「部屋をリフォームしたいけど賃貸だから無理だよね?」と諦めている方は案外多いのではないでしょうか?実は、いくつかコツを知ることで意外と簡単にリフォームできます。
今回は、クッションフロアで床をリフォームする方法について詳しく解説していきますので、「リフォームしたいけど何から始めればわからない…」と悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
クッションフロアとは?

クッションフロアとは、塩化ビニール素材で作られたシート状の床材です。ホームセンターなどでも販売されているので、ご存じの方も多いかと思います。一般的な厚さは1.8~3.5mmです。
素材自体はやわらかく、市販のカッターでカットすることができます。お部屋の形に合わせてカットできるので、施工も比較的簡単です。
またクッションフロアは、建築業界では「CF(シーエフ)」と呼ばれており、賃貸物件の紹介図面などではCFと記載されているケースもあるかもしれません。よく見かけるのは木目のフローリング調ですが、実際にはさまざまな色柄があり、視覚的にも楽しめます。
クッションフロアとフローリングの違い
クッションフロアとフローリングの違いですが、簡単に比較すると以下のとおりです。
| クッションフロア | フローリング | |
|---|---|---|
| 材質 | 塩化ビニール | 天然無垢材や複合の合板 |
| 施工のしやすさ | カッターでカットできるため、素人でも比較的簡単に施工できる | 電動のこぎりなど、特別な道具がないと施工できない |
| 耐久性 | 重いものを置くと跡がつきやすい | 重いものを置いても跡がつきにくい |
| カビの生えやすさ | 比較的生えやすい | 比較的生えにくい |
| 色柄 | 木目以外にも大理石柄や幾何学模様などさまざまな色柄がある | 無垢材であれば木の本来の色だが、基本的には木目のバリエーションがある |
最初からクッションフロアが採用されている賃貸物件もある
クッションフロアは防水性があることから、一般的には洗面所やキッチンで使われています。また、比較的安価で施工もしやすいため、賃貸物件では居室部分でも使われるケースも珍しくありません。
クッションフロアが採用されていれば後からリフォームをする必要もないため、気になる方は「クッションフロア」を条件に入れて部屋探しをしてみてはいかがでしょうか。
クッションフロア活用がおすすめの人

クッションフロアには多くのメリットがあり、主に以下のような方におすすめといわれています。
- 賃貸物件で部屋の雰囲気を変えたい方
- お子様がいる方
- 下の階への足音の影響が気になる方
上記3つの内容について、詳しく解説していきます。
賃貸物件で部屋の雰囲気を変えたい方
お部屋の床を変えると、部屋全体の印象がかなり変わってきます。たとえば、ホワイト系は部屋が明るく、そして広くなったような印象になります。またダークな色合いを選ぶと、モダンで大人な印象のお部屋に仕上がるため、黒をコンセプトにリフォームする方も少なくありません。
さらに、木目だけでなく幾何学模様やポップな色合いのものもあり、色柄で遊ぶこともできます。お部屋の雰囲気を一新したい方は、クッションフロアのリフォームがおすすめです。
お子様がいる方
小さなお子様がいらっしゃるご家庭には、まさにぴったりな床材です。食べ物をこぼしたり、ジュースをこぼしたりしても簡単に掃除することができます。フローリングと違って溝もないため、ホコリが溜まることもなく、清潔に保ちやすいのもメリットです。
また、フローリングに比べて表面の材質がやわらかく、小さいお子様が怪我してしまうリスクもほとんどありません。裸足で歩いた際の負担も少なく、安心して遊ばせることができます。
下の階への足音の影響が気になる方
クッションフロアはフローリングに比べて衝撃吸収性が高いため、下の階へ足音が伝わりにくい特徴があります。また、商品によってはより防音性に優れたタイプもあるため、用途に応じて使い分けてみるのも良いでしょう。
クッションフロアは賃貸物件でもDIYで設置可能!

クッションフロアを設置する際、「床を傷つけてしまったらどうしよう…」と悩む方も多いのではないでしょうか。ここからは、クッションフロアを既存の床材を傷つけることなく設置できる方法を紹介していきます。
クッションフロア設置の流れ
人によって異なるケースもありますが、初めての方は以下の流れに沿ってクッションフロアを設置してみましょう。
- クッションフロアを設置したい部屋の寸法を測り、大きめにカットすることを想定して購入する(両面テープで貼るタイプがおすすめ)
- 床を掃除し、水分も残らないよう乾燥させる
- マスキングテープ(養生テープ)を壁際や窓際と、中央付近など均等に貼る
- マスキングテープの上に両面テープを貼る
- クッションフロア―を部屋よりも一回り大きくカットする
- 空気が入らないように抑えながら貼り、壁際でカットする(下の床材を傷つけないように注意する)
クッションフロアの設置の際は、マスキングテープや両面テープなどの道具が必要です。もし持っていない場合、それらも同時に購入しておくようにしましょう。
クッションフロアを賃貸物件で設置する際の注意点
クッションフロアを設置する場合、特に気をつけたいポイントは以下の4つです。
- 契約書を確認し、禁止されていないかどうか確認する
- 原状回復に影響しないように丁寧に施工する
- 定期的にメンテナンスを行う
- 畳の上にクッションフロアを設置するのは危険
きちんと確認しておかないとトラブルになってしまうので、大事なポイントを押さえておきましょう。
契約書を確認し、禁止されていないかどうか確認する
そもそもリフォームが禁止されている物件の場合、施工することができません。また、禁止されていなくても使う材料が制限されているケースがあります。賃貸借契約時に説明されている事項ではありますが、リフォームの際には管理会社や不動産会社に一度確認すると良いでしょう。
なお、近い将来建替えを想定している物件などは、建物を最終的に解体するため、リフォームを認めている(原状回復する必要がない)ことがあります。いずれの場合にも、リフォームの前には必ず相談し、勝手な行動は控えるよう心がけてください。
原状回復に影響しないように丁寧に施工する
賃貸物件の場合、退去の際に原状回復する必要があります。万が一傷つけてしまうとちょっとした傷でも数万円、部屋全体の床材を張り替えることになると数十万円以上かかることも珍しくありません。余計な出費を抑えるためにも、施工の際は手元に注意しながら各種作業を進めていきましょう。
定期的にメンテナンスを行う
クッションフロアの下に湿気が溜まるとカビが生える可能性があります。見た目が損なわれてしまうだけでなく、健康被害につながるおそれがあります。特に小さなお子様を持つ方の場合、カビの繁殖を見過ごすわけにはいきませんよね。
クッションフロアを剝がしてみたらカビが生えていたということがないように、クッションフロアは貼りっぱなしにせず、定期的に確認や張替えを行うなどしてカビの繁殖を抑えましょう。
畳の上にクッションフロアを設置するのは危険
クッションフロアを畳の上に設置するのはかなり危険です。天然素材である畳はもともと水分を吸収しやすい性質があり、フローリングに比べ、カビが生える可能性が高いです。
また畳の上に絨毯を敷くのも同様で、こちらもカビの繁殖を促す行為といわれています。ちょっとした知恵と工夫でカビの発生を予防できるため、クッションフロアを設置する前に「どんな場所なら安全か?」をチェックしておきましょう。
なお、クッションフロアの設置に便利なフローリングの物件もたくさんあります。掃除も手軽にできるというメリットがあるため、フローリングの物件に絞って部屋探しをするのもひとつの手です。
賃貸物件でクッションフロアを設置する際は注意点を押さえて丁寧に!
クッションフロアを設置することは比較的簡単で、お部屋の印象を変えたいときにはかなり有効な手段です。クッションフロアにはさまざまな種類があり、見た目的にも楽しめます。また、防音や防カビなどの機能性に優れているものも多く、単身者・ファミリー世帯問わずさまざまな方が使用しています。
ただし賃貸物件の場合、床に傷をつけてしまうと修繕費用を請求されるため注意が必要です。また、契約で施工が禁止されていることもあるので、まずは一度不動産会社などに相談することをおすすめします。
自分の手で部屋をリフォームすると達成感を得られますし、かわいいお部屋になるとテンションも上がるはずです。クッションフロアをうまく活用して、ぜひ自分好みのお部屋にリフォームしてみてください!





