにあたって、注意しなければならないことをいくつかご紹介します。
用途によっては手縫いなどを併用して強度を高めよう
中に入れるものによって、手作りエコバッグに求められる強度が変わってきます。重いものをよく入れる場合は、布用接着剤だけでは心配です。バイアステープを補強のために併用したり、気になる部分をさらに瞬間接着剤でしっかり留めたりするなどの工夫をしてみましょう。
ミシンを使うとよりしっかりした作りにできますが、ミシンがないご家庭もあると思います。その場合、接着剤だけで作るのが心配であれば、布用強力接着剤と併せて頑張って手縫いをしてみましょう。接着剤だけでは心配な取っ手部分を縫っておくなど、工夫することをおすすめします。
長さなどをきっちり測る
長さをきっちり測り、線を引いたり、印をつけたりすることで、失敗のリスクがぐんと下がります。また、作業中にマチ針やクリップなどでしっかりと留めて、ずれないようにすることも大切です。
自分に合った形・使い方のできるデザインを選ぶ
エコバッグにも、いろいろな形や大きさがあります。普段から持ち歩き、ちょっとしたものを入れるときに使う場合は、かさばらずコンパクトに畳めるものなど、自分に合った形や使い方ができるものを手作りしてみましょう。
エコバッグを畳むのが面倒、お洗濯も大変と感じている方には、シンプルな一枚布である風呂敷をエコバッグにする方法もおすすめです。後ほど、こちらの方法も紹介していきます。
作業する場所をあらかじめ片づけたうえで確保すると慌てない
作業をするうえで大切なことは、実はお片づけです。あらかじめ作業できるスペースを確保しておけば、作業効率が上がります。作業中に要らなくなった道具をしまったり、出たごみをその都度捨てたりするだけでも、物や道具がどこにあるかわからなくなって焦ることが減ります。
とくにお裁縫は細かい道具類や布パーツなどが多いので、作業がはかどるように、すっきりとした場所で行うようにしましょう。
底が広くて大きいマチ付きエコバッグの作り方
底が広く、マチも十分にあるシンプルなエコバッグの作り方です。使う布の大きさを変えれば、大きいもの、小さいものなどサイズを変更できます。「裁ほう上手」という洗濯も可能な布用の強力接着剤や、布用強力両面テープを使って作ります。よりしっかりとした強度のものを作りたい方は、手縫いやミシンでも作ることも可能です。
STEP1. 必要な道具や材料を準備する
準備したい道具は以下になります。
・はぎれ（55×50cm使用）
・カバンの持ち手（ダイソーのものを使用）
・裁ほう上手（布用の強力接着剤）
・布用強力両面テープ
・クリップ（裁縫用あるいは普通のクリップでも代用可能）
・アイロン
・アイロン台
・定規
・布用ハサミ
・取手補強用に針と糸
STEP2. 半分に折って、袋状にする
布を裏返して半分に折り、長方形にします。はみ出る部分があれば、布用ハサミでカットしておきましょう。クリップでずれないように留めておきます。
両端に裁ほう上手を塗って、1cm幅くらいを一つ折りにして接着し、アイロンでしっかり押さえます。折った部分に裁ほう上手を塗り、もう一度折ってアイロンで押さえ、三つ折りの状態にします。
口の部分は布用強力両面テープを貼り、三つ折りにして接着し、布の端の処理をします。
STEP3. 左右を折って接着し、マチを作る
左右7cmのところで折り、底の部分を布用接着剤で接着してアイロンを当てます。ずれないようにクリップで留めておきましょう。
底のクリップが二つとまっている部分のみ、裁ほう上手で接着して、アイロンをしっかりと押し当てます。さらに、全体にアイロンをかけて型押ししておきます。
STEP4.裏返す
裏返して、布の表が出るようにします。
STEP5.底マチを広げてアイロンで形を整える
STEP3で接着した底の部分がこのような形になります。マチができているので、アイロンで折り目をつけて紙袋のような形を作っておきます。
STEP6.取手をつける
裁ほう上手とアイロンで、取っ手を接着していきます。持ち手は強度が心配なので、針と糸で取手部分のみを少し縫って補強しておきます。
STEP7.完成
接着剤がしっかりと乾いたら完成です。
たくさん入るシンプルなエコバッグができあがりました。お好みの色、柄の布で挑戦してみましょう。
持ち運びに便利！コンパクトなエコバッグの作り方
手ぬぐいで作る、縫わないレジ袋風のエコバッグの作り方です。レジ袋と同じ形をしているので、コンパクトに畳めてかさばりません。手ぬぐいを切って、布用強力接着剤で接着して作っていきます。
使う布用の強力接着剤は、アイロンでしっかりと接着でき、すぐにくっつくタイプのものがおすすめです。今回は、ダイソーの「クラフト小町」という布用接着剤で作っています。クラフト小町も、アイロンを当てると速く接着できるため、乾いた後もしっかりとくっついて頑丈にできあがりました。手に入りやすいので、おすすめです。
STEP1. 必要な道具を準備する
・手ぬぐい（90×33cm使用） 一枚
・裁ほう上手やクラフト小町など（布用の強力接着剤）
・クリップ（裁縫用なければ普通のクリップでも代用可能）
・アイロン
・アイロン台
・定規
・布用ハサミ
STEP2. 手ぬぐいを折って印をつける
手ぬぐいを表側が中に来るように裏返して、縦に半分に折ります。
さらに、横に半分に折ります。
折って重なっている角に印をつけます。
STEP3. 長さを測り、線を引く
裏側を上にして広げて、印をつけた部分を確認します。
印から上下に10cmずつ線を引きます。
左右にも15cmずつ線を引きます。
上の画像のように、引いた十字を囲む長方形を描きます。さらに、その長方形の外側に、1.5cmほどの幅の線を引いて、のりしろ部分を作ります。のりしろ部分の四つ角に、斜めの線を引いておきましょう。
STEP4.取手部分を作る
長方形を布用ハサミでくりぬきます。（のりしろ部分はくりぬかないよう注意）さらに、のりしろ部分に引いた斜めの線も切ります。
布用強力接着剤をのりしろ部分に塗り、外側の線に向かって折り曲げて、アイロンでしっかりと接着します。
すべてののりしろ部分を貼り終えたら、手ぬぐいを裏向きのまま半分に折って、下の画像のような形にします。
STEP5. 両端を接着する
袋の持ち手となる部分との境目に、クリップをつけます。クリップより下の部分を布用の強力接着剤で接着し、アイロンで押さえます。反対側も同じように接着しましょう。
STEP6.折り込んでマチを作る
しっかりとくっついたらクリップを外し、手ぬぐいが表向きになるように裏返します。表に返したら、取っ手部分から底部分までレジ袋のように折り込みます。取手は山折りになるように、取手より下は谷折りになるようにしましょう。
このような状態になっていれば大丈夫です。これによって、マチができます。
アイロンでしっかりと折り線をつけて、ずれないようにクリップで留めておきましょう。
STEP7.底の部分を接着する
底部分を布用強力接着剤で接着し、アイロンで押さえます。端の折りたたんである部分は、裏側部分のみを接着します。
この部分は接着しません。
STEP8.完成
しっかりと乾いたら完成です。
このように、レジ袋のように横にマチがあり、コンパクトに折りたためるエコバッグになりました。
あっという間に完成！大容量の簡単すぎる手作りエコバッグ
着なくなったTシャツも、エコバッグにリメイクすることが可能です。Tシャツを切って結ぶだけで、あっという間に完成する、縫わないエコバッグの作り方をご紹介します。
長さを測ったり貼り付けたりする作業などもなく、ただ切って結ぶだけなので、ハンドメイド初心者さんやお子さまにもおすすめの方法です。お気に入りのTシャツが伸びてしまってもう着られないときにも、リメイクして再活用できるため、ぜひ試してみてください。
STEP1. 必要な道具や材料を準備する
・着なくなったTシャツ
・布用ハサミ
Tシャツの大きさによって、できあがりのサイズが変わります。小さめが良い方は子ども用、大きめが良い方は、大人用を使用してください。
STEP2. Tシャツを切る
Tシャツの裾の縫い目に沿って、布用ハサミで切っていきます。
袖部分と首部分も切ります。
STEP3. 裾部分を切って結ぶ
Tシャツの裾部分に縦にハサミを入れて、結べるくらいの長さに切ります。（7～10cmほど）前部分と後ろ部分の布の両方を重ねて、一緒に切っていきましょう。フリンジのような見た目になります。
フリンジのように切った部分の前と後ろをペアにして、固結びにしていきます。この部分が底部分になるので、隙間がないようにしっかりと結びましょう。
STEP4.完成
完成です。
持ってみて、口が小さくて出し入れがしにくいと感じたら、首回り部分をもう少し広くカットして、お好みの形に調節してみてください。
エコバッグがないときに便利！風呂敷やハンカチで作る手作りエコバッグの作り方
風呂敷や大判ハンカチなどを袋状にして、すぐにエコバッグとして使える方法の紹介です。急にエコバッグが必要になったときなどに、手持ちの大判ハンカチなどでも代用できるため便利です。3種類の簡単な結び方を紹介していきます。布一枚あれば簡単にできるので、ぜひ試してみてください。
簡単にすぐできるエコバックを作る手順
布を広げて、上に商品をのせます。
上下を固結びにします。
結んだ場所を一緒に持ち上げれば、完成です。
風呂敷など、買い物かごをすっぽり覆えるくらいの大きさの布であれば、買い物かごに直接布をかぶせて上下を結ぶと、かごからそのまま取り出せて便利です。
取り出し口が開閉できるエコバックを作る手順
布を広げてその上に商品を置き、上下をしっかり結びます。
右側の先ほど一つ結びに結んだ先端同士を固結びにし、左側も同じように結びます。
左右にできた持ち手をしっかりと引っ張れば、取り出し口が開閉できるエコバッグの完成です。
マチがあり大きい袋を作れるエコバックを作る手順
布を裏返して、三角に折ります。
左右を一つ結びにします。
ひっくり返して、布を表向きにします。
三角の頂点部分を固結びにすれば、完成です。
マチもあるため、たくさん入ります。
100均の袋リメイクで作る簡単折りたたみエコバッグの作り方
既製品の100均の袋を折りたたんで留められるようにする、リメイク方法を紹介します。布用の強力両面テープか布用接着剤を使い、マジックテープで留めるタイプのバンドをつけるだけと簡単です。折りたたんでコンパクトにしまえるようになるので、持ち運びに便利です。お手持ちのカバンでも試してみてください。
STEP1. 必要な道具を準備する
・お好みのサイズのカバン
・100均の便利ベルト（マジックテープで留められる短い結束バンド）
・布用強力両面テープ（布用接着剤）
STEP2.お好みのカバンを用意する
お好みのカバンを用意します。今回は、使わないときコンパクトに畳んでおけるシューズバックがほしかったので、以下のような巾着タイプを選びました。
STEP3. ベルトをカバンに接着する
マジックテープ付きのベルトの、マジックテープのふわふわしているほうの裏側に、強力布用両面テープを貼ります。
袋の口の中心より少しずらした場所に、マジックテープ付きのベルトが袋の中に入るようにして、下の画像のように貼り付けます。内側につけることにより、マジックテープ付きのベルトが外に出ないので、ぶらぶらしません。
STEP4.完成
袋を畳んで袋の口のほうに向かってくるくると丸め、取り付けたマジックテープ付きのベルトを巻きつけて留めたら完成です。ベルトを袋につけているので、広げている間になくす心配がなく便利です。
袋が小さいので、ベルトを二重に巻いています。ベルトを一周で巻けるくらいの大きな袋や分厚い袋の場合は、STEP3.で中心にベルトを貼り付けましょう。
さっそくエコバッグを手作りしてみよう！
エコバッグは、毎日持ち歩いて使うものです。そのため、好きなデザイン、色などで手作りできれば、気分も上がってお買い物がより楽しくなるでしょう。また、お買い物以外にもいろいろな用途で使えるので、エコバッグが一つあるだけでとても重宝します。
こだわりの世界に一つだけのマイエコバッグ作りに、ぜひ挑戦してみてください。
