白湯って本当に効果あるの?医療関係者の見解と正しい作り方と飲むタイミング

目次

「白湯ってどんな効果があるの?」「白湯って本当に身体にいいの?」このコラムのタイトルが目についた方の中には、こういった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

白湯とは、水を一度沸騰させてから、ある程度の温度にまで冷ましたお湯のことです。白湯を飲むことで色々な効果が期待できるといわれています。

今回は、看護師の私が医学的な観点も踏まえながら「白湯」について詳しく紹介します。白湯を飲んでいるけどいまいち効果を感じられない、白湯について詳しく知りたいといった方は、ぜひ参考にしてみてください。​​

白湯とは

白湯とは、水を一度沸騰させてから、40〜50℃程度の飲みやすい温度まで冷ましたお湯のことです。

一度沸騰させるのは、水道水の中の微量の塩素による特有の匂いや味を取り除くためとされています。水道法により、蛇口から出る水には微量の残留塩素を含むことが義務付けられており、これらは水の風味に少なからず影響を与えています。

沸騰させることで、塩素の匂いや味が消えて美味しく飲むことができるのです。

このほかにも、日本で一般的な白湯の摂取方法は、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダに由来するものとされています。

※参考:ジェイテクト健康保険組合 「白湯」を活用して体調管理

医療従事者の私が解説する、白湯の効果が疑問視される理由

「白湯って本当に効果があるの…?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。ここでは、医療従事者の観点から白湯の効果が疑問視される2つの理由について解説します。

はっきりとした医学的根拠がないため

白湯が直接的に身体によいという医学的根拠は、現時点では存在しません。これが、白湯の効果が疑問視される直接の理由に繋がっていると考えられます。

ただ一方で、白湯の効果が全くないとも言い切れません。というのも、冷たい飲み物は身体によくないと言われているためです。こういった視点からみると、白湯が全く効果がないとも言い切れないのです。

すぐに効果が得られるものではないため

白湯を飲んだからといって1日、2日ですぐに効果が表れるものではありません。そのため、即効性を期待している方にはおすすめできません。

白湯の効果は、数ヶ月、あるいは数年単位で続けることによって効果が表れると思っておいた方がよいでしょう。

白湯を飲むことで期待できる効果(メリット)

白湯を飲むことで期待できるとされている効果(メリット)は以下の4つです。

・免疫力アップ

・冷え性の改善

・便秘症状の改善

・美肌効果

それぞれ詳しく解説します。

免疫力アップ

白湯によって身体が温まることで、免疫力のアップにつながる可能性があります。

体温が1℃下がると、免疫力が30%下がるといわれています。とある調査結果によると、高い温度下で免疫細胞の働きがよくなり、ウイルスなどの異物に対する反応がよくなることが示唆されています。

※参考:茨城産業保健総合支援センター

冷え性の改善

白湯を摂取すると身体が温まって血行が良くなることで、冷え性の改善に効果があるとされます。

体が温まると血行が促進され、末端部まで適切な血流が行き渡り、冷え性の症状を軽減する可能性があるためです。

便秘症状の改善

水分を摂ることで腸内の運動が活性化されるため、便秘の症状緩和に役立つと言われています。

また白湯の場合、身体を温める効果も期待できるため、血行がよくなり、体内の老廃物を排出しやすくなるとされています。

美肌効果

皮膚の血流がよくなることで、肌のターンオーバーが促進され、くすみ、しみなどの改善、予防など美肌効果にもつながるとされています。

白湯の作り方

ここからは、白湯の作り方を「水道水から作る場合」と「ウォーターサーバー(もしくは市販)の水から作る場合」に分けて解説します。

水道水から作る場合

​水道水から作る場合には、水を一定時間沸騰させてから、40〜50℃程度まで冷ましましょう。塩素の臭いをしっかり消すためには、沸騰後もしばらく加熱を続けておくことをおすすめします。「飲むたびに作るのはめんどう…」といった方は、保温機能のあるポットや水筒に入れておくと便利ですよ。

また、ガスコンロが二口以上あると、料理しながら白湯の準備をおこなうことができ効率的です。

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ウォーターサーバー(もしくは市販)の水から作る場合

ウォーターサーバーの水から作る場合には、お湯7:水3の割合で作るとちょうどよい温度となります。好きな温度に合わせてお湯と水の割合を変えてみてください。

市販の水から作る場合は、ケトルやガスコンロなどを活用して水を温めましょう。このとき、水道水のように沸騰させる必要はありません。

白湯を飲む効果的なタイミングと飲むべき量

この章では、白湯を飲む効果的なタイミングと飲むべき量について紹介します。

朝の起床直後

朝の起床後に白湯を飲むことは、胃腸を活性化させる効果があるとされています。1杯を目安に飲むようにしましょう。

夜の就寝前

就寝前に白湯を飲むことで、体を温め、よりよい睡眠をもたらすことが期待できます。就寝前30分から1時間前に1杯程度飲むとよいでしょう。

その他好きなタイミング

ほかにも、一日の好きなタイミングで摂取しても大丈夫です。食事の前後や運動前後など、好みや体調に合わせて飲むとよいでしょう。体質やライフスタイルに合わせて調整することも大切です。

白湯を飲み続けている私がおすすめする、日々の生活に白湯を取り入れるポイント

この章では、日々の生活に白湯を取り入れるポイントを3つ紹介します。

無理なく飲める時間帯を決める

日々の生活のなかで、無理なく飲める時間帯を設定しましょう。前章では、白湯を飲むおすすめの時間を解説しましたが、絶対にその時間に飲まないといけない訳ではありません。

自分のライフスタイルと照らし合わせて、無理なく飲める時間帯を決めることが継続できる秘訣です。

白湯と合わせて取り入れたい習慣

朝起きて白湯を飲む場合、一緒にカーテンを開けて日の光を浴びることをおすすめします。日の光を浴びることは体内時計をリセットするのによいとされています。

体内時計がリセットされることで身体の調子を整えることにつながるでしょう。

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アレンジして楽しむ

アレンジして楽しむことも、白湯生活を無理なく続けるポイントの1つです。ここでは、白湯のアレンジレシピを5つ紹介します。

アレンジレシピ1.白湯+はちみつ

はちみつは栄養価が高い食品の1つです。栄養補給のために白湯とまぜて飲むのもおすすめです。ほんのり甘くなるため、飲みやすくなりますよ。

アレンジレシピ2.白湯+生姜

生姜には、さまざまな効果がありますが、特に冷えに効果があるとされています。冷え性気味の方が生姜を経口摂取することで、交感神経活動が高まり基礎代謝が活発化し、エネルギー消費が高まったという研究結果もあります。

アレンジレシピ3.白湯+レモン

疲れているときには、白湯にレモン汁もしくはスライスレモンを入れて飲むのもおすすめです。レモンに含まれているクエン酸は疲労回復に効果があるとされています。

アレンジレシピ4.白湯+シナモン

シナモンには、ポリフェノールや抗酸化作用、抗炎症作用、抗糖尿病作用、抗菌作用、抗がん作用などの他の多くの成分が含まれているといわれています。

ただし、クマリンの含有量が多いカッシア・シナモンは、肝疾患がある場合や妊娠・授乳中の場合は避けるようにしましょう。

アレンジレシピ5.白湯+ラベンダーオイル

ラベンダーにはリラックス効果があるとされています。食用のラベンダーオイルを数滴垂らして飲むこともおすすめします。

ただし、妊娠中または授乳中のラベンダー摂取の安全性については分かっていないため控えた方が賢明でしょう。

ウォーターサーバーや部屋の設備を活用する

ウォーターサーバーを契約したり、部屋の設備を上手く活用したりすることをおすすめします。

たとえば、浄水器付きの住まいであればわざわざ水を購入しに行く必要がありません。ガスコンロが二口以上備わっていれば、料理をしながらでも白湯を作れるので便利です。「その都度白湯を作るのは…」といった方は、朝作った白湯を保温機能付きの水筒に保管しておくと、すぐに飲めるのでおすすめです。

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白湯を生活に取り入れる際の3つの注意点

白湯を生活に取り入れる際には以下の3つに注意しましょう。

飲み過ぎに注意する

水分を摂ることは身体によいとされていますが、飲み過ぎは害となってしまう可能性があるので注意しましょう。

参考:過剰な水分摂取による水中毒

疾患やむくみを抱えている人は医者に飲んでいい水の量を確認する

以下の場合には、水の量を制限しなければならない可能性が高いです。

・腎機能が悪化している方

・心不全を指摘されている方

事前に主治医に摂取可能な水の量を確認しておきましょう。

適した温度で飲むように心がける

白湯はぬるすぎると効果が薄く、熱すぎるとやけどするため、適した温度(40〜50℃程度)で飲むように心がけましょう。

白湯の効果を知り、無理のない範囲で生活に取り入れよう

白湯は、毎日続けて飲むことで身体によい影響を与えてくれるとされています。

一方、「毎回白湯を作るのが大変で手間がかかる…」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。無理のない範囲で白湯生活を取り入れることが、長続きする秘訣です。ぜひ今回の内容を参考にして、無理なく白湯生活を取り入れてみてくださいね。