外国人の友達が家を借りようにも断られまくる。おかしいでしょ。
私の外国人の友達は日本語を勉強中で、それなりに読み書きも出来ます。日本をもっと知りたいから、来日して部屋を借りてアルバイトをして日本語を勉強しながら生活してみたいと言ってきました。私もそれに協力しようと思い、部屋を貸してくれそうなところを探してみましたが、どこもほぼ門前払いされるか、大家さんが首を縦に振らないのです。理由は外国人だから。これって変じゃないですか？
Answer
グローバル化した現代、日本で働く外国籍の方はもはや珍しくもない時代になりました。それにもかかわらず、未だに外国籍を理由に部屋を貸すのを渋る大家さんはまだ存在します。「外国人だからダメ」というのはおかしい、と疑問に感じるのは当然でしょうが、大家さん側にも事情があります。
実は、大家さんの多くはビジネスとして大家業をやっています。ビジネスである以上、当然収益を上げないといけません。外国籍の入居者は、コミュニケーションの不安、文化や生活習慣の違い、家賃滞納、といった点で一般的な入居者よりも信用度が低くリスクが高い傾向にあります。コミュニケーションが取れなければ意思の疎通がスムーズにできません。文化や生活習慣が違えば他の入居者との軋轢が生まれやすくなります。家賃や原状回復費用などを滞納されたまますぐに出国されたら、回収が困難になります。これらが積み重なれば利益を出すのが難しくなってしまうのです。
このように別視点で見ると、外国籍を理由に断るのはリスクを避けるビジネス上の判断の一つ、と考えることもできます。しかし、逆に言えば、これらのリスクを担保するようなものがあれば支障は少ないということでもあります。
例えば、敷金を少し多めに預ける。しっかりした保証人や外国籍にも対応可能な保証会社を利用する。日本語や日本の生活習慣に関する知識を持っていることを伝える。これらの工夫をすることで信用度を高めることができます。また、大家さんと交渉する際には、大家さんとの付き合いが長そうな不動産屋さんを介して行うのがいいでしょう。それだけでも信用度が大きく変わってきます。
中には外国籍であることのみを理由に一切貸さないという大家さんもいますが、結局は部屋を貸す貸さないの決定は個人の自由です。それは時代にそぐわない、おかしいと批判して部屋を貸すことを強制することはできないのです。渋々貸してくれるところよりも、理解のある大家さんのところで借りる方が日本での生活は楽しくなるはずです。
