上京したいけど費用はいくらかかるの?東京で暮らすために必要なお金と節約方法とは

目次

地元を離れて、東京で暮らすことを「上京」といいます。進学や就職などをきっかけに地元を離れ、上京しようと考える人もいると思います。

しかし、「東京で暮らすためにはいくら必要かわからない」「東京の家賃相場はどのくらいなの?」「初めての引っ越し、費用を抑えるにはどうしたらいいの?」と思う人もいるのではないでしょうか。

今回は、上京するための必要な費用と引っ越し費用を抑えるポイントについて解説していきます。

人々はなぜ東京へ?主な上京のきっかけ

東京は大学や就職先だけでなく、レジャー施設やイベント会場なども数多く存在します。そのため、毎年たくさんの人が地元を離れ、東京に移り住んでいます。ここでは、主な上京のきっかけ・理由を紹介していきます。

進学・就職のため

東京都在住者の今後の暮らしに関する意向調査」(2018年10月)によると、東京で暮らしはじめたきっかけとして一番多いのが「自分自身の就職」「自分自身の進学」となっています。

その割合は、「自分自身の就職」が29.6%、「自分自身の進学」が28.0%と、合わせて全体の半数以上を占めていることがわかります。

東京には、名門大学や有名企業が数多く存在しています。進学先・就職先の選択肢が多いことが魅力のひとつといえるでしょう。

憧れや夢を叶えるため

上記の意向調査では、東京で暮らしはじめた理由として「色々なチャンスがあると思ったから」が全体の19.2%を占めています。

夢を叶えるといっても人によってさまざまです。具体的には、「プロミュージシャンとして活動する」「アーティスト・芸術家になる」「芸能・演劇の仕事をする」などが挙げられます。

日本の首都である東京では、最先端のイベントが数多く開催されています。東京に住むことで活動の幅が大きく広がり、夢を叶えるための一歩となるのではないでしょうか。

恋人や友人が東京に住んでいるため

恋人が就職や転職のため東京に住んでおり、同棲するために上京する人もいます。また、親しい友人も上記の理由で東京に住んでいると、自然と自分自身も上京したいと思うようになるのではないでしょうか。

地元を離れたいと思ったため

上記の意向調査において、東京で暮らしはじめた理由として「色々なチャンスがあると思ったから」の次に多いのが「地元や親元を離れたかったから」です。その割合は17.7%を占めています。

長年住み慣れた地元を離れ、新たな出会いや刺激を求めて上京する人も多いです。また、親元を離れることでさまざまな経験を重ね、自分自身の成長にもつながります。

趣味を充実させるため

余暇時間に趣味を充実させたい人もいると思います。前述のとおり、東京は最先端のイベントをはじめ、展示会やニューオープンのお店などが数多く集まるエリアです。

仕事終わりや休日でも気軽に趣味を楽しむことができるため、東京に住む選択をする人もいるのではないでしょうか。

上京の際は注意したい、東京の特徴

いざ上京!と思っても、上京するにあたって漠然とした不安はつきものです。ここでは、東京に移り住む際に注意しておきたい以下のポイントを、一つひとつ紹介していきます。

・家賃の相場が他の都道府県に比べて非常に高額

・とにかく人が多く、地域の治安にも目を向ける必要がある

・誘惑が多く、出費がかさみがちになる

・怪しい勧誘、犯罪などのトラブルに注意

家賃の相場が他の都道府県に比べて非常に高額

総務省が発表している「平成30年住宅・土地統計調査」によると、賃貸物件の1畳あたりの平均家賃は以下のようになります。

・東京都:5,254円

・大阪府:3,292円

・愛知県:2,878円

3大都市圏と比較しても、東京の家賃は他の都道府県と比べて非常に高額であることがわかります。その中でも、東京都内で人気のエリアである港区・千代田区・渋谷区は特に高額であり、3月〜4月の進学・就職シーズンはすぐに埋まってしまう傾向にあります。

とにかく人が多く、地域の治安にも目を向ける必要がある

東京都の人口は1,400万人を超えています。日本の総人口は約1億2,000万人であるため、総人口に占める東京都の人口の割合は1割を超えています。通勤ラッシュやイベントの開催時の混雑には注意が必要です。

また、諸外国と比較して治安が良いといわれている日本ですが、東京都内でも治安の良い地域、悪い地域があります。中でも、犯罪発生件数が最も多い区は新宿区です。特に風俗店やパチンコ店が立ち並ぶ歌舞伎町は注意が必要です。

物件を選ぶ際には周辺の治安にも気を付けるようにしましょう。

誘惑が多く、出費がかさみがちになる

地方と比較しても、東京は誘惑が多いです。具体的には、以下が挙げられます。

・お洒落な人が多く、ファッションにこだわりたくなる

・ブランド物を持ちたくなる

・おいしいレストランが多く、飲食代がかさむ

・レジャー、イベント施設が多く、交際費がかさむ

これらの出費を抑えるには、見栄を捨てることが一番です。しかし、難しいと考える人も少なくありません。無理のない範囲で、どの場面で出費を抑えるか、どの場面で使うかのメリハリをつけることが大切です。

怪しい勧誘、犯罪などのトラブルに注意

東京で暮らしていると、さまざまなトラブルに遭遇することがあります。例えば、以下のような多岐にわたるトラブルが発生しています。

・東京ではじめてできた知り合いにパーティーに誘われ、ついて行ったらマルチの勧誘だった

・マッチングアプリで知り合った女性とバーに行ったら、ぼったくりにあった

・実家と同じように窓を開けて寝ていたら、不審者が侵入してきた

いずれにしても、どのようなトラブルがあるのか知っているだけでも未然に防ぐことができます。巻き込まれないよう、注意が必要です。

上京に必要になる具体的な費用例

さて、上京の際に必要となる費用は何があるのでしょうか。具体的には、以下が挙げられます。

・賃貸物件の初期費用

・家具や家電の購入費用

・引っ越し業者の費用、東京までの交通費

・火災保険の加入費用

・1ヶ月分の生活費

それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。

賃貸物件の初期費用

賃貸物件を契約する際には、敷金、礼金、仲介手数料、前家賃などさまざまな費用がかかります。初期費用の目安は、一般的に家賃の4.5〜5ヶ月分といわれています。

入居時期によっても変動しますが、家賃7万円の物件に入居する場合、初期費用は35万円程のイメージを持っておくとよいでしょう。

家具や家電の購入費用

実家を出て一人暮らしをする場合は、家具や家電を一式そろえる必要があります。

・家具:ベッド、デスク、収納ボックスなど

・家電:冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど

購入するものによっても異なりますが、20万円〜30万円の予算を組んでおくと安心です。

引っ越し業者の費用

引っ越しの際には、荷物を運んでもらう必要があります。荷物を運ぶ方法は、「引っ越し業者にお願いする」「レンタカーなどを借りて自力で運ぶ」の大きく2つに分けられるでしょう。引っ越し業者の費用については、距離やシーズン、時間帯によって価格が異なります。

また、併せて東京までの交通費も必要です。

火災保険の加入費用

賃貸物件を借りる際には、火災保険の加入が必須になっていることがほとんどです。その理由は以下のとおりです。

・借家人賠償責任保険が必須となる

・家財の保険が必要となる

賃貸向けの火災保険は「借家人賠償責任保険+家財保険」が一般的です。火事などが原因で借りている物件に損害が生じた場合、大家さんに対して賠償しなければなりません。これらの費用をカバーするための保険が借家人賠償責任保険です。

また、建物自体の火災保険は大家さんがつけてくれていますが、建物内の家財の保険は賃貸人(借りる人)がつけなければなりません。火災保険の加入費用については、補償内容や保険会社によって異なります。

1ヶ月分の生活費

上記で紹介した費用のほかに、最低でも1ヶ月分の生活費は確保しておくようにしましょう。生活費とは、日常生活において必要な費用のことをいいます。たとえば、食費や日用品、通信費、交際費などがあげられます。

1ヶ月分の生活費は人によって異なりますが、上京の際には余裕を持って20万円程確保しておくと安心でしょう。上京する際には、1ヶ月分の生活費を具体的に試算してみることをおすすめします。

FPが教える、上京費用を抑える方法

上記で解説した上京費用をざっと計算すると、100万円程用意しておくと安心です。しかし、そんな高額な金額を前に「少しでも上京費用を抑えたい」と思う人もいるのではないでしょうか。

ここからは、FPの私が引っ越しの費用を抑えるポイントを紹介していきます。

初期費用の見積もり内容を確認する

不動産会社から賃貸物件の初期費用の見積もりをもらったら、内容を確認するようにしましょう。確認するポイントは以下のとおりです。

仲介手数料はいくら?

宅地建物取引業法では、「家賃の1.1ヶ月分」が仲介手数料の上限として定められています。上限は定められていますが、下限については決まりがありません。

なお、物件によっては仲介手数料が無料となる場合もあります。

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敷金、礼金はいくら?

敷金とは、退去時の原状回復費用などを前払いするための費用のことをいいます。退去時に原状回復費用が敷金よりも少ない場合は、差額が返金されるケースもあります。また、礼金とは、大家さんに対するお礼として支払う費用のことをいいます。礼金は退去時に返金されることはありません。

敷金、礼金の相場は以下のとおりです。

・敷金:家賃の1~2ヶ月分

・礼金:家賃の1~2ヶ月分

仲介手数料と同じように、物件によって敷金、礼金がかからない場合もあります。初期費用を抑えたい人は、敷金なし&礼金なしの物件を選ぶのもひとつです。

敷金なし&礼金なしの住まいを見る

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引っ越し業者の相見積もりを行う

「引っ越し業者はたくさんあるけど、どうやって選んだらいいの?」と思う人もいるのではないでしょうか。引っ越し業者によって価格はもちろん、サービスやオプションの内容もさまざまです。

複数の引っ越し業者から見積もりをとり、費用やサービスの内容を比較することが大切です。忙しい人は、一括見積もりのサービスを利用するのもおすすめです。

最低限の家具・家電しか購入しない

家具、家電一式をまとめて揃える場合、多額の費用がかかります。しかし、「購入したけどあまり使わなかった」ということもあるのではないでしょうか。そこで、私が実際に購入しなかったものを紹介します。

・テレビ:タブレット、スマホから情報収集

・炊飯器:鍋で代用

・トースター:電子レンジと一体型のものを購入

・掃除機:コロコロやクイックルワイパーで代用

家具、家電の購入は一度に揃えようとせず、必要だと思ったときに徐々に買い足すことで購入費用を抑えられます。

また、物件によっては家具・家電付きの住まいもあります。これらの物件を選ぶことでも、家具、家電の購入費用は抑えられるでしょう。

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相場より安い物件を選ぶ

平均家賃相場より安い物件を選ぶことで、初期費用だけでなく月々の家賃も抑えることができます。家賃を抑えるポイントは以下のとおりです。

・新築、築浅物件にこだわらない

・オートロックなどのセキュリティ面を妥協する(女性はおすすめしません)

・駅近くの物件にこだわらない

物件を選ぶ際には、セキュリティ面や条件などの優先順位をつけることで平均家賃相場より安い物件を選ぶことができるでしょう。

引っ越しの閑散期を狙って上京する

一般的に、引っ越しの繁忙期は3月〜4月といわれています。進学や就職、転職のタイミングで引っ越しをする人が多いのが大きな理由です。そのため、3月〜4月は物件の選択肢が少なくなったり、引っ越し業者の費用も割増になることがあります。

逆に、5月〜8月、11月〜1月頃は引っ越しの閑散期といわれています。この時期に引っ越しをすることで、物件の選択肢が広がったり、引っ越し業者の費用を抑えることができるでしょう。

上京して憧れの東京ライフを送ろう

進学や就職、転職など上京する理由は人によってさまざま。上京にあたって、物件選びや費用の面での不安は解消されましたでしょうか。

夢を叶えるために上京し、憧れの東京ライフを目指すあなたにエールを送ります。