追い焚きのガス代は高い?足し湯や入れ替えとの比較や節約方法

目次

お風呂を入れ替える必要なく再び温かくできる追い焚き機能は、寒い時期にとても便利ですよね。ただ、お風呂を入れ替えるのと追い焚き機能を使うのとでは、どれぐらい金額の差があるのでしょうか。お風呂自体のガス代が安くないだけに、節約する上で気になるポイントだと思います。

そこで今回は、追い焚き機能自体でかかるガス代と、他のお風呂の温め方との比較などを紹介します。寒い季節に賢くお風呂にはいりましょう。

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追い焚き機能とは

追い焚き機能とは、浴槽内のお湯が冷めた際、お湯を入れたり追加したりせずに沸かし直して温める機能のことです。この追い焚き機能には、「自然循環方式」と「強制循環方式」の2種類があります。

方式詳細
自然循環方式循環口が上下に2つ並んでいる。下の循環口から冷えたお湯を吸引して内部の風呂釜で温め、上の循環口から熱いお湯を排出し、お風呂のお湯を循環させて温める仕組み
強制循環方式循環口が1つのみ。冷えたお湯を吸引するのも、温めなおした熱いお湯を排出するのも同じ循環口でおこなう。ポンプを使ってお湯を循環させている

それぞれで、循環口の数や温める仕組みが異なることがわかります。それぞれの特徴を把握した上で、上手く追い焚き機能を活用してみましょう。

【どれが安い?】追い焚き・入れ替え・足し湯のガス代比較

お風呂の沸かし方には、追い焚き機能以外にも入れ替え・足し湯があります。以下の表は、それぞれのガス代をまとめたものです。

項目 ガス 1日あたりのガス代 1カ月(30日)あたりのガス代
追い焚き 都市ガス 約99円 約2,970円
プロパンガス 約170円 約5,100円
入れ替え 都市ガス 約117円 約3,510円
プロパンガス 約178円 約5,340円
足し湯 都市ガス 約105円 約3,150円
プロパンガス 約170円 約5,100円

表をみると、追い焚きのガス代は、ほかの方法よりもガス代を節約できることがわかります。とはいえ、使用用途に合わせて適切な機能を使用することが大切です。

また、水道代の観点も注目してみましょう。追い焚きであれば水道代は生じません。一方で、入れ替え・足し湯は注いだお湯の分だけ水道代が生じます。

入れ替えが注ぐお湯の量が1番多くなるため、水道代も高くなります。次いで、必要な分だけお湯を注ぐ足し湯の水道代が追い焚きよりも高くなる傾向です。

ここからは、使用用途に対して適した機能をご紹介します。

少しだけ温度をあげたいと思うなら「追い焚き」がおすすめ

少しだけ温度をあげたいのであれば、追い焚き機能をおすすめします。入れ替えと足し湯の場合、ガス代以外にかかる水道代がもったいないためです。

追い焚き機能の場合、かかる費用はガス代だけで済みます。水道代はかからず、1日辺りのガス代もほかの機能と変わらないため、使用に適しているでしょう。

減ったお湯を少し足したい場合は「足し湯」がおすすめ

減ったお湯を少し足したい場合、足し湯をおすすめします。入れ替えは無駄なガス代・水道代がもったいなく、追い焚き機能はお湯の量の問題を解決しづらいためです。

足し湯に関しても、ガス代は追い焚きと大きく変わりません。自分の好みの量になるようお湯を足すことで快適に入浴しやすくなるでしょう。

入浴時間がバラバラでお湯が冷めてしまう場合は「追い焚き」がおすすめ

入浴時間がバラバラでお湯が冷めてしまう場合、追い焚き機能をおすすめします。再度温め直すのに入れ替えたり、お湯を足したりするのはもったいないためです。

ただし、後述しますが、何度も追い焚き機能を利用するのは無駄なガス代につながります。できる限りは入浴時間を近いタイミングにし、追い焚きの回数を減らせるよう心がけてみてください。

新しくお湯を入れ直すのであれば「入れ替え」がおすすめ

新しくお湯を入れ直す場合、入れ替えをおすすめします。

お風呂の残り湯に関しては放置しないよう心がけてみてください。衛生面も踏まえながら、お湯を入れ替えることが大切です。

追い焚き機能を使用するメリット

追い焚き機能を使うメリットは、主に以下の3つです。

・入れ替えと比べてガス代が節約できる

・水の入れ替えがないため水道代が節約できる

・入れ替えるよりも早くお風呂に入れる

ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

入れ替えと比べてガス代が節約できる

先ほどのガス料金の表をみると、追い焚き機能は入れ替えよりもガス代が節約できることがわかります。そのため、上手く追い焚き機能を活用することで、余分なガス代が発生するのを防げるでしょう。

また、追い焚き機能は、水を使わないため水道代もかかりません。ガス代だけでなく水道代の節約になるのもメリットといえるでしょう。

水の入れ替えがないため水道代が節約できる

追い焚き機能であれば、水の入れ替えが必要ありません。そのため、水道代を節約できるのもメリットです。

追い焚き機能が付いている浴槽の中には、「自動お湯張り機能」が備わっていることもあります。自動お湯張り機能は、一定の水位までお湯張りしてくれる機能で、「お湯を止めるのを忘れた」といった事態を防ぐことが可能です。

入れ替えるよりも早くお風呂に入れる

追い焚き機能であれば、水を抜いたり入れ直したりする時間が必要ありません。そのため、入れ替えよりも早くお風呂に入れるのがメリットです。

また、追い焚き機能であれば、時間を気にせずに暖かい湯船に入れます。家族でお風呂に入る時間が違う場合や、長時間湯船に浸かる方はぜひ活用したい機能です。

追い焚きは、ライフスタイルに合わせて使いやすい機能といえるでしょう。

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追い焚き機能を使用する際の注意点

追い焚き機能を使用する際、以下の点に注意しましょう。

・一晩放置したお風呂を追い焚きする行為は控える

・定期的にお風呂の内部を綺麗にする

・入浴剤の使用に注意する

それぞれの内容について詳しく解説します。

一晩放置したお風呂を追い焚きする行為は控える

追い焚き機能で、一晩放置したお湯を沸かすのは控えましょう。お風呂の残り湯を使うのは衛生面的によくないためです。

以下の表は、お風呂のお湯と時間経過に伴う細菌数の変化を表したものです。

入浴人数入浴前入浴直後一晩放置後
2名40110250,000
3名40360290,000
5名802,7001,200,000

出典:株式会社 衛生微生物研究センター|お風呂の残り湯は使ってもよい?

表をみると、入浴直後から一晩放置すると細菌の数は大幅に増えていることがわかります。衛生面から、一晩放置したお湯を追い焚きして再利用するのは避けたほうがよいといえるでしょう。

定期的にお風呂の内部を綺麗にする

追い焚きを使用するお風呂の浴槽は、定期的に掃除しましょう。追い焚き機能が付いている浴槽の配管には、髪の毛や水垢などの汚れが詰まりやすいためです。ぜひ、内部を綺麗に保った状態で追い焚き機能をご活用ください。

入浴剤の使用に注意する

お風呂でのリラックスタイムに入浴剤を使う、という方もいらっしゃるでしょう。しかし、入浴剤の成分によっては配管や給湯器を痛めてしまう可能性があるため、追い焚き機能付きの浴槽では使えません。入浴剤に記載されている使用上の注意をしっかりと読んでから、購入するようにしましょう。

追い焚き機能のメリット・デメリットを把握した上で、ご自身のライフスタイルにあった物件を探してみてくださいね。

追い焚き機能でかかるガス代を節約する方法

追い焚き機能でかかるガス代を少しでも節約するための方法は、主に以下の3つです。

・追い焚きの頻度を減らす

・お風呂のふたを併用する

・追い焚きの設定温度を変更する

それぞれの節約方法について詳しく解説します。

追い焚きの頻度を減らす

追い焚きによるガス代を減らすためには、無駄な追い焚きの回数を減らすことが大切です。

例えば、家族でお風呂に入る際、間隔を空けずに入浴することで、無駄な追い焚きの頻度を減らせます。家族全員が「自分のタイミングで入るから」とお湯が沸いた状態で間隔を空けると無駄なガス代の発生につながるでしょう。

追い焚きは、お湯を入れ直すよりかはガス代がかからないものの、できる限りは使用頻度を減らすことが大切です。

お風呂のふたを併用する

お風呂のふたを併用してお湯の温度を下がりにくくすることで、節約につながります。温度が下がりにくくなることで、無駄な追い焚きの回数を減らせるためです。

お風呂のふたには、湯気を抑えたり汚れの拡散を防いだりしてカビを予防する効果も期待できます。浴室全体にカビが発生するのを防ぐためにも、お風呂のふたを活用してみてください。

追い焚きの設定温度を変更する

追い焚きを活用する際、設定温度を高くすればガス代も高くなります。逆に、設定温度を高く設定しないことで、ガス代を節約可能です。

先ほどご紹介した追い焚きの回数を減らすだけでなく、追い焚きの使い方も見直してみましょう。

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追い焚きの使い方を見直して、ガス代を節約しよう

今回は追い焚き機能のガス代について解説しました。追い焚き機能のガス代は、プロパンガスで1日あたり約170円、都市ガスで1日あたり約99円が目安です。足し湯・入れ替えと比較して、ガス代が比較的安くなります。

ただし、追い焚き機能・足し湯・入れ替えは状況に応じて使い分けることが大切です。使い分け方に関しては、今回ご紹介した内容を参考にしてみてください。

ガス代を節約するためには、追い焚きの頻度を減らしたりお風呂のふたを併用したりすることを意識しましょう。追い焚き機能を上手く活用して、効率よくガス代を節約してみてください。