「マンションを探しているけど、4階ってどうなんだろう?」「4階は不人気って聞くけど、本当のところは?」「4階ってなんだか嫌な気分がする」…お部屋探しをしていると、そんな疑問を持つことがあるかもしれません。
特に「4」という数字のイメージや、エレベーターがないかもしれないという懸念から、なんとなく避けられがちな「4階」について今回はスポットを当ててみます。
この記事では、マンションの4階が「不人気」と言われる背景にある理由を探りつつ、実は見逃せないメリットや、どんな人におすすめなのかを詳しく解説していきます。もしかしたら、この記事を読み終える頃には「4階、意外と良いかも?」と感じるかもしれません。
「マンションの4階は不人気」と言われるのはなぜ?
そもそも、なぜマンションの4階が避けられることがあるのか、その理由を見ていきましょう。そこには、文化的なイメージ、高さへの感覚、そして設備の問題が挙げられます。
「4」という数字が「死」を連想させるから
日本では、数字の「4」が「死(し)」と同じ読み方であることから、縁起が悪い数字(忌み数)として捉えられることがあります。これは「テトラフォビア(4恐怖症)」とも呼ばれ、決して言葉遊びのような軽い話ではありません。
実際に、少し古いマンションや病院などでは、4階や4号室、あるいは部屋番号の下2桁が42(死に)になる「402号室」などを意図的に飛ばして、「401号室の次は403号室」となっているケースが見られます。このような慣習が、「4階=何となく縁起が悪い」というイメージにつながっている可能性がありますが、最近はこのような欠番は少なくなってきました。
もっとも怖さを感じる高さが11m(おおむね4階に相当)だから
人間が高い場所に恐怖を感じる(高所恐怖症)のは自然な反応ですが、一説には、地面から約11mの高さがもっとも恐怖を感じやすい高さだと言われています。マンションの階数でいうと、ちょうど4階あたりに相当します。
非常に高いタワーマンションの上層階などでは、高すぎて逆に現実感が薄れるのに対し、11m程度は「落ちたら大変なことになる」という危険性をリアルに感じやすく、かつ地面もはっきり視認できる距離だから、という心理が働くようです。
科学的に万人に共通するとまでは言えませんが、高さに対するリアルな恐怖を感じやすいのが4階あたり、そのため4階が毛嫌いされる、ということが言えるかもしれません。
EVの設置義務に該当していないから
そして、実用面で大きな理由となるのが、エレベーターの有無です。4階建てのマンションには、エレベーターが設置されていないケースが少なくありません。
普段私たちが何気なく利用しているエレベーターには、実は設置しなければいけない基準が存在しているのです。その基準と4階という高さに実は深い関係があるのです。
次項では、このエレベーターの設置基準について深掘りします。
マンションの4階が不人気と言われる理由の一つ「エレベーターの有無」とは

もしもエレベーターがないと、毎日の階段の上り下りは非常に大きな負担になるでしょう。特に荷物が多い日や疲れている日などは、帰宅することがもはやストレスに感じそうです。
なぜ4階建てにはエレベーターがないことが多いのでしょうか?
建築基準法ではEVの設置は「31mを超える」建物
日本の建築基準法(第34条)では、エレベーターの設置が義務付けられているのは、原則として「高さ31mを超える建築物」です。
※参考:e-gov「建築基準法」
マンションの1フロアの高さはおおむね3m程度なので、4階建ての場合、建物の高さは約12m〜13mとなります。これは31mを大きく下回るため、法律上はエレベーターを設置する義務がないのです。
そのため、コスト削減などの理由から、4階建て(あるいは5階建ての一部)ではエレベーターが設置されないことが多いのです。重要なのは、「階」ではなく「高さ」で基準が決まっている点です。
なお、6階建て以上のマンションでエレベーターがない物件はほとんど見たことがありません。さすがに階段の上り下りで生活に支障をきたすだろう、というのが理由だと考えられます。逆に、この我慢できる絶妙なラインにあるのが4階建てのマンション、と言うことができそうです。
高齢者向けのマンションでは3階建てからEVの設置義務がある
ただし、エレベーターの設置基準には例外もあります。
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)」に基づき、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などの特定の共同住宅では、より低い階数(例えば3階建て以上)でもエレベーターの設置が義務付けられたり、強く推奨されたりしています。
※参考:e-gov「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」
旧来の団地型物件は4~5階建てでほとんどEVがない
昭和の高度経済成長期などに建設された「団地」と呼ばれるタイプの集合住宅は、4階建てや5階建てが多く、そのほとんどにエレベーターが設置されていません。
エレベーターが設置されていない原因は、当時の建築基準やコスト的な理由が背景にあります。これらの物件のイメージも、「4階=階段」という印象を強くしている一因と言えそうです。
マンションの4階を選ぶメリット

ここまでネガティブな側面を見てきましたが、マンションの4階には、実は多くのメリットも存在します。見方を変えれば、魅力的な選択肢になり得るため、メリットも押さえておきましょう。
新築なら好きな号室や向きを選びやすい
新築マンションでは、一般的に最上階や角部屋、あるいは1階の専用庭付き住戸など、特徴のある部屋から契約が決まっていく傾向があります。一方で、2階から最上階の一つ下までの中層階は、比較的最後まで残ることが多いのです。
つまり、4階あたりを検討する場合、人気の高層階や低層階が埋まった後でも、希望の間取りや日当たりの良い方角(南向きなど)を選びやすいというメリットがあります。他の人があまり注目しないからこそ、自分にとってベストな部屋を見つけられるチャンスがあるのです。
同じ棟内でも価格優位性が高い
マンションは一般的に、階数が1つ上がるごとに家賃が少しずつ高く設定される傾向があります。例えば、家賃がワンフロア上がるごとに1,000円〜数千円程度高くなるのはよくある話です。
その点、4階は上層階に比べると価格が抑えられていることが多いです。それでいて、1階や2階といった低層階に比べて、防犯面での安心感が高まり、道路からの騒音や視線も気になりにくくなります。
さらに、立地や周辺環境によっては、4階でも十分な眺望や通風や採光も期待できます。エレベーターがない物件であればその不便さはありますが、エレベーター付きの物件であれば、「上層階ほどの価格は出せないけれど、低層階のデメリットは避けたい」という人にとって、「コストパフォーマンスに優れた狙い目の階数」と言えるでしょう。
虫が苦手な人にも比較的安心
低層階、特に1階や2階では、窓やベランダから蚊やハエ、ゴキブリなどの虫が侵入しやすいという悩みがあります。
その点、4階まで上がると、地面を歩く虫や低空を飛ぶ虫の侵入リスクはかなり低減されます。もちろん虫の発生がゼロになることはありませんが、虫が苦手な方にとっては大きなメリットです。
エレベーターがないときは、適度な運動習慣がつく
これは考え方次第ですが、エレベーターがない4階の物件を選んだ場合、毎日の階段の上り下りが強制的に行われます。
これを「面倒」と捉えるか、「良い運動習慣になる」と捉えるかで評価は激変します。健康志向の方にとっては、毎日の生活の中で自然と足腰を鍛えられる好機になるでしょう。
ここまで読んで、「4階も悪くないかも」「自分の条件に合うなら検討したい」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?価格のバランス、日当たり、眺望など、あなたのご希望に合わせて、最適な4階のお部屋探しをお手伝いします。ぜひお気軽にご相談ください。
マンションの4階以上がおすすめの人
メリット・デメリットを踏まえた上で、特にマンションの4階(あるいはそれ以上の中層階〜高層階)がおすすめなのは、次のようなタイプの人です。
眺望を重視する人
当然ですが、階数が上がるほど眺望は開けてきます。特に周囲に高い建物が少ないエリアであれば、4階でも十分に開放的な景色を楽しめる可能性があります。
眺望は低層階では得られにくいメリットであり、住み心地にも影響するため、階数はやはり重要な要素と言えそうです。
環境を重視する人
一般的に、上層階に行くほど風通しや日当たりが良くなる傾向があります。1階や2階だと、隣の建物や植栽の影響で日差しが遮られたり、風が通りにくかったりすることがありますが、4階ならその影響を受けにくくなります。
具体的には、洗濯物が乾きやすい、部屋が明るいといったメリットが期待できるでしょう。
虫が苦手な人
上述の通り、4階は低層階に比べて虫の侵入リスクが格段に下がります。蚊やゴキブリだけでなく、地面に近い場所に多いとされるアリなども上がってきにくくなります。虫嫌いの人には大きな安心材料となるため、階数を重視する人も少なくありません。
静かな環境を求める人
1階は地上に近いため、道路を通る車や歩行者の声などが聞こえやすい場合があります。4階まで上がれば、地上からの騒音はかなり軽減され、比較的静かな生活環境を得やすくなるでしょう。
ただし、交通騒音などは周辺の環境によって大きく左右されます。高速道路や高架道路は上に音が響くことも少なくありません。また、音の状況は時間帯によっても変わるため、可能であれば曜日や時間を変えて何度か現地を確認することをおすすめします。
お部屋探しのいいとこどりをしたい人
「最上階ほどの高い家賃(価格)は難しいけれど、1階や2階は避けたい…」そんな人には、4階は魅力的に見えるかもしれません。なぜなら、上層階に近いメリット(眺望・採光・通風・防犯性)を享受しつつも価格は抑えめに設定されているからです。
エレベーターがあれば利便性も確保できます。まさに「いいとこ取り」ができる可能性がある階数、それこそが4階なのです。
マンションは何階が人気な傾向にある?

では、全体的に見て、マンションではどの階が人気なのでしょうか?一般的な傾向としては、以下のような階が挙げられます。
最上階
眺望が最も良い、上階の足音がしない、希少価値があるなどの理由で根強い人気があります。価格は最も高くなる傾向があります。
角部屋
窓が多くて明るく風通しが良い、隣接する住戸が少ないためプライバシー性が高い、などの理由で人気です。同じ階の中部屋よりも家賃は高めです。
高層階(エレベーターがある場合)
最上階に近い理由で、眺望や日当たり、静かさなどを求める人に人気があります。虫が少ないのも魅力です。
2階・3階(エレベーターがない場合)
エレベーターがない物件では、階段の上り下りが比較的楽な2階や3階が、利便性と家賃のバランスが良い、ということで選ばれることがあります。1階のデメリット(防犯・湿気・虫など)も避けやすいため、狙い目の階数です。
1階(専用庭付きなど)
小さな子どもやペットがいる世帯では階下への足音を気にせず生活したい、庭いじりを楽しみたい、といった理由で1階を選ぶ人が少なくありません。
このように見ると、4階を含む「中層階」は、突出した人気があるわけではないものの、特定の強いニーズ(最高の眺望、庭付きなど)がないときに、家賃や住環境のバランスを考慮して選ばれることが多い階であると言えます。特にエレベーターがあれば、デメリットはかなり解消されるでしょう。
なお、4階に限らず、「確かに自分にはこの階数が良さそうだ」と思われた人は、実際に不動産会社にリクエストしてみてください。特に最上階や1階などは数が少ないため、早めに不動産会社へ依頼しておくことをおススメします。
「マンションの4階は不人気」はあくまで印象の話!?情報を集めて正しさを見定めよう
今回は、マンションの4階が「不人気」と言われる理由から、その真相、そして意外なメリットを解説しました。
確かに、「4」という数字のイメージや、エレベーターがない物件が多いという事実は、4階を敬遠させる一因になっているかもしれません。しかし、見方を変えれば、家賃の優位性、新築での選びやすさ、低層階のデメリット(虫・騒音・防犯)の軽減、そして十分な採光・通風・眺望の可能性など、多くの魅力があることもまた事実です。
「マンションの4階は不人気」という言説は、あくまで一面的な印象に過ぎません。大切なのは、自分のライフスタイル、予算、そして何を重視するかを明確にし、その上で各階のメリット・デメリットを比較検討することです。
エレベーターの有無は大きな判断材料になりますが、もし設置されている物件であれば、4階は非常にコストパフォーマンスが高く、快適な住環境を手に入れられる「狙い目」の階数かもしれません。
ぜひ今回の情報を参考に、固定観念にとらわれず、あなたにとって最適な住まいを見つけてくださいね。





