毎日の食器洗いって本当に大変ですよね。時間もかかるうえに手荒れもするため、できればやりたくないのが皆さんの本音かと思います。また、「賃貸物件だから食洗機を新たに設置できるかどうかわからない」と食洗機を諦めていませんか?
私は、自宅で食洗機を使い始めて6年になります。今回は、食洗機に関するメリット・デメリットのほか、賃貸物件での設置方法や活用事例などをご紹介します。便利な食洗機を使い、面倒な食器洗いからさよならしましょう!
【結論】賃貸でも食洗機は設置可能!ただし設置できるタイプは限られる
結論から述べると、賃貸物件でも食洗機の設置は可能といわれています。たとえワンルームマンションであっても、食洗機の置き場所さえあれば後付けできますが、すべてのタイプの食洗機が設置できるというわけではありません。残念ながら、工事が必要なタイプの食洗機は貸主の許可が必要で、場合によっては設置できないこともあります。
賃貸物件に後付けできるのは、基本的に「タンク式の据え置き・卓上型/ビルトイン型」食洗機で、いずれもほかの食洗機同様、きれいに食器を洗えます。
食洗機を利用するメリット
ここからは、6年間食洗機を使い続けている私が実感している食洗機のメリットをご紹介します。私自身は、一度食洗機を使ったことにより、食洗機がない物件に住むことは二度と考えられなくなりました。
食器洗いという面倒な作業から解放されることで、QOLが上がります。仮に別の家に住むようなことがあったとしても、間違いなく食洗機付きの物件を選ぶか、後付けで食洗機を設置するでしょう。
普通に手洗いするよりも節水・時間短縮できる
食洗機にありがちな誤解として「水を大量に使うんじゃないの?」という節水に関することが挙げられます。しかし、食洗器の使用は手洗いに比べ節水に効果的とされています。
【手洗いと食洗機の水道および電気代の比較】
●手洗いの場合 | |||
---|---|---|---|
ガス(年間) | 81.62 | ㎥使用 | 年間で約25,510円 |
水道(年間) | 47.45 | ㎥使用 | |
●食洗機の場合 | |||
電気(年間) | 525.20 | kWh使用 | 年間で約16,640円 |
水道(年間) | 10.80 | ㎥使用 |
※給湯器(40℃)使用水量 65ℓ/ 回(冷房期間は給湯器を使用しない)の手洗いの場合と、給水接続タイプで標準モードを利用した食器洗い乾燥機の場合との比較
※手洗い・食洗機ともに2回/1日で計算
※参考:経済産業省 資源エネルギー庁 「家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬」
上記の表を見ると、手洗いと食洗機の水道使用量を比較した場合、食洗機は手洗いの約1/5の水しか使用していないことがわかります。また、年間で約8,870円の節約が叶うのも魅力です。
もちろん、「機械」が洗うわけですから、仮に10分かかっていた手洗いも、食洗機ならほんの2、3分でセットが完了します。節水でき、なおかつ時間短縮できるのが食洗機の最大のメリットといえます。
食器洗いによる手荒れを予防できる
私が食洗機を導入した大きな理由が「手荒れの予防・改善」です。私は、長年冬場の手荒れに悩まされており、冬場に少しでも水に触れる機会を減らすため、食洗機を導入したのです。
すると、一ヶ月も経たないうちに手荒れが改善し、ハンドクリームも不要になりました。これはかなり衝撃的な出来事でした。
手荒れは本当につらいものです。肌の弱い人が手洗いをすると、少なからず手が荒れてしまいます。今回紹介したのはあくまで私の手のケースのため、全ての方がすぐに手荒れ改善するというわけではありませんが、肌に自信がない方は食洗機の導入を強くおすすめします!
食器や汚れのタイプによっては手洗いよりもきれいにできる
実際に食洗機を利用している人以外はイメージしにくいのですが、食洗機は洗浄に適した汚れと苦手な汚れが存在し、それぞれ仕上がり具合が異なります。
洗浄に適した汚れは「うっすらとした油汚れ」です。食洗機は熱湯で洗浄するため、このような油汚れは手洗いよりもきれいに洗えます。ただし、ひどい油汚れがあるものは、事前にペーパー等で軽く油をふき取ってから食洗機にかけてください。
また、「おろし金」や「ザル」など、手洗いに適さないものも少なくありません。突起部分にスポンジが引っかかったり、隅々までこすりにくかったりするなど、手間や時間がかかりがちです。こういった器具や食器は、熱湯のシャワーで洗浄する食洗機の方がきれいに洗えます。
上記のように、食洗機を使うメリットはさまざまあります。新しい住まいで食洗機を使いたいと考えている方は、「食洗機」を条件に入れて部屋探しをしてみてはいかがでしょうか。
食洗機を利用するうえでの注意点(デメリット)
ここまでメリットばかりをご紹介しましたが、もちろんデメリットも存在します。食洗機の導入を検討されているのであれば、メリットだけではなくデメリットもしっかりと把握しておく必要があります。
導入や電気代でコストがかかる
当然ですが、食洗機の導入にはお金がかかります。また、日々の電気代もかかりますが、電気代を含めても、食洗機の方が手洗いより水光熱費がお得になることが多いです。長期的に見れば、導入コストはペイすることが可能です。
食洗機自体が場所を取る
後付けで食洗機を導入する場合、食洗機の置き場所が必要です。キッチンが広ければ問題ないのですが、一人暮らしや狭いキッチンの場合、置き場所の確保に困ることも少なくありません。食洗機の大きさもさまざまなので、自宅の置き場所をよく確認し、広さに合った食洗機を選びましょう。
食洗機では洗えないものがある
食洗機も万能ではありません。洗いものの種類や材質によっては、食洗機で洗浄できないものもたくさんあります。そのようなものは結局手洗いするしかなく、デメリットのひとつであるといえます。食洗機を使用する前に、具体的にどのようなものが洗えないのかを確認しておきましょう。
食洗機で洗えるものと洗えないもの
ここからは、食洗機で洗えないものをご紹介します。これを事前に知っておかないと、せっかくの食器や器具が傷んでしまったり、食洗機が壊れてしまったりします。食洗機の導入を検討中の方は、ぜひご確認ください。
- 漆器や金、銀メッキのもの
- 高級ガラス食器
- 金箔や上絵付きの陶磁器
- 銀、アルミ、スズ、銅製のもの
- プラスチック製の容器や食器など(特にプラスチック製のフタは注意)
- 子ども用食器など、小さすぎたり、軽すぎたりするもの
上記のものは食洗機で洗えないのでご注意ください。基本的に、デリケートで高級な素材で作られたものは使用を控えた方が無難です。
また、プラスチック製のものは耐熱温度の関係上、食洗機で洗えないものもあります。耐熱温度と、食洗機対応可能かどうか確認が必要です。
子ども用食器など小さくて軽いものは、洗浄水の水圧で飛ばされてしまいます。飛ばされることで食洗機のヒーター部分と接触、破損し、故障に繋がるおそれがあるため入れないようにしましょう。
家族構成別・食洗機の活用事例
食洗機を導入した後、日々の生活にどのような変化が出るのかわからないという方も多いでしょう。ここからは、学生・サラリーマン・ファミリーの3つに分け、それぞれで得られるメリットについて解説していきます。
一人暮らしの学生が食洗機を活用するメリット
一人暮らしをしている学生は、食洗機の活用による節水効果に注目です。食洗機を使うことによって、日々の水光熱費を節約できます。これにより自由に使えるお金が増え、充実した生活を送れることが、食洗機活用のメリットといえるでしょう。
一人暮らしのサラリーマンが食洗機を活用するメリット
日々忙しく仕事をしている一人暮らしのサラリーマンは、食洗機の活用による時短効果に注目しましょう。食洗機を活用することで、それまで手洗いに費やしていた時間をほかのことに使えるようになります。時間の貴重さを身にしみて理解しているサラリーマンこそ、食洗機はおすすめといえます。
ファミリーで食洗機を活用するメリット
家族が多いと、それだけで毎日の食器洗いは大変です。ファミリーに関しては、節水と時短の両方のメリットが大いに享受できるといえます。洗う食器の量が多いほど、水光熱費の節約効果が高くなるほか、空いた時間でほかの家事をこなせます。
ただし、洗う食器の量が増えるので、大型の食洗機が必要であることに注意が必要です。
賃貸物件で設置できる食洗機のタイプ
食洗機には2種類の「設置タイプ」と、2種類の「給水方法」があり、これらを組み合わせたものが販売されています。サイズの大小や工事の有無など、さまざまな種類のものがあります。賃貸物件の場合、設置できる食洗機が限られているため注意が必要です。
設置タイプの食洗機は、「据え置き・卓上型」「ビルトイン型」の2つが存在します。このうち、賃貸マンションで利用しやすいのは「据え置き・卓上型」です。
①据え置き・卓上型
据え置き・卓上型食洗機は、シンク回りに置いて利用します。工事が不要なものを選べば、買ってすぐに利用できるため、賃貸物件でも導入しやすい食洗機です。サイズも大小さまざまなので、一人暮らしからファミリーまで幅広く利用できます。
賃貸物件で新たに食洗機を導入する場合、大規模なリフォーム工事が不要な据え置き・卓上型が第一候補に挙がるでしょう。
②ビルトイン型
ビルトイン型食洗機は、キッチンのキャビネット部分やシンク下などに収納して使用する食洗機です。キッチンに収納されており、余計な場所を取りません。そのため、スマートですっきりとした印象を与えます。
新築のタイミングでの設置が基本ですが、後付けも可能です。ただし、大規模なリフォーム工事が必要なため、賃貸物件で利用するのは厳しいといえるでしょう。
賃貸物件で設置できる食洗機の給水方法
また、食洗機を使うためには水が必要です。給水方法も2種類あり、それぞれ導入の難易度が変わってきます。「タンク式」は、水道工事が必要ないため賃貸物件に最適です。
①分岐水栓取り付け式
シンクにある蛇口に分岐水栓を取り付け給水する方式です。分岐水栓の取付工事が必要となり、蛇口を変える程度の簡単な工事であっても、原状回復義務がある賃貸物件では、貸主の許可が必要です。
②タンク式
手動で直接タンクに水を入れて使う方式のため、工事不要で手軽に導入できます。貸主の許可が不要なので、賃貸物件ではこちらを導入するケースが多く、買ってきたその日に利用ができます。
上記のことから、賃貸物件で新たに食洗機を導入する場合、工事が不要な「据え置き・卓上型」かつ「タンク式」の食洗機が、もっとも現実的な選択肢となるでしょう。
最初から食洗機が設置されている賃貸物件を選ぶのもおすすめ
さまざまな事情により導入が難しい場合は、最初から食洗機が設置されている賃貸物件に住むのもおすすめです。この場合、高機能なビルトイン型食洗機を導入していることが多いので、おしゃれなシステムキッチンでスマートに食器を洗浄できます。ストレスなく食器を洗えるため、料理も楽しく作れるでしょう。
食洗機は後付けでも設置可能ですが、手間や時間がかかるため、引越しの際は「食洗機」を条件のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
賃貸物件でも食洗機は設置できる!家族構成にかかわらず便利なので検討しよう
食洗機は、タイプ選びさえ間違えなければ賃貸物件でもすぐに導入可能です。やはり、食器洗いは面倒なもので、時間がかかるうえに手も荒れてしまいます。私自身、「もっと早く使っていればよかった」と思うほど、食洗機はQOLを向上させます。
家族構成にかかわらず、使う人を「幸せ」にする食洗機はとても便利なので、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。