引っ越し直後や模様替えなどのタイミングで、電子レンジの置き場所に迷ったことはありませんか?調理のしやすさや安全性を考えると、電子レンジを置く際は適切な場所を選ぶことが重要です。
今回は電子レンジの置き場所について、作業台からの距離、電源位置、通気性の確保といった基本ポイントを、家電の専門家の知識を元に分かりやすく説明します。また、限られたスペースを最大限に活用できるアイデアや、便利な収納グッズもご紹介していきます。
あなたのキッチンをより快適にするためのヒントをお届けします。さらに、調理のしやすいシステムキッチンやIH付きのキッチンの物件情報もご紹介していますので、お引越し予定の方も是非チェックしてみてください。
つい置いてしまいがち?実は電子レンジを置いてはいけない場所
「電子レンジの正しい置き場所」とは、一体どこなのでしょうか。キッチンの間取り自体はある程度決まっているので多くの人が置きがちな場所はありますが、実は置いてはいけない危険な場所もあります。
まずは、電子レンジを安全に使用するために、絶対に避けるべき場所を紹介します。
水場・火気の近く
電子レンジを水場や火気の近くに置くのは非常に危険です。水が飛び散ったり、火が近づくことで、故障や火災の原因となる可能性があります。特にシンクの近くやガス、IHコンロのそばに置くのは避けましょう。
高すぎる場所
高い場所に電子レンジを置くと、調理中に中身を取り出す際、うっかり力をかけてしまって落下するリスクがあります。
また、高い位置では操作がしづらく、火傷の危険も増します。電子レンジは、目の高さやそれ以下の位置に設置すると安心です。
床に直置き
逆に床に電子レンジを直接置くのもNGです。通気性が確保されず、故障や過熱の原因になることがあります。また、操作もしづらく、不衛生な環境になるかもしれません。
ある程度高さがあって安定する台を用意し、床からは離れた場所に設置しましょう。
家具の中に密閉された場所(周りのスペースに余裕がない場所)
家具の中や狭いスペースに電子レンジを置くと、熱がこもりやすくなり、電子レンジが過熱するリスクがあります。
特にオーブン付きの電子レンジを使用する場合は周りに十分な空間を確保し、通気性の良い場所に設置することが重要です。
【補足】電子レンジの上にはモノ自体置いてはいけない
電子レンジの上は、ついつい他の家電や物を置いてしまいがちですが、これは火災の危険があり大変危険なのでやめましょう。特に熱を発する家電や重いものは、常に電子レンジの上に置かないようにして下さい。
どうしても上に物を置きたい場合は、専用のレンジ上ラックを使用するのがおすすめです。
電子レンジの置き場所を決めるポイント
電子レンジをどこに置くかは、キッチンの使い勝手や安全性に大きな影響を与えます。次に、置き場所を決める際に決め手になるポイントを解説します。
作業台や調理スペースとの距離
調理中に頻繁に使用する電子レンジは、作業台や調理スペースから遠すぎると使いづらく、近すぎると他の作業がしにくくなります。
電子レンジはシンクと冷蔵庫の間にあると調理の時スムーズに移動できるので、作業効率アップにも繋がります。さらに、電子レンジは調理する場所から約1メートルの距離を確保すると使いやすく邪魔になりにくいのでおすすめです。毎日の使いやすさを意識して配置しましょう。
通気性が確保されているか
電子レンジは使用中に熱を発します。そのため、通気性が確保されていないと故障や過熱の原因になります。特に壁や家具に近づけすぎないようにし、周りに10〜20センチほどの空間を確保することが必要です。
ただし、機種ごとに適切な放熱スペースは違うので、電子レンジの説明書をよく確認してから設置しましょう。
電源の位置と延長コードの有無
電子レンジを設置する際には、電源の位置も重要なポイントです。できるだけ電子レンジに近い場所にコンセントを使用します。安易に延長コードを使用すると、電力供給が不安定になったり、コードが引っかかったりして火災や感電の原因になることがあるため、直接コンセントに差し込むようにしましょう。
さらに、電子レンジを安全に使用するためには「アース線の取り付け」も欠かせません。電子レンジを設置する場合は漏電が発生した際に感電のリスクを減らすため、アース線を正しく取り付けることが推奨されています。
一般的にシステムキッチン付きの部屋にはアース線対応コンセントが設置されていますが、もし対応していないという場合はアース線の工事をおすすめします。
電子レンジの置き場所を作るのにおすすめのグッズ
限られたキッチンスペースでも、電子レンジを効率的に置ける便利なグッズを活用すれば、スペースの有効活用が可能です。電子レンジの置き場所を作るために役立つアイテムを紹介します。
電子レンジ台・メタルラック
電子レンジ専用の台やメタルラックは、キッチンスペースを効率的に使うための定番アイテムです。上下にスペースを作れるので、他の家電や調味料なども一緒に収納できます。耐荷重や収納できるサイズを確認し、電子レンジに合ったものを選びましょう。
壁掛け棚・シェルフ
壁に取り付けるタイプの棚やシェルフは、床のスペースを取らずに電子レンジを収納できる優れものです。特に小さいキッチンでは、壁を有効活用することで作業スペースを広げられます。取り付ける際は、耐久性を確認し、しっかりと固定することが必要です。
スライド式トレイ
スライド式トレイは、電子レンジを使う際に前後にスライドさせることで使い勝手を向上させるアイテムです。調理中のスペースを広げたり、掃除の際にも便利です。また、電子レンジを使わない時には収納できるので、キッチンを広く使うことができます。
レンジ上ラック
電子レンジの上に設置するラックは、上下のスペースを有効に活用できるため、限られたキッチンでも収納力をアップできます。調味料やキッチン家電などを置くのに便利で、電子レンジをより効率的に使えます。
キッチンカウンター上の拡張ラック
キッチンカウンター上の拡張ラックは、電子レンジを置くスペースを作りつつ、カウンターの上を効率的に活用できる棚です。
特にキッチンが狭い場合でも、カウンター上のデッドスペースを有効活用することで、電子レンジや他の家電をすっきりと配置できます。
このラックは2段や3段のものがあり、電子レンジの上にトースターやミキサーなどのキッチン家電を置くことも可能です。さらに、ラックの側面にはフックや収納カゴが付いているタイプも多く、調理器具や調味料を吊るすことができます。ラックの高さを調整できるタイプを選べば、自宅のキッチンにぴったりとフィットさせることができるため、スペースに無駄がありません。
コーナーラック
コーナーラックは、キッチンの隅やカウンターの角を活用して電子レンジを配置できるアイテムです。キッチンのコーナー部分はデッドスペースになりがちですが、コーナーラックを使えばこのスペースを最大限に活かして収納力をアップさせることができます。
特にL字型や三角形のデザインのラックは、コーナー部分にフィットするため、効率的なレイアウトが可能です。
このラックは、電子レンジだけでなく、他の家電や食器、調味料を収納するためのスペースとしても活躍します。また、調理時に取り出しやすい位置に設置できるため、作業効率もアップ。キッチン全体のスペースを有効に使いたい場合にぴったりの解決策です。
さらにたくさんのキッチン家電を収納したいなら、システムキッチン対応のお部屋もおすすめです。
限られた間取り(キッチンスペース)で電子レンジを置くテクニック
狭いキッチンでも、工夫次第で電子レンジを快適に配置することが可能です。特に単身向けの部屋にありがちな一口コンロ+狭小シンクなどの場合、レンジの存在は日々の食事のバリエーションを増やすために必須とも言えます。
ここからは、キッチンスペースが限られている場合の設置テクニックをいくつかご紹介します。
冷蔵庫の上に置く
冷蔵庫の上に電子レンジを置くのは、限られたスペースを有効に活用する方法の一つです。
ただし、冷蔵庫の高さや安定性を確認し、操作しやすい高さかを考慮する必要があります。また、冷蔵庫の上は耐熱温度が決められているので、電子レンジを置いて良いかを事前に確認しておきましょう。
電子レンジ台(メタルラック)を設置する
メタルラックや電子レンジ専用台を使用することで、上下にスペースを確保し、他の家電やキッチン用品もまとめて収納できます。耐荷重に注意して、しっかりとした作りのものを選ぶと安心です。
ダイニング(リビング)に置く
もしキッチン周りに十分なスペースがない場合は、思い切ってダイニングやリビングにレンジを設置するのも一つの方法です。特に広めのリビングがある場合、専用のラックや棚を使っておしゃれに配置することもできますね。
シンク下に置く
シンク下の余裕のあるスペースを活用して、電子レンジを設置することもできます。
しかしその場合、通気性や湿気対策が重要です。また、シンク下は水分がたまりやすいため、十分に通気性を確保し、湿気対策を行うことが必要です。
余裕のある間取りで利便性を意識した電子レンジ配置テクニック
スペースに余裕がある場合は、より効率的で利便性の高い配置を意識して電子レンジを置くことができます。続いて、広いキッチンでの配置テクニックを紹介します。
調理の際の動線を意識してみる
調理中の動線を意識することで、作業の効率が大きく向上します。電子レンジを使う頻度や調理する流れをイメージして、使いやすい位置に配置しましょう。例えば、冷蔵庫の近くに置くことで、料理の際にスムーズに使用できます。
調理台と高さを合わせてみる
電子レンジを調理台と同じ高さに設置することで、作業のしやすさが向上します。電子レンジで調理するときに食材の出し入れが楽になり、作業の流れがスムーズになるため、効率がアップします。
電子レンジ周りでできがちなデッドスペースを有効活用する
電子レンジ周りにできるデッドスペースは、収納グッズを活用することで有効に使うことができます。例えば、電子レンジの上に専用ラックを設置することで、調味料やキッチン家電を収納できます。
また、調理小物やキッチン家電をたくさんお持ちの方には、収納場所に困らないシステムキッチン付きのお部屋もおすすめです。
キッチンワゴンに設置する
キャスター付きのワゴンに電子レンジを置けば、好きな場所に移動して使用することができます。よく使う調味料などと一緒に置くことで、調理の作業効率にもつながり便利です。キッチンの掃除をするときにも、移動させればサッと手入れできるので楽になりますよ。
さらに調理後のキッチンの汚れが気になる方には、IHコンロもおすすめ。IHコンロは汚れがついてもすぐに拭くだけでOKなのでお手入れの面倒もなく、掃除がお手軽です。
電子レンジの置き場所を知って動線を整備しよう!
電子レンジの置き場所は、キッチンの使い勝手や安全性に大きく影響します。スペースに応じた配置やグッズの活用で、効率的なキッチン環境を整えましょう。
また、動線を意識することで、料理の際の無駄な動きを減らし、作業の効率が向上します。ぜひこの記事を参考にして頂き、あなたのキッチンをより快適で使いやすくしましょう。