近隣への配慮は必須!賃貸物件で音楽を楽しむ際に気を付けるべき4つのこと

目次

自宅で音楽を楽しみたいという方は多いでしょう。音楽を聴くとストレスを発散できたり、心身ともにリラックスできたりして、リフレッシュにつながります。また聴くだけではなく、楽器を弾くことを楽しんでいる方もいらっしゃるでしょう。

存分に音楽を聴いたり弾いたりしたいのに、近隣への音漏れが気になってしまうと、せっかくの楽しい時間が台無しです。そこで今回は、賃貸物件で音楽を楽しめる部屋作りや選び方を、ピアノ講師歴15年の私が自信を持ってご紹介します。

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賃貸物件でスピーカーなどから音楽を聴いても問題ない?

賃貸物件で、スピーカーなどから音楽を聴いても問題はありません。しかし、近隣住民への配慮は大切です。注意をしておかないと、思わぬご近所トラブルに発展することもあります。

トラブルに発展してしまってからでは、自宅で音楽を楽しむのは難しいでしょう。そうならないためにも、気にしておいた方が良いことをご紹介します。

賃貸で音楽を聴く際に意識すべき4つのこと

実際に音楽を聴くときには、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。ピアノ講師歴15年の私が、実際に音楽鑑賞をするときに効果的だったことをご紹介します。

日中に音楽を聴くように心がける

ピアノの講師という仕事柄、日中は自宅にいることが多いため、音楽鑑賞は日中にするようにしています。とくに、平日の日中は学業や仕事で外出されている方が多いので、音量を気にすることなく音楽を聴くことが可能です。

なお、東京都環境局のリサーチでは、人の話し声の大きさ(日常)は約50〜61dBだといわれています。スピーカー音なら平均約70〜86dBで、人の声よりやや大きめです。私が日頃弾いているピアノは約80〜90dB、エレクトーンなら約77〜86dBとなっています。

引用:東京都環境省「生活騒音」

ピアノやエレクトーンなどの楽器の練習も音楽鑑賞と同様で、日中はさほど気にしなくても大丈夫です。ピアノは生音なので、音量をしぼることがどうしてもできません。そのため、日中に練習をすることがおすすめです。

人が聴いていて不快に感じない音量の目安は、40〜60dBといわれています。スピーカー音やピアノの音は少しだけ大きめですが、日中ならさほど気にしなくても良いでしょう。

帰宅ラッシュ時の19時以降は夜間の時間帯になるので、少し音量を控えるようにするのがおすすめです。

夜間の音楽鑑賞はヘッドフォンやイヤホンを利用する

夜間の生活音は50dB以下になり、人の話し声でもあまりに大きいと騒音になる可能性もあります。そのため、夜間の音楽鑑賞はとくに気を付けた方が良いでしょう。「それでも大きな音を楽しみたい!」という方は、ヘッドフォンやイヤホンを利用することをおすすめします。

ちなみに、私はヘッドフォンを使用することが多いです。理由としては、重低音がしっかりと聴こえることが挙げられます。しかし、重低音が強いハードロックやダンスサウンドは、ヘッドフォンから音が漏れて振動が響くこともあるため、音楽によって音量に注意が必要です。

小さい音量で音楽を聴くようにする

近隣への音漏れを防ぐには、始めから小さい音量で聴くこともおすすめの方法です。リラックスするために聴くヒーリングミュージックなどの音楽なら、それほど大きい音量でなくても楽しめるかもしれません。

人が静かだと感じる音の大きさが40dB以下なので、日中に聴くボリュームの半分くらいにすると良いですよ。

スピーカーの下に防音・吸音マットを敷いたり、壁から離して設置したりする

私がしている対策は、ピアノやエレクトーンの楽器の下に、吸音効果のあるマットを敷くことです。防音・吸音シートを敷くことで、音から出る振動をおさえられ、音の大きさも10dB下げられます。

豊富なデザインが販売されているので、部屋のインテリアに合わせてデザインを選ぶことが可能です。また、マットタイプ以外に、パネルタイプのものもあります。以下に紹介するものを参考に、部屋作りをしてみましょう。

ピアノやドラムなどの楽器用防音マット

楽器を演奏しているときに、床に伝わる振動や音を防げるアイテムです。スピーカーの下に敷くと、よく響くドラム音やベース音などをカットできます。

なお、ブラックやグレーのシックな色合いのものから、ホワイトなどの明るい色まで幅広く展開されているので、部屋のインテリアに合わせて選ぶのも楽しいですね。

吸音パネル

マットのように下に敷くものではなく、壁に貼るタイプのパネルです。マットよりもバリエーションが豊富で、さまざまなデザインのものが販売されています。

賃貸物件でも手軽に貼れるので、DIY感覚で防音部屋作りをしてみるのも良いかもしれません。ただし、壁に貼って良いかどうかは、必ず大家さんや不動産会社に確認しましょう。

隙間テープ

ネット通販やホームセンターなどで売っている隙間テープを、ドアの上下のちょっとした隙間に貼ります。ドアや窓など、ちょっとした隙間から漏れてしまう音をわずかながら防止することが可能です。テープは簡単にはがせるので、賃貸物件でも気軽に貼れます。

これらの商品を使って部屋を作るのも良いですが、スピーカーの置き方を工夫するのも良いでしょう。例えば、スピーカーを壁から離して置いてしまうのがおすすめです。壁に密着させて置いてしまうと、壁伝いに振動が伝わってしまうため、隣の部屋に振動や音がダイレクトに伝わってしまいます。

部屋をすっきり見せる方法としては、壁に面してスピーカーを置きたいところですが、おしゃれに飾る方法として台の上に置くのも良いでしょう。とにかく、少し離して置くことが重要です。

それでは、実際に防音効果に適した物件とはどんなタイプのものでしょうか。以下でご紹介しているので、参考にしてみてください。

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もし音漏れで近所トラブルになったら?

気を付けて音楽を聴いていても、思わぬトラブルに発展してしまうことがあります。そんなときは、どのように対処するのがベストでしょうか。

その場合、直接話して和解することも1つですが、大家さんや不動産会社に間に入ってもらい、トラブルを解決してもらう方法もあります。

賃貸物件なら、戸建ての家以上に注意が必要です。

大家さんや不動産会社に相談する

相手と直接の交渉は、なんだか気が重いという方もいらっしゃるでしょう。そのようなときは、大家さんや不動産会社に相談して、間に入ってもらうことがおすすめです。

当人同士だと感情的になってしまい、冷静に判断できないことがあるので、パイプ役として間に入ってもらうとスムーズに収まることもあります。法的な措置をとられてしまっては大変ですので、相手の出方や様子を見て、大家さんや不動産会社の方に頼んだほうがよければそちらを選択しましょう。

素直に謝罪する

苦情をいわれた方と面識がある場合などは、相手と直接話をしても良いかもしれません。素直に謝罪し、少し音量をしぼる、夜間はヘッドフォンを使うなど、相手が納得するようなことを提案し、スムーズにことを収めましょう。

近所トラブルになりづらい、音楽が楽しめる賃貸の選び方

賃貸物件の中には、始めから音楽を楽しむのに適した物件があります。ここでは、賃貸物件でも思い切り聴ける・弾ける物件をご紹介しますので、参考にしてみてください。

防音性が高い賃貸物件

防音性が高い賃貸物件は、窓の数や種類、壁の分厚さに着目して選びましょう。

窓が少ない、または二重サッシやペアガラスの物件

窓が少ない部屋、または窓が二重サッシやペアガラスになっているような物件をおすすめします。なぜかというと、音は窓やドアから漏れてしまうからです。

もともと窓が少ない部屋であれば防音性は高いですが、窓がたくさんあるような部屋の場合は、二重サッシやペアガラスの物件を選ぶことで防音性は高くなります。

壁が分厚い物件

鉄筋構造など、壁が頑丈で分厚いタイプの建物なら、音漏れが軽減できます。木造タイプのアパートや、低層階までの小さめの物件だと壁が薄いものも多いので、予算が許す範囲で鉄筋構造のしっかりとしたマンションを選ぶと良いでしょう。

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角部屋や最上階の賃貸物件

物件の選び方の1つに、角部屋や最上階を選ぶ方法があります。十分に防音対策を行ったとしても、多少は音漏れしてしまうので、両隣がいるような物件よりは片方のみに気を使う方がまだ良いでしょう。

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下の階が店舗やエントランスのみ物件

賃貸物件の中には、1階が店舗という物件があります。そのほかには、入居者共用エントランスホールになっているものもあります。居住スペースの下の階が店舗やエントランスホールなら、心置きなく音を出せるので、振動がよく響くような音楽でも安心です。

私も以前、エントランスホールの真上の角部屋に住んでいたので、振動を気にすることなく音楽鑑賞をしたり、ピアノの練習をしたりできました。物件選びの重要な条件の1つだといえます。

近くに商店や駅がある賃貸物件

外の音が賑やかなエリアの物件は、音楽を聴くのに最適です。駅近くの物件なら、電車が走る音や踏切音が聞こえてきます。そのほか、商店が立ち並ぶような場所にある物件なら、日中は比較的賑やかです。どこかから音楽が聴こえてこようと、さほど気にならないでしょう。

しかし、深夜になるとそのような生活音はなくなるので、要注意です。あまり大きな音で聴いたり弾いたりしないよう、注意しておかなくてはいけません。

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畳がある賃貸物件

一見、畳?と思われるかもしれませんが、畳のい草はフローリングなどと違い、音を吸収する効果があります。その代わり音が反響しなくなるので、ホールで聴くような響く感じは味わえません。

防音をとるか、音の響きをとるか難しいところですが、賃貸物件の場合、近隣住民への音漏れは気にしておきたいところです。その分、大きな音で音楽を楽しめると思えば、畳の物件を選ぶのもありかもしれません。

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鉄筋構造の賃貸物件

音漏れの度合いから考えると、木造物件<鉄筋コンクリート構造<鉄骨鉄筋コンクリート構造です。つまり、木造物件の場合、音漏れがかなり気になってしまうでしょう。その点、鉄筋コンクリートのマンションは防音性や気密性に優れているため、防音効果が高い物件だといえます。

さらに、その上の鉄骨鉄筋コンクリート構造は、タワーマンションや高層ビルなどで採用されている構造です。防音性も強度も鉄筋コンクリートを上回ったものなので、予算に余裕があるなら選んでみるのも良いでしょう。

近隣へ配慮しながら賃貸で音楽を楽しもう!

音楽は、日常生活を豊かにしてくれます。疲れたときに聴いて癒やされるという方や、ストレスがたまったときに好きな音楽を聴きながら一人カラオケをする方もいるでしょう。生活の中の音楽といえば、いろいろなシチュエーションが思い浮かびますね。

賃貸物件で存分に音楽を楽しむために、どんな物件を選べば良いかご紹介させていただきました。また、部屋で音楽を楽しむためのアイデアや工夫も参考にしてもらえたら幸いです。

充実した音楽ライフを送るために、ぜひ実践してみましょう。