延長コード(テーブルタップ)の寿命は?古いものは要注意!?危険な使い方と火災リスク

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「延長コード(テーブルタップ)の寿命はどのくらい?」「延長コードの寿命を削る使い方や寿命を気にせず使い続けるリスクを知りたい」…延長コードをしばらく買い替えていない方の中には、このようなお悩みを抱いている方もいるのではないでしょうか。

延長コードの寿命は、一般的に3〜5年が目安です。寿命が近づいたら状態に関係なく交換を検討しましょう。この記事では、延長コード(テーブルタップ)の寿命について解説します。ほかにも、火災につながる危険な使い方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

延長コード(テーブルタップ)の寿命はどれぐらい?

延長コードの交換時期は、一般的に3〜5年が目安とされています。使用環境や使い方によって劣化の進行具合は異なりますが、安全のためにもこの期間を目安に定期的な交換をおすすめします。

延長コード(テーブルタップ)の寿命を削る使い方

以下の使い方をしていると、延長コードの寿命が削れやすくなります。

・コードを束ねたまま使用する

・扉やドアに挟んで使用する、家具の下敷きになっている

・延長コードの最大容量を超えて使用している

それぞれの内容について詳しく解説します。

コードを束ねたまま使用する

コードを束ねたまま使用すると熱がこもりやすくなります。結果として、被覆の劣化が早まる原因になるので避けることが大切です。

被覆の劣化が早まるとコードの寿命が短くなり、発熱や火災のリスクも高まります。安全のため、コードは束ねず適切に配線し、放熱しやすい状態で使用しましょう。

扉やドアに挟んで使用する、家具の下敷きになっている

延長コードを扉やドアに挟んだり、家具の下敷きにしたりして使用すると、想定以上の負荷がかかります。結果として、断線や被覆の損傷から発火につながる可能性があるため、非常に危険です。

また、無理に曲げたり引っ張ったりする使い方も同様に、コードに負担がかかります。適切な配置と取り扱いを心がけて、安全に使用しましょう。

延長コードの最大容量を超えて使用している

延長コードを使用してタコ足配線をする場合、コンセントの最大容量を正しく把握することが重要です。最大容量を超えて家電を接続すると、発熱による劣化や発火のリスクが高まります。特に、複数の家電を同時に使用する際は、消費電力の合計が容量を超えないよう注意が必要です。

また、家電ごとのアンペア数の目安を知ることで、安全に電源を管理しやすくなります。以下の表は、主な家電のアンペア数をまとめたものです。

電化製品アンペア
エアコン8A前後
電気カーペット(3畳用)8A前後
テレビ(液晶42型)2~4A
掃除機2~10A
アイロン10A
ヘアードライヤー12A
冷蔵庫(450L)3A
電子レンジ12A
IHジャー炊飯器(5.5合・炊飯時)13A
IHクッキングヒーター(キッチン型)1~30A
食器洗い乾燥機13A
ドラム式洗濯乾燥機(容量9kg)洗濯時:1A乾燥時:13A

※参考:九州電力|アンペアシミュレーション

延長コード(テーブルタップ)の寿命が近いと起こりえる現象

先ほど、延長コード(テーブルタップ)の寿命を削る使い方について解説しました。では、寿命に近づくとコードにはどのような現象が見られるのでしょうか。

見受けられる主な現象は、以下の通りです。

・コードや電源プラグが熱くなる

・接触不良が起きている

・電源プラグの栓刃の根本が焦げている・溶けている

それぞれの現象・サインを把握することで、より安全に延長コードを使用できます。それぞれの内容をみていきましょう。

コードや電源プラグが熱くなる

延長コードや電源プラグの内部に異常が生じると、熱くなるケースがあります。接触不良や半分断線していることで熱が生じるためです。

熱くなっている状態で放置すると、最終的に発火につながる危険性があります。熱くなったり焦げ臭かったりする場合は、すぐに電源タップの使用を中断して交換しましょう。

接触不良が起きている

コードやプラグを動かした際に使用中の家電が点いたり消えたりする場合や、電源プラグの抜き差しがゆるい場合は、接触不良が発生している可能性があります。これは電源タップの内部が損傷していることが原因です。

接触不良が生じているまま使用を続けると、家電にも負荷がかかる恐れがあります。安全のため、異常を感じたらすぐに使用を中止して新しい電源タップに交換しましょう。

電源プラグの栓刃の根本が焦げている・溶けている

電源プラグの刃の根本に異常が見られる場合も、ただちに使用を停止しましょう。根本部分の損傷は火災の原因として発展しやすいためです。

また、プラグ周辺にほこりが溜まったまま放置するとトラッキング現象(溜まったほこりが湿気を吸ってスパークが生じ、発火につながる現象)が発生し、火災につながる危険があります。

異常が生じた場合は、放置せずに適切に対応しましょう。異常が見られない場合でも定期的に掃除を行い、安全な状態を保つことが大切です。

延長コード(テーブルタップ)の寿命を気にせず使い続けるリスク

延長コード(テーブルタップ)の寿命を気にせず使い続けると、以下のリスクを伴います。

・家電の接触不良につながる

・火災につながる

それぞれのリスクについて詳しく解説します。

家電の接触不良につながる

寿命を気にせず使い続けることが原因で、家電の接続不良が生じる可能性があります。接続が不安定になると、家電が使えたり使えなかったりを繰り返して非常に不便です。

また、家電のスイッチを入れた瞬間には一時的に大きな電流(突入電流)が流れます。この動作を何度も繰り返すと、家電自体に負荷がかかり、故障のリスクが高まるため、できるだけ避けることが望ましいでしょう。

火災につながる

寿命を気にせず延長コードを使い続けることで、発火による電気火災のリスクも高まります。延長コードに生じる異常のサイン(発熱、変色、焦げ臭いなど)が見られてもなお、使用し続けてしまうためです。

発熱・変色・焦げ臭さなどは配線内部で断線などの異常が見られるために生じます。異常が見られなくても、寿命に近づいたら使用を中止して交換しておけば安心です。

延長コード(テーブルタップ)のよくある質問

ここでは、延長コード(テーブルタップ)に関するよくある質問についてまとめました。

古くなったコードは危険ですか?

古くなった延長コードを使用するのはおすすめしません。短絡(ショート)を引き起こして出火する恐れがあるためです。

コードが古くなると、配線が劣化したり被覆が傷ついたりします。結果として、配線の両極(+と-)が電気的に結ばれる(短絡する)リスクが高まるというわけです。そのため、コードの寿命に近づいたら買い替えることを推奨します。

延長コードによる電気火災を防ぐためのポイントは?

延長コードによる電気火災を防ぐためのポイントは、以下の通りです。

・許容電流を超えて電気を使用しない

・コンセントにホコリを溜めこまず、水をかけない

・プラグはしっかり差し、コードは束ねて使わない

・傷んだコードは新しく交換する

・コンセントにゆるみやぐらつきがあればすぐに修理・交換する

・電気機器の使用方法を把握して正しく使う

・安全基準に適合した延長コードを使用する

大きくまとめると、無理な電気の使い方をしない・古くなったり傷んだりしたら交換する、規格をクリアした製品を使う、の3つです。電気火災を防ぐため、安全に使用しつつ生活を便利にしましょう。

延長コードにひびわれや傷があるけど大丈夫?

ひびわれや傷がコードに見られる場合、使用を止めて新しいものに交換しましょう。ささいなことが原因で電気火災につながるためです。

ひび割れや傷は、シンプルな劣化や重たいものが乗っかるなどが原因で起こります。何かしらの原因があってコードが劣化したということなので、安全のためにも使い続けるのを避けることが大切です。

延長コードの正しい使い方を知ろう!

この記事では、延長コードの寿命について解説しました。延長コードの交換時期は、一般的に3〜5年が目安とされています。ただし、使い方によっては寿命を縮めるので注意しなければなりません。

例えば、コードを束ねたまま使用したり重い家具の下敷きになったりしていると寿命が縮まります。配線が熱くなったり焦げ臭さを感じたりする場合は、すぐに使用を停止して交換しましょう。

延長コードの寿命がどのくらいか把握しつつ、正しい使い方まで理解して安全に過ごしましょう。