ベランダに目隠しって必要?防犯上大事な理由と設置上の注意点を不動産のプロが教えます

目次

マンションなどの中高層の建物であっても、ベランダ外からの目線が気になる人は少なくありません。実は、ベランダに目隠しをすることは、賃貸住宅に住む人にとっても多くのメリットがあります。

外から丸見えのベランダは、プライバシーの侵害だけでなく、防犯上のリスクも高めてしまいます。洗濯物を干すのがはばかられたり、隣家との距離が近いと、常に視線を感じてストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

賃貸住宅だからといって諦める必要はありません。DIYで簡単に取り付けられる目隠しグッズもたくさん出ています。今回は賃貸物件でもできるベランダの目隠しについて、その必要性やメリット、注意点、そしておすすめのグッズまで詳しく解説します。

ぜひ最後まで読んで、ストレスのない快適な生活空間を作り上げましょう。

ベランダに目隠しを設けるメリット

ベランダに目隠しをするメリットはたくさんあります。目隠しの必要性を感じていない人や考えたことのない人であっても、目隠しを設置することで生活の質が一変するかもしれません。

まずは、ベランダに目隠しを設置するメリットを確認しましょう。

プライバシーを守ることができる

目隠し設置による最大のメリットは、やはりプライバシーが守られることです。プライバシーの保護はそれだけでもメリットですが、プライバシーが守られることによって得られる副産物にこそ意味があります。

・好きな時間に洗濯物を干せる

・自分のペースで生活することができる

・窓を開けて生活することができる

どれも当たり前のことですが、外からの視線が気になっている人にとっては、かなり難しいことばかりです。ベランダに目隠しをすることによって、これだけ自由な生活を送ることができるようになります。

防犯面に役立つ

ベランダへの目隠し設置は、防犯にも役立ちます。なぜなら泥棒は、室内の状況がわかりにくいところへ、リスクを背負ってまで侵入しようとはしない傾向にあるからです。

また、洗濯物を干す時間やベランダで過ごす時間など、生活パターンを隠すことできるため、空き巣などの犯行機会の減少にも繋がります。

直射日光を避けることができる

目隠しを設置することで、日光が直接部屋に差し込むのを防ぐことができます。直射日光が入らないことで、以下のようなメリットが期待できます。

・エアコン代の節約に繋がる

・家具、家電、床の日焼けを防止し、長持ちさせることができる

・紫外線がカットされ、目が疲れにくくなったり、肌が守られたりする

日当たりが良いのは部屋探しで重要なポイントですが、直射日光が入りすぎることによるデメリットも存在しています。目隠しはこれらデメリットをなくしてくれる頼もしい存在といえるでしょう。

バルコニー付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

ルーフバルコニー付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

マンションでベランダに目隠しを設ける際の注意点

賃貸物件で目隠しを設置するとき、どのような点に注意すべきなのでしょうか。ここでは、気を付けるべきポイントを紹介します。

なお、目隠しを設置するときは可能な限り規約を再度見直した上で、家主さんや管理会社へ事前に相談することをおすすめします。自分は問題ないと思っていても、家主さんや管理会社からすると管理運営に支障をきたす可能性もあるからです。

グッズやツールを検討する前にお読みいただき、トラブルのない目隠し設置をするためにも必ず押さえておきましょう。

外壁に穴を開けたりできない

目隠しを設置するにあたって絶対にやってはいけないことは、外壁に穴を開けることです。

退去にあたり外壁に穴が開いていることが発覚すれば、原状に回復する費用を負担しなければなりません。また、外壁に穴を開けることで建物内に雨水が侵入してしまい、想定外の建物の劣化を招く可能性も否定できません。

外壁への開口は家主さんや管理会社も許可することはありません。目隠しの設置にあたって外壁への開口は絶対にやめておきましょう。

風で飛ばないように注意が必要

目隠しは、設置したらそれで終わりではありません。その後の維持管理も自分で行うことが大切です。維持管理で気をつけたいのは、風で飛ばないように処置することです。

強風によって目隠しが風で飛ばされ、他のお部屋に飛んでいくことなどあってはいけません。状況によっては、風で飛んで行った目隠しが原因で誰かの持ち物を傷つける可能性もあります。

風が強い日や台風が近づいているときは、目隠しを外すなど、維持管理も必要であることを理解しておきましょう。

避難通路になっている場合は通行できるようにしておく

ベランダやバルコニーへ目隠しを設置するときは、少なくとも人が通れるくらいの隙間を開けておくことが必要です。なぜなら、マンションではベランダやバルコニーは消防法上の避難通路だからです。

火災のとき、廊下ではなくバルコニーを経由して避難をするため、バルコニーが通れない状態では避難に支障をきたし、最悪の場合は被害が大きくなることも予想されます。

バルコニーは専用的に利用することができますが、あくまでも「共用部」という認識を忘れないようにしましょう。

戸建てでベランダや掃き出し窓に目隠しを設ける際の注意点

マンションやアパートではなく、戸建てタイプでも目隠しを設置することがあります。戸建てタイプでは庭に面した掃き出し窓(腰高ではなく足元まで窓になっている箇所)に設置することが多いため、賃貸においては独自の注意点があります。

戸建てはどうしても自由度が高い使い方をしてしまいがちです。そのため、上述した外壁への開口などを勝手に進めてしまう人が多くなる傾向にあります。

また、マンションと比較して目隠しの面積が大きくなる傾向にある点も注意が必要です。目隠しが大きくなることによって、風で飛びやすくなるからです。

そのほか、目隠しを固定するときに植栽を利用するのも避けましょう。植栽が折れてしまったときに、原状回復を求められることがあるからです。

戸建ては自由度が高い点がメリットですが、あくまでも使用感に自由度があるだけで、完全に好きに使っていいというわけではありません。自由度が高いがゆえに、今一度規約を確認し、家主さんや管理会社への確認を怠らないようにしましょう。

一戸建の住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

ベランダに目隠しを設ける方法

ここからは、実際にベランダに目隠しを設置する具体的な方法について解説します。再三ですが、くれぐれも設置にあたっては規約を確認の上、事前の家主さんおよび管理会社への相談を経てから進めるようにしましょう。

目隠しになるグッズを使う

もっとも簡単で確実な方法が、専用の目隠しグッズを設置する方法です。現在は多様な商品が販売されていますので、自分の環境に適したグッズを検討してみてください。

すだれ

すだれとは、細い竹や葦を並べて布状にして吊り下げることで日よけにする、古くは平安時代から使われている目隠しグッズです。日よけや目隠しの効果を求めつつ、風通しはよくしたい人に適しています。おすすめのすだれを以下に紹介します。

①炭化すだれ(チハラ金物店)

商品概要竹を燻して炭化させているため、防虫防カビ効果が期待できます
商品URLhttps://www.chihara-k.com/shop/html/products/detail/1342

②省エネ対策すだれ(リビングプランニング)

商品概要竹や葦ではなくポリプロピレンを原料とした人工のすだれであるため、耐久性と色合いのおしゃれさを重視する人にはおすすめです
商品URLhttps://item.rakuten.co.jp/ribinngu/12-1822r/?variantId=r-sku00000001&ultra_crid=12-1822r&scid=s_kwa_pla_unpaid_205712&srsltid=AfmBOoqdtk_85Ro85uUAhMHLsT8oEZxKe764rmwr3ZBQ35rWzBUt9dXAlmM

目隠し用シート

目隠し用シートとは、窓に貼るフィルム製やメッシュ製のシートのことです。窓に直接貼るため簡単に施工が可能です。

①目隠し日よけメッシュシート(山善)

商品概要メッシュ素材で作られたシートであるため、ブラウンやグレーなどの色から選べるインテリア性の高さが魅力です
商品URLhttps://yamazenbizcom.jp/category/30209/92349.html

②目隠しシート(Rabbitgoo)

商品概要透明の窓ガラスに貼ることで、すりガラス調に変えることができるシートです。白や黒など色を選べるほか、断熱・UVカットなどの効果も期待できます
商品URLhttps://x.gd/qZr1H

ラティス

ラティスとは、格子状に板を組み合わせたフェンスのことです。おもにガーデニングをしている庭で用いられることが多く、どちらかといえば戸建て向けの目隠しグッズといえるでしょう。

ラティスは上から吊るすのではなく床に設置するものです。マンションに設置するときは通行の邪魔にならないように注意しましょう。

①ルーバーラティス(タカショー)

商品概要目隠しに適した目の細いタイプのラティスです。天然木を利用しているため温かみのあるナチュラルな空間が演出できます
商品URLhttps://x.gd/HzjOM

②竹製ラティス(タカショー)

商品概要ラティスの格子部に竹を利用したタイプです。風通しもよく、見た目を和風のテイストに仕上げたい人にはおすすめです
商品URLhttps://x.gd/kENlq

パーテーション

パーテーションとは、床置きが可能なタイプやバルコニーに設置する網タイプなどさまざまな種類のある目隠しグッズです。床置きできるすだれや折り畳みができるラティスをイメージするとよいでしょう。

フェンスタイプ(アルマックス)

商品概要アルミタイプのパーテーションで、小さく収納ができるため、収納場所をとりません。出し入れを頻繁に行いやすい点が賃貸向きといえるでしょう
商品URLhttps://www.piearth.shop/view/item/000000000480?category_page_id=ct217

ベランダカーテン

ベランダカーテンとは、窓外に設置するカーテンのことです。バルコニーの形に設置するカーテンタイプから、サンシェードタイプなど、さまざまな種類のカーテンが販売されています。

①ターボスクリーン メッシュタイプ(平岡織染)

商品概要目隠しのほか、防風や防雪にも役立つベランダカーテンです。バルコニーを独立したサンルームのようにアレンジすることができるため、広い用途に対応が可能です
商品URLhttps://www.monotaro.com/g/05916456/

①サンシェードタイプ(友安製作所)

商品概要ベランダ・ウッドデッキなど、さまざまな場所で活用できるサンシェードは、種類も豊富であるほか、サッシに取付可能な専用金具もあるため、賃貸でも活躍しそうです
商品URLhttps://www.styledart.com/shade/siesta.html

目隠しになる植物を設置する

グッズ以外にも、植物を目隠しとして利用することも可能です。

スペースがあれば実際に植物を置いても良し、ラティスにイミテーションの植栽を設置するのもよいでしょう。また、サンシェードにイミテーションのグリーンをあしらった商品もあります。

戸建て賃貸では網状のサンシェードに朝顔を這わせるなど、グリーンの設置は見た目にも生活の質を向上させてくれそうです。

バルコニー付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

ルーフバルコニー付きの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

併せて導入したいベランダの防犯対策

ベランダに目隠しを設置するメリットの一つに防犯効果が挙げられます。しかし、目隠しだけで防犯対策を終わらせるのはいささか不安が残るところです。

そこで、ここではバルコニーの目隠しと一緒に設置したいバルコニーの防犯対策を紹介します。ぜひ一緒に設置して目隠しのメリットを最大限に活かしましょう。

なお、防犯グッズの導入にあたっても家主さんや管理会社へ事前に確認をしたうえで設置を進めてください。

センサーライト

センサーライトは、バルコニーの防犯には頼もしい存在です。 不審者が近づくとパッと点灯し、侵入を阻止してくれるからです。

また、センサーライトがあることによって1階や最上階などバルコニーからの侵入が心配される居室でも、安心してバルコニーに出ることができるでしょう。防犯効果だけでなく、安心感の向上や利便性も期待できますので、一人暮らしの女性にはもってこいの防犯対策グッズです。

防犯フィルム

防犯フィルムとは、窓ガラスの内側に貼る透明なフィルムのことです。薄いシート状ですが強度が高いことが最大の特徴です。防犯フィルムという名のとおり、万が一窓ガラスを割ろうとしてもフィルムがガラスを割れにくくするため、室内への侵入を遅らせる効果があります。

市販のものを自分で貼ることも可能ですが、ガラス面に接着剤が残ってしまうと原状回復が必要になります。そのため、貼るときや剥がすときは専門業者に依頼するほうがよいでしょう。

防犯ブザー

防犯ブザーとは、危機を感じたときに大きな音を出すことで、周囲に助けを求めたり、不審者を威嚇したりするためのグッズです。小さなものでも100デシベルを超える大きな音が鳴るものもあり、効果的に不審者を追い払うことができます。

一般的に防犯ブザーというと持ち運ぶものをイメージしますが、実はさまざまな商品が展開されています。窓が開いたら鳴るタイプ、センサーで人を感知したら鳴るタイプなど、賃貸物件での防犯対策に役立つものがたくさんありますので、ご自身の環境や状況に合わせてお選びください。

掃き出し窓なら庭に砂利を敷くのも手

古典的ですが、戸建てタイプなどでは庭に砂利を敷くだけでも防犯効果は絶大です。なぜなら、砂利は歩くと音がするため、音で気付かれたくない不審者などは避ける傾向にあるからです。

防草シートを敷いてから砂利をまくことで、雑草が生えてくるのを防ぐことにも繋がります。防犯対策と除草手間を省くことができるため一石二鳥といえるでしょう。

なお、戸建て賃貸で庭に砂利をまくときは、家主さんや管理会社の承諾が必要になるほか、原状回復についても話し合ってから進めてください。

さまざまな防犯グッズや防犯対策がありますが、賃貸物件にはさまざまな防犯設備が備わっていることがあります。防犯面が気になる人は、防犯性の高い賃貸物件を選ぶだけでも防犯対策になるため、ぜひ参考にしてみてください。

オートロックの住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

2階以上の住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

最上階の住まいを見る

エリア別に物件を探す

Powered by

視線が気になる人はベランダの目隠しを適切な形で導入しよう

賃貸物件でも、ベランダやバルコニーに目隠しを設置することは可能です。賃貸でも使える目隠しグッズはたくさんありますので、事前に家主さんや管理会社に相談し、許可を得てから設置することを心がければ後でトラブルになることもないでしょう。

ベランダの広さ・日当たり・風通しなどを考慮して、最適な目隠しグッズを選ぶことで、視線を遮り、防犯対策にもつながります。また、ベランダでのガーデニングや、カフェスペースなど、自分だけのオリジナル空間を作ることにも役立ちます。

この機会にプライバシーの保護や防犯のみならず、生活の質を向上させるアイテムとして目隠しを検討してみてはいかがでしょうか。