初心者のためのハムスターの飼い方|毎日・毎週すべきことを飼育歴6年の飼い主が解説

目次

ハムスターは、犬や猫よりも比較的簡単にお世話ができます。一人暮らしや小さな子どもがいるご家庭で、ハムスターを飼いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ハムスターを育てる際には、適切な飼い方を知っておくことが重要です。

そこで今回は、ハムスターの飼い方を解説します。必要な用品や、我が家で実際に行っているお世話も紹介しますので、ハムスターをお迎えする前に確認してみてください。

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ハムスターはどんな動物?

ハムスターは、短いしっぽに大きな目、まん丸なフォルムが特徴的な夜行性のネズミの仲間です。ハムスターは、ほお袋と呼ばれるご飯を貯められる袋を持ち、ご飯を安全な場所に運んでから食べる習性があります。

野生のハムスターは、乾燥地帯で地面に穴を掘って暮らしているため、水に濡れるのが苦手です。体をきれいにするときには、砂浴びを行います。また、巣穴で暮らしていた名残が今も残っており、寝る際には狭くて暗い場所を好んで選ぶのが特徴です。

また、ハムスターは視力が弱く、嗅覚に頼って暮らしていることがわかっています。植物性傾向の強い雑食性で、野菜や種子類のほかに虫も好んで食べます。寿命は、2年~3年ほどです。

ハムスターの種類

現在、日本で販売されているハムスターは5種類です。それぞれのハムスターの特徴や性格について紹介します。

ゴールデンハムスター

ゴールデンハムスターは、日本で流通しているハムスターの中で、一番大きな種類です。体長は約15~20cm、体重は100~200gほどあります。毛色にもさまざまなバリエーションがあり、人気のあるハムスターです。

性格はおっとりとしていて、比較的人に慣れやすいとされています。ただし、なわばり意識がほかのハムスターよりも強いため、必ず1つのケージにつき1匹で飼育をしましょう。

ジャンガリアンハムスター

ジャンガリアンハムスターは、ゴールデンハムスターと同じくらい人気のある種類です。体長は約6~12cm、体重は20~45gほどです。毛色はノーマルとブルーサファイアのほかに、ホワイトやプディングなどがあります。

性格は、ハムスターによって個体差が大きいのが特徴です。人の手が大好きなハムスターもいれば、飼い主の手を攻撃するような子もいます。

キャンベルハムスター

キャンベルハムスターは、日本ではあまり見かけない種類です。体長は約7~13cm、体重は20~45gです。毛色はゴールデンハムスターと同様に、さまざまなバリエーションがあります。

活発でやんちゃな性格をしており、ジャンガリアンハムスターよりも運動が大好きなイメージが強いです。小さい頃から触れる練習をしておくと、飼い主にも慣れてくれます。

ロボロフスキーハムスター

ロボロフスキーハムスターは、日本で販売されているハムスターの中で一番小さな種類です。体長は約7~10cm、体重は約20~25gです。毛色は、ノーマルやホワイトフェイス、スーパーホワイトなどがあります。

ロボロフスキーハムスターは、ほかのハムスターに比べてなわばり意識が低く、多頭飼育できる可能性があります。ただし、臆病な性格の子が多いため、飼い主に慣れるのには時間がかかると考えておきましょう。

チャイニーズハムスター

チャイニーズハムスターは、日本でほとんど見かけないめずらしい種類です。体長は約9~11cm、体重は30〜40gほどあります。長めのしっぽとスリムな体型が特徴的で、毛色はノーマルとシルバーの2種類です。

性格は温厚な子が多く、人慣れも早いとされています。運動神経がよいため、脱走には注意が必要です。

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ハムスターを飼育するのに必要な道具・準備すべきもの

ハムスターを飼育する際には、以下の用品を最低限そろえましょう。

・ケージ

・トイレ砂

・トイレ用の容器

・砂浴び用の砂

・砂浴び用の容器

・給水器

・回し車

・巣箱

・ハムスター用のフード

・フード入れ

・床材

ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスター、ロボロフスキーハムスターでは、体の大きさが異なります。体の大きさによって必要な用品の大きさも異なるため、家族に迎えるハムスターの種類を決めてから用品をそろえるようにしましょう。

トイレ砂を選ぶ際には、固まらない砂を選ぶことをおすすめします。水分を吸収して固まる砂は、ハムスターが誤飲した際に口や体内で固まり、最悪の場合は命に関わる可能性があります。事故を防ぐためにも、固まらない砂を選択しましょう。

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【毎日すること】ハムスターのお世話

ここからは、毎日行うハムスターのお世話について、飼育初心者の方に向けて解説します。

水の交換

給水器の水は、毎日交換が必要です。水はペット専用のものを用意する必要はないので、水道水を利用しましょう。

交換後は、給水器からきちんと水が出ているかを確認することが大切です。浄水器のある家であれば、いつでも清潔な水をハムスターに与えられます。

毎日飲んで交換する水なので給水器をケージに取り付ける際には高さに注意しましょう。給水器の水が出る部分に床材が当たった状態になるとケージ内が水浸しになる恐れがあるため注意が必要です。

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ご飯

ご飯は、毎日ハムスター用のペレットを与えましょう。1日の目安量は、ハムスターの大きさによって異なり、体重の5~10%と言われています。

ゴールデンハムスターの場合は、1日5~10g、ジャンガリアンハムスターの場合は、1日3~4gがペレットの目安量です。

頻度に関しては1日で何回かに分けてあげるのではなく、1日1回与えるので十分です。ハムスターが活動的になる夕方以降にあげるとよく食べるのでおすすめです。

また、ハムスターによって異なりますが、前日に残したご飯は食べないこともあるので、毎日の残し具合をみて、同じ量を残しているようなら、毎日残りも交換してあげるのが良いでしょう。

トイレ掃除

ケージの中に設置しているトイレの掃除を毎日行います。ハムスターは、ある程度おしっこの場所を覚える動物です。トイレ用の砂を容器に入れておくと、その中でおしっこをします。

時には回し車で遊びながらおしっこをしていたり、ケージ内のいろんなところに汚れが飛んでいることもあるので、日ごろの習性を観察しながら汚れが残らないように掃除をするようにしましょう。

おしっこは放置するとにおいの原因になるため、できる限りトイレは毎日掃除が必要です。

おやつ

ハムスターのおやつは、主食のペレット以外の豆腐や野菜、ひまわりの種などです。ハムスターによっておやつの好みが異なるので、さまざまなバリエーションのおやつを用意しておくと好みがわかります。

おやつは食べ過ぎもよくないので、1日1,2個を目安に与えるようにしましょう。手渡しでおやつを与えていると、ハムスターも飼い主に慣れやすくなります。

へやんぽ

へやんぽとは、部屋の中で散歩を行うという意味の言葉です。散歩と言っても、犬のようにリードを付けて歩くのではなく、部屋の限られたスペース内で、ハムスターを自由に歩かせることをへやんぽと呼びます。

へやんぽはハムスターが「出たい」と意思表示をしたときに30分~1時間ほどおこないます。本棚のすき間でうたた寝したり、ティッシュの箱の中に秘密基地を作ったりと、自由に過ごしています。

ただし、へやんぽは絶対に必要なお世話ではありません。部屋の中でハムスターが安全に歩けるスペースがない場合は、無理に行わず、ケージ内で運動できるような環境を作ってあげましょう。

体重測定

毎日のお世話としては少し手間ですが、ハムスターは体調の悪さを隠す生き物なので、毎日の体重の変化を記録し、体調に以上がないかを確認することをおすすめします。

やり方としては、へやんぽの途中などで、おやつで電子計量器に誘導し計測する方法があります。ハムスターがじっとしてくれず、逃げてしまう時にはプラスチックのお茶碗を用意し、その中に入れて測定すると上手くいきます。

【週に1回すること】ハムスターのお世話

次に、週1回行うハムスターのお世話を紹介します。初めてハムスターを飼う方は、ぜひ参考にしてみてください。

ケージの掃除

週に1度は、ケージ全体の掃除を行います。あまり汚れが目立たないようであれば、ペット用のウェットティッシュなどで拭き掃除をします。汚れが目立つ場合は、浴室などでケージを丸洗いするのがおすすめです。

汚れだけじゃなく、ハムスターの健康を考えてケージのアルコール消毒をしてあげるのも掃除の一つです。目に見えない汚れからハムスターが皮膚病になることもあるため、気になる場合にはするようにしましょう。

掃除後、ケージはしっかり乾燥させてから使用しましょう。ケージを乾かす際には、浴室乾燥機が付いていると便利です。

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床材の交換

週1回の頻度で、床材の交換が必要です。床材には、ハムスターのフンや食べ残しなどが付着し、よく汚れます。床材の交換を行わないと雑菌が繁殖し、ハムスターが病気になる可能性が高くなります。

床材には紙製の床材や新聞紙、キッチンペーパーを細かくカットしたものを使用します。

ハムスターが健康に暮らすためにも、床材をすべて換えて、ケージ内を清潔に保つことが重要です。ただし、すべてを換えてしまって自分のにおいがしなくなってハムスターがパニックになることもあるので、様子をみながら一部を残して新しいものと混ぜてみたり試してみてもいいでしょう。

目視で健康チェック

毎日の体重チェックとは別で週に1回程度はハムスターをじっくり観察して脱毛や腫瘍がないか、目視でチェックする機会をつくるのがおすすめです。

体重の増減ではわからない、体の変化に気が付くことができるため、問題があった時にすぐに病院で診てもらうことができます。

透明のプラスチックの虫かごなど、狭いところに入れると観察しやすいです。

飼い主歴6年の私が答える、ハムスターによくある質問

ここからはハムスター飼育歴6年の私が、ハムスターに関するよくある質問に回答していきます。ぜひ、ハムスターを飼育するときの参考にしてみてください。

ハムスターは2匹以上同じケージで飼える?

ハムスターはなわばり意識が強く、基本的に同じケージで2匹以上飼育できません。とくにゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターは、高確率でケンカに発展します。ハムスターのケンカは、命に関わるケガをする可能性が高いため、同じケージで2匹以上飼育することはおすすめできません。

ただし、小さい頃から一緒に暮らしているロボロフスキーハムスターであれば、同居が成功する可能性があります。仲がよさそうに見えても、ある日突然ケンカする恐れもあるため、避難用のケージを用意しておきましょう。

シャンプーをする必要はある?

ハムスターは、シャンプーをする必要はありません。体をきれいにするときは、砂浴びをして汚れを落とします。

ハムスターは水に濡れることにストレスを感じるため、シャンプーをしたり体を濡らしたりするのは、避けた方がよいでしょう。

ハムスターと一緒に遊べる?

人に触られるのが好きかどうかは、ハムスターの性格によって大きく異なります。SNSなどでは、飼い主に撫でられながら手の上で寝ているハムスターを見かけますが、そこまでなつくことはほぼありません。

我が家では6匹以上ハムスターを飼育してきましたが、人に触られるのが好きな子はいませんでした。中には人の手を噛むハムスターもいたので、人になつくというよりは、人に慣れる生き物だと考えた方がよいでしょう。

また、ハムスターは犬や猫のように、おもちゃで遊ぶことは基本的にできません。ハムスターは、行動を見て癒やされる動物だと思っておきましょう。

ハムスターは鳴く?

ハムスターは、あまり鳴きません。怒ったときや恐怖を感じたときに「ジージー」や「キーキー」と鳴く場合がありますが、犬や猫の鳴き声よりも小さい声で鳴きます。

近所迷惑になるような鳴き声は出しませんが、ハムスターを飼育するときには、ペット可またはペット相談可の物件を選ぶ必要があります。

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お家でハムスターを飼育してみよう

日本では、大きさや性格の異なる5種類のハムスターが販売されています。ハムスターの大きさによって飼育用品の大きさも異なるため、家族に迎えるハムスターの種類を決めてから用品をそろえるのがおすすめです。

ハムスターのお世話は、毎日行うことと、週1回行うことにわけられます。ハムスターの命に関わることなので、毎日しっかりとお世話をしましょう。

事前の準備をしっかり行い、今回紹介したお世話をきちんとできるかどうか家族と話し合ってから、ぜひハムスターをお迎えしてみてください。