「スマートキーを採用した玄関は危険」って本当?そう言われる理由と対策を不動産のプロが解説

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スマートキーを玄関に採用する家庭が増える中で、「危険性はないのか」「後悔しないだろうか」と不安を抱く方も少なくありません。スマートキーは非常に便利な一方で、いくつかのリスクが指摘されています。特に、小さな子どもや高齢の家族がいる場合、万一のトラブルへの備えが重要です。

そこでこの記事では、スマートキーの危険性と具体的な対策、さらに賃貸住宅への後付け方法について詳しく解説します。安全にスマートキーを取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「スマートキーを採用した玄関は危険」と言われる理由

まずは、スマートキーを採用した玄関が「危険」と言われる主な理由について、実際の事例や専門的な視点を交えながら詳しく解説します。

リレーアタックによる不正解錠リスク

スマートキーの大きな弱点は、リレーアタックによる不正解錠リスクにあります。これは、住宅用や車両用のスマートキーが発する電波を特殊な機器で中継し、鍵が手元になくてもドアを開けてしまう手口です。

実際の現場でも、「なぜか玄関の鍵が開いていた」という相談を受けた事例があります。特に、玄関扉付近にバッグや鍵を置く生活習慣がある方は注意が必要です。

こうしたリスクを踏まえ、スマートキーには物理的な防御策を講じることが重要となります。

電池切れ・通信不良による締め出しリスク

スマートキーには、電池切れや通信不良による締め出しリスクもあります。電源が切れると、物理鍵(鍵穴に差し込んで施錠・解錠を行う鍵)を持っていなければ玄関を開けることができません。

さらに、強い雨により電波が乱れることで、正常に解錠できない事例も報告されています。雨粒が鍵本体や受信部に干渉し、通信エラーが発生することが原因です。実際、不動産管理の現場では「雨の日に玄関前で1時間以上立ち往生した」という入居者の声がありました。

便利なスマートキーですが、万一に備えて物理鍵と予備電池を常に携帯する意識が欠かせません。

アプリ連携のセキュリティホール

スマートキーとスマホアプリの連携は便利な一方で、セキュリティホールが存在します。セキュリティホールとは、ソフトウェアやアプリケーション、OSなどに生じた不具合や設計上のミスによって生まれる情報セキュリティ上の穴(欠陥)を指します。

この穴を悪用されると、第三者に遠隔で玄関を操作されるリスクが高まります。特に、古いバージョンのアプリを使い続けると対策が不十分な場合があり、危険性が増すでしょう。

スマートキーを安全に利用するためには、アプリの定期更新と二段階認証を必ず取り入れることが基本です。

スマートキーの懸念に対するそれぞれの対策

スマートキーに潜む危険性は、適切な対策を講じることで大きく軽減できます。ここでは、想定されるリスクに対して実践しやすい具体的な対策方法を詳しく解説します。

リレーアタック対策は「電波遮断ポーチ」がおすすめ

リレーアタック対策には、鍵を保管する「電波遮断ポーチ」の使用が効果的です。これはスマートキーから発信される電波を遮断し、外部からの電波中継を防ぐものです。

たとえば、玄関付近に鍵を置くとリスクが高まるため、外出時は必ずポーチに入れる習慣をつけましょう。市販品では、小型でカバンに入れやすいタイプや、自宅用の収納ボックス型も販売されています。

賃貸住宅でも設置できる簡単な対策なので、スマートキー利用者は必ず備えておきたいアイテムです。

予備電池や物理鍵の携帯で締め出しを防止

締め出しリスクを防ぐためには、予備電池や物理鍵を常に携帯しておくことが重要です。スマートキー専用の小型ケースを利用すれば、財布やバッグにもスマートに収納できます。

管理会社によっては、「鍵・電池携帯マニュアル」を作成し、入居者へ配布しているケースも見られます。特に、雨天時や通信障害が起こりやすい地域では、こうした予備対策が不可欠です。

予備アイテムを持ち歩く小さな工夫が、万一のトラブルから自分と家族を守る大きな備えとなります。

アプリは二段階認証+定期更新を欠かさないようにする

アプリ連携型スマートキーを利用する場合は、二段階認証を設定し、アプリを定期的に更新することが欠かせません。古いバージョンのアプリはセキュリティ対策が不十分なことがあり、乗っ取りや不正操作のリスクを高める原因となります。

推奨される対策としては、次のような方法があります。

・専用セキュリティアプリを利用する

・アプリストアで自動更新機能をオンにする

わずかな手間を惜しまず、常に最新の状態を維持することで、スマートキーの安全性を最大限に高めることが可能です。

さらに玄関の防犯性を強化したい方には、オートロック付き物件の選択もおすすめです。エントランスでの二重チェックにより、スマートキーのリスクを補完できる安心感が得られます。

スマートキーを採用するメリット

ここでは、スマートキーを導入することで得られる3つのメリットについて解説します。

鍵の持ち歩きが不要で紛失の心配がない

スマートキーを導入すると、物理的な鍵を持ち歩く必要がなくなり、紛失リスクを大幅に削減できます。特に荷物が多い子育て世帯や、カバンを持たないことが多い単身者には大きなメリットです。

たとえば、スマホをポケットに入れておくだけで施錠・解錠できるモデルも登場しています。さらに、鍵をなくして慌てて業者を呼ぶようなトラブルも防ぐことが可能です。

スマートキーは日常生活の負担を軽減し、安心感を高めるアイテムといえるでしょう。

遠隔操作・家族の一斉管理が可能

スマートキーはアプリと連携することで、遠隔操作や家族全員の鍵管理が可能です。誰が玄関を開けたか、施錠・解錠の履歴をアプリで確認できるため、防犯意識も自然と高まります。

たとえば、子どもが学校から帰宅した際に「玄関が開いた」とスマホに通知が届く設定も可能です。高齢の親御さんの見守りにも役立つため、二世帯住宅にも適しています。

鍵の受け渡しトラブルが起こりやすい家庭ほど、スマートキーの利便性を実感できるでしょう。

見た目のスマートさで玄関がスッキリ

スマートキーを採用すると、玄関周りがすっきりとした印象になります。従来型の鍵穴がないデザインや、タッチ式パネル型など、見た目もスタイリッシュです。

新築住宅やリノベーション物件では、「玄関のデザイン性を損なわない」として積極的に採用されています。たとえば、外壁やドアと一体感を持たせたスマートキーも登場しており、外観の美しさにこだわる方からも好評です。

機能性とデザイン性の両方を重視したい方に特におすすめです。

スマートキーを賃貸物件に取り付けられる?

スマートキーの利便性に惹かれ、賃貸住宅への後付けを検討する方も少なくありません。ただし、賃貸物件では原状回復義務や管理規約など、事前に確認すべき注意点があります。

ここでは、賃貸住宅にスマートキーを取り付ける際のポイントについて詳しく解説します。

賃貸物件では原状回復がネックになることも

賃貸物件にスマートキーを後付けする場合、取り付けに加工が必要な製品だと退去時に扉や枠を修復しなければならず、オーナーや管理会社の承諾が必須となります。

特に築年数の経過した物件では、「鍵に手を加えないでほしい」という希望が強い傾向にあります。そのため、導入を検討する際は、次の点を事前に確認しておきましょう。

・オーナーから書面で許可を得る

・契約書にスマートキー設置の可否が記載されているか確認する

・原状回復費用の負担範囲を事前に話し合う

慎重な事前相談が、後悔のない導入につながります。

後付け型スマートロックなら許可されることが多い

加工不要の「後付け型スマートロック」であれば、賃貸でも許可されやすい傾向にあります。

とくに粘着テープやマグネットで設置する「非破壊型」は、原状回復の必要がほぼないため、オーナーに敬遠されにくい点が特徴です。また、スマートフォン以外にもカードキーや暗証番号に対応した製品もあります。

これらの後付け型であれば、原状回復の心配が少ないため、賃貸物件でも導入しやすい選択肢です。ただし、「後付け型だから」と勝手に設置するのはトラブルのもとになりますので、必ず許可を取ってから設置するようにしましょう。

スマートキー導入済み賃貸物件も増加中

近年では、スマートキーがあらかじめ備え付けられている賃貸物件も増えています。特に、新築や築浅の物件に多く見られ、デザイン性と防犯性を兼ね備えた仕様が特徴です。

探す際のポイントとしては、物件検索サイトで次の条件を活用すると効果的です。

・設備項目に「スマートロック」「電子錠」を含むものを選ぶ

・写真で鍵の形状(テンキーやカードスロット)を確認する

・内見時に実際の開閉方法をチェックする

導入済み物件を選べば、取り付け作業や許可申請の手間が不要になり、入居初日から安心してスマートキーを利用できる点が魅力です。

スマートキー以外でセキュリティ対策をしたい人におすすめの物件条件

スマートキーに不安を感じる方でも、防犯性の高い住まいを選ぶことは可能です。ここでは、物件選びの際にチェックしておきたい具体的なセキュリティ設備と、それぞれのポイントについて解説します。

オートロック付きの物件

防犯性を高めたい方には、オートロック付きマンションの選択がおすすめです。共用玄関で一度チェックが入るため、部外者の侵入リスクを大幅に抑えられます。

特に、次のポイントを確認しておくと安心です。

・設備の点検頻度(年1回以上が理想)

・オートロックの動作方式(タッチ式・暗証番号式など)

・エントランス周辺の照明状況

近年では非接触型のオートロックも増えており、より防犯性が向上しています。セキュリティ重視の方は、エントランス設備の管理状況もあわせてチェックしましょう。

防犯カメラ付き物件

防犯カメラが設置された物件は、防犯意識の高い方にとって心強い選択肢です。カメラがあるだけで、空き巣や不審者に対する心理的な抑止効果が期待できます。

選ぶ際には、次の点を確認しておきましょう。

・エントランスだけでなく共用廊下や駐輪場にもカメラが設置されてあるか

・死角になりやすい場所にもカメラが設置されているか

・定期的に録画データの確認や保守点検が行われているか

特に、死角を残さないカメラ配置は重要です。見た目の台数だけで判断せず、設置場所や機能性までしっかり確認することが、安全な住まい選びにつながります。

管理人常駐や24時間管理体制

女性の一人暮らしや高齢者世帯には、管理人が常駐している物件や24時間管理体制のある物件が安心です。有人管理により、異変の早期発見やトラブル発生時の迅速な対応が可能となります。

選ぶ際には、次のポイントを意識しましょう。

・管理人の勤務時間(終日常駐か日勤のみか)

・緊急時対応の連絡先やサポート体制

・住民との距離感(管理人室の位置や開放状況)

防犯カメラではカバーしきれない「人による見守り」があることで、住み心地は格段に向上します。防犯性に加え、生活全体の安心感を重視したい方におすすめの条件です。

「玄関にスマートキーは危険」と言われる要素は対策可能!

スマートキーは一部で「危険」と言われることもありますが、適切な対策を講じれば安全に利用できます。たとえば、リレーアタック対策として電波遮断ポーチを使う、予備電池を携帯する、アプリを定期的に更新するなど、基本的な行動が重要です。

さらに、スマートキー標準装備の賃貸物件を選んだり、オートロック付き物件に住むことで、防犯性をさらに高めることも可能です。リスクだけに目を向けるのではなく、メリット を活かしながら、自分に合った安心できる住まい方を見つけていきましょう。