身に覚えのない騒音クレームが来て困っている。
大家さんから「隣の部屋の方が毎晩騒音を出されてうるさいと言っている」と告げられました。その方の部屋と隣り合っているのは私の部屋だけなので、それからは気を遣って音を立てないように生活していました。ところが、一週間後にまた毎晩音を出していると注意されました。しかし、私はこの一週間出張で家を空けており、そのことを大家さんに告げても、「まぁ、とにかく音には気を付けて」とあしらわれてしまいました。こういう時、どうすればいいんでしょうか。
Answer
隣の方は人一倍音に神経質なのかもしれません。おそらく大家さんも口に出さないだけでそういう方だという認識を持っているかもしれないので、もし他に空き部屋があればそこに移れないか掛け合ってみてください。
また、仲介業者に前の居住者が退去した原因を改めて確認してみて下さい。もし近隣トラブルによる退去だった場合、仲介業者がそのことを知りながら契約前に重要事項説明として告知しなかったなら告知義務を怠ったとして宅建業法に違反する可能性もあります。ただし、他人の性格や疾患などに関する事柄を告げる行為は個人情報保護や人権の観点から問題だと捉えられることもあるため、ケースバイケースとなります。
気を付けて生活していても何度もクレームが来る場合、隣人に移ることを強制することはできないので、自身が引っ越すことも検討してください。多くの場合自己都合による退去扱いになりますが、退去費用の負担を求められるかについては、先述の告知事項に該当するかどうかでも変わります。大家さんや仲介業者が事情を知りつつそれを隠して契約したのであれば、敷金、引っ越し費用、仲介手数料などの一部返還や一部負担を請求できるかもしれません。
なお、部屋が上下左右で隣り合っているからといっても、隣の部屋からの音がもっとも響きやすいとは限りません。例えば、鉄筋コンクリートのマンションにおいては上階方向からの音がもっとも伝わりやすく、状況によっては左右の部屋よりも2階上からの音の方が響きやすいこともあります。2階上に誰かが居住しているかを確認してみるのもいいでしょう。