雨が多いと、どうしても洗濯物を部屋干しする機会が増えます。なかには部屋にスペースがないからと、カーテンレールに干す方もいるでしょう。しかし、カーテンレールに洗濯物を干すことはおすすめできません。カーテンにカビが発生したり、レールが破損したりするリスクがあるためです。
今回は、カーテンレール干しを避けるための具体的な方法や、効率的に洗濯物を乾かす部屋干しのコツを紹介しています。快適に部屋干しできるようになりたい方は、ポイントを押さえて環境を整えましょう。
カーテンレールに洗濯物を干すのを避けた方が良い理由

梅雨の時期や雨の日には、洗濯物を室内に干す機会が増えます。洗濯物を干すスペースが限られている場合、カーテンレールが選択肢のひとつとなることもあるでしょう。
しかし以下の点から、カーテンレールに洗濯物を干すことは避けたほうがよいのです。
・カビの原因になりやすい
・洗濯物にホコリがつきやすい
・洗濯物が乾きにくい
・カーテンレールが破損する恐れがある
それぞれ解説していきましょう。
カビの原因になりやすい
カーテンレールに水分が含まれた衣服を干すと、周囲の湿度が一気に上昇します。とくに室内の気温が高い時期は、湿った空気が滞ることでカビが発生しやすくなります。
カーテンにカビが発生すれば室内全体に胞子が広がり、フローリングや壁など別の部分にカビが発生したり、健康被害を及ぼしたりする危険性があるのです。
洗濯物にホコリがつきやすい
カーテンの表面は、実はホコリの溜まりやすい場所です。目に見えなくてもたくさんのホコリが付着しているのです。
カーテンレールに洗濯物を干すと、そのホコリが洗濯物にも移ります。洗濯したばかりの清潔な衣服がホコリまみれになってしまうのは避けたいところです。
洗濯物が乾きにくい
窓を閉めている場合、カーテンレールの設置してある窓ぎわは空気の滞りやすい場所です。部屋の端は空気の動きが少なくなるためです。風通しが悪ければ、洗濯物が乾きにくくなってしまいます。
また、冬場は室内と窓ガラスとの温度差により窓に結露が発生します。洗濯物に結露が付着すれば、さらに乾燥に時間がかかるでしょう。
洗濯物が湿っている時間が長ければ長いほど雑菌が繁殖しやすくなり、生乾き臭の原因にもつながります。
カーテンレールが破損する恐れがある
カーテンレールに濡れた洗濯物をかけると、レールが破損する恐れがあります。
カーテンレールは、その種類により適正重量が決まっています。カーテン自体の重さに加え、湿って重くなった洗濯物を干すことで適正重量を超え、レールが歪んだり、壊れてしまったりする可能性があるのです。
どうしても干したいなら「カーテンレール用の室内物干しハンガー」がおすすめ
カーテンレールに洗濯物を干すのがよくないとわかっていても、スペースが狭くどうしても干す場所がないこともあります。その場合には、「カーテンレール用の室内物干しハンガー」を使うことをおすすめします。
カーテンレール用の室内物干しハンガーは、限られたスペースを有効に活用できる便利なアイテムです。カーテンレールに設置することで、物干し竿を置いたり直接洗濯物をかけたりして、カーテンと離れた位置に部屋干しスペースを作り出すことができるのです。
このアイテムを使用すれば、直接カーテンレールに洗濯物を干す場合と比べてほこりの付着や乾きにくさを軽減できるでしょう。
カーテンレール用の室内物干しハンガーの選び方
カーテンレール用の室内物干しハンガーを選ぶ際には、次のポイントに注目しましょう。
・耐荷重
・設置のしやすさ
・サイズ調整機能
・折りたたみ機能
・耐久性
それぞれ解説します。
耐荷重
製品の耐荷重を確認し、必ず濡れた洗濯物を支えることができるものを選びましょう。
洗濯物の重さの目安として「1人あたり1.5kg」という考え方があります。また、洗濯・脱水後の洗濯物の重さは、乾燥時の約1.5倍です。つまり、1人分の洗濯物の重さは2.25kgと計算できます。
実際には季節や洗濯物の枚数により重さが変わるため、気になる方は一度重量を測ってみてもよいでしょう。
設置のしやすさ
ハンガーの設置のしやすさも重要です。工具を使わずに取り付けられるタイプや、手間がかからず簡単に設置できるものなどを選びましょう。とくに賃貸物件の場合、壁に穴を空けずにつけ外しができる室内干しアイテムは重宝します。
サイズ調整機能
カーテンレール用のハンガーには、伸縮可能なタイプや、高さの調節ができるものがあります。部屋干しできるスペースの広さや、カーテンレールの長さ・高さに合わせて、サイズを調節できるものを選ぶとよいでしょう。
折りたたみ機能
折りたたみ機能がついているものを選べば、限られたスペースを有効活用しやすくなります。室内干しをするときだけ開き、使わないときはコンパクトに折りたたんで収納しておけば、見た目もスッキリします。
耐久性
カーテンレール用部屋干しハンガーは、部屋の高いところに設置するもののため、簡単に外れたり壊れたりしないかどうかといった耐久性も考慮しましょう。現物を見ずにインターネット経由で購入する場合には、事前に口コミをチェックしておくことも大切です。
室内で洗濯物を干すポイント

室内で洗濯物を干すと、晴れた日に外に干す場合に比べてどうしても乾きにくくなります。洗濯物が湿ったままの時間が長くなればなるほど、生乾き臭やカビの原因となるのです。そうならないためにも、ポイントを押さえて素早く乾かしましょう。
風通しを良くする
室内干しをする際には、部屋の空気の流れを意識して風通しをよくしましょう。窓を開けて自然の風を取り入れたり、風通しのよい場所に干したりすることで、洗濯物の周りの湿った空気を分散させることが重要です。
なお、外気の湿度が高い日や花粉が多い時期は、無理に窓を開ける必要はありません。窓を開けられないときには、扇風機やサーキュレーターを使用して空気を循環させるなど風通しをよくする工夫をしてみてください。
扇風機やエアコンを使う
扇風機やサーキュレーター、エアコンを上手に活用しましょう。
エアコンの除湿機能や暖房機能で室内の湿度を下げることで、乾くスピードが上がります。また、乾きムラが気になるときは、扇風機またはサーキュレーターで下から風を当ててみてください。洗濯物の下の方に溜まった水分が抜けやすくなり、早く乾きます。
間隔を空けて干す
洗濯物同士がくっつかないよう、間隔を開けて干すことも重要です。洗濯物が密集するとその部分の空気の流れが悪くなり、乾燥に時間がかかるためです。スペースに余裕がある場合には、洗濯物同士の間を10cm程度空けるよう意識しましょう。均等に干すためのアイテムを取り入れるのもおすすめです。
ハンガーや物干し竿を活用する
とくに分厚いパンツやフード付きの衣服、布団類は、布と布が密着した部分が乾きにくくなります。専用のハンガーや、物干し竿を使って空気の通り道を作ると乾きやすくなります。
重さを均等に分散させる
洗濯物の重さを分散させるように意識してみましょう。一部に重い洗濯物が集中していると、干している場所が歪んだり、破損したりする恐れがあります。重さのバランスを考えて干すことで、安全に干せるでしょう。
乾きやすさを意識して干す
衣服の乾きやすさにも注目して干す位置を考えます。一般的に、化学繊維やポリエステルなど薄手の素材は乾きやすく、綿や麻などの天然素材は乾きにくい傾向にあります。乾きにくいものはより風通しのよい外側に、薄手のものは内側に干すと効率的に乾かせます。
湿気対策をする
洗濯物を部屋干しすると、室内の湿度が上がります。湿度が高い状態が続くと、洗濯物が乾きにくいだけでなく、部屋にカビが発生する恐れもあるでしょう。室内に除湿機を置いたり、エアコンのドライ機能を活用したりと、湿気を溜めない工夫をすることが大切です。
洗濯物をカーテンレールに干す場合はポイントを押さえよう
今回は、カーテンレール干しを避けるための具体的な方法や、効率的に洗濯物を乾かす部屋干しのコツを紹介しました。
部屋干しスペースがない場合には、カーテンレールに設置するハンガーを取り入れてみましょう。また、次のポイントを意識して環境を整えれば、部屋干しでもしっかりと洗濯物を乾かすことができます。
・風通しをよくして空気の道を作る
・部屋の湿度を下げる
・洗濯物の重さを分散させる
雨の多い時期でも、部屋干しのコツを実践して快適な室内環境を保てば、洗濯物の悩みから開放され、さっぱりとした気分で過ごせるはずです。